5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた 第29章

396 :名無し三等兵:04/08/13 19:35 ID:???
「・・・我ら人民は立ち上がるべきなのだ!神の名の元に不平等と搾取、労働の
制限を行った彼らを、我々は許すべきではない。解放の時は今なのだ!」

屋敷の一室に籠もった男は、文章を書きながら文面を読み上げていた。感情たっぷりに
朗々と読み上げているのは、それが数日後の演説で使う原稿だからだ。

金色の髪と炎のように青い瞳をもったその青年は、自分の文章に満足していた。
これを搾取に苦しむ人々に聞かせれば、きっと立ち上がってくれるだろう。
全国に信奉者と同調者は数万人いるのだ。軍隊でも簡単には止められない。

しかし男の願いは、永遠に叶わぬ物となった。誰かが男の胸を、短刀で貫いたのだ。
「がっ・・・!」
男が驚いて振り向くと、そこには男を「目覚めさせて」くれた人々と同じ種族、
異世界人の顔が有った。背が低く肌は浅黒い、見間違えようの無い姿だった。
「な、なぜ」
男は最後の力でそう呟くと、胸を押さえながら倒れて絶命した。男の胸に抱かれた
まま、さっきの原稿はどす黒く血に染まっていった。

男を殺した異世界人は、その場に佇んで小さな機械に呼びかけた。
「各班進行状況を報告せよ」
「1班捜索完了!重要書類及び貴重本を奪取しました!」
「2班焼却準備完了!屋敷の重要部分及び、死体の配置も終了しています!」
「よーし、では1班及び3班は脱出。脱出確認後2班は火を放て」
異世界人は機械からの声に返答すると、隠れていた仲間と共に屋敷から出ていった。

男の籠もっていた屋敷は、赤々とした炎を吹き上げた。異世界人たちはそれを
見つめながら、馬のない馬車に乗って郊外へと走り去っていった。

(今革命なんぞ起こされたら、本土への食糧供給が止まるんだ。こっちも一般市民の
命が掛かってるんだ、悪いな)
男を殺した異世界人は、心の中でそう小さく呟いた。

221 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.04.00 2017/10/04 Walang Kapalit ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)