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自分でバトルストーリーを書いてみようVol.11

1 :気軽な参加をお待ちしております:04/06/06 19:27 ID:???
 銀河系の遥か彼方、地球から6万光年の距離に惑星Ziと呼ばれる星がある。 
 そこはうち続く戦乱と、荒ぶる自然の世界。
 人々は、この星に棲む巨大なメカ生体-ZOIDS-を戦闘機械獣に改造し、今日も戦場へと赴く。
 この戦いに勝利することが、永遠なる平和を勝ち取るための唯一つの方法と信じて…。

 空前の大戦争を記録する為に作られたゾイドバトルストーリー。
 しかし、そこには語られる事のなかった多くの物語がある。
 歴史の狭間に消えた物語達が本当にあった事なのか、確かめる術はないに等しい。
 されど語り部達はただ語るのみ。
 故に、真実か否かはこれを読む貴方が決める事である。

 過去に埋没した物語達や、ルールは>>2-5辺りに記される。

2 :気軽な参加をお待ちしております :04/06/06 19:31 ID:???
ルール

ゾイドに関係する物語なら、アニメや漫画、バトスト等何を題材にしても良いです。
舞台となる場所、時間等は制約無しでバトストと書いて有りますが平和ても問題無いです。
自由で柔軟な発想の作品をお待ちしています。

例外的に18禁描写はご遠慮下さい。

鯖負担の軽減として【450〜470Kb】で次のスレを用意する事。
投稿された物語の感想等も大歓迎です。

3 :気軽な参加をお待ちしております :04/06/06 19:32 ID:???
過去ログ
自分でバトルスト^リーを書いてみようVol.10
http://hobby5.2ch.net/test/read.cgi/zoid/1082898104/l50
自分でバトルストーリーを書いてみようVol.9
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/zoid/1079611268/l50
自分でバトルストーリーを書いてみようVol.8
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/zoid/1074016593/
自分でバトルストーリーを書いてみようVol.7
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/zoid/1067667185/
自分でバトルストーリーを書いてみようVol.5 (前スレ、実質Vol.6)
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/zoid/1063986867/
自分でバトルストーリーを書いてみようVol.5
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/zoid/1059948751/
自分でバトルストーリーを書いてみようVol.4
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/zoid/1054241657/
自分でバトルストーリーを書いてみようVol.3
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/zoid/1008860930/
自分でバトルストーリーを書いてみようVol.2
http://salad.2ch.net/zoid/kako/998/998659963.html
自分でバトルストーリーを書いてみよう!!
http://salad.2ch.net/zoid/kako/976/976898587.html

名無し獣弐氏の過去ログ保管場所
http://sak2-1.tok2.com/home/undecidedness/storage/

4 :恐怖の亀裂の作者:04/06/06 19:34 ID:???
容量軽減型ルール?を試しに張ってみました。これはちょっと…と言う場合は次以降は前の物と言う方向でお願いします。

5 :恐怖の亀裂の作者:04/06/08 02:50 ID:???
名無し獣二氏の過去ログ保管庫場所
http://sak2-1.tok2.com/home/undecidedness/storage/story.html

でした。御迷惑を掛けてしまって申し訳ありません。

6 :名無し獣@リアルに歩行:04/06/09 14:45 ID:???
とりあえず即死回避保守ー

7 :悪魔の遺伝子 59:04/06/10 10:42 ID:???
「すごいよあんたら!!こんな凄い試合見たこと無い!!」
「今までヤジ飛ばしてごめんよー!!」
「これからも応援するぜ!!」
観客たちは彼女らの戦いに惹かれてしまっていた。観客達は、まさか巨大ゾイドがこのような
スピード感あふれる戦いをやるとは思っても見なかったからである。
そして、何やら最初の時とは偉い違いにマリンとルナリスの二人は拍子抜けしていた。
「今更言われてもな・・・。」

「は〜・・・。」
試合が終わり、ゾイド格納庫に戻った後、カンウを降りたマリンはベンチに座って一息ついた。
やはり他の者達にとっては先ほどの試合が凄い様に見えた様子で、他の選手達はマリンの姿を見て驚いたような顔をしていた。
「ったく恐れ入るよあんたは・・・。」
突然マリンの隣に座ってきてそう言うのはルナリスだった。そして呆れた表情でマリンを見つめる。
「一体あんた何処でそこまで鍛えたんだ?」
「まあ、今まで色々あったしね。でもあんただって凄いよ。生きるか死ぬかの戦いすらやった事無い
みたいな感じのただの街の不良なのにそこまでやる実力。こっちの方が恐れ入るよ・・・。」
「何かその言われ方引っかかるな・・・。」
二人がそう言っていた時、二人の前にルーガスが現れたのだった。
「二人の試合、素晴らしい物じゃったぞ。」
「る・・・ルーガスさん!!」
「ルーガス爺ちゃん!!」
「どれ、ワシも座らせてもらうぞ。」
ルーガスもゆっくりとベンチに腰掛けた。やはり、ルーガスがバッハードコンツェルン会長で
あるだけに、自然とやはり皆の注目を集めていた。そして、ルーガスはマリンの方を向いた。
「ところで・・・マリン=バイスさんと言いましたかな?」
「は・・・ハイ・・・。確かに私がそうですが・・・。」
ルーガスは格納庫に置かれたカンウを見上げた。
「ちょっとこのゴジュラスギガについて聞きたい事があるんじゃが・・・。」
ルーガスがそう言った直後、マリンは突然大慌てで立ち上がった。

8 :悪魔の遺伝子 60:04/06/10 10:46 ID:???
「あ!!あげませんよ!!どんなにお金を積まれたって!!!これでもカンウは曾お婆ちゃんの形見なんですから・・・。」
「ハッハッハッ!何か勘違いをしておるようじゃな。ワシは別に買い取ろうなんてつもりは・・・、ってえええ!!?曾お婆ちゃんの形見ぃぃぃ!!!!?」
ルーガスは目が飛び出さんばかりの驚いた表情でそう叫んだ。
「い・・・いきなりどうしたの!!?ルーガスさん!!」
「ま・・・まさかとは思うが・・・お主の曾祖母というのはマオという名前ではないかな?」
「え?何で曾お婆ちゃんの名前知ってるの?・・・ってまさか数日前ルーガスさんが昔好きだったっていう私にそっくりな知り合いって曾お婆ちゃん!!?」
「おい・・・私には何がなんだかさっぱりわからんぞ・・・。」
驚いた顔で見合わせるマリンとルーガスに対し、分けもわからずルナリスはそう呟くのだった。
「いや〜・・・なんと言う運命の巡り合わせじゃろうか・・・。嬉しいような・・・、悲しいような・・・。」
ルーガスがそう言った時、ルナリスが突然マリンの頭をガッチリ掴んだ。
「ああ!!つまりルーガス爺ちゃんは、昔コイツの曾婆ちゃんに振られたって事か!!」
「お前も酷い事言うな・・・。まあ・・・もう過ぎたことじゃからいいが・・・。まあな・・・ワシも
これでも若い頃はネオゼネバス帝国の将校として大暴れした時代があったんじゃよ。」
「それは前に聞いたような気がする。」
話の途中でいきなりマリンがそう突っ込みを入れた。
「まあ話は最後まで聞きなさい。今でこそワシはこの財閥の会長をやったりなんかしてるが、
生まれは貧乏な上に、ゼネバス人は迫害の対象になっている暗黒大陸のガイロス帝国じゃった。
軍事国家のガイロス帝国で、貧乏なワシが偉くなるには軍人になって出世する以外に道は無くてな、ワシは軍に入って色々やったもんじゃ。」
「で、色々と長く苦しい事がってヤツでしょ?よくある話よね。」
「いや、確かにガイロス帝国時代はそうじゃったが、ネオゼネバス帝国建国以後は、とんとん拍子に出世して35歳で少将の位まで上り詰めたりした。」
                      ずげげげげっ
意表を突かれた展開に、マリンとルナリスは思わずすっ転んでしまった。

9 :悪魔の遺伝子 61:04/06/10 10:49 ID:???
「しかしまあ、ネオゼネバス帝国が出来た後のワシは何事も思い通りに事を進めて着たものじゃ。
権力も、財力も、武力も、女もな。しかし、ただ一つだけ思い通りに行かなかった者がおった。
それは当時ネオゼネバス帝国と中央大陸の覇権を巡って戦っていたヘリック共和国の新米将校。
しかし、新米将校とは言えその実力は、ガイロス帝国時代から数々の修羅場を潜り抜け、
徹底的に鍛えぬかれた屈強たるネオゼネバス帝国軍兵士達を次々に叩き潰していく程であり、
また、緑色のゾイドに乗っていた事もあり、“緑の悪魔”とすら呼ばれておった・・・。」
「それが・・・曾お婆ちゃん?」
ルーガスは黙って頷いた。
「当時のワシはなんとしても彼女を倒したくてな・・・。拳法の達人をスカウトしてぶつけたり、
新型ゾイドを開発したりと、色々な事をやったが、全く上手くいかなかった。
それにはハッキリ言って当時のワシはショックを受けた物じゃよ。しかし、それが逆に
ワシを燃えさせた物じゃ。ワシが唯一思い通りにならなかった者なのじゃから・・・。」
「ああ!!で、それがいつの間にかに愛に変わったけど、結局振られたってワケね!!」
「じゃから・・・ルナリス・・・お前そう酷い事をストレートに言い過ぎじゃ!!」
割と昔を振り返る、感動っぽいシーンをルナリスの言葉がぶち壊してしまった。
「まあ良いわい・・・。ところで彼女は今も元気かな?」
そのとき、マリンの顔は暗くなった。
「すみませんが、曾お婆ちゃんは5年前に亡くなりました・・・。あと曾お爺ちゃんも・・・。」
「なんと・・・、もう亡くなっていたのか・・・。昔、馬鹿正直に告白したが、当時のワシが35なのに
対し、彼女はまだ18で、ロリコンとか言われた物じゃが・・・まさかワシよりも早く亡くなるとはな・・・。あんなに強かったと言うのに・・・。」
「なーんだルーガス爺ちゃんも意外にドジな所あるんじゃない!!」
「だからお前は・・・。」
またもや悲しげなシーンをルナリスが笑ってぶち壊すのだった。

10 :悪魔の遺伝子作者:04/06/10 10:52 ID:???
とりあえず今日から前スレの分の続きをここで書かせてもらいます。
このまま誰も書かなかったら本当に誰も書かないと思うので・・・
前スレの余った部分には、小ネタ的な物が出来たら埋めを兼ねて書き込もうと考えている今日この頃です。

11 :前3作書いてた物体:04/06/10 18:36 ID:???
>>悪魔の遺伝子作者氏 GJ!なんか最初に新作投下ってのもアレだったんですが
これで勇気が(w)出てきました。
プロローグからですが…

12 :Inocent World :04/06/10 18:41 ID:???
見渡す限り、どこまでも荒野が広がっていた。
この星がかつて国家間、企業間の戦争を繰り広げて居た事など誰も覚えては居ない。
ただ僅かな資料に戦乱の歴史が残されているに過ぎない。
誰も使わなくなった年号を敢えて使うなら、今惑星ZiはZAC5011年。
この星は、信じられぬほど長く人間による文明社会が続いてきた。
だが、ZAC5945年に開戦した、惑星Zi全てを巻き込んだ世界大戦――「ロストワールド(世界喪失)戦争」と、
その大戦末期に起きた謎の事件「Ignorance  Catastroph(無知なる大破壊)」によって世界は崩壊した。
文明を失い、モラルを失い、そして人は――「特異能力者」を得た――

13 :悪魔の遺伝子 62:04/06/11 09:02 ID:???
「まあいい…。マリンさん…貴女は本当に彼女に良く似て美人じゃのう…。」
「へ〜…私って美人だったんだ〜…。」
                    ずげげげげっ
次の瞬間ルーガスとルナリスはすっ転んでしまった。
「ま…まさかあんた…自分の顔を見たこと無いのか?」
「でも私、女の顔に興味なんて無いし…。」
「そ…そりゃそうだけどさ…。」
起きあがりながら問いかけるルナリスに対するマリンの返答で、彼女はうろたえてしまった。
そして、彼女に遅れる形でルーガスも立ち上がった。
「いやいや…まさかそこまでそっくりとは思わなかった。あの人も自分が美人だと自覚してなかった
からね!でもその顔の傷はいただけないな…。それこそ不良少女みたいに思われるぞ。」
「そ…そうかなあ…。」
鏡で自分の右目と左頬に付いた傷跡を見ながらマリンはそう呟くのだった。
と、ルーガスは突然ゆっくりと立ち上がり、カンウの方へとゆっくりと歩を進めたのだった。
「それにしても・・・このゴジュラスギガ・・・。ただの同型機かと思ったが・・・まさか当時のあのカンウ
そのものじゃったとはな・・・。あの時、こやつが火を吐いた時にそう感じ取ったよ。ゴジュラスギガの中でもギガファイヤーを装備されたのはカンウのみじゃからな…。」
カンウの装甲表面をなでながらルーガスはそう言った。
「一体カンウは今まで何処へ行っていたんじゃ?ワシの記憶が正しければ、昔の大戦終了直後に行方不明になったはずじゃが・・・。ん?ルナリス?」
次の瞬間ルナリスが突然卒倒してしまった。マリンとルーガスは慌ててルナリスの元へと駆け寄った。
「ルナリス!!いきなりどうしたんじゃ!!?」
「そ・・・そんな・・・。私は・・・100年前の旧式に・・・負けたのか・・・?ち・・・畜生!!!畜生!!!
私のハーデスはデスザウラーの最新リニューアルモデルだぞ!!しかもそれをさらに徹底的に
強化しまくって・・・う・・・うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
ルナリスは突然大声を張り上げながら泣き出してしまった。余りの大声に二人は耳を塞いだ。
「ルーガスさん…。コイツって…実は泣き虫ちゃん?」
「いや…別にそう言うワケではないのだが…。でもよっぽどショックだったんじゃな〜…。」
なおも泣き続けるルナリスを呆れた表情で見つめながら二人はそう言った。

14 :悪魔の遺伝子 63:04/06/11 09:04 ID:???
「まあそれはそうと…。なぜ君はカンウに乗ってるんじゃ?あの時は皆で何処を探しても見つからなかったというのに…。」
そんなこんなでマリンはカンウと出会うまでのいきさつを話した。
「なるほど…どこかの研究所跡で冬眠状態になっていたと…?」
「ハイ…。けどなぜそうなっていたかは私も分かりません…。」
ルーガスは再びカンウを見上げた。
「それにしても…。あの人が生きているウチにカンウに会えればさぞかし喜んだだろうに…。
何しろカンウが戦後行方不明になった後、あの人は君の曾祖父と共にあちこちを探し回ったからね。
あの最後の戦いの時…“神”にゾイド核砲を放ち、共に消失したんだと言い聞かせても、残骸が
無かったから何処かで生きてると聞かなくてね…。それが…まさかこんな形で生きていたとは…。」
「100年前…本当に“神”なんて出てきたんですか?」
マリンの問いにルーガスはゆっくりと頷いた。
「ああ…。それは100年たった今でも明確に覚えている。口で説明するのすら難しい怪物だったよ。
確かにそれまでの戦いでも、帝国と共和国の戦いのどさくさに紛れて、漁夫の利を狙おうとする
数々の秘密結社とかの未知の勢力なども漫画みたいな怪物ゾイドなどが出てきたが…。
神…、“Ziゴッディアン”の力はそれを遥かに凌いでいた。」
「しかしルーガス爺ちゃん。それは本当に神だったのかい?ただ滅茶苦茶強いだけの怪物じゃないのかい?」
今度はルナリスが口を挟んできた。しかし、ルーガスは首を横に振った。
「いいや、違う。確かにあの時はワシも神なんて信じられなかった…。しかし、実は世界中に
“Ziゴッディアン”のそれに極めて類似した存在を記録している物が、神話という形で文献や遺跡などに残されていたんじゃよ…。」
「………。」
マリンとルナリスは思わず黙り込んだ。
「じゃあ…なんでそんな者が?」

15 :悪魔の遺伝子 64:04/06/11 09:07 ID:???
「神は審判を下すと言っておった。まあ無理もない事じゃ。いつ終わるとも知れぬ戦いを繰り返し、
挙げ句の果てには異星の技術、古代の技術を組み込み、さらには新たな生物を作り出すという
神をも恐れぬ行為をも繰り返したが故の罰が下ったのかも知れない。しかし、かと言って
ハイそうですかと黙って審判を受けるほど、人間もゾイドも聞き分けが良くなかったのでな…。
皆は戦いを挑んだのじゃったよ…。それまで帝国だの共和国だのと争っていた人間達も、
その時ばかりは共に戦ったのじゃよ。さらには漁夫の利を狙っていた数々の秘密結社なども
世界の危機に敵も味方も無いだろう…とばかりに強力を申し出てきたもんじゃ…。その時ばかりは世界中の人の意志が一つになったのじゃよ…。」
「で、今の私らがいるのは、その戦いで勝てたから。そうだろ?ルーガス爺ちゃん。」
「じゃあ…その神は…死んだの?」
ルーガスは今度はゆっくりと上を見上げた。
「神が死んだかどうかまではわからん。何しろ相手は神じゃからな…。それに、神が何を考えて
いるのかなども当然わからんし…。もしかするなら、ワシらの戦いぶりに敬意を評したか、
はたまた、自分が手を出さぬとも人類はいずれ滅びると判断したが故に引き下がったのかの…。そのどちらかではないかとワシは考えておる…。」
皆が一時黙り込んだ後、今度はマリンが口を開いた。
「何かすっごく難しい話になっちゃったね…。ところでルーガスさん?貴方は昔は少将だったんでしょ?じゃあどうしてバッハードコンツェルンなんてあるの?」
「実はあの戦いの後、大幅な軍縮が行われての…。ワシも無論軍を辞めざる得ない状況になったん
じゃ。その時はそりゃショックだったよ。おかげで当時はそれまでの戦いは何だったんじゃろうか
等考えたりして、全てに絶望し、無気力状態になって酒びたりの生活を送っていたんじゃ・・・。」
「・・・・・・・・・・。いや、だから何で・・・。」

16 :悪魔の遺伝子 65:04/06/11 09:08 ID:???
「せくでない。まだ話は途中じゃ!とにかく、帝国の少将としてバラ色の人生を約束されていたはず
が一転、人生の負け犬への道を突き進んでいたとんな時。ワシの運命を変えたと言ってよい転機が
訪れたのじゃ。それは何気なく入った、出来たばかりの小さな飲食店。その店に入った時ワシは目を
疑った。その飲食店は、マリンちゃん、君の曾祖母の作った店じゃったのじゃよ。まああちらも
その当時のワシの変わりぶりに驚いていたようじゃがな・・・。とは言え、ワシは一杯のラーメンを
注文したのじゃ。出てきたのは一見どこにでもあるような普通の塩ラーメンじゃったが・・・。
それを一口食べた時に、ワシは自身の味覚を疑った。とてもこの世の物とは思えぬ味。それは
ワシがそれまで食べて来た、いかなる高級料理も足元に及ばぬほどの美味さじゃった。さらに不思議
と活力が沸いて来て、それまでの無気力さが嘘だったように・・・、あの昔の、軍に入ったばかりの時のようなやる気とハングリー精神に満ち溢れていた頃にもどったような気になったんじゃよ。その後、
ワシは軍人時代に培った技術をフルに活用して一つの事業を起こした。それが不思議と大成功。
今のあっという間に巨万の富を得、バッハードコンツェルンの基盤を築いたのじゃよ。と、こうして今にいたるワケじゃ!」
「何か凄い幸運の星に生まれたんだね…。」
ルーガスの話を聞いたマリンの言葉に、ルーガスは首を横に振った。
「しかし、あの人はこのワシが思い通りに出来なかったたった一つの者じゃった。そう言う意味では君の曾祖母の方が遥かに上なのかもしれない。なにしろ事業も成功し、生活も順風満帆になった時、
まだあの人の事を諦めていなかったワシはあの人のもとへと向かった。既に結婚し子供まで生まれて
いたとは知らずに・・・。あれは本当にショックじゃった・・・。軍人時代のワシなら相手の男を
闇に葬ってしまう所じゃったが・・・不思議と憎しみの心がわいてこなくてな・・・。しかし、反面これのおかげでワシは吹っ切れる事ができたんじゃ・・・。」
「ってー事は何か!?そんな体験が無ければ私も生まれなかったって事か!!?」
「ってゆーかマジでルーガスさん、ライン曾お爺ちゃんを殺そうとしたの!!?」
マリンとルナリスは互いにそう叫び、二人は唖然としていた。

17 :悪魔の遺伝子作者:04/06/11 09:20 ID:???
>>Inocent World作者さん

何か凄い世界観になってるのですが、一体どんなストーリーになるのか楽しみです。

あと、自分の書いた>>9の下から7行目の「すみませんが」という文章。
今更ながら「残念ですが」と書けば良かったと思っている今日この頃です。

あと、自分の話に登場するルーガス=バッハードに関して、
彼が実業家になった理由というのは、以前は先程書いた物とは別の設定も考えていたのです。
そのアイディアが浮かんだ時は普通にバトストが100年後リセットするとは
思っても見なかった時、普通に共和国が帝国を倒してたら・・・という勝手な想像の
元における話を考えていて、(帝国ファンはゴメンナサイ)無論彼は戦争裁判に掛けられて
死刑は免れるも少将の地位を剥奪されて・・・という感じです。後は本編でも書いた通りの
いきさつになっています。ちなみに、今書いた分の話では、その後、共和国にとっても重要な程の
大財閥になった為に、ゼネバス残党に「ゼネバスの裏切り物」と言われて命を狙われるという
設定になっていたんですが、今の共和国と帝国のどちらが勝ったのか曖昧な状況では
そう言う設定に出来るはずもなく、今の様になりました。

18 :Inocent World書いてる物体:04/06/11 18:29 ID:???
>>悪魔の遺伝子作者氏
戦争後に軍縮ってのは何かリアリティがありますね。(つーか当然か…)
世界観がヤバイのは「斬新」を求めた結果
「よし!新境地は俺が開拓する!(w」

「既存のバトストでは無理、100年後話でもまた矛盾が出そう」

「未来の話なら何でもあり」

(゚Д゚)ウマー
となった次第。大博打とも言える挑戦ですが改めてよろしくお願いします。

19 :Inocent World:04/06/11 18:35 ID:???
「“ギルド”はまた野良ゾイド掃討作戦をおっぱじめたらしいぜ…」
酒場の片隅で、数人の男がひそひそ声で何やら話している。本人達は声を潜めている
つもりでも、周りの者達は密かに聞き耳を立てているので聞こえていない訳ではなかった。
「無駄だって解っててやるんだからなぁ。あの大戦で乗り捨てられたゾイドなんて星の数ほど居るだろうに…」
「だけど、“ギルド”の連中にしてみれば仕事が無くならない訳か。失業率はゼロに等しいだろうな」
そう言った男が苦笑する。その時、その男の横に座る者がいた。
床まで届こうかという灰色のロングコートを着こなし、黒の帽子を目深に被った男だった。
僅かに除く髭で、辛うじて中年である事が窺える。
その男が、静かな口調で男達の会話に滑り込んだ。
「…どうやら、“ギルド”は今回の作戦に民間人の参加を認めているらしい。戦果さえ挙げれば賞金も出るそうだ」
アンタ誰だ?という質問は発せられなかった。身分など明かさずに必要な情報だけを交換する――
ギブアンドテイク(需要と供給)がここのスタイルなのだ。
「賞金」という単語を聞いて目を輝かせる者も居たが、その内の一人はすぐにかぶりを振った。
「やめとけやめとけ。どうせ手柄はみーんな“能力者”が持ってっちまうんだ…俺たちが出た所でいい笑いモンだぜ」
それを聞いたロングコートの男はクックックッと低く笑った。
「―“能力者”?戦闘の何たるかを知らんヒヨッコどもが…連中ときたら、勝手に備わった
能力だけに頼り、技術を磨こうともしないではないか!」
憚る事もせずに発せられた言葉に、酒場の空気が凍り付いた。
「あぁ?…オッサン、もう少し身の振り方ってモンを考えた方が良いぜ。アンタみたいな
『旧式』はもう時代遅れだ。これからは俺達“能力者”の時代だ」
バーカウンターに座っていた少年が立ち上がり、慇懃な調子でロングコートの男を見下ろした。

20 :Inocent World:04/06/11 18:38 ID:???
オッサン呼ばわりされた男は、面倒そうに立ち上がった。
「…何と。こんな所にも思い上がった“能力者”のヒヨッコが沸いていたか」
揶揄する様に呟いた男に、少年は逆上して叫んだ。
「何だと…!?テメェ、『旧式』の分際でなめた口を!表に出ろ!!テメェの無能さを解らせてやる!!」
「良いだろう。本当ならこの場で脳天を撃ち抜くのも一興だが、幼稚な“能力者”に
ゾイド戦の何たるかを叩き込んでやるのも面白い…」
憎悪に満ちた目で自分を睨む少年を無視し、男はロングコートの裾を翻して酒場の外へ出ていった。
後を追って外に飛び出していった少年を見て、隅に居た男達の一人が呟いた。
「何考えてんだあの男…死んだな…」
だが、バーカウンターで面白そうに一部始終見物していた若い男がそれに答える。
「おやおや、心配されるべきなのはあの少年だと思いますがねぇ…表のディバイソン
を見なかったんですか?あの奇妙な『L』マークを…」
「おいおい、『L』マークのディバイソンってまさか…」
むさ苦しい酒場の中がどよめき出す。
「“師匠”…『“マエストロ”ルガール』か!?」
一瞬の時を置いて、客達が窓際に殺到した。既にあの二人はゾイドに乗り込み、戦闘態勢を取っていた。

21 :Inocent World:04/06/11 18:42 ID:???
「さーあ、テメーに力の差を解らせてやるよ!!」
コックピットに座った少年の身体が輝きだす。そしてその身体が消失する。
次の瞬間、彼の乗ったライガーゼロは金色の光を放ち、恐るべきスピードで
ルガールのディバイソンにレーザークローを叩き付けた。
「フン、増速の“能力”か…」
ルガールは超硬角でその爪を弾いた。
コックピットにいない少年の声が、通信機に直接飛び込んでくる。この時彼は、愛機のゾイドコアの中に居た。
これこそが人の呼ぶ「能力」――「Ignorance Catastoroph」の爆心地に出来たクレーター、
「グラウンド・ゼロ」から半径100km以内で生まれた新生児の2%に宿る、神秘のゾイドコア融合能力。
「そう、これが俺の能力『ゴッドスピード』だ!!これにより俺のライガーの速度は通常の3倍以上まで
跳ね上がり、エナジーライガーなど物ともしない機動性を――」
悦に入る少年のライガーは、まさしく暴風の様な機動性を見せていた。だが…
「…ぬるい」
唐突にルガールの放った17連砲が、周囲の岩を次々と破壊する。しかし、無論少年とライガーにとっては
その弾丸もスローモーションに等しい速度だ。
「なに!?…血迷ったか、クソオヤジが!!」
またも、超高速でレーザークローが振り下ろされる。背後からの完璧な一撃。少年は歪んだ笑みを浮かべた――
「この程度の“能力”で私に挑むとはな。お前もしや、『外周』の能力者か?」
ルガールのディバイソンが信じられない速度で旋回し、超硬角でゼロの脚を貫いていた。
愕然とする少年の前で、17門の砲口が光る。

22 :名無し獣@リアルに歩行:04/06/11 19:11 ID:???
おぉー。なんか凄いすね。
ビフ君は出ますか?

23 :名無し獣@リアルに歩行:04/06/11 20:19 ID:???
>>22
誰?

24 :恐怖の亀裂の作者:04/06/11 20:25 ID:???
悪魔の遺伝子の作者さんへ

凄い上昇と下降を繰り返したあの人の人生に乾杯?でもその前に神様が降臨していたとは…。
後…スレ立て後即再開が物凄く後ろめたい気がしたのでその勢いを前のスレの勢い作品に注ぎました。

Inocent Worldの作者さんへ

未来ですねぇ〜。とても遠い未来。何か凄い事があった後ってそう言う荒れた風潮の場所が多くできる。
時間軸と設定で予測の付きにくい物になっていると思います。後が楽しみです。
>>22さんに続いて…カズ君〜何処行ったの〜?

25 :Inocent World書いてる物体:04/06/11 20:39 ID:???
もしかしてスクラ(ry
ゾイドと異能者バトル物融合で(゚ー゚)ハァ?
○クライドは大好きでしたので、多分に影響を受けているのは事実です。
でもビフって人は思い出せない…俺自宅10m以内最強のアルター使いなのに…(ノДT)

26 :恐怖の亀裂の作者:04/06/11 20:47 ID:???
Inocent Worldの作者さんへ

ビフ君=1話(アニメ版)から出て来ている”ハンマー”の人。カズ君の命名。しかも使用回数は指で数える程。
本名は最後の最後でも途中までしか言ってなかった気が…?

27 :Inocent World書いてる物体:04/06/11 21:05 ID:???
あぁ、思い出した!!
「ハァァァァァンンマァァァァー!!!」とか叫んでる人ですね!
あの人面白かったな…最後は確かセントラルピラーから落ちたような…

28 :恐怖の亀裂 312:04/06/11 22:09 ID:???
「何か見つけちゃったみたいだね…。」ベルゲンは隠し部屋らしき物を見つけラドナーと相談している最中だった。
「面白そうだが何方を先にするかだ。後1往復はしないとやられちまった奴等の遺留品の回収は出来ない。後回しにすると帝国軍の奴等に回収される可能性が有るぞ。」
ラドナーは腕組みして考え込んでいる。やはり隠し部屋の中に興味が有るのだ。「…何やってんのお二人さん?」

「ラディス?どうだったの?お見舞いの方は?」ベルゲンは格別の興味を示す様な含みでラディスに言い寄る。
「経過は良好みたいだけどデータの方はちょっとね…。」壊れたカメラを見せて言う。「大丈夫大丈夫!もう片方は無事なんでしょ?」ともう片方のイヤリングを見る。「そうだったわね。でも大丈夫かしら?」
そう言ってイヤリングを外して見る…「何とか生きている様ね。とりあえず…何をしているの?二人そろって首を傾けて…?」同じポーズで背格好と年齢の差が有る二人が並んでいる姿は笑いを誘う。
「笑うな。これでも立派に迷っているんだ。この隠し部屋に先に入るか後にするか。」ラドナーもベルゲン同様真剣に悩んでいた。

「その件だけど遺留品は多分もう無いわよ?」ラディスは言う。「殆ど下層の化け物に平らげられている筈よ。さっきカタツムリの奴が居たけど胃袋から元がそれらしき色の混合物に成った物が出て来たから。」
「おぇ〜。そっそうなんだ。じゃあ開けよう!」気分が悪くなったがそれなら遺留品探しは無理だろう。形見に成る物や情報になる物が有るかと言う理由での探し物なので既に生物兵器が掃除してしまったのなら回収は無理と言う事になる。
悩みが晴れた2人はラディスと共にドアに近付く。「罠は覗き穴に射出ニードル。不用意に開けるとドアが爆発。後は高圧電流に毒ガスって所かしら?」1枚のドアにこれだけのトラップを仕掛ける理由は少ない。
重要であるか嫌がらせか二つに一つといった所だろう。「ラディス?解除にどれくらい掛かりそうだ?」ラドナーが尋ねると「1時間から2時間って所ね全員見付かったみたいだから慎重にいかないと。」
早速トラップの解除に掛かるラディス。「まずは覗き穴の射出ニードルね。」そう言って解除を始めるが「それは良いんじゃないか?」ラドナーは言うが「駄目よ。覗きそうな人が居るから。」そう言ってベルゲンを見てラディスは言った…。

29 :恐怖の亀裂 313:04/06/12 04:02 ID:???
その頃やっとの事で第3層に着く第3小隊だったがその凄まじい惨状に呆然とする。
「これって…ゴジュラスギガの暴れた後じゃない!?」ミズホは紙の様に壁毎引き裂かれた機体や踏み潰されている機体を見て言う。
その時ラビットホーンのモニターにそれをやった主らしき者のデータが弾き出される。「…もしかして会った事あるの?」これは爆弾発言的である。「いや…忘れていた。」
何か申し訳なさそうな言葉もモニターに添えられている。「前の乗り手と一緒でぇ〜忘れっぽいんでしょう〜。」その送られたデータを見ながらルディアは笑っていた。

「確認終了しました少佐。この階層に戦闘ゾイドと同程度の力を持つ敵戦力は居ません。例のギガが全滅させたみたいです。」シュミットが報告する。この結果が出るのに30分は要したが何も居ないなら丁度良い。
ミズホに作戦決行の合図を送らせる準備を指示してそのまま第4層に降りて行く。第2層での昆虫大魔境?にげんなりさせられていた為少し気が抜けていたのかもしれない。
その隙を突き第4層側から獲物が来るのを待ち構えていた者が突然襲い掛かって来る。それに唯一気付いたシュミットはガンドレイクを盾にするも一撃で戦闘不能になってしまった…。

ブロックスの構造の為バラバラになり易いとは言うがそれを考慮した機体の構造は皮肉にもガンドレイクの上半身の付け根のブロックが裂けて2つに成ってしまう最悪のダメージを受ける結果と成った。
それを咥えた存在は素早く部隊の後ろに回り込むと咥えた上半身を投げ付ける。その場を回避する他の機体を擦り抜けて下半身部分に上半身は衝突して煙を上げているガンドレイク。
「機影無し…いえ有ります!微弱な反応が1つにそれに陣形をとる様に並走する反応が3つ!また来ます!」今度はミズホが機影を確認できた3体の1体を迎撃する。

「擦り抜けたっ!?ディスプレイサー!?」姿相応の質量すら確認できる者がホログラフ。どうやら共和国側でも制作や実験は行われていたらしく敵はそれを利用して素早い攻撃を仕掛ける高速機タイプだと断定する一同。
推測の域を出ないのはこの施設の生み出したMTSの存在が大きい。ゴルドスが300km/hを出すあのシステムならどんな者でも高速機に早変わりする。
その時姿を現したその存在はこの事件の関係で途中で放り出されたらしい熊型?の大型ゾイドだった…。

30 :恐怖の亀裂 314:04/06/12 05:23 ID:???
「良く見るとぉ〜熊さんじゃありませんねぇ〜。」その体躯からこれまた熊と断定したがどうやら違うらしい。
相手の動きが攻めから守りに転じその仕草を見た時にそれが何者なのかを完全に理解するルディア。
「ハリネズミさんですねぇ〜。こんなに立派になってぇ〜びっくりですぅ〜。」その防御姿勢は頭まで胴体に包む柔軟性。
熊は当然持ち合わせていない。パーツ構成によっては可能だがそれをする意味は熊型には全く無い。

しかしただ機体の能力を使っているだけのそれは自分の後ろに分身を従えている為全く分身の意味が無い。
後ろの分身も一緒に丸くなって居るのでその攻撃力はともかく微笑ましい光景に見えてしまう。「何か…悲しい気分です。」落ち込んだ声でシュミットの連絡が入る。
ディオスも無事で「珍しいゾイドですね。」と冷静にハリネズミ型の機体を見据えている。大型化が難しくながらく戦闘用に使用していなかった種類の為ディオスは興味を持ったようだ。

その後ハリネズミ型のゾイドはそのまま10分程その場で丸まっていたという…。
しかし機体から外に出るシュミットの姿を見ると猛然とダッシュしシュミットを口に咥えて真上に軽く放り投げる。
頭部のカバーを開くとそこに有るコクピットにシュミットを受け止めるとまた猛然と体当たりでデスサンダーをどかし第4層に走り去ってしまう。「え〜と…シュミット少尉が拉致されました…と。」
冷静に報告用のレコーダーにそれを記録させるディオス。「後はぁ〜シュミット君次第ですねぇ〜。」呑気にそれを見逃したルディアは言う。
「レーダーで追跡できてますが良いんですか?」カイエンが言うが「任務続行ですぅ〜!」と追跡の進言は却下される。
「取ってぇ〜食べようとしていないのでぇ〜後回しでもぉ〜大丈夫ですよ〜。」そう言うと第4層に移動を開始する。第4層に降りるのだから問題無しとルディアは判断したのだ。

そのコクピットの中でシュミットは第4層の状況をしっかりと見ていた。操作系は完全に相手の物で泣いて喚いても状況は全く好転しない。
だが実際の所今乗っているこのゾイドに言う事をきかせれば実質は戦力的にはプラス。ガンドレイクが受けた被害は付け根ブロック数個。十分もとは取れる計算だ。
「でもこの惨状は一体?」第4層も嵐が通り過ぎたかの如く壁面や天井床に亀裂が走り傷だらけに成っている。

31 :恐怖の亀裂 315:04/06/12 07:05 ID:???
更に何かの気配を感じたのか機体は丸くなると転がり始める「なっ!?ここが回転していない!?」
どうやらコクピットブロックは球体状で常に正常な位置にパイロットを固定させる使用らしい。つくづく感じる事だが新型装備開発先行の帝国と基本機構の充実を図る共和国。
自力が伴っている分今の所帝国軍が有利ではあるが将来自力が伴わなくなった場合は帝国軍は確実に敗北するだろうと元共和国軍の将官は囁いている。
実験機らしいこの機体も最新鋭の安全策が取られている為もしこのスタイルのコクピットが共和国軍に普及したらと考えると血の気が失せる思いのシュミットだった。
この機構が将来ゾイドに搭載されれば今以上に生物的かつ立体的な戦闘運用が容易になる。それだけでも戦況を覆し得るのだ。

しかしさっきの戦闘であれだけの力を見せたこのゾイドを以てしても逃げを打たせる存在…壁や天井を傷だらけにしこの機体のレーダーモニターに移る敵と思われる複数の機影。
「こいつは困ったな…。タイプは大型で端末型。また虫か?もううんざりなんだけどな。」外の様子が一番大きなモニターに映されるが良く見ると壁等の穴から奇妙な蔦状に何かが伸びている。
必死に逃げているがそろそろ追い付かれる。遂にハリネズミ型の機体はシュミットを乗せたまま行き止まりに追い詰められてしまう。その時怯えの感情がシュミットの体に流れ込む。
「しめた!この機体は完全野生体型の操作タイプと同じだ!」シュミットの胸には希望の火が灯っていた。

シュミットの希望と言う感情を受けてコクピットでロックされていた操縦桿やフットパネルその他の機構が解除され自由に使用出来る様になる。「よしよし…良い子だ。」
操作タイプは共和国軍の物だが逆に今は心強い。安定性に優れる共和国の物なら突然敵の目の前で機能障害と言う最悪の事態はまず無い。
無駄な機能も無い為操作も簡単と来ているので機体特性も簡単に理解できる。シュミットは勢い良く機体を相手に転がし何体かの敵を撃破する。
その時に確認されたデータは頭の中が疑問符で一杯になる物だった。

「立って歩く植物…シュールだ。」ラインハルトは今数体目となる巨大歩行植物の化け物をデスサンダーに踏み潰させる。ある程度の知能が有るらしく敵わないと見たか蜘蛛の子を散らす様に逃げ出して行く。
その光景は嫌気がさす程幻想的だった…。

32 :悪魔の遺伝子 66:04/06/12 09:48 ID:???
「ぎ!!ギブギブ!!」
カンウに卍固めを掛けられたアイアンコングのパイロットが思わずそう叫んだ。
        『勝者!!マリン=バイス&ゴジュラスギガ"カンウ"』
その後も何度か試合が行われ、マリンとカンウもそのつど勝ち上がっていった。
「やっぱりみんな生死を掛けた戦いってやった事無いんだな〜…。」
どれもルナリスに比べて手応えが感じられ無かった故に、マリンはそう呟くのだった。
そんなこんなでゾイドバトル大会も3日目に突入していた。無論競技場の客席は観客でごったがえしている。
「また勝った様だな。それにしてもお前関節技好きだな〜…。まあとにかくだ!!いいな!!私に負けるまで負けるなよ!!」
またも勝って戻ってきたマリンにルナリスが鋭い目つきでにらみ付けながらそう言うのだった。
「分かったよルナリスちゃん!さ〜て!ジュースでも買ってこようかな?」
「ちゃん付けするな!!って聞いてない…。」
マリンが飲料水の自動販売機のある方向へ走り出した時だった。突然誰かとぶつかったのだった。
「あ!!ご…ゴメンナサイ!!!」
マリンは大慌てでぶつかった人に頭を下げて謝った。と、その時だった、ぶつかった相手の男が
マリンの顔を見た時に驚いた顔をしたのだ。その男は18〜19歳位の年齢で、外見は割と男前であった。
「お!君はもしかして、昨日デスザウラーと凄い試合をしたなんとかって娘じゃないかな?」
「まあ…確かにそうだけど…。けど、私はなんとかじゃなくて、マリン=バイスよ!」
マリンがそう言うと男は笑い出した。
「ハッハッハッ!!済まない済まない。だがまあ俺が次の試合に勝てば次は君と当たるみたいだから、
一応挨拶はしておこうかな?俺の名は"タイガス=ハンシーン"。名実共に最強のZiファイターと
なるべく噂に聞く"伝説の古代虎型ゾイド"を探して西へ東へ旅をする者だ。よろしくな!!」
「うわぁぁぁぁぁ!!!ベタベタな名前だぁぁぁぁ!!!!」
タイガスの名前を聞いたマリンは思い切りそう叫んでしまった。とはいえ、このタイガスという男。外見は割とクールそうな感じだが、正確は軽い様子であった。
「ま…まあとにかく…。よろしく…。」
体勢を立て直したマリンは気を取り直してタイガスと握手をした。

33 :悪魔の遺伝子 67:04/06/12 09:50 ID:???
「あ!そうだ!所で伝説の古代虎って何?」
マリンがそう言ったとき、タイガスは困った顔をした。
「あれ?君Ziファイターなのに知らないの?俺も詳しくは良くわからないが、そのゾイドを手に入れると天下を取れるって程凄いらしいぜ。」
「へ〜…でも私は天下なんて興味ないからいらないや!」
「お…お前酷いこと言うな…。おっと、そろそろ試合の時間だ。お互い戦えるといいな!」
タイガスはそう言い、走り去っていった。
「何だ?さっきの男は…。」
「いや、私に聞かれても…。」
突然現れて問いかけるルナリスに、マリンもワケが分からず戸惑うだけだった。

とはいえ、やはり気になったのか、マリンはタイガスの試合を見ることにした。
ベンチに座り、格納庫内に備え付けられたテレビから試合の様子を観察する。
『それでは次の試合!!カンツ=ターソン&ヘビーバイソンの入場です!!』
アナウンサーが勢い良くそう叫ぶとヘビーバイソンと呼ばれるゾイドが入場してきた。
"ヘビーバイソン"とは一言で言うなれば改造ディバイソンであり、ただでさえ体格に対する重量比
の大きなディバイソンの装甲をさらに厚くし、武装も強化した超ヘビー級ゾイドとなっていた。
『それに対するは!!タイガス=ハンシーン&ワイツウルフ!!』
そのアナウンサーの声と共に、タイガスとワイツウルフと呼ばれる狼型ゾイドが入場してきたのだった。
「ワイツウルフ…?つーかタイガスって名前なのに何で狼型に乗ってるのよ…。でも初めて見る型ね。
コマンドウルフでもケーニッヒウルフでもジーニアスウルフでも無い…。」
「ワイツウルフ…。ゾイテック社が最近出したって評判の最新モデルだな。コイツは手強いぞ…。」
「へ〜…ルナリスちゃんあんた博学だね〜…。」
「ちゃん付けするな!!しかし、ヤツの背中に装備されているパーツは何だろうか…。」
映像を介したワイツウルフの姿を見ながら二人はそう言っていた。さらに言うと、今試合場にいた
ワイツウルフは、背中に見慣れぬブレード状のパーツが装備されていた。

34 :悪魔の遺伝子 68:04/06/12 09:52 ID:???
                『それでは!!試合開始!!!』
試合開始のゴングがなった直後、ヘビーバイソンが跳び出してきた。その超重量を感じさせない程の
加速力でワイツウルフへと迫る。さらにその頭部の巨大な角。超硬角をきらめかせる。しかし、その一撃をワイツウルフはギリギリでかわした。
「双方ともやるようだな…。」
ルナリスがそう言うと共に、マリンも軽く頷いた。と、その時だった。体当たりをかわされた
ヘビーバイソンが急旋回し、今度は17連突撃砲を放ってきたのだった。至近距離。
どんな高速ゾイドでも最低一発二発は食らってしまうだろうと思われるほどの弾幕がワイツウルフ
目がけて降り注いた。その時だった。突然ワイツウルフの背中に装備されたブレード状のパーツが
十字に展開し、それが高速で回転し始めたのだ。しかも、それが自らに降り注いだ砲弾を全て切り落としていたのだ。
「フフ…。俺の“トランサー”は伊達じゃねーよ。」
全ての砲弾を切り落とされ、うろたえるヘビーバイソンとそのパイロットを尻目に、ワイツウルフの
中でタイガスはそう呟いた。ちなみにトランサーとはワイツウルフの名前であると思われる。
「何か凄い人がいるよ…。」
マリンとルナリスも思わず唖然としていた。ブレード系武装で敵の砲弾を切り落とすという芸当は、
理論上では不可能な事では無いとは言え、それを実際に、しかもアレほどの数の砲弾を一度に切り落としたという事実は驚くべき事であった。
「じゃあそろそろ行こうか?」
次の瞬間ワイツウルフ=トランサーの背中に装備された、よく言えば十字、悪く言えばプロペラ状に
展開されたブレードがさらに高速で回転し始めたのだった。そして、トランサーはそのまま超高速で
ヘビーバイソンへと突進し、衝突する寸前でヘビーバイソンの左斜めへと跳び、そのすれ違い様にヘビーバイソンの重装甲を切り裂いていた。
          『勝者!!タイガス=ハンシーン&ワイツウルフ!!』
タイガスが勝利を極めた後、彼は意気揚々と戻ってきた。
「次は君との試合だね!楽しみにしてるよ!!」
「は…はあ…。」
タイガスは軽く言って立ち去ったが、マリンの開いた口は塞がらなかった。

35 :悪魔の遺伝子作者:04/06/12 10:03 ID:???
>>32の下から三行目の「正確」は正しくは「性格」です。
あと、今回登場したワイツウルフのセッティングですが、鉄魂に登場したアレを
そのまま使わせてもらいました。まあその辺に関してはちょいと暖かい目で見逃して下さい。
それと、本編を読めば分かる通り、ワイツウルフの中の人は伝説の虎を探していますが、
ワイツウルフがそれとは全く知らないという設定になっているのであしからず。

>>恐怖の亀裂作者さん
ゴルドスを300キロで・・・って確か最初の頃にあった奴ですよね。
何か最初の頃をおさらいする必要が出てくるような気がします。

>>Inocent World作者さん
自分も今まで気功だとかハシで銃弾受け止めだとか散々冗談としか思えない様な怪現象を
書いていて、こんな事言う資格は無いのでしょうが、そんな自分ですら冗談っしょ?って
思える様な凄い能力が登場しましたね。コアと融合とか・・・。それをもろともしない
主人公っぽい人も・・・。あと、その能力ってゾイドに乗らないと意味が無い気がするのですが
どうなんでしょうかね?ちなみに自分はスクライドは良くわかりません。

36 :Inocent World書いてる物体:04/06/12 14:31 ID:???
>>恐怖の亀裂作者氏
>「よしよし…良い子だ」
これだけでバーニィの顔が浮かんでくる俺ってヤバイでしょうか?

>>悪魔の遺伝子作者氏
異能者バトル物ってだいたい主人公が能力者の事が多いんですがね。あらゆる意味で
常識をぶっ壊してひたすら極地へGO!なわけですw
…内輪ネタで盛り上がってて申し訳ありません…

37 :Inocent World:04/06/12 14:35 ID:???
「フン…分を弁えろ――無知なるパイロットよ」
至近距離から17連砲の直撃を受けたライガーゼロは上半身を丸ごと吹き飛ばされ、その場に崩れ落ちた。
「哀れな奴め…己の力を過信し過ぎた結果がこれだ」
ルガールは機首を転じ、「グラウンド・ゼロ」跡地に聳え立つ“ギルド”の本社ビルへと向かった。

「つ、強え…名前は聞いていたがあの男は一体、何者なんだ!?」
窓辺で騒然とする男達に、酒場のメイドが予想だにしない事を言った。
「あれ、知らないんですか?“ギルド”も一目置いてる、フリーの便利屋ですよ。
近々“ギルド”に入るって噂が流れてましたけど…」
「おいおい、冗談だろ!?“ギルド”は確か、“能力者”しか雇用しないって…」
先程のカウンターに居た若い男が、その言葉を遮った。
「いえいえ、“通常”の方でもあれほどの手練なら大歓迎ですよ。あなたたちも今度
の作戦にバイトとして参加してはいかがです?戦果を挙げれば、賞金も弾みますよ?」
「あ、アンタ…一体何者だ?」
その男は眼鏡の下で笑った。
「あ、失礼。私、“ギルド”人事部長のアレックス・ハル=スミスと言います。お見知り置きを…それでは」
ゆっくりと酒場から出て行ったアレックスの後姿を見つめながら、メイドが一言呟いた。
「へえ、あの人が…あの有名な、敏腕人事部長スミスさんですか…
若いとは聞いていましたが、ホントに若いですねえ」
彼の名をこの街で知らぬ者は居ない。若くして“ギルド”人事部長でありながら、自らも
ゾイドを駆って野良ゾイドや犯罪者を討伐し、時には町へ出て有能な人材のスカウトに当たっていると言う。

38 :Inocent World:04/06/12 14:39 ID:???
男達の内の一人が、ぼそりと呟いた。
「…俺も、バイトとしてくらいなら参加してもいいかな…」
たちまち、周りの男達も騒ぎ始める。
「何を貴様、抜け駆けは許さ(ry」

この街に名前は無い。ただ「市街(シティ)」と呼ばれているだけだ。
ルガールは、異形の構造物――“ギルド”本社を見やった。
皮肉な物だ。あの大戦の中でも最も凄惨な破壊の現場の1つだった「グラウンド・ゼロ」が、
いまや世界で最も人口密度が高く、賑わう街となっている。
そして、それに一枚かんでいたのは“ギルド”だ。
「『人々の平和と自由を守るため』か…あの趣味の悪い塔の中で何をやっているのだか、庶民には想像も付かん」
この街はゾイドの往来が多く、歩行者用道路とゾイド用道路がきちんと区別されている。
大戦前なら当たり前だったが、今では珍しくさえある。
とは言え、ディバイソンは充分に大型ゾイドに分類できる。上からは横断歩道が見えづらいのが難点だった。
そんな時、突然通信が入った。
<ルガールさん、大型で普通に道を歩くのは危ないですよ!>
先程酒場のカウンターに居た青年だ。どうやってこの周波数を知った物か気にはなったが、
彼がグスタフのトレーラーに乗せてくれると言うのでお言葉に甘える事にした。
「聞きましたよ…とうとう、“ギルド”に入って下さるんですね?嬉しいばかりです」
互いに名乗って初めて、ルガールはこの青年がかの名高い「敏腕人事部長」だと知った。
――若いとは聞いていたが、これ程とは…
「…1つ聞くが、君は何歳かね?」
スミスは軽く苦笑した。
「25歳です。若く見られるのは前からでしてね…」
年齢以下に見られること。それが得なのか損なのか、経験の無いルガールには想像のしようが無かった。

39 :Inocent World:04/06/12 14:44 ID:???
“ギルド”本社ビルの壮大な門が見え始めたとき、スミスは唐突に話し始めた。
「『Ignorance Catastoroph』――何故あの事故が『無知なる大破壊』と呼ばれているのか、もう少しで解りそうなんです」
ルガールは別段興味を示さなかった。が、スミスは熱っぽく話を続ける。
「失われた歴史を紐解く鍵になるかも知れないんです!野良ゾイドやお尋ね者の討伐ばっかりやってる
“ギルド”でもこんな事が出来るんだなと…ルガールさん?」
ルガールは帽子をさらに深く被り、今にも寝入ってしまいそうだったが、スミスの呼びかけに目を覚ました。
「ん?…ああ、すまんな。何しろ、この街に来る途中通りすがりの人に『ギルドに行く』と言ったら、
『ゲートをくぐってから内部に着くまでに人生が終わっちまうくらい敷地が広い』
と言われた物でな…それに、この前の任務から寝てないんだ」
「いや、確かに敷地は広いですけど寝るほどの時間はありませんから!」
ルガールは眼前に迫った巨大なビルを再び見上げた。
「…冗談だ」

幸いというべきか人生が終わってしまう事は無く、ルガールとスミスは“ギルド”本社ビルに辿り着いた。
「登録が済んだら他の事があるので、とりあえずここで降りて僕に付いてきて下さい」
スミスは駆け寄ってきた作業服の男に何か言った後、グスタフを降りた。ルガールもディバイソンのコックピットを降りる。
「…ふぅ…暑い」
そういえば――とルガールは思い出す。今は夏だという事を。
暦の概念すら無くした人々が唯一月日の経過を知る事が出来るのは、
日の長さと気温の違い――季節によってのみだった。

40 :Inocent World:04/06/12 14:48 ID:???
それ故に尚更、自動ドアが開いた時に建物の内部から流れ出てくる冷気が妙に
ありがたい。一年中クソ暑いままでは無いと思い出させてくれる。
“ギルド”本社ビルの中は冷房が効いており、非常に快適な気温となっていた。
スミスと受付嬢が何か話した後、スミスがルガールに「こっちへ来い」と手招きした。
渡されたプリントの束を見て、ルガールはあからさまに辟易する。
「履歴書の作成…軍で使っていた奴では駄目なのか?」
スミスが苦笑気味に首を振る。
「ええ、何しろ大戦前と今では仕様も状況も違うもので…」
――どうやら、登録が終わるまでに人生が終わるらしい…
ルガールは面倒そうに、書類にペンを走らせて行った。

41 :恐怖の亀裂 316:04/06/12 23:29 ID:???
「植物…しかし何かがおかしい?大体立って歩く、走る、戦闘する。通常じゃあり得ない事だ。」
シュミットはそのまま奇怪な植物ゾイド寄生体を乗っている機体の巨大針で引き裂きながら逃走路を逆走する。
少しすると機体は相手に勝てる事を認識して防御体制を解除する。その後も操作を受け付けてくれる為シュミットは機体から信用を得られた事を確認した。
「レーダーを広角モードに生態反応スキャン開始。」広角モードは広い範囲をスキャン出来るが代わりに反応が大雑把でその正確な数等を間違え易い。
「…スロープ付近で少佐達は戦闘中と言った所かな?えっ敵戦力が逃走!?壁の中に!?」共和国軍の施設と言う事も有って地形構造もレーダーに表示されている。
味方の施設なので地図は当然かもしれないがそのお陰で今の様な動きを確認出来たのだろう。

「壁の中に逃げ込んでる…。」サーラはその光景に不安を覚える。どう見ても入り込めない場所へ体を変形させて入り込んで行く姿は昨夜の蔦の化け物を強く意識させる物だった。
その事をルディアに話すと「それはぁ〜困りましたねぇ〜…。」と言って考え込み始めてしまう。「事情を説明して第3層まで先に制圧するようにアービン大佐に連絡した方が良いと思うのですが?」
カイエンは進言すると「今度はぁ〜その方がぁ〜良さそうですねぇ〜。」と口調はともかく直に答える。カイエンはミズホに連絡を取って貰い作戦スケジュールの前倒しを要請する。

「…困った事になったな。」その要請を受けてアービンは腕組みして考え込んでいる。実は侵攻準備が整っていなかったのだ。医療区画襲撃も重なった為再編成の真っただ中だったのである。
しかしその情報からすれば第2層の掃除以外は大量の兵力を必要としない事を考慮して編成を終えている対大型戦力部隊に人員用施設制圧部隊を3中隊付けて侵攻を開始させる事にする。
本来なら人員用施設制圧部隊には護衛として対大型戦力部隊を後1小隊は付けたいのが本音である。「奴はどうだ?レミントンを付ければいけそうじゃないか?」ブレックスが言うと「その手があったか!」
思い立ったら即決行。兵は拙速を尊ぶと言う言葉の通り直にレミントンを見付けると事情を説明し制圧部隊の指揮を執らせて第2層に送り出した。
長いスロープを可能な限り素早く降りると当然と言うように手厚い虫ゾイドの歓迎を受けるのだった。

42 :恐怖の亀裂 317:04/06/13 00:12 ID:???
「そう言えば…確かラインハルト少将から依頼された物が奥に有るらしいからな急がないと!」
先頭に立っていたレミントンのブラックオニキスは竜巻が通り過ぎる様な勢いで虫ゾイド達を粉砕する。
虫型は総じて巨大に成る程本来の特徴が色濃く成るので関節等が脆くなる傾向がある。技術的な強化を受けて居ない者なら更に深刻な弱点になるのだ。
それもデスザウラー級に大型化したブラックオニキスにとっては都合が良い為遂には真面に攻撃するのを止めただ通り抜けるだけになっていた。
普通に走るだけで相手が勝手にばらばらに成るなら意志を持って攻撃する必要等既に無い。

「人員用の入り口を発見しました!」その通信を受けるとレミントンは「直に突入する必要は無い!腹を空かせた奴等を誘き出して十字砲火を浴びせろ!」
今回は総出での制圧作業では無いので確実に敵戦力を減らす事が最も重要になる。しかし彼等は何を食料としているか良く解らない。第1層で食料庫が無事だった事も気に掛かる。
その内1人の兵士が火薬を減らした手榴弾を入り口の奥に投げ込む。爆発音が通路内に響き渡るとそれに釣られた者が続々と入り口周辺に殺到してくる。
しかしその姿を見た者達はそれを認めないとばかりに過剰な発砲を始めた…。

「おい!弾を無駄にするなよ…って無理か。そんな物を見せられたらしょうがないな。」レミントンは送られて来た映像から目を背けて言う。
それは共和国軍の人員の遺体を操り人形と化して自らの盾にする蜘蛛型の化け物だった。頭部と一緒に成っている胸部が腹よりも大きく知能が発達したのだろう…。
体の大きさは大人より2周り程小さいくらいでそれを考慮すればかなりの知能が有ると見受けられる。容赦する必要は無かった。「どけっ!ゴーレムでやる!弾を無駄遣いするな!」
ゴーレムに乗った隊長が前に出てガトリング砲で攻撃を仕掛けると集まった者の殆どが動かなく成るがそれを運良く突破した1体の蜘蛛がゴーレムにとり付いた。

突然乗組員を振り払いゴーレムが暴れ出す。「やられた!コントロールを奪われたのか!?」幸いな事にガトリング砲の弾が切れていた為被害が拡大する事は無かったが入り口付近で暴れられているのは厄介な事だ。
その間にも遅れて到着した蜘蛛達が入り口に迫って来ている。このままでは取り逃がしてしまう…そんな時だった…。

43 :恐怖の亀裂 318:04/06/13 02:20 ID:???
何処からか銃声がしたかと思うとゴーレムに取り付いていた蜘蛛が体液と体を散まきながらゴーレムから落下する。
更に次の瞬間ゴーレムに人影が乗り込んだと思うと通路内に突入して行ってしまう。「今度は誰だ!?」しかし蜘蛛達を蹴散らし践み潰し奥に消えてしまう。
人影が誰なのかは不明だったが結果としては蜘蛛達を外に出さずに済んだ事には違い無かった。

「やったね!ゴーレムゲットだぜ!な〜んてね。」ベルゲンは暇になってしまった為帝国軍にちょっかいを出しに来て居た…。隠し部屋のトラップ解除には時間が掛かると言うのだ。
聞いた話では覗き穴のニードルのトラップが他のトラップの起動スイッチも兼ねていたらしい。その為機構が複雑で更に時間が掛かると言う事になった。
必要の無い嘘を吐く事が全く無い詐欺師をしているラディスが言うのだから間違いは無いだろう。「やっぱりゾイドは良いねぇ〜この風を切る感覚。たまらないよ〜。」
そう言って通路内をゴーレムで駆け回る内にベルゲンはまた興味深い物を発見する。「木の葉を隠すなら森の中って所かな?」ゴーレムを止めるとシステムを弄くり元来た道を逆走させる。
「さ〜てと。部屋に入りますか…。」またしても別の隠し部屋を発見したベルゲンだった。

ゴーレムが入り口に戻ってくる。「わざわざこいつを戻してくるとは何者なんだ?」たまたま戻ってきたゴーレムはまたしてもまだ残っていた蜘蛛を蹴散らしていた為かなりの数の蜘蛛を撃退した事になる。
それでも入り口付近にまだ蜘蛛は寄って来る。レミントンが例のコアを持ち帰って来てもまだ掃除は終わっていなかった。「数が多いか…しかしあの無人砲台はなんだったんだ?」
道の途中に破壊された無人砲台にスナイパーライフルが接続されている物をレミントンは見付けていた。それが少し前に使用された形跡も有った事も気に掛かる。
しかし彼が居ない間の出来事を報告されると疑問が全て解ける。「例の奴等だろうな…奴等なら充分出来るだろうしな。」何をしているのかさっぱり解らないノーブルアーシーズだが今回は接触した場合直接戦闘に成る。
未確認情報が多い中解っている事が一つある。ベルゲンの存在。ノーブルアーシーズは隠れ蓑でその名の下に集まった者と共に何かを探しているらしい。
”面倒な”直接戦闘を避ける為今できる最善の策は入り口を爆破する事だけだった。

44 :恐怖の亀裂 319:04/06/13 05:04 ID:???
ただ面倒と言うだけでは無く相手が相手と言う事も含まれる。今回は多数の人員を指揮している関係上末端には指示が届き切らない場合がある。
その状態で彼等を相手にした場合たった一人の相手に全滅し兼ねない状況に有るのだ。はっきり言って限定条件下での戦力は戦闘ゾイドを上回り兼ねない相手と戦闘などしている暇は無い。
完全に後ろ向きな考えであるが相手が直接戦闘を望んでいないならこちらにとっても好都合なのである。

「爆破完了しました。」それを聞きレミントンは「他の入り口が8箇所程有る。そっちから侵入しろ。幸い人員用の施設は避難用らしくて区画毎にぶつ切りになっている。」
抜け目無く移動中に辺りを見ていたので建造された壁の特徴を掴んでいたようだ。「スライドフロアの避難用施設は無駄に大きいから後続を待って掃除する。以上だ。」指示を終えるとレミントンは爆破跡に留まる。
「どんな用事が有ったかは知らないが不用意に出て来たら荷電粒子砲を打ち込んでやる!」わざと聞こえる様にスピーカーを使用して言う。
それをベルゲンはしっかりと聞いている。「あっちから逃がしてくれるらしいね?それなら丁度良いや…部隊の指揮を任されるだけは有るね。」
面倒が無くなった事でベルゲンの方も行動を起こし易くなり双方にとって悪くない取引が言葉を交わす事無く成立する。「メッキが剥がれなくてラッキーだったよ。」相手が言う程実力は無いベルゲンだった。

「可哀想だが勘弁してくれよ…。」人員用施設制圧部隊はただ逃げるだけしか出来ない団子虫の化け物に銃撃を仕掛ける。たとえこちらを襲う気が彼等に無くても病原体の可能性が有る以上確実に排除しなければならない。
時間的な余裕が有れば捕獲しその後何かに使用できないか等の検討が出来るが残念ながらその余裕は無い。本来到着する筈の部隊が半分しか居ない上に昨夜の襲撃は食料以外の物資の半数以上が灰になっている。
これ以上の物資の補給は怪しく見られる。当事者以外にはばれる訳にはいかないのだ。現に特殊なコネを使って補給を要請したのにも関わらず上層部には筒抜けだったと言う現実が有る。
名目上は新型兵器とそれを搭載したゾイドの運用実験と公表しているが時間が掛かればそんな嘘っぱちの情報はデルポイ中に疑問を呼びやがては真相が露見するだろう。せめて露見する前には事を終わらせる必要が有るのだ。

45 :恐怖の亀裂の作者:04/06/13 06:15 ID:???
悪魔の遺伝子の作者さんへ

ワイツウルフシュナイダーユニット搭載型ですね。あれって大改造しないと出来ませんよね実は_| ̄|○

おさらいの件はどうしようも無い状況かと思いきや良く見ると保管庫の名無し獣弐氏の倉庫に説明文が入っていてわお!?とか思いました。
でもリンクを張る訳にはいかないし…_| ̄|●

Inocent Worldの作者さんへ

ルガールさんって何か得るブズレインの狼を追っている叔父さんっぽい雰囲気が有りますね。
強さで言ったらゲームソフト”バウンティソード”のソード叔父さん並みにいかつさですが…古いゲームなので知らなかったらご免なさい。

46 :悪魔の遺伝子 69:04/06/13 09:14 ID:???
「アイツ…なかなかやるな…。確かにワイツウルフの性能も凄いが、それ以上のアイツの腕も凄い物があるぞ…。」
「んな事は分かってるわよ!!あんな砲弾の雨を切り裂く芸当見せられては分からない方がおかしいって!!でも、私に比べればどうという事は無いわね…。」
「どうでもいいけどお前…足震えとるぞ。」
ルナリスのツッコミ通り、マリンは口では余裕ぶっていても、その足の震えようから言って、本心はビビっていた。

そして、ついにその時がやってきた。
『それでは!!マリン=バイス&ゴジュラスギガ“カンウ”対、タイガス=ハンシーン&ワイツウルフ“トランサー”の試合を始めます!!』
アナウンサーの叫び声と共に、客席からの歓声を浴びながら試合場に入場してくる両機。
「昨日のデスザウラー相手に見せた凄い戦いを俺にも見せてくれよ…。」
「怖くない…あんたなんか怖くないぞ…。タイガスって名前なのに狼型に乗ってるあんたなんか…。」
マリンはまだビビっていた。精神的な気負いでは完全に負けていた。
「ヤツに勝ち目は無いぞ…。例え中型高速機とはいえ相手はゾイテック社の最新モデルだ。
100年前の骨董品が勝てるワケがない…。じゃあ何で私は負けたんだろう…。」
ルナリスはそう言ってその辺の壁に手を付いてよりかかり、一昔前に流行った“反省”をしていた。
そして、両機はそのまま試合場の真ん中へと移動し、配置に付いた。
                 『それでは試合開始!!』
「お前なんかこーわくないー!!」
試合開始のゴングがなった直後、カンウが跳んだ。痛い目を見ないウチに早く倒しておこうという
魂胆である。例え相手が最新型と言えど、相手は装甲の薄い高速ゾイドである。出力規制を受けた
カンウのパワーでも、まともに直撃を食らわせることが出来れば充分に瞬殺可能である。そう彼女は
考えていたのだ。故にカンウは跳んだ。巨大ゾイドとは思えぬ超高速での跳躍でトランサーに襲いかかった。
「え?」
その直後、マリンは拍子抜けしてしまった。トランサーはその一撃をかわしたのである。
しかも、かわした後、すれ違い様にカンウの右肩にクローアタックを叩き込んでいたのだ。

47 :悪魔の遺伝子 70:04/06/13 09:17 ID:???
ライガーゼロの動きですら手に取るように捉えることが出来たマリンとカンウですら、その動きは
よく見えなかった。しかし、それ以上に驚いていたのは先の試合でマリンに敗れた他のZiファイター達であった。
「ウソだろ…。俺なんか一瞬でアイツに掴まっちまったってのに…。」
観客席からその光景を見ながら、みな唖然としていた。
「いやいや、一見鈍重そうなのに本当に速いね〜君!俺驚いちまったよ!」
タイガスは笑いながらそう言う。カンウは再び飛びかかるがまたもや避けられた。
「アイツ…ただ速いだけじゃない…。その空間把握能力も身のこなしもハンパじゃない…。」
カンウの中で、額から一筋の汗を流しながらマリンはそう呟いた。一般的な偏見として、
ひたすら速ければ、それだけ回避性能は高くなると思われがちであるが。それは間違いである。
なぜなら、例え速く動いていても、その動きが単なる直線的だったりと単調であれば、
すぐにタイミングを読まれて直撃などすぐに受けてしまう。その昔の大戦での出来事を記録した
美談などでは敵の砲撃をかるやかにかわすなど、高速ゾイドが過剰なまでに評価されていたが、
それはごく一部のエースと呼ばれる様な凄腕がパイロットだった故の事であり、実際はどんな
高速ゾイドでも直撃を受ける事は多かったと言う。つまり、ほんのごく一部のエースパイロットが
行った敵の砲撃を巧みにかわすという芸当を過剰評価されるあまり、他の高速ゾイドパイロット達も同じ様な事が出来るように勘違いされてしまったという事である。
では、なぜそのエースと呼ばれる者達は敵の砲撃を巧みにかわす事が出来たかというと、
ただ“速さ”だけにたよってはいなかったからである。彼らは高速で行動しながらも、同時に
周囲の状況を把握し、巧みな操縦で敵の攻撃をかわしていたのである。無論、瞬間的に身体を
反らせたり等と言った身のこなし的な動作による回避も行っていたのは言うまでもない。
ちなみに、マリンとカンウが敵の攻撃をかわす、捕まえるという行動が瞬時に行えるのも
ただ速いだけではなく、空間把握がや身のこなしが上手かったからである。しかし、タイガスとトランサーのそれはマリンの想像を遥かに超えていた…。
「くうう!!ちょこまかちょこまかと!!!」

48 :悪魔の遺伝子 71:04/06/13 09:24 ID:???
なおもカンウはトランサーを追うが、またもやかわされた。瞬間的なスピードであるならばカンウも負けてはいない。しかし、それでも一撃も与えられないと言う事は、それだけタイガスの操縦技術が
凄い事を意味していた。しかも、トランサーはカンウの攻撃をかわしながらも、同時に爪を叩き込み
続けていた。カンウの古代チタニウムの装甲が功を奏してダメージはそう大きな物ではなかったが、
いつまでも受け続けるわけには行かなかった。なぜなら、試合が制限時間に達した場合、判定に
持ち込まれるワケであるが、その場合、両機の損傷率で勝者が決まるからである。
「これほど撃ち込んでもビクともしないなんて…。頑丈さが取り柄みたいだな…。でも、この一撃に耐えられるか!!?」
トランサーの背中にブレードが十字に展開した。そして、それが高速回転しながらカンウへと迫った。
「うわ!!」
カンウはとっさに身体を反らせてかわすも、完全にとは言えず、右肩の装甲にやや切れ目が入った。
「ほう…あながち頑丈さだけが取り柄とも言えないみたいだね。」
「うっわ〜…。なかなか切れ味あるでやんの〜…。」
タイガスは感心し、マリンはブレードの切れ味に驚いていた。しかし、トランサーは再びカンウ目がけて突っ込んできた。
「ええい!!これならどうよ!!」
ブレードを高速で回転させながら、自分目がけて突っ込んでくるトランサー目がけ、頭部側面に
装備したカノンダイバーの3連ミサイルランチャーを発射した。まるで機関銃の様に高速で撃ち
出された小型ミサイルの雨がトランサー目がけて飛んでいく。しかし…そのミサイルの雨は
トランサーの背中にきらめく高速で回転したブレードに全て切り落とされた。
「うわ!!!」
ミサイルを全て切り落とされて驚く間も無くトランサーがブレードを斬りつけてきた。
マリンは半泣き状態で操縦桿を後ろに倒し、カンウはとっさにその攻撃をかわした。
「まだまだ終わりじゃない!!」

49 :悪魔の遺伝子作者:04/06/13 09:41 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
ゲットだぜって・・・ポ○モ○ネタですかな?
まだまだ続く虫虫天国・・・自分なら即卒倒でしょうな。
挙げ句の果てには植物タイプまで登場してますし。

>>Inocent World
ギルドとか言ってると本当に賞金稼ぎやってるって感じになりますね。というか、渋い!!
貴方の作品に登場する異能力者は、一応怪現象によって自然発生したという設定になっている
様子ですが、それをもろともしない主人公は凄くカッコイイ気がします。

50 :悪魔の遺伝子作者:04/06/13 09:43 ID:???
>>49に訂正
「>>Inocent World作者さん」です。
作者さんを付けるのを忘れていました。済みません。

51 :恐怖の亀裂の作者:04/06/14 00:00 ID:???
悪魔の遺伝子の作者さんへ

一応虫さんは第2層で今回が最後です。何かの説明文等に出てくる可能性は有りますが道を阻む虫さんはこれが最後になります。
植物はこれから無理矢理重要にして行く所存ですw
教育要項が変わった為覚えなかったかも知れませんが小学校の理科(生物系)に出て来た奴などが出場予定になっています。

52 :名無し獣@リアルに歩行:04/06/14 01:16 ID:???
正しくは学習指導要領ですね

53 :恐怖の亀裂 320:04/06/14 03:22 ID:???
「また怪しい場所発見。そりゃっ!」隠し部屋の中で更に怪しい場所を発見してベルゲンはそこを蹴る。
それはクローゼットの中でクローゼットの奥に蹴りが当たると何かが壊れる様な音と共に勢い良く奥の壁が更に奥に向かって開いた。
「こう言う建物は大好きだね。建築者の趣味と機能美が見事に噛み合ってるし。」帝国軍が来るかなり前から彼等はこの施設に入り浸っている。
その為建築者の癖を粗方見抜いていたのである。この施設は部屋と部屋や通路と部屋のスペースが無駄に大きく探せば幾つもの隠し部屋が見付かるのだ。
大抵の隠し部屋は見付かる事無く”空き部屋”に成っているのだが…。当然先の医療区画襲撃の方法もこれである。何も隠し部屋の入り口は壁だけでは無いと言う事なのだ。

「今回は…ビンゴ!何か有る!」目を輝かせて部屋の中を観察し始めるベルゲン。どうやら奥に何かが有ると言う事でそーっとそれに近付く。
「こっこれは!?」突然一斉に部屋の照明が灯り壁に有る物を照らし出す。「洒落が聞いてるねぇ〜…がっくり…。」それは何かのゾイドの頭部の化石だがそこに”撮影用”と張り紙が張って有ったのだ。
思わせぶりなイミテーションを前にがっかりしながらも何か有るかもしれないとそれを調べ始める。すると突然彼の直ぐ隣に有る内線らしき電話のコール音が響く。「〜〜っ!?」
焦って後ずさるベルゲン。コールはその後もずっと続くので恐る恐る受話器を取る…「もしもし?何方ですか?」用心深くベルゲンは対応する。

「きゃあああああ〜っ!!!」受話器越しに悲鳴を聞き「うわあああああ〜っ!!!」釣られてベルゲンも悲鳴を上げ受話器を投げ捨て反対の壁まで後ずさる。
状況が状況だけに高まった感情は見事に周りの出来事に過剰反応し頭の中ではこれが悪戯だと解っていても体は勝手に反応するようになっていた…。
「くくく…ははは…驚いた?」受話器から聞き覚えのある声が聞こえてくる。「ひっ酷いじゃないか…。そんな脅かし方をしなくても…。」ベルゲンは受話器越しのラディスに弱々しい声で言う。
「ゴメンゴメン…そうそう!扉は開いたわよ。中は…これが有ったわ。固定回線の電話とそれが繋がっている部屋の監視カメラの映像モニターがね。」
つまり少し前から彼の行動はラディス達に覗かれていたと言う事になる。ちょっと手の込んだ悪戯に完全に躍らされたベルゲンだった。

54 :恐怖の亀裂 321:04/06/14 06:08 ID:???
「あ…そうそうそれは本物よ。何処までが本物で何処までが偽物かは解らないけど。」その言葉に敏感に反応して化石をそ〜っと叩いてみるベルゲン。
「他にどれくらい部屋が有るか解る?」ベルゲンが言うと「12部屋ね…全部第2層に有るわ。でも変ね全部の部屋に張り紙が有るんだけど内容が見えないのよ。」
それを聞きラドナーもそのモニターを覗いてみる。「本当だな。俺にも見えん…カメラのレンズか何かに細工が有るようだな。」それを聞きながらベルゲンは化石を調べている。
これがイミテーションでは無いとすると他の部屋には何が有るのだろうと考える。「ねぇ?他の部屋に何が有るか調べて来てくれない?」そうベルゲンが言うと「駄目!」「やなこった。」
とあっさり断られる。「え〜何で〜?」その声に「部屋の位置を教える人が居なく成るでしょ?」とラディスに言われ「それをガードする奴が居ないとまた被害が広がるからな!」
隠し部屋と言えど警戒を怠る訳にはいかない…当然の答えが返って来たのだった。

結局張り紙の”撮影用”の意味は解らずその張り紙を投げ捨てるベルゲン。しかしその裏に書いて有る文字を見て危うく転びそうになる。
ひらひら舞い落ちる紙の裏には極太筆で書かれた”うっそ”という文字と中身のつぶれたハートマークが書いてある。
その後少しの間それに背を向け部屋の隅で落ち込むベルゲンがカメラに映っていたそうだ…。

第3小隊は一度スロープまで後退してスロープの出入り口付近で植物達の動向を伺っていた。特徴を入力して似ている存在をデータベースから探していたミズホは興味深い物を発見する。「え〜っと…ぼるぼっくす?」
これは地球から持ち込まれたと言うプランクトンの一種で非常に珍しい特徴を持っている。動物でもなければ植物でもないのだ。光を受けてエネルギーを生み出し体の動く場所を使い移動する。それをぼーっと見ているミズホにサーラが声を掛ける。
「これがどうかしたの?」その言葉に「もしかしたらあの植物達はこれの親戚か何かかな〜と思って…。」そう答える。しかしデータベースを見ていた者が全員揃ってボルボックスの所で止まっていたとは思いもしていなかったらしい。
一斉に「え?」っと声を上げる。それにより相手の存在の絞り込みを先入観で植物型?プランクトンタイプで多細胞化した存在と決め付けて行動を監視する事にした。

55 :恐怖の亀裂 322:04/06/14 09:03 ID:???
その動きを監視している内に面白い行動を取り出す者が出てくる。樹液らしき物を壁や天井に必死に吹きかけている者が居るのだ。
その後彼等を追っ払う。方法は簡単でただ目の前に第3小隊が現れると彼等は勝手に逃げ出して行く。記憶能力もそれなりに持っているらしい。
樹液らしき物を分析に掛けてみるとそれは紛れもない植物の細胞だった。しかしその細胞は建造物から金属質を取り込んでいる形跡が有ったので詳しく調べる事にする。

「あてがぁ〜外れちゃいましたねぇ〜。予想を斜め上に行くぅ〜事態ですぅ〜。」
何の為にそれをしていたかはまだ不明だがこの細胞を散蒔いて居る事それ自体が重要なのだろう。分析に掛かる時間は非常に長く感じられる。
それもその筈で分析が終わる頃には第2層の制圧と第3層の人員用施設も制圧が終了しレミントンが合流しているのだ。「なんだこりゃ!?やばい事になっているじゃないか!?」
その分析結果を見て到着したばかりのレミントンも加えた面々はそれが導き出した結果に引く。

この第4層は既に超巨大サイズの植物に飲み込まれているのだ。やがて何とかハリネズミ型のゾイドを乗り熟せるようになったシュミットが合流する。
「これだけ時間が有れば解っているとは思いますが…。」第4層の地図と照らし合わせて侵食状況を説明するシュミット。「余計にやばいな。何とかして侵食を止めないと。」
巨大植物の中に居るという事も有り今度はそれまでとは違うタイプの植物に襲われる一同。しかし単体の戦力では戦闘用ゾイドには遠く及ばず数分後には無残な切れ端がブスブスと音を立てて焦げている。
だが確実に出てくる相手が強力になっているのも事実だ。遂には大輪の花を持った者が現れてビーム攻撃を仕掛けて来るのだった。

「シュミット君〜中心部は特定ぃ〜出来ましたかぁ〜?」「まだです!ダミーが多くて特定できません!ダミーを全てを破壊した方が早い位です!」「それでぇ〜行きましょう〜!」
結局ダミーとは言わず生長点を含む全ての動態目標をモグラ叩きにする事で作戦行動が準備される事になる。幸い第3層には武器庫が有るため弾薬等の補給なら幾らでも出来る。
今度の作戦では今までお荷物だったセイスモサウルスが最も重要なゾイドとなる。辺り構わず発砲できるレーザー機銃の真価が充分に発揮される為今一度アルティメットセイスモの出番が来たのだ。

56 :悪魔の遺伝子 72:04/06/14 09:34 ID:???
なんと、トランサーは右前足を地面に突き刺した後、背中に装備された三連ブースターを噴射し、
その地面に突き刺した右前足を軸として瞬時に旋回し、カンウの方向を向いた後、その背中に
装備された2門のライフル状の武装、“エレクトロンハイパーキャノン”を高速で撃ちだしたの
だった。黄色い光を放ったエネルギー弾が超高速でカンウ目がけて飛んでいく。
「わっわっわ!!」
間髪を入れない連撃に思わずカンウは右に跳んでかわした。
「おっと!逃がさない!!」
かわしたのもつかの間、それ以上の速さでトランサーがエレクトロンハイパーキャノンの
砲口をカンウへ向け、再び撃ちだしたのだ。今度は直撃を食らってしまった。
「きゃああ!!じびれるぅぅぅ!!!!」
直撃を受けた直後、機体に電撃が走り、マリンは半ば痺れてしまった。同時のカンウの動きも鈍った。
「どうだい?エレクトロンハイパーキャノンのお味は。エレクトロン、つまり相手に直接電撃を
撃ち出すから金属製である限り、どんなに厚くて強固な装甲だって、コイツの前では無意味さ!
それに、君自身だって痺れてしまっただろ?もういっその事ギブアップしないかい?」
トランサーは動きと止め、タイガスはカンウへ直接通信を送ってマリンにそう言った。
「嫌。」
マリンの返答はこれだった。タイガスは困った顔をした。
「なぜだい?もう形勢はこっちが圧倒的に優勢だというのに…。」
「確かにね…。でも私はまだ諦めないよ。私が前に戦った彼女も、今の私のように追いつめられてもまだ諦めはしなかった。だから私も諦められないんだよ!!!」
「追いつめられても諦めない…。昨日のデスザウラー戦の事ね…。なら、もう手加減はしないよ!!」
トランサーが再び背中の十字に展開したブレードを高速で回転させ、カンウへと突っ込み、
斬りつけたのだった。カンウはとっさに身体を反らしてかわすも、今度は左肩の装甲が斬られた。
「くう…。やっぱダメかも…。」
「うろたえるな!!!私とハーデスを圧倒した時の事を思い出せ!!相手の力を利用するんだ!!」
うろたえかけたマリンに対し、そう叫んできたのは誰でもないルナリスだった。そして、その言葉を聞いてマリンははっとなった。

57 :悪魔の遺伝子 73:04/06/14 09:37 ID:???
「そうか…相手の力を利用する…。ヤツの強さに驚いてばかりいたから、大切な事を忘れていたよ…。ようし…落ち着いて…。」
マリンは深呼吸をしてリラックスした後、カンウの動きを止め、その場にどっしりと構えた。
トランサーはブレードを高速回転させ、そのまま突っ込んでくる。しかし、カンウはその場から動かない。
「なんだ!!?諦めないと言っておきながら本当は動けないんじゃないか!!?」
「流れに逆らわず…。相手の流れに乗って…。」
超高速のままカンウに飛びかかったトランサーのブレードがきらめいた。その時だった。カンウが
身体を後ろに反らせ、その攻撃をかわしたのだ。
「な!!何?」
攻撃を始めて完全にかわされたタイガスは戸惑った。そのせいもあり、体勢を崩してしまった。
「今だ!!!ギガファイヤァァ!!!」
カンウの口から灼熱の火炎がトランサー目がけて放射された。火炎とはいえハーデスにもダメージを
与えた強力な物であった。が、直ぐさま体勢を立て直したトランサーも、そのブレードを再び高速で
回転させ、その際に起こした風でギガファイヤーを跳ね返したのだ。
「うわっちゃっちゃっちゃ!!!」
これには思わずカンウは逃げ回った。しかし、これでなぜギガファイヤーを発射する際に口が
焼けないのだろうか。というか頭部コックピット内のマリン自身にも何か影響が来ないのか。
まあ世の中には科学では解明出来ない事もあると言うことで。
「あっちゃ〜…。ダメだこりゃ…。」
せっかく格好良く逆転し掛けたというのに再び変な事になったカンウの姿を見たルナリスは、思わず呆れながらその目を背けていた。
「分かったよ。君にはいい加減必殺技で決めさせてもらおう。」
「え?」
その直後だった、ただでさえ今までも高速で回転していたトランサーのブレードが、さらに高速で
回転を始めたのだった。周囲にさらにもの凄い轟音が響き渡ったと思ったその時だった。
なんとトランサーを中心とする形で、巨大な竜巻が発生したのだった。
「ええええ!!!?ぶっちゃけありえなーい!!」
突如発生した巨大な竜巻に、マリンは驚いていた。

58 :悪魔の遺伝子 74:04/06/14 09:38 ID:???
「吹っ飛べ!!ヘル・ツイスター!!!」
「きゃあ!!」
その時だった。なんと200トンを誇るカンウの巨体が宙に浮いたのだ。そして、そのまま竜巻に巻き込まれていった。
「う…うっそぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
竜巻に巻き込まれ、そのまま上昇していくカンウの中で、マリンは涙を流しながら驚いていた。しかし、それに驚いたのは他の者も一緒だった。
「オイオイ…。んなのアリかよ…。」
ルナリスもこれには流石に唖然としていた。
「きゃああああ!!!!」
遥か数百メートルの高さまで吹っ飛ばされるカンウ。マリンはカンウの足の裏に装備された脚部ブースターを吹かし、どうにか姿勢制御しようとしたその時だった。
「これこそ真のトドメ!!!スピンブレード・スライス!!」
なんと、カンウ目がけ、トランサーまで跳び上がってきたのだ。そして、落下していくカンウのボディーを回転したブレードで一気に切り裂いていった。
「どうだ!!もう俺の勝ちでいいだろう?」
落下し、地面に叩きつけられたカンウに対し、格好良く着地したトランサーの中でタイガスが言った。
しかし、なんと所々に切れ目が見え、満身創痍なはずにまでボロボロになってもなおカンウは立ち上がってきた。
「オイオイ…まだやる気かい?勇気と無謀は違うんだぜ!」
タイガスはまたも困った顔をしてそう言う。しかし、ダメージが大きいにも関わらず、マリンの顔には笑みが浮かんでいた。
「フフ…。でもまあ…あんたのさっきの技…。弱点を一つ発見しちゃったりして…。」
「は?君、頭でも打った?」
またもタイガスは困った顔をした。
「とにかくもう一度あの技をしてこんかい!!!」
カンウが再びトランサー目がけて跳びかかった。実を言うと、先程地面に叩きつけられた時、とっさに受け身を取ってダメージを最小限に止めていたのだった。
「もうやめろ!!やめるんだ!!」
ルナリスが必死に叫ぶが、カンウを止めることは出来なかった。
「わかったよ!!お望み通り今度こそ完璧に息の根を止めてやるよ!!!」
トランサーの背中のブレードが再び高速で回転し始めた。ヘル・ツイスターである。またもや竜巻が巻き起こり、カンウは再び吹き飛ばされた。

59 :悪魔の遺伝子作者:04/06/14 09:47 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん

>>53の話は笑わせてもらいました。
それと、これからは対植物編になる様子ですが、やはり食虫植物とかそう言うのも
登場しそうな気配ですねやっぱり。

60 :Inocent World:04/06/14 16:10 ID:???
一時間、あるいは数時間か――それくらいの時が経過した時に、ルガールの手が止まった。
「…終わったぞ」
スミスは同情するように笑うと、書類を持ってどこかへ行ってしまった。
「で、あとは何かあるのか?」
受付嬢に訊きながらも、できればもう無い事を祈った。
しかしその期待は裏切られる事となった。
――ただし、良い意味でだったが。
「いえ、まだあります。いくらあなたがスミスさんの推薦とは言え、実技試験は受けてもらわないと…」
「実技試験?」
彼女の話によると、歴戦の戦士である試験官をゾイド戦で倒さなければ、“ギルド”軍部への
入隊は許可されないのだという。
しかし、ルガールはそれを聞いて安堵した。
――やっと、本領が発揮できる様だ。これまでのストレスを晴らさせてもらおうか。
彼の顔に不敵な笑みが過った。
ルガールの言う「本領」とは何か?…言うまでも無く、ゾイドに乗っての実戦である。
彼とて決して頭は悪くない。むしろかなりの切れ者だ。
しかし、だからといって「頭を使うのが好き」という訳ではなかった。彼自身、自分の事を
「一種の戦闘狂」と評しているくらいなのだから。

やがてルガールは愛機を駆って演習場に出た。巻き上がる砂煙の中、相手の機体がぼんやりと見える。

61 :Inocent World:04/06/14 16:13 ID:???
「…ライトニングサイクスか。中々良い機体を使う」
良い機体、と言ったがそれは単に彼の好みによる物である。
相手方より通信が入った。既に通信機の周波数は知れている――という事か。
<ようこそ、“ギルド”入隊テストへ。ワシはワン=ジンキ中尉だ。…お前さん、ワシが
試験官になってから初めての中年パイロットじゃな。最近は能力者ばかりでワシも歯が立たなんだが…>
結構な年齢のようだった。果たしてこのオッサン、化物じみた能力者達と戦い続けてあと何年持つのやら。
「連中の戦闘力は折り紙付だがな…しかし、あのガキどもが筆記試験をパスできた事には驚きだ」
<筆記試験?…ハッ!能力者は優遇されるのさ、“特別”にな!!>
ルガールは溜め息をついた。要するに、能力者は筆記試験の結果など関係なく実戦さえできれば良いのだ。
「ふざけた話だな……まあいい、さっさと始めるか。先刻の能力者よりはできそうだしな…試験官殿」
ワンのサイクスが飛んだ。
速い。無論先刻戦った能力者のライガーにスピードでは及ばなかったが、それとは違う何かがある。
「歴戦のウォーリアーだけが持つプレッシャー、と言うヤツか…」
ルガールは8連ミサイルポッドで牽制しつつ、回避運動の体制を取る。
トップスピードで突っ込んできたサイクスのレーザーファングをかわし、衝撃砲を叩き込もうと
機体を旋回させたルガールは、済んでのところで機体を横にステップさせた。
一瞬の後、二筋のレーザーが一瞬前までディバイソンの居た空間を薙ぐ。
「ライトニングサイクスに旋回砲塔か…これは本当に、生半可な能力者より手強い…」
通常、ライトニングサイクスの背中に装備されたレーザーライフルは正面への攻撃限定の武器だ。
これは、超高速戦闘を得意とするライトニングサイクスに旋回砲塔を装備しても
命中率が極端に低下してしまう為だった。
それをあえて旋回砲塔にしたと言う事は、極度のマイナス補正があっても
敵機に当てられる腕と自信があると言う事だ。

62 :Inocent World:04/06/14 16:17 ID:???
ワンのサイクスはそのままトップスピードで疾走しながら、レーザーを正確に撃ち込んで来る。ルガールは
それらをギリギリでかわしていたが、何度か装甲を掠めた。
この戦いの中、ルガールは頬が緩むのを押えられなかった。彼にとって戦いはもはや生活の一部であり、
ギリギリの攻防が彼に何ともいえない快感を齎すのだ。
とりあえず、回避に専念する今は射撃で応戦する事が出来ない。ディバイソンにはビームやレーザーと言った
光学兵器が搭載されてない為、よし例え敵機に当たったとしても爆風で視界が悪くなる。
あれほどのパイロットを相手にする今、次の射線が読めない事は致命傷に他ならない。
「とは言え…いつまでも避けられるものではないか…」
再び、レーザーが機体を掠めた。ワンもそろそろルガールの回避運動パターンを読んできたのだろう。
――ならば…
ルガールは機体を僅かに右に傾けた。こうする事でステップの飛距離が伸びるのだが、
勿論ワンはそれを見逃さず、ライフルをディバイソンの左に向ける。
「掛かったな、試験官殿!」
右に飛ぶと見せかけ、ディバイソンはそのままワンの機体に向かって走り出した。ライフルの射線が
こちらを向くより早く、ディバイソンの全砲門が火を噴く。
「馬鹿なッ!?」
ワンはサイクスのブースターを全開にし、17連突撃砲の直撃は辛うじて避けた。だが、
追尾してきたミサイルの追撃を受け、サイクスは完全にバランスを崩す。
ルガールがこの隙を見逃す筈は無かった。
「腕は良かったが、能力者を相手にするのは無茶があるぞ」
超硬角がサイクスの脇腹を貫き、軽い機体を空中に突き上げる。
回避もままならない状況で、止めの17連砲が放たれた。

63 :Inocent World書いてる物体:04/06/14 16:23 ID:???
>>恐怖の亀裂作者氏
スマヌ!俺はそのゲームを知りません!_| ̄|○

>>悪魔の遺伝子作者氏
そうですか、「渋い手練のオッサンパイロット」がうまく書けていた様で一安心。
…あの伝説の必殺技が再現された!?ト○ネードクローよろしく(ry

64 :恐怖の亀裂の作者:04/06/15 04:26 ID:???
悪魔の遺伝子の作者さんへ

なんて事だ!?エレクトロンハイパーキャノンまで装備しているとは…前足の肩辺りでしょうか?
その内Eシールドも使ったりして…。
>>53の話を喜んでいたたけて幸いです。
登場後からかなりのペースでヘタレ化している彼はかなり気に入っているキャラです。使い道がとても多いので…。

Inocent Worldの作者さんへ

旋回砲塔サイクス…使い道はシャドーフォックスみたいな感じでしょうか?けっこう強い人が乗ると手が付けられない感じがします。
そのゲームはPSにもリメイクされていますが古いですから…当時主人公が三十路を越えている渋い叔父さんのSRPGで衝撃が走ったのを記憶しています。
その強さも異常だったので(最初は飲んだくれていて弱かったですが)。

65 :恐怖の亀裂 323:04/06/15 05:24 ID:???
「ディオス大尉。気を付けてください。」シュミットは愛機に戻ったディオスに言う。「大丈夫ですよ。この子は特に索敵能力を重視して調整していますから。」
しかし不安に襲われる一同。ディオスの機体は頭部が別の物になっていてゼネバス砲が撃てるかどうか解らなかったのだ。「それも大丈夫です。ゼネバス砲に期待はしていませんから。」
確定…ゼネバス砲は撃てないらしい。「そのかわり超収束拡散荷電粒子砲が使えますから。」「?」疑問が浮かぶ武器の名前が突然降って湧いて来る。
その後心配そうな一同をあやす様に説明する。つまりはゼネバス砲用に収束された荷電粒子を狭い範囲にスプレー状に発射する物らしい。
効果範囲に対する密度が濃い為大口径荷電粒子砲並みの威力を持ちかつ効果範囲は極小で消費は少ないと高次元でバランスの取れた兵器だと言うのだ。「場所に合わせて装備を換えるのは当然でしょう?」ディオスの一言に返す言葉は無かった。

ジャンクに成ってしまったガンドレイクはパーツ交換をして4人乗りに改修するらしい。シュミットは引き続きハリネズミ型の共和国製ゾイドに引き続き乗る事が正式に決まり名前を付ける事にした。
「じゃあ今日、たった今から君の名前はニードルガッシュだ。」これが実は4回目の命名だったりする。他の3つは納得してくれ無かったので確認でちょっと機体を動かしてみる。今度は気に入ったらしく動いてくれた。そうすると今度はモニターに有る場所が示される。
「第3層の端…そこに何か有るのかい?」その場所はどうしても開かなかったと言うゲートが有る場所だ。

「すいません…と言う訳で行って来ます。」「了解ですぅ〜!」あっと言う間に許可が下りシュミットはニードルガッシュとその場所に向かう。
そこにはまだゲートの解析をしているアービン達が居た。「シュミットか!そいつが鹵獲機体だな…共和国め!良い機体を作ったものだ。」詳細は既に聞かされているので調べ事無しでゲートの前に機体を移動させる。
すると床がへこみスイッチが入る。「パーソナルロックだったのか…と言う事は中にある物は見当が付くな。」アービンの言う通りでゲートの奥にはこの機体専用の装備がずらりと並んでいる。
本来ならここでこの装備の実践使用をして装備させる物を決めようとしていたのだろう。今はそれを試す陣営が変わってしまった様ではあるが…。

66 :悪魔の遺伝子 75:04/06/15 15:07 ID:???
「もう…終わりだ…。」
ルナリスあその場にへたり込んだ。そして、カンウはなおも高く高く飛んでいく。
「ようし…。そろそろだな…。」
タイガスがトドメのスピンブレード・スライスを放つ為に跳び上がろうと上を見上げたときだった。
「回転背ビレカッタ―――!!!」
「何ぃぃぃぃ!!!!?」
なんと、身体を丸め、超高速で回転したカンウがトランサー目がけて落下してきたのだった。
「何だと!!一体どうやって…。」
「台風の目だよ!!どんなに激しい竜巻だろうが、その中心部分は無風に等しい。そこにくれば怖い物は無いっての!!」
「くそ!!」
カンウの回転背ビレカッターの一撃を、横に跳んでかわしたトランサーが体勢を立て直そうとした
時だった。カンウの左手がトランサーの後ろ右足をガッチリと掴んでいたのだ。
「逃がさんよ!!!」
カンウがトランサーを抱え上げ、今度はカンウが回転を始めた。それはさながら、プロレスで言う
“エア・ブレーン・スピン”の体勢であり、カンウはそのまま回転速度を上げていく。
「食らえ!!天導山下ろし改ぃぃぃぃ!!!!」
「うおおおお!!!!」
カンウが手を離した時、トランサーが高速で回転しながら宙を舞った。そもそも“天導山おろし”
とは、マリンの格闘技の師である和尚のそのまた師であるマリンの曾祖母が若い頃に編み出した、
高速回転による遠心力を生かした投げ技である。その技を編み出すヒントとなったのが西方大陸の
オリンポス山であった為に、オリンポス山の別名である“天導山”の名を取って“天導山おろし”と
名付けられた。そして、それをさらにマリン流に改良したのが“天導山おろし改”という事である。
「どうよ!!風で相手を吹き飛ばす、あんたのヘルなんとかと違いアンタ自身を直接投げ飛ばすこの技は逃げられないでしょうが!!!」
「くっそぉぉぉぉぉぉ!!!!」
トランサーはそのまま試合場の外周を覆う壁に叩きつけられた。やはり装甲は薄かったのか、その装甲は潰れ、ひしゃげ、そのまま機能を停止した。
「や…、や…った…。」
逆転勝利!そう確信した直後、マリンとカンウも身体の力が抜け、そのまま崩れ落ちるように倒れ込むのであった。

67 :悪魔の遺伝子 76:04/06/15 15:09 ID:???
「あ・・・。」
マリンが気付いた時、彼女はベッドの上に寝ていた。
「やっと気が付いたか・・・。」
ベッドの隣にはルナリスとルーガスの姿があり、共にため息をついていた。
「私・・・気絶しちゃったの?」
「って見りゃわかるだろうが・・・。」
ルナリスがマリンの頭を小突く。その直後、マリンが飛び起きたのだった。
「ああああ!!!そう言えば試合はどうなったの!!?」
「残念ながら両者失格じゃよ・・・。何しろ共にボロボロになったんじゃからな。いずれにせよ次の試合までに修理は間に合わんて・・・。」
「そう・・・。」
マリンは悲しげな表情をした。その時、ルナリスがマリンの頭に手をやった。
「まあとにかく・・・休め!!!」
「きゃあ!!」
ルナリスはそのままマリンの頭をガッチリと掴むと強引にベットに押し付けたのだった。
それから、大会は準々決勝、準決勝、決勝戦へと進んでおり、熾烈な戦いが行われていたが、
カンウ対ハーデス、カンウ対トランサーの試合がさらに余りにも凄かった為か、その観客達はすっかりさめてしまっていた。

「さ〜てと!カンウの修理も終わったし!そろそろ出発かな〜っと!」
大会終了より数日後、ゾイド修理工場で修復したカンウを見上げながらマリンがそう言った。
やはり大会が終了したためか、あれほど物凄い人だかりであった街はやや静かになっていた。
そして、会計を済ませ、マリンがカンウに乗り込もうとした時だった。
「ちょっと待て!!」
突然マリンの背後からルナリスが現れたのだった。彼女はマリンをにらみつけている。
「何よもう・・・またケンカ売りに来たの?決着ならもう付いたでしょうが。あの大会で・・・。」
「何か勘違いしてないか?お前・・・。」
「へ?」
呆気にとられるマリン。そして対照的に笑みを浮かべるルナリス。

68 :悪魔の遺伝子 77:04/06/15 15:11 ID:???
「じゃあ一体何の用よ・・・。」
「そ・・・それは・・・その・・・。」
突然ルナリスの顔がやや赤くなった。しかも何やらモジモジしていたりと、何か言いたげなのであるが中々言い出せないという感じの素振りを見せていた。
「ま!!まさか愛の告白!!?私はそんな趣味じゃないよ〜!!」
「ち・・・違うよバカ!!!」
お互いに顔を真っ赤にしながらそう叫んでいた。そしてさらに・・・。
「えぇぇぇ!!!!リーダーってレ○だったんっすかー!!!?」
「うわあああ!!!お前達!!」
なんとその辺の至る場所の物陰からルナリスの不良仲間達が次々に飛び出してきたのだった。
「うう・・・リーダーがそんな人だったなんて・・・。」
「ああ・・・私はこの後あいつにあんな事やこんな事を・・・。」
「だから違うっつってんだろ!!!」
片や涙する不良達、そして片や変な妄想を始めるマリンにルナリスは顔を真っ赤にしながら叫んだ。
「まあとにかくだ・・・。あんた・・・旅をしてるんだって?」
「うん・・・一応そうだけど・・・。」
「なら私もつれてけ・・・。」
         『それが・・・素直じゃない彼女が出来る精一杯の愛の告白だった・・・。』
「変なナレーション入れるんじゃねー!!!」
マイクを片手に口をはさんだ不良の一人をルナリスが蹴り飛ばした。
「とにかく・・・私もその旅につれていけと行っている。」
「えええ!!リーダー!!ちょっと待ってください!!じゃあ出巣座宇羅亜はどうなるんですか!!?」
不良達は一斉に叫んだ。確かに不良グループ“出巣座宇羅亜”のリーダーであるルナリスが抜けるという事は確かに彼らにとって大事であった。
「私は・・・自分を試したいんだよ・・・。こんな街の不良グループのリーダーとしてじゃなく・・・、
一人の人間として何処までやれるか試したいんだよ・・・。それに、これはお前達にとっても大切な
事だ。この私がいなくとも・・・お前達だけでどこまで頑張れるか・・・。そう言う事もお前達にためしてもらいたいんだよ・・・。」
「リーダー・・・。」
その時だった、不良の一人が号泣しながら敬礼を送った。

69 :悪魔の遺伝子作者:04/06/15 15:33 ID:???
>>68の「とにかく・・・私もその旅につれていけと行っている。」に訂正ですが、
正しくは「とにかく・・・私もその旅につれていけと言っている。」です。

>>恐怖の亀裂作者さん
>超収束拡散荷電粒子砲
ちょっと矛盾があるような無いような・・・そんな感じですね。
説明文を読めば納得できるように思える物ですが・・・。
あと、エレクトロンハイパーキャノンについてはあまり深く考えなくていいです。

>>Inocent World作者さん
渋いって渋すぎだって・・・。
というか、ワンとか言う人めちゃくちゃ強いっぽいのに全然相手にならない能力者って何ですか?
何か単純にパワーがすごいとか技がすごいとか言う次元すらも超越した世界になりそうな気がします。

70 :恐怖の亀裂の作者:04/06/16 05:38 ID:???
悪魔の遺伝子の作者さんへ

あれは説明文のみ矛盾を可能な限り廃して名前は「オイッ!矛盾してんぞオルァ!」と言うのを極限まで引き出そうとしてみたのですが…効果は薄かったみたいです。

もう忘れると取り返しがつかない気がしたので…最近忘れ気味で_| ̄|●
【人名】
ベルゲン=リッテンバッカー:ノーブルアーシーズの創始者、でっち上げで組織を作り出す手腕は詐欺師としての才能も高いと思われる、双極院陽勁門奥義を操るB級エージェントとして活動している
実力に反して落ち着きが無く騙すのは上手いが騙されやすい策士策に溺れるを地で行く男
有るゾイドの化石を探している、カリーナとは友達以上恋人未満で関係を終えたらしい
【技術】
ナグルファル構造:ファインが隠匿していたブロックスのチェンジマイズ方法の一つで胴体に肋骨状の構造をフレームで作る事で使用ブロックの数を減らして安定性を高める物
パワー過多で操縦性を過剰に犠牲にしているキメラブロックスの操作性を向上させる他機体の耐圧構造を飛躍的に上昇させる事が出来るがそれが災いしてパーツ単位の破損率が上昇してしまう弱点も有る
”ナグルファル”は北方神話のオーディンと対立した巨人達が乗ったと言う骨で出来た船の名前
双極院陽勁門:気功で技の威力を上げる武術の一つ、奥義は100人組み手で無敗であれば誰にでも演武と言う形で”披露”してもらえる
それで使用できる者も多い基本は簡単な流派、その後の成長発展に期待する伝統があり今も奥義は増殖中
双極の名前の通り隠勁門も一応存在する
鏡面刻:ファインとイドが使用する技術で出もとは双極院隠勁門のアレンジ版らしい、相手の動きから次の行動を予測しそれに対応した跡の行動も予測できる統計学と武術の融合技術
経験が多ければ多い程その予測の的中率は上がりその効果は絶大になる…筈だが使用者が揃って未熟なので流れに乗れば簡単に止められない程度の危険度しかない

71 :恐怖の亀裂 324:04/06/16 07:24 ID:???
「どれも胴体中心部にアームで取り付けるタイプですね。」シュミットは装備を眺めて言う。
機体は体の側面中心を軸にして回転するので追加装備はそこにしか付けれないという事になる。
その装備は多弾頭ミサイルランチャーと140mmレールガンの組み合わせの物。
格闘戦用?のレーザーチェーンソーとレーザーエクスカベイターの組み合わせの物。
中距離用のハイブリットキャノンと砲身を半分に切り詰めたバスターキャノンの組み合わせを旋回砲塔にした物。
最後に半円状のカバー内に8連インパクトカノンを装備した物を2つとそれに挟まれて何か仰天兵器を思わせる砲塔が付いている装備。

「センスを疑うな…。」アービンはそれらの組み合わせを見て考え込む。ニードルガッシュはかなりのペイロードを持っている事は解るがいまいち実用性が無いのだ。
因みにニードルガッシュ本体の装備は前足がゴットカイザーのメタルクローを参考にしたらしいインパクトブレードクローを装備。口腔内に小口径のバルカン砲。牙はエレクトロンバイトファング。
後ろ足の爪はザンスマッシャー。体の背部の装甲にザンブレイカーを短くした物と格闘戦寄りの装備をしている。先ずは格闘戦用の装備が選考から外れる。
次には中距離砲撃用が選考から外れる。これは試し撃ちの結果で期待されていた防御形態での砲撃に対応していなかった為である。
その後もどれもいまいちな為最後に用途不明の兵器を試し撃ちしてみる事にする。

「…」轟音と共に着弾点に穴が開いている。少ししてアービンが呟く「光子バズーカとフォトンランチャーをここまで小型化出来ていたとは…。」
二つを同時発射する事で少ないエネルギーで二つの違う粒子が反応して強力な閃光弾を打ち出す物らしい。何処の技術者が作ったかは不明だがサイズに対する攻撃力は文句無く最高の武器だろう。
「凄いですね…出力調整もどんどん絞れる様ですし広げる事も出来るみたいです。」「何!?それが標準なのか!?」シュミットの操作で光子バズーカのレンズの焦点がずれるのを見てアービンは更に驚く。
フォトンランチャーも一回に使用する粒子量を操作できるらしく見た目の融通のきかなさとは偉い違い様だった。両隣のインパクトカノンがセットの為この装備を使う事にする。
「見事な強襲用装備だ。」そう言いながらも手を付ける場所が無い事に不満なアービンだった…。

72 :恐怖の亀裂 325:04/06/16 09:06 ID:???
「…」ここに呆然としている男が居る。

ベルゲンは計13箇所の隠し部屋を探し当て張り紙と化石の映像を全部集めたのだが全部表と裏に関連性の無い書き込みが有るのだ。
「”うっそ”から4番目」とか「終わりから1個前」とか。かれこれ地上に戻り自慢のグスタフに詰まれているコンテナハウスで張り紙と真剣勝負の最中だったのだ。
ヒントは無い。しかも裏側は何かの順番の並び方だが13種類も有ると抽象的な書き込みが多くて順番に意味が有るかすら不明なのである。
「ベルゲン様。とりあえず落ち着いてお茶でもどうですか?」部下の一人がお茶を差し出す。「ありがとう!」一気に飲み干してしまう。

たまたまその時一滴が張り紙に落ちるとそれの色が見る見る変わる。「これは!?」と思い少し水に漬けてみると…”豚が見〜るアホ〜の〜けつ”と文字が浮かび上がる。
「…」気まずい空気が部屋に流れる。しかしベルゲンは一人だけケラケラと笑い出した。「芸が細かい!ヒントは見付からなくても飽きは来ないな。」今度は紙を燃やさない様に焙ってみる。
今度も”アホ〜もおだてりゃ木〜に上〜る”とまた妙な文字が浮かび上がる。しかしこれでベルゲンは何かを掴んだ様だった。

この後水に漬けその後焙るを13枚全てにする。そしてその都度文章を紙に書き留めている。「お〜?解ったみたいだなぁ?」ラドナーはその動きを見てベルゲンに近寄る。
「いよぅ!解ったのかい?」ラドナーはベルゲンに声を掛ける。すると涙目でベルゲンが振り向く「!?」そして驚くラドナーに「ラディスを呼んで来て…僕にはやっぱり解らなかったよ…。」
「解って無かったのかっ!?」何かを必死に書きそれを並べ換えていたのでてっきり解った物だとばかり思っていたラドナーは別の意味でショックを受けていた。

「え〜っとベルゲン君?お代は高いわよ?」そう茶化しながらもラディスはその文面を見る…「サイコ?電波かしら?」並ぶ文が支離滅裂なので更にベルゲンのメモを取り上げてそれを見ながら調べ始める。
少しして文にマーカーを走らせる。それが終わるとまた別の色で別の文をマーキングする。計3回繰り返した跡にそれを各色1文ずつ順番に声を出して読む。「…と解った?」「ラディスせんせ〜い!全く解りませんっ!」
その声はベルゲンからだけではなく部屋に居たノーブルアーシーズの全員から戻って来たのだった…。

73 :悪魔の遺伝子 78:04/06/16 09:28 ID:???
「わかりました!!俺達はリーダーが帰ってくるまで出巣座宇羅亜を守り抜いてみせます!!!」
そして、さらにその後、他の不良達も敬礼を送るのだった。
「これで決まりだな・・・。」
ルナリスは笑みを浮かばせながらマリンの方を向いた。マリンは困った顔をしていた。
「え〜?マジですか〜?ぶっちゃけありえな〜い!」
「な・・・なんだと!!」
「だってあんた弱いもん!」
「お前・・・ホントに酷い事言うな・・・。」
ルナリスはマリンの頭をガッチリ掴み、髪をいじくるのであった。

「何だと!!?娘が置き手紙を!!?」
バッハードコンツェルン本社の社長室にて、ルナリスの父親である社長がそう叫んだ。
「た…旅に出るだと…?さ…探せ!!今すぐ探して連れ戻すんだ!!」
「待ちなさい。」
社長が黒服の男に命令しようとしたとき、会長であるルーガスが現れて口を挟んだ。
「父さん!!なぜ…。」
「せめて今のウチは好きにさせてあげなさい。可愛い子には旅をさせろと言う言葉もある。
それに、ルナリスはこの旅で、教科書などでは学べない大切なことを学んでくるじゃろう。
街で不良グループのリーダーをやっているよりかはずっとマシじゃよ。」
社長は困った顔をしてため息を付いた。
「分かりました。少しの間目を瞑っておきます。ただし、しかるべき時が来たときは連れ戻しますよ。」
それから、ルーガスは本社ビルの屋上に一人立ち、空を眺めていた。
「やはりルナリスも、何か惹かれる所があったのかのう…。ワシが昔“あの人”に惹かれた様に…。これも遺伝なのじゃろうか…。」

74 :悪魔の遺伝子 79:04/06/16 09:29 ID:???
「ってマジで付いてくるの〜?別に良いけどさ、足は引っ張らないでね!」
「あーあー…。気を付けるよ…。」
街の外に広がる平野にて、カンウとハーデスは共に歩を進めていた。ハーデスの背中には、
あの後取り付けたと思われるマニューバスラスターユニットが追加装備されていた。
「ん?」
マリンが正面に何かいることに気付いた。それは、あのトランサーであった。ただし、背中のブレードは外されていた。
「お前も行くのか…。」
カンウに通信を送ってきたのはタイガス自身だった。マリンが頷いた時、彼はさらに続けた。
「つーかそんな骨董品で、しかもあんなにボロボロにされときながらよくあそこまで戦えたもんだぜ。恐れ入るよ。」
「骨董品って…、まああながち間違ってはいないけど…。」
「じゃあその骨董品に負けた私は何だっつーの…。」
ルナリスはまたもや一人落ち込んでしまった。と、その時、トランサーは機体を反転させた。
「じゃあな…。俺はまた伝説の虎型ゾイドを探す旅に出る事にする。あんたの旅の目的は知らんし、興味もないが、お互い頑張ろうや…。」
「うん…。あんただってのたれ死ぬんじゃないよ!」
「お前…やっぱり酷い事言うな…。」
マリンの言葉にルナリスは突っ込んだ。
「じゃあな!」
タイガスは別れの挨拶を済ませると、トランサーと共に何処へと旅だった。そして、それを見送った
後、マリンとカンウ、ルナリスとハーデスも旅だった。これが、新たな旅の始まりであった。

75 :悪魔の遺伝子作者:04/06/16 09:39 ID:???
今日の分は書き込み量少なめですが、次から新章に突入するという事で。

>>恐怖の亀裂作者さん
技の説明とか名前とか、自分のそれと違い複雑でなんというか関心しますね。
あと、>>72も面白かったです。

76 :Inocent World:04/06/16 19:53 ID:???
「…お前さんやるのぅ……試験は、合格だ」
ルガールの微妙な加減で中破に留まったサイクスのコックピットで、ワンがニヤリと笑った。
「久々にエキサイトできたわい…尤も、お前さんの言うとおりワシは引退すべきなのかもしれんがな…」
ルガールは、ワンの機体がグスタフで搬送されていく所を醒めた心地で見送った。
こうして、“ギルド”軍部唯一の非能力者パイロットが誕生したのだった。

そして、試験終了後。
ルガールはスミスの家に泊めてもらう事になった。スミスいわく、
「僕一人で暮らすにはこの家は広すぎます(笑」との事だ。
それは嫌味などではなく、実際「豪邸」と呼べる代物だった。
「…随分と儲かっている様だな…」
スミスもその言葉に苦笑する。
「はあ。軍部以外は非能力者でも就職できますからね」
家の各所を回ったルガールは、不意に外へ出た。
「あれ、何処行くんですか?」
彼は振り返りもせずに答えた。
「少し市場を見て来ようと思う。マップナビがおかしくなって来たんでな…予備があれば買ってくる」
ルガールは一人、日も沈んだ夜の“市街”へと繰り出した。
露店や街頭の灯りのせいか、夜だというのに暗さを感じない。
まさしく、世に聞く「眠らない街」の様相を呈していた。

77 :Inocent World:04/06/16 20:12 ID:???
ルガールはジャンクパーツの屋台を見つけ、寄ってみたが品揃えは期待に満たなかった。
その後も数件回った物の、希望のパーツは見つからない。
「むう…市街の市場と言えどそう簡単に何でも揃う訳ではないか…」
その時、彼は道端に何かを見た。
ディバイソンのコックピットを降りてルガールが目を凝らすと、小太りの男と10代前半の少女だった。
何がおかしかったかと言うと、男は少女の上に覆い被さる形で地面に押し付けていた。手がズボンに掛かっている。
――別に、珍しい事ではなかった。終戦から18年経った今でも警察や自警団は存在せず、治安維持も受け持っている筈の
“ギルド”も警察としての機能は不完全であり、殺人、強盗、その他数々の凶悪犯罪が横行していたのである。
彼が何故そうしたのかは彼自身解らなかった。ただ、気付いた時にはゆっくりと懐から銃を取り出していた。
少女は放心状態なのか特に抵抗らしい抵抗を見せていない。男が歪んだ笑みを浮かべている。
ルガールは銃を正面に構え、静かにトリガーを引いた。
高性能のサイレンサーにより音も無く放たれた銃弾は、完璧な直線を描いて男の頭部を貫いた。
男が倒れた後も、少女は動かない。気絶でもしたのかとルガールが歩み寄ると、少女は無表情のまま小さく呟いた。
「…あなたは…誰?」
感謝を期待していた訳でもないルガールは、その言葉に短く答えた。
「俺は…ただの通りすがりだ」
反応らしい反応を示さない少女に、ルガールはしゃがみ込んで訊いた。
「君、両親とはぐれたのかね?」
彼女は微かに考え込むような仕草を見せた後、「解らない…」と答えた。
ルガールは確信した。戦争中、同じ様な症状の子供を何人も見た事がある。
――この少女は、記憶障害がある。

78 :Inocent World書いてる物体:04/06/16 20:19 ID:???
ちょっと危なかったが…法に触れはしまい(汗・∀・)

>>恐怖の亀裂作者氏
随分古参の方と見受けましたが…それと「アホ〜も(以下略」には牛乳吹き出しましたw

>>悪魔の遺伝子作者氏
自分はそれを目指しております!Σ<(゚∀゚)

79 :恐怖の亀裂の作者:04/06/17 04:55 ID:???
悪魔の遺伝子の作者さんへ

新しい旅先に何があるのでしょうか?楽しみです。

Inocent Worldの作者さんへ

やっぱり状況が状況だけにお目当ての物は中々見付からない…混乱の傷跡が未だ残っている感じが良い感じです。

>>72も意外と好評で嬉しいです。
あの人達は外れ過ぎた伏線埋めに登場して貰いました。
…が彼等でも解決出来ないネタの為にもう一人新しい方が登場予定。この人で解決出来ないネタは多分無いと思うのですが…?

80 :恐怖の亀裂 326:04/06/17 05:45 ID:???
「それで…そちらはどうかね?」暗く大きな空間にエコーの掛かった声が響く…。
「そうですね。こちらは順調です。対汚染フィルターの設置は完了。後は量産させた汚染による疾患の遅延と予防、治療全てに対応した薬の広告をデルポイ中に散蒔いてあります。」
こちらは女性の声。
「そうか…では他の部署の成果を聞こう。」始めの声が響く。無駄に大きい空間に十数名の顔ぶれが並ぶここはノーブルアーシーズの通称”メビウスの間”と呼ばれる会合の場である。
その名の通りの形を持つ巨大なテーブルが中央に一つ。そこにベルゲンが集めた”無能”な者達が揃っている。

「ベルゲン君の監視は怠っていません。”切り捨て”の予兆が見えたら直に証拠を隠滅できるようにしています。ご安心ください議長。」とまた別の声。
「うむ。良い仕事だ…所でここで紹介したいゲストが居る。かのフリッケライドラグーンの第7小隊を指揮するグウェイン=ガストラル中佐だ。ガストラル卿!入りたまえ!」
「御紹介ありがとうございます。」そう通りの良い声が聞こえると出入り口の巨大な扉を片手で軽々と開きグウェインは入室する。

「おお!?」「あれが…?」「素晴らしい!」「彼が我らの騎士…。」「お久しぶりです。」「まあ!?壮麗な方ですこと。」思想統制がまだしっかりしていない彼等にとってはその堂々とした姿が希望そのものにも見える勢いなのだろう。
「お初にお目に掛かる…私はグウェイン=ガストラル中佐。お急ぎの御話があるそうでこの場に馳せ参じました。お見知りおきを…。」その言葉に辺りから拍手が沸き起こる。
少しして「ガストラル卿の紹介も済んだ事だ。残りの報告を聞こう。」議長は自分で流れを切った話を元に戻して報告に耳を傾ける事にする。

「この計画の成功した場合の成果予測が出ました。予想誤差35%と正確性がいまいちですがこれにより異変で止まってしまった野生ゾイドの進化のサイクルが平均値1200世代分を4世代程で行われる物と予測されます。」
「おお!素晴らしい!それでは私も報告を…施設最深部の状況を確認しました。ルインガードナー共が小形要塞を設営していますがその規模なら施設に侵入した4小隊程度で何とかなるでしょう。」
「ほう?その根拠は解らぬが何か有ったかね?」議長は報告をした男に聞き返すと給仕係の者が運んできたグラスを受け取り中身に口を付けた。

81 :恐怖の亀裂 327:04/06/17 08:17 ID:???
「はい。兼ねてより適合者を探していた例のゾイドを適合者シュミット=エーアストに偶然を装い接触させました。」
一息付いて「その他偶然ですが同小隊のツヴァイト=シュタインシルト…彼がヘテロドライブを扱い熟せる様です。」
それを聞きグウェインは頷く。「ほう…あれを使えるのか…彼の評価を変える必要があるな。」
「気になるのかね?彼が?」議長がグウェインに尋ねる。
「ええ…特攻自爆ばかりが目立ちますがその直前までの行動を見る限り常に可能な限りの最善を尽くしています。強力な機体を与えられればその分だけ厄介に成る存在です。」

その後会議は終わり一通りの挨拶を済ませた議長とグウェインのみがメビウスの間に残る。
「そうかね…それでは君には兼ねてより開発していたアビスサーペントを提供しよう。艦船サイズだが運動性や機動性は地域限定だが中型高速機と肩を並べる物だ。武装は好きにしてくれて良い。」
そう言って議長が指を鳴らすとメビウスの間の窓に何かが映り出す。すると不満そうにとぐろを巻いているホエールキング2体分は有ると思われる長大な海蛇型ゾイドが居る。「しかしあの調子でね。誰の言う事も聞かない。」
「それなら任せてもらえませんか?あの不機嫌な大地の女神様に機嫌を直してもらいましょう。」そう言うと道案内に従いゲートの前に立つ。

グウェインの合図でゲートが開かれると目の前にアビスサーペントの姿が正面に現れる。グウェインの姿を見ると邪魔するなとばかりに鼻息を吹き付けて吹き飛ばそうとする。
しかしグウェインはそこから全く動かず儀礼用に付けたマントが激しく揺れるだけだ。それを見てアビスサーペントは唸り声を上げて威嚇をする。しかしこれもグウェインには効果が無い。
遂にアビスサーペントは頭部の小口径高収束レーザー砲を彼の足元から少し離れた場所に発射する。流石にマントを使い高熱の直撃を退けるがその場からは後ろに下がらない。焦げ付いたマントを翻してグウェインは1歩前に進み出る。
すると今度は逆にアビスサーペントが後退する。その後も1歩ずつゆっくりと歩いて近付く。出口がグウェインの後ろに有るのでアビスサーペントは壁際に張り付く様にして動けなくなる。
そこで足を止め膝をつき「お迎えに上がりました。御一緒にダンスの練習でも如何でしょうか?」そう言ってグウェインはアビスサーペントに一礼した。

82 :悪魔の遺伝子 80:04/06/17 11:06 ID:???
第4章:三体の古代虎伝説

「で、いきなりこれか!」
出発して早々、マリンとルナリスの二人はパーツショップにいた。腕を組んで額に青筋立ててる
ルナリスを尻目に、マリンは平然と店内にあるパーツなどを見回し、品定めをしていた。
「じゃあ、このバスターイーグルのバスターキャノンと、ゴジュラス用四連衝撃砲、飛燕のマグネッサーウィングをそれぞれ二個ずついただこうかしら!」
「まいどあり!」
会計を済ませた後、店内の格納庫へと移動させたカンウにパーツの取り付け作業が始められた。
バスターキャノンが背中へ、四連衝撃砲がそれぞれカンウの腕部のサーボモーターへと取り付けられていく。
「確かにお前のゾイドは火器がほとんど付いてないからバスターキャノンやら四連衝撃砲を装備して
火力を強化するってのはわかる・・・。しかし、飛燕の翼は何に必要なんだ?もしかして翼に装備され
た集光パネルで敵のビームエネルギーを吸収してバスターキャノンから撃ち出すとか?」
「それもあるけど…今はまだ秘密だよ・・・てへ!」
「秘密って気になるな・・・つーかてへって何だてへって・・・。」
ニッコリと笑顔で言うマリンに拍子抜けし、同時に怒りが込み上げてきたルナリスはマリンの頭をガッチリつかんで髪の毛をガシガシと弄くっていた。
そんなこんなで、カンウの背中にバスターキャノンが、両腕に四連衝撃砲は装着された。ちなみに、飛燕の翼はバスターキャノンの方に取り付けられた。それを見上げたルナリスが何か思った様子でマリンの方を向いた。
「あと思ったんだが・・・。あれを両腕に装備すると格闘戦時に邪魔にならないか?あと、何で背中に
バスターキャノン背負わせるんだ・・・?あの回転なんとかって技が使えなくなるじゃないか…。」
確かに、カンウがバスターキャノンを背負ってしまえば、マリンが大会中に編み出した新必殺技で
ある回転背ビレカッターは使用不能となってしまう。確かにルナリスにとって、その技は自分に
トドメを刺した忌まわしい技なのであるが、同時に無いなら無いで、何か寂しい気持ちがあったのだ。
と言えば聞こえは良いが、単純にその技を自分の手で破りたいという意志が本音だったりする。
「ああ…実はさ…あれ…目が回っちゃうんだよ…。」
「め…目が回る?」

83 :悪魔の遺伝子 81:04/06/17 11:08 ID:???
マリンの答えにルナリスは拍子抜けしてしまい、いつもタカのように鋭い目つきが一瞬丸くなった。
「天導山おろしとか、横回転の技は慣れてるから問題ないけど、縦回転はどうもダメみたい…。」
ルナリスは複雑な気持ちになっていた。やはり無かったら無かったで寂しくなるからであろうか。
「まあそれにさ、腕に装備されいる分もこうすればいいじゃない!」
マリンがカンウに乗り込み、一つのボタンを押した。すると、カンウの両腕に装備された四連衝撃砲が反転したのだった。
「ホラ!こうすれば砲が後ろを向くから格闘戦でも邪魔にはならないでしょ!それに、盾代わりにもなる。」
「ま・・・まあそりゃそうだけどさ・・・。とにかくだ。仮にそれを含め、武装強化を良しとしよう…。
しかし、どうせならバスターイーグルのバスターキャノンじゃなく、もっとこー…強力な…、
ほら、あのゾイテック製ジャイアントビッグキャノンとか見たいな奴を装備した方が良くないか?
お前のギガにはそれが可能なだけのパワーがあると思うのだが…。」
腕を組んだまま言うルナリスの言葉にマリンは困った顔をした。
「ルナリスちゃん貴女も強引ねー!別に戦争してるワケじゃないからこれでいいのよ!これで!
それに、バスターイーグルのバスターキャノンは軽量な上に高威力、長射程、高命中精度と、
結構バランスが良いからね。砲撃に専念するならジャイアントなんとかでも問題ないけど…。
いつも通り格闘しながらという事ならバスターイーグルのそれが一番無駄が無くて丁度いいんだよ。」
「ちゃん付けするな!!ちゃん付け!!ったくまだ何か納得出来ない・・・。」
ルナリスは真っ赤になって叫び、まるで自分のことのようにふて腐れていた。

新たな武装を加え、再び新たな気分で彼女らは出発した。そんな矢先のことだった。
「ねえ、そう言えばあのタイガスとか言うヤツが言ってた伝説の古代虎って何だろう…。」
                  ずげげげげっ!!
マリンが何気なくそう言ったとき、ルナリスはハーデスごとすっ転んでしまった。400トンを超える巨体がすっ転んでしまった故、地面はかすかに揺れた。

84 :悪魔の遺伝子 82:04/06/17 11:13 ID:???
「お前…まさかそんな事も知らんのか…。」
「まあ…、以前にもそう言う話を聞いたことがあるような無いようなだけど…、じゃあルナリスちゃん…。あんた知ってるの?」
「ちゃん付けすんな!!わーったよ!伝説の古代虎ってのはな…。」
ハーデスを起こしながらルナリスはマリンに対して説明を始め、マリンとカンウも緊張した面もちで聞き入ろうとしたその時だった…。
「………………。」
ルナリスが突然黙り込んだ。辺りに沈黙が続き、同時に重苦しい空気が流れ、マリンもルナリスもその額から汗が流れ落ちた。
「とにかく凄い虎型ゾイドなんだよ!!!!」
「結局貴女も知らないんじゃない…。」
マリンが呆れたその時だった。
                  『助け…てく…れ…。』
「きゃあああ!!!」
突然うめき声の様な声が聞こえてきたと思うと、二人はそう悲鳴を上げながら思わずゾイドごと抱き合ってしまった。
「い…一体何よ…。」
                  『助けて…くれ…。』
「きゃああ!!!!」
またもや聞こえてきたそのうめき声にマリンは再び悲鳴を上げてしまった。しかし、ルナリスは何かに気付いた様子だった。
「おい…、つ…通信みたいだぞ…。何処から来たんだ?っていつまでくっついている!!」
「それはお互い様でしょ?ルナリスちゃーん!」
「ちゃん付けするなって!!」
カンウとハーデスはお互い離れ合うと周囲を探索した。と、その時、かすかに煙が上がっている所があったのだ。
「何あれ!!もしかして…。」
カンウとハーデスは共に煙が上がっている地点へと走った。そこには、何やら破壊されたライガーゼロが倒れ込んでいた。
「た…助け…て…くれ…。赤い…化け物が…。」
わずかに半開きになったコックピットからパイロットと思しき男が這い出てきた。それは、マリンの見覚えにある男だった。

85 :悪魔の遺伝子作者:04/06/17 11:27 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
巨大海蛇型ゾイド・・・。今後もどんなゾイドが登場するか気になります。

>>Inocent Worldの作者さん
う〜ん・・・ギリギリセーフという所でしょうか?
世界観的にバイ○レンス○ャックを思い出したり・・・

86 :Inocent World:04/06/17 18:23 ID:???
「…名前は?思い出せるか?」
少女はルガールを見上げ、無機質に答えた。
「名前は、リニア……苗字は…解らない…」
ルガールはコートの内ポケットから携帯電話を取り出すと、数回番号を押した。
数秒後、ルガールの耳元に中年の男の物と思われる声が飛び込んでくる。
<はい、もしもし!こちらジャンクパーツでちょいと知られ――>
ルガールは相手に二の句を次がせなかった。
「能書きはいい、マサシ。…私だ」
相手は、電話越しにでも声で解った様だった。
<おお、これは名高き“師匠”殿!パーツの注文なら歓迎するが、今週はセールの予定は無いぜ?>
「いや、欲しいパーツがあるのは確かだが、他にちょっとした用事が出来た。今からそっちへ行く」
ルガールは、相手の返事も待たずに電話を切った。
そして、さっきから座り込んだままのリニアに手を差し出す。
「…立てるか?」
リニアは何も言わず、こっくりと頷いた。
彼女をコックピットまで押し上げながら、ルガールは自分の行動に驚いていた。
彼にしてみればそれは、デスザウラーに踏み潰されたに等しい衝撃であった。
自分もコックピットに乗り込み、操縦桿を握ったところでモニターが光った。
<ルガールさん、何処に行ったのかと心配しましたよ…中々帰ってこないもので>
「パーツが見つからなかっただけさ。これから、ちょっと知り合いのジャンク屋に寄ってくる」
スミスは通信を切ろうとしたが、ルガールの後ろに居る少女に気付いて目を白黒させた。
「ルガールさん、その子は…?」
「ああ、記憶障害らしいので保護し――」
言いかけてルガールは、スミスの顔に浮かぶ奇妙な表情に気付いた。
「…待てスミス、落ち着け。 私 は ロ リ コ ン で は な い」

87 :Inocent World:04/06/17 18:47 ID:???
数十分後、ルガールのディバイソンは市街郊外の一見寂れたジャンク屋の前に居た。
外壁は黒ずみ、看板は傾いている。看板にはペンキでラフに「TASHIRO」と書いてあった。
「確かに欲しい物は必ず手に入るが…如何せん、値段が…」
ルガールはかぶりを振った。こんな事を言ってもただリニアが不思議そうに首を傾げるだけだ。
正面の扉から、眼鏡を掛けた中年の男が現れた。ルガールに手を振っている。
ルガールもコックピットを降りた。リニアに指で「降りろ」と指示すると、彼女は軽い身のこなしで機体を降りた。
眼鏡の男が近付いてくる。
「久し振りじゃないか、ルガール?何でも“ギルド”に潜り込んだとか」
「まるで私がスパイか何かのような言い方だな、マサシ。ちょっとナビがイカレたんで、買いに来たんだが」
マサシはひとしきり笑うと咳き込み、さも面白そうに笑った。
「ほう!伝説の便利屋もとうとう歳か?」
「何を貴様、人の事は言えんだろう!」
そして、二人とも腹を抱えて爆笑し始めた。
リニアはその様子を、終始沈黙して見ていた。
――この眼鏡の男こそ、裏では名の知れたジャンク屋「TASHIRO」のマサシ・T=ホワイトである。
また、彼は“伝説の便利屋”ルガールと共に大戦を生き延びた凄腕パイロットとしても記憶されていた。
彼の店に来れば手に入らないパーツは無い。その代わり、ボッタクリに等しい値段を請求されるのだが。
便利屋家業で相当の額を稼いだルガールだからこそ、彼の店で当たり前の様に買物ができるのだった。
なお、店名の「TASHIRO」はマサシの学生時代のあだ名だと言われているが、真偽の程は定かでない。

88 :Inocent World書いてる物体:04/06/17 18:54 ID:???
危ないネタの連続、これがたまらん(゚∀゚)ウヒャァ
(イカンイカン、俺最近ラリってるorz)
これを書いてる最中にニュースで「あの男」がバイクを吹っ飛ばしたと言ってました。

>>恐怖の亀裂作者氏
海蛇型はありそうで無かったですしね…しかも超大型クラスとくればもう(ry

>>悪魔の遺伝子作者氏
虎、虎、虎ですね。それにしても「赤いの」は一体?

89 :恐怖の亀裂の作者:04/06/17 19:56 ID:???
只今パラブレードとデスレイザーを組み立て中。デカルトドラゴンの頭部を先に組み上げてみて…。
頭部上方のコントラストが一色に染まってびっくりしました。遠目で見れば気にならないレベルなのですが小豆色を塗りたい気分です。

悪魔の遺伝子の作者さんへ

飛燕のマグネッサーウィングとかまでバラ売りしてくれるパーツショップ…現実ではガンプラ位しかないので羨ましかったり…_| ̄|●
でも超巨大キャノン砲…英語の意味合い的にはジャイアントが3〜4倍なのでそれにビッグが1.5〜2倍となれば…通常の4.5〜8倍の大きさ!?
1200mmウルトラキャノン級の砲身を持っているのでしょうか?ガクガクブルブル…。

Inocent Worldの作者さんへ

大人の世界の御値段…。丁度パーツショップの話が並んで世界観の違いが色濃く出て居るので良いな〜と思いました。
でも叔父さんキャラは必死にロリコンを否定する。何か必死さが伝わって笑ってしまいましたw

90 :悪魔の遺伝子 83:04/06/18 11:08 ID:???
「ああ!!コイツこの間の大会の一回戦で私に負けたギンとか言うヤツだよ!!」
「ああ…あの弱っちーのか…。とにかく…警察に連絡しておくか?」
「俺が…弱っちーんじゃねー…、お前らがバケモンなんだ…。」
ライガーゼロに乗っていた男、すなわちギン=ザンバルは必死にそう反論すると気絶した。

「ま…またですか?」
「へ?」
マリンとルナリスからの連絡を受けて出動してきた警官の言葉に対してそう言うのだった。
ちなみにギン=ザンバル自身は救急グスタフに乗せられて病院に直行。彼が乗っていたライガーゼロ
も、破壊されたとはいえコアはまだ生きていたため、現在は検視中だが、後で運ばれる事となった。
「いやですね、ここん所こういう事件が立て続けに起こっているんですよ。割と腕が立つと評判の
Ziファイターばかりが何者かに襲撃されるって事件がですね…。」
警官がそう言うとマリンとルナリスは顔を見合わせ、同時に笑みがこみ上げてきた。
「アイツが腕が立つZiファイター!!?うっそでー!!だって滅茶苦茶弱かったよ!!」
マリンは腹を抱え、笑いながらそう叫んだ。しかもさり気なくルナリスも腹を抱えている。
「ま…まあ…彼は一応過去の大会でも活躍していますからね…。」
なおも笑い続ける二人に戸惑いながらも警官はそう言う。
「とにかくこちらも困ってるんですよ…。こう同じ事件が立て続けに起こってますからね…。」
「んー…。」
三人は検視を受けていたライガーゼロを見た。その身体には三本の引っ掻き傷と思われる爪痕のような物が深々と残されていた。
「ん…三本の爪痕…。引っ掻き傷…。わかったぁぁぁぁ!!!!」
突然叫びだしたマリンに、誰もが彼女の方を向いた。その時、マリンは突然ルナリスを指差した。
「ルナリス=バッハード!犯人は貴女です!」
「な!!いきなり何言ってるんだよ!!」
皆が唖然とする中、ルナリスは一人激怒した。
「だってそうでしょ!あんな三本の爪による引っ掻き傷を付けられるゾイドは無論数が限られている!そして貴女のハーデスならばそれが可能!そうでしょ?」
「う…。」
マリンのそれは勝手かつ強引な解釈であったが、妙に気合いが入っており何故かルナリスは気負けしていた。

91 :悪魔の遺伝子 84:04/06/18 11:12 ID:???
「さあ…早く白状しなさい…。さっさと白状した方が楽になるよ…。ほら、カツ丼!」
突然周囲の風景が刑事ドラマの取調室の様になり、刑事っぽいカッコをしたマリンがキセルを
食わえながら机に向かい合って座っているルナリスにそう言ってカツ丼を差し出すのだった。
「うう…私は…私は…。」
「そうだ!早く白状するんだ!」
               「私はやってねぇぇぇぇ!!!!!」
ルナリスは突然もの凄い形相になったかと思うとテーブルをひっくり返したのだった。
「オラオラ!!何で私が犯人にされなきゃいかんのだ!!」
「ぎゃ!!ゴメン!!ゴメン!!ヤメテ!!ウゴ!!」
ルナリスはもの凄い形相でマリンに掴みかかったと思うと、彼女の腹に何度も膝蹴りを叩き込むのだった。
「二人とも落ち着いて下さい!まあとにかく、彼女の言う通りですよ!だってあのゼロに付いていた傷はデスザウラーのそれとは全く言って違うんですから…。」
「へ?」
ルナリスは技を解いて、二人は警官の話を聞くことにした。
「まあ、あの傷を良く見て下さい。あの傷は確かに三本の爪痕が残っていますが、デスザウラーの
それにしては小さすぎますし、かといってウネンラギアやエヴォフライヤーのそれと比べても
大きすぎるんですよ。それに、こんな爪痕を残すゾイドは我々も知りません。それに、襲われた
Ziファイター達は、皆口を揃えて“赤い化け物”に襲われたって言うんですよ…。」
「“赤い化け物”…そう言えばさっきのギンとか言うヤツもそれらしい事を言っていたような…。」
「まあとにかく、貴女方二人も何やら強いゾイドに乗っておられる様ですが…、その“赤い化け物”に襲われないように気を付けて下さい…。」

「赤い化け物か…一体何者なのだろう…。」
「さあな…。だが、出たら出たで返り討ちにしてやればいい。」
それから、二人は警官らと別れ、再び旅を再会した。無限に広がる広野をカンウとハーデスは進む。

92 :悪魔の遺伝子 85:04/06/18 11:15 ID:???
「しっかし…暑いな…。」
ルナリスが突然そう呟いた。無理もない。空は雲一つ無い晴天であり、その日差しも強く、
さらにはカンウにしろハーデスにしろ、キャノピー式コックピットであるため、その日差しが直接
二人に射し込んでいたのだ。特にハーデスは黒い機体の上、ルナリス自身も黒を基調とした服を着ている為、そのダメージは強烈だった。
「どこか手近な日陰で一休みしていく?」
そう言うと、マリンはカンウごと周囲を見渡した。そんな時、数キロ先に大きな岩山の様な物が見えた。
「あ!!あれ丁度良いんじゃない?」
「とにかく行こう!暑くてかなわん…。」
それから、一行は大きな岩山によって出来た日陰に入って涼んでいた。無論二人はそれぞれゾイドから降りていた。
「ふ〜…涼しい…。」
「気温そのものは高くても湿度は低いからな…。それだけ日陰は涼しいって事だ…。」
「いやいや、ルナリスちゃん…。貴女本当に博学ね〜…。」
「だからちゃん付けするなと…。」
ルナリスはマリンの頭を小突く。と、そんな時だった。岩山の下の方に穴が空いていたのが見えたのは…。
「ん?洞窟か?」
「言ってみる?何かあの中はもっと涼しそうだよ…。」
二人は興味本位で、その洞窟の中に入ってみることにした。無論カンウとハーデスは外で居残りである。
「やっぱ中は真っ暗だね…。ホラ!懐中電灯!」
洞窟の中は案の定、数メートル先ですらよく見えない程真っ暗であり、マリンは服の袖から懐中電灯
を二つ取り出し、一つは自分で持ち、もう一つはルナリスに渡して中へと入っていった。
「お前の服の袖…どうなっとるんだ?この間は変な凶器とか沢山出てたし…。」
「ウフ!秘密…。」
「秘密って…。」
そんなこんなで、二人は洞窟へと入っていった。

93 :悪魔の遺伝子作者:04/06/18 11:25 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
自分も昨日デスレイザーとパラブレードを購入しました。いや、それだけの事なんですけどね。
あと、ジャイアントについては細かく考えていませんでした。単純に語呂のよさげな
名前を選んだだけですし、所詮は名前だけが登場するようなだけの扱いで考えてましたし。

>>Inocent World作者さん
渋い世界観において残っているささやかなユーモアって言うのが良いですね。
あと、ジャンク屋ネタを先越されてしまいました・・・。

94 :Inocent World:04/06/18 19:18 ID:???
「…で、そこのお嬢さんはどなたかな?」
マサシが身を屈め、リニアの瞳を覗き込んだ。
彼女の瞳は黒く、底が読めなかった。リニア自身は不思議そうにマサシの顔を見ている。
「結構可愛いな…ルガール、後でビデオ撮らせ――」
そこまで言った時、ルガールが拳銃の安全装置を外す音がしたので、マサシは仕方なく身を翻した。
「…来な。ディバイソン用のZ59型ナビなら倉庫で埃被ってるぜ」

3人は店内に入った。途端に、ルガールとリニアは棚に並んだパーツ類に絶句する。
「コレは凄い…伝説のジャンク屋、やはり伊達ではないと言う事か」
リニアがルガールのコートを引っ張った。
「あの、店の中…見てきて良いですか?えっと…」
「ルガールだ。別に良いが…パーツの事、解るのか?」
リニアは誇らしげに頷いた。
「そうか。じゃあ俺は奥の倉庫でマサシと一緒に居るからな。…それと、わざわざ敬語で話さなくて良いぞ」
「うん」と短く答え、リニアは店の2階(とマサシが言い張っているだけで実際は屋根裏)に上がっていった。
ルガールは奥の倉庫でお目当てのパーツを見つけた。ディバイソン用のナビゲーションモジュール。
「…どうせまたとんでもない値段で売りつけるつもりなんだろうな、マサシ?」
マサシはわざと心外そうに両手を挙げた。
「おや、俺がいつお前に『とんでもない値段』で売ったんだ?」
そう言いつつ、マサシはルガールに請求書を手渡した。

2回にいたリニアの耳に、倉庫の方からルガールのうめき声が聞こえてきた。

95 :Inocent World:04/06/18 19:41 ID:???
結局、相場の2倍近い値段で買わされたルガールは平静を装って帽子を被り直していた。
レジの所でマサシが嬉しそうに「毎度あり〜」と手を振っている。嫌がらせか?
しかしその時、ルガールの目がある物に止まった。
「デスザウラー……の、頭部?」
倉庫に置いてあった物は、確かにデスザウラーの頭部だった。
頭だけでも相当に大きい。それに、現在デスザウラーは希少ゾイドに登録されている。
大戦時に相当数が量産されたが、不思議とそれらが野良ゾイドとなって現れるケースは珍しかった。
「そう、デスザウラーさ。コイツはこの間『星屑の砂漠』で拾ってきたモンなんだ」
「星屑の砂漠」――市街の北に広がる、広大な砂漠地帯。金属や鉱石を多く含む砂が、夜明けと共に
太陽の光を浴びて煌く事から、人はこの砂漠に「星屑」の名を付けた。
しかしここは、昼は陽光と砂の照り返しで50℃を越える灼熱地獄であり、夜は10℃まで冷え込む
魔の砂漠である。誰も望んで近付こうとはしないのだが…
「いやなに、夜の内にお宝探しに行ったのさ!そしたら何とデスザウラーの頭だ」
ルガールは首を傾げた。
「…頭だけでは、何の価値も無いと思うが」
マサシは舌を鳴らしながら、指を振る。
「甘いな。こいつのコンピュータにはまだデータが残ってるんだ」
「で、もう中身を見たのか?」
「まさか。こんなプロテクト、モノホンのハッカーで無いと破れねえさ」
思わずデスザウラーに頭をぶつけるルガール。その時、リニアが彼らの間をすり抜けてデスザウラーのコックピットに上った。
彼女はそのまま、正面のパネルからキーボードを引き出す。
「ああッ、ちょっと待った!そいつに迂闊に触ってもらっちゃ…」
リニアの手と顔を見たルガールは、マサシを押し留めた。
「いや、待て…」
リニアの指が、まるで昔から慣れ親しんできたピアノの様にキーボードの上を走る。
やがて彼女は、モニターに何かが映し出されるのを確認した。
「これは……方…舟?」

96 :Inocent World書いてる物体:04/06/18 19:46 ID:???
テスト前なんで親の監視が厳しい…

>>恐怖の亀裂作者氏
自分はその2体の購入予定はありませんが、「いい物」なのですか?

>>悪魔の遺伝子作者氏
またやってしまいましたか!でも、世界観や作風は結構違うので同じネタがあっても良いのでは?


97 :恐怖の亀裂の作者:04/06/18 22:49 ID:???
悪魔の遺伝子の作者さんへ

出て来ましたね謎の赤い奴。この後どうなるか?ワクワク…。

Inocent Worldの作者さんへ

方舟…また新たな謎が。星屑の砂漠に何が有るのでしょうか?ゾイドが沢山埋まって居そうで突然出て来たら怖そうです…。

見た目より中身です。
デスレイザーはバーサークフューラーの様な素体になります。そこに適当に装甲を張るだけで違った感じに成ります。
前足に他のブロックスのパーツで肘より下を自由に作れるので重火器ばっかりの手とかも作れたりします。
後ろ足の付け根部分が装甲パーツを取り外したりする事で自由に設定できるので旧恐竜型の動きを作る事も出来ます。
その点は感動しました。でもモーター駆動と見た目重視の胴体の為に苦心している最中です_| ̄|○
機能的でワイツウルフが入門用なら商品単体での発展性は平均値でなくTB8と同様に上級者用的な感じもします。

個人的には見た目△素体○お手軽改造性○未知への応用性◎デカルトドラゴンへの仕様変更の難易度△です。
買う場合ならやっぱりパラブレードとセットが良いと思います。多少面倒でもデカルトドラゴンは一度見ると何かの足しに成るのでは?と思います。

パラブレードはパーツ取りには向かない気がしますがコクピットブロックの胴体に新しい可能性を感じる人もいるかもしれません。

98 :恐怖の亀裂 328:04/06/19 02:54 ID:???
アビスサーペントは人に対して警戒心と恐怖心を持っていたらしくそこに今までは力押しで言う事をきかせようとしていたのだろう。
グウェインはゲートを開かれた後の行動によって略気付いていた。あくまで自分から動くのを避け相手の行動に動揺しない。そして動くときも慌てない。
動物などと接するときに重要になる事でもある。下手に怯えたり焦れば相手に強力な不信感を与え反撃を促す為特に気を付ける事の一つである。
そのままそれ以上の事をせずアビスサーペントを見つめるグウェイン。数分がそのまま流れる。

グウェインは瞬きや息こそするが体はそのまま動かさない。アビスサーペントは警戒心が多少和らいだかグウェインに近付いてくるがそれでも表情一つ変えずに真っ直ぐアビスサーペントを見つめる。
今度は胞を軽くグウェインに擦り付ける。装甲の温度を感じるグウェインはこの機体が巨体を物ともしない隠蔽性隠密性を持っている事を確信する。アビスサーペントは何回かそれを続けるとグウェインは装甲をそっと手で撫でる。
その後アビスサーペントは側頭部の装甲を開きグウェインを頭部内に招き入れる。どうやら信用を勝ち取る事が成功したらしい。
「それでは約束通りダンスの練習をしましょう。」そう言うとグウェインの操縦で格納庫を滑り出しテスト用とおぼしき超特大サイズのプールで巨体に在るまじき流麗で静かな飛び込みを見せた。

「素晴らしい限りだ…これなら成功は間違い無い。」議長の口から感嘆の声が上がる。水の中で素早いがぎこちない動きのアビスサーペントだったが5分もするとその泳ぎは優雅で力強い物に変わる。
一通りの慣らしが終わったのかアビスサーペントが床に上がって来る。「終わりましたのでそちらに戻ります。」グウェインの声に「こちらに来る必要は無い。この施設は今を持って放棄される。君が出撃し次第この施設は水の底に沈む。」
議長の言葉に「御一人で残られる気ですか?」グウェインが問い質す。「無論だ。私はベルゲン君の言う通りの男だった。目的の為に”全ての”資源を失う事を顧みなかった…。」一度窓の外の風景を見つめる。遠くまで見える雲一つ無い青空が眩しく映る。
「経緯はともかくもうそろそろ彼は動くだろう。その前に証拠を沈めるだけだ。」それを聞きグウェインは辺りを確認するが人の気配は全く無い…退避は終了していたようだった。

99 :悪魔の遺伝子 86:04/06/19 08:30 ID:???
「やはりこの中も涼しいな…。というかむしろ寒いくらいだ…。」
懐中電灯で周囲を照らしながら、ルナリスはそう言っていた。洞窟の中は静けさに満ちあふれており、彼女のその声も大きく響き渡る。
「バア!!」
「きゃああああ!!!!」
突然マリンが懐中電灯の光で自分の顔を下から上へと照らしながらルナリスを驚かせたのだった。
まあ皆も懐中電灯でよくやったと思う典型的ないたずらであるが、ルナリスは思い切りビビっていた。
対照的にマリンはその様子を見て、腹を抱えて大笑いしていた。
「キャハハハハ!!ルナリスちゃん!貴女澄ました顔して意外と恐がりちゃんね!」
「いきなり驚かすな!!ったく私のクールなイメージが台無しじゃないか…。と言うかちゃん付けするな!!」
「あんたにクールなイメージなんて最初から無いよ…。」
「あんだと〜…?」
ルナリスは再びもの凄い形相でマリンの頭をガッチリと掴み、髪の毛をガシガシいじくるのだった。
「ゴメンゴメン!でもさ!こういう洞窟ってさ、案外お宝とか隠されていたりして…。」
「変な事言って誤魔化すな!!第一そんな物が簡単に見つかれば…ん?」
そんな時だった。ルナリスが洞窟の壁に何かがある事に気付いたのは。
「何だあれは…。壁画…か?相当昔の代物だぞ…。」
「どしたの?」
二人とも壁に描かれた壁画に見入っていた。その壁画は不思議と何か惹きつける物があった。
「お宝ではないけど…考古学価値って物はあるんじゃない?」
「まあ確かにそうだが…。」
目を輝かせるマリンを尻目に、ルナリスは壁画を良く見始めた。その壁画は三頭の虎の様な何かが描かれていた。
「一応文字も何かあるようだが…。古代文字みたいだな…。何を言いたいのかよくわからん…。」
「神は地の争いを押さえる為に天より三つの勇者を地に送らん…。されど三つの勇者はさらなる争いを産み、神は嘆いた…。と、そう書いてあります。」
「だ!!誰だ!!」
突然聞こえてきた謎の声にマリンもルナリスもとっさに背後に跳んで身構えた。

100 :悪魔の遺伝子 87:04/06/19 08:30 ID:???
「あ!驚かせて済みません…。私は考古学者をやってる者です!」
突然現れた何者かは慌ててそう弁解する。その自称考古学者は、20代後半位の年齢でメガネを掛けた美人の女性だった。
「一応自己紹介しておいた方が良いですよね。私はキレヌ=スレイスと言います。先程述べた通り、これでも一応考古学者をやっている者です。」
「ああ…私はマリン=バイスと言います…。旅の賞金稼ぎ兼Ziファイターです。」
「私はルナリス=バッハード…。右に同じ。」
キレヌと名乗る女性の妙な礼儀正しさに、二人も思わず素直に自己紹介してしまうのだった。
そして、自己紹介を終えるとキレヌは再び壁画の方へ顔を向けた。
「まあ取り合えず、この壁画は伝説の古代虎を現した物見たいですよ。」
「伝説の古代虎って…。アレですよね…。今噂になってるとかなってないとかの…。」
「じゃあ、先程貴女が言っていた神が地に送った三つの勇者というのは…。」
「ハイ!この壁画の虎の絵を見れば分かるとおり、伝説の古代虎を現している見たいです。」
ルナリスの言葉にキレヌは軽く頷いてそう言った。
「と言うと、神って言うのは、昔現れたって言う“Ziゴッディアン”?」
「さあ…そこまではまだ分かりません。ただ、この壁画を見るとおり、古代虎の力はあのデススティンガーすらも上回る物があったそうです。」
キレヌが壁画のある部分を指差すと、そこにはデススティンガーの事を現していると思われる大きな
サソリの様な物を虎が倒しているという壁画が描かれていた。
「私は何年も前から考古学的視点からの伝説の古代虎の研究、調査を行ってきたのですが、
古代の時代にはその三体の虎以外にも数々のゾイドが存在した様子です。」
「西方大陸に残ってる遺跡とかを作った古代人が作ったゾイドとかですか?」
「ハイ、それもあります。しかしそれもまだ一部に過ぎず、古代の時代には数々のゾイドが存在した
様子です。例えば南の海に浮かぶハードス島には、山の様な巨獣の伝説が残っていますし、
100年前のあの大戦の際に、その巨獣を発見した科学者が帝国と共和国に戦いを挑んだなんて話が
残っています。ただ言えることは、古代人の考え方ではデススティンガーですら下位の存在であった様子です…。」
「で…デススティンガーが…下位…?」

101 :悪魔の遺伝子 88:04/06/19 08:33 ID:???
キレヌの言葉に思わず二人は唖然としてしまうのだった。そして、キレヌはさらに続けた。
「で、その三体の古代虎は中央大陸、西方大陸、東方大陸の三大陸にそれぞれ存在して、その当時、それぞれの大陸の虎型ゾイドを支配していた様子です。」
「そ…そうなんですか…。」
と、そんな中、何気なくマリンが腕時計を見たとき、針は12時を刺していた。
「あ!そう言えばもうお昼ね…。」
「そう言えばもうそんな時間か…。」
「なんなら、そろそろ食事にする?」
「食事って、別にそう言うのは無いぞ。」
「私が作るんだよ!」
「え?」
マリンの自身のあふれた言葉にルナリスは唖然とした。そして、マリンは出口へと出ていく。
「どうせなら?キレヌさんもどう?」
「あ!ありがとうございます…。」
こうして三人は洞窟の外へと出て、手頃な場所へ行くと、マリンは服の袖に手を入れ、鍋やら皿やら食材やらを取り出すのだった。
「だからお前の服の袖はどうなっとるんだと…。」
「だから秘密よ!ウフ!」
疑問深げなルナリスを尻目に、マリンは黙々と何かを作り始めるのだった。
「ほら!出来たよ!」
マリンが作った料理のメニューはご飯とみそ汁、焼き魚だった。
「自身ありげに言ってる割には何か普通だな…。」
やはりルナリスはそのメニューに拍子抜けした様子だった。とはいえ、別にそれほど不満を
持っているわけでもなかった様子で、普通にそれらを手に取るのだった。
「それでは私も戴きます…。」
キレヌも座ると、手を合わせた後、それらを食べ始めた。
「おいしい…。」
「な!!!何だこの味は!!!滅茶苦茶美味いぞ!!」
マリンの作った料理を食べた直後、二人はそう感嘆の声をあげていた。その反応にはマリン自身も驚いていた。マリンの作った料理は本当に美味だったのだ。
「そう?本当においしい?」
「そうですよ!マリンさんと言いましたよね?この味は普通じゃありませんよ!」
「そうかな〜…、まあウチは実家が料理店だからね…昔からこういう事叩き込まれたって事も
あるんだけど…。もっとも…ゾイド修理工場なんかも兼業したりしてるけど…。」

102 :悪魔の遺伝子作者:04/06/19 08:50 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
ならし運転(?)は大体終わったという様子ですが、一体どんな戦いを見せてくれるのでしょうか?

>>Inocent World作者さん
早速ビデオで撮ろうとするとは、マサシさんの面目かつじょ(変換で字が出ない)という所ですね。

103 :Inocent World書いてる物体:04/06/19 13:24 ID:???
>>恐怖の亀裂作者氏
しかし、方舟の正体が判明するのは結構先です。重要なネタではありますが…

>>悪魔の遺伝子作者氏
まあ、何しろモデルが「あの人」ですから…
それにしても、マリンさんは先祖の特性を受け継いでいるわけですね。

104 :Inocent World:04/06/19 13:41 ID:???
デスザウラーのコックピットで、モニターに映し出されたのは何処かの山の3D地図と、
「方舟発掘計画」と書かれたファイルだった。
しかし、ルガールがそれを覗き込む前に携帯電話が鳴った。
<ルガールさん、“ギルド”から召集が掛かってますよ!>
ルガールは溜め息をついた。試験に合格してから1日も経っていない。
そんな状況で出動要請とは、“ギルド”はよほど忙しいと見える。
「解った。すぐに戻る」
踵を返し、袋に入れたナビを持ってルガールは愛機のコックピットに上った。
去り際に、ルガールはマサシに叫ぶ。
「マサシ!初陣が緊急出動なんだが…言い忘れていた事がある。そのリニアと言う子、
お前のところで預かってはもらえんか?」
コンマ数秒唖然としたマサシだが、すぐに叫び返す。
「解った!」
「念のため言っておくが、ビデオは撮るなよ?」
そう言うとルガールはハッチを閉じ、ディバイソンを走らせた。
ZAC2099年ごろの戦争時とは、ゾイドこそ変わっていないもののその性能には大きな差がある。
彼の乗るディバイソンもその1つであり、最高速度は内部機関のパワーアップにより230km/hほどまで上昇していた。
そのおかげか、数分後には“ギルド”本社ビルに辿り着いていた。
周囲には既に他の兵達―全員が能力者である―が集結していた。ルガールの通信機にも指令通信が入る。
<勇敢なる諸君!本日、予てより計画されてきた大作戦が実行に移される!
それは、これまで“ギルド”に散々煮え湯を飲ませてきたマフィアの壊滅である!!>
ルガールは内心苦笑した。
――初陣から「大作戦」に参加とは…俺は、運がいい…

105 :Inocent World:04/06/19 14:08 ID:???
ルガールの周りの数人が、彼の存在に気付いた。
「あ?何で『旧式』がここに居んだ?」
「おいオッサン!ここはアンタみたいなロートルが来る所じゃねえぞ!」
ルガールはとりあえず無視した。
そうこうしている内に、周りの連中がぞろぞろと移動し始めた。ルガールもとりあえずそれに従う。
気付くと、モニターに作戦目標のマップと部隊の配置が細かく映し出されていた。ルガールは機体を歩かせながら
それらのデータに目を通す。
「この陣形は…“ギルド”の連中は戦術という言葉を知らんのか?」
全く持ってそうだった。それぞれの機体がバラバラに、しかも無意味に配置されている。
何でも、夜明け前を狙って「星屑の砂漠」にあるマフィアのアジトを急襲するのだと言うが、
敵基地への突入戦をするなら小隊ないし1セル単位での移動が基本だ。
それを個別行動させて戦力を拡散させている。大戦を生き抜いたルガールにしてみれば愚行に他ならない。
「まあ、“ギルド”お抱えの能力者にそれほどの力があるなら別だがな…」
それに、先頭の指令機が状況に応じて命令を出すと言うから心配は要らない筈だ。
彼らは未だ暗い砂漠を行軍して行った。どの道、時間はあまり無い。
拠点攻撃戦において、作戦時間が3時間程度しかないと言うのは致命的だった。
やがて、マフィアのアジトが見え始める。
複数のレーダー塔と、無数の砲台が窺える。しかし最も異様だったのは、基地上空に無数のゾイドが滞空していた事だ。
「ふむ、相手は戦い方を心得ているな」
拠点を防衛するなら、堅固な壁に守られた地上よりも空爆を恐れるのが当たり前だ。
しかしこちらには、空中ゾイドがあまりにも少なかった。

106 :名無し獣@リアルに歩行:04/06/19 18:50 ID:???
Inocent World 、小ネタについては気になるところもあるけど本筋面白いなぁ。期待してますよ。

107 :悪魔の遺伝子 89:04/06/20 08:20 ID:???
その時だった。突然ルナリスがマリンの両腕を掴んできたのだった。それにはマリンも驚いた。
「わ!!な…何!!?」
マリンが戸惑いながらそう叫んだ時、ルナリスはやや顔を赤めらせ、ややモジモジしながらも、何か言いたげな感じを見せていた。
「う!!このパターンは…。」
マリンに悪寒が走ったとき、ルナリスの口が開いた。
「私の専属シェフに…なってくれ…。」
           『それが、素直じゃない彼女に出来る精一杯の愛の告白だった』
「勝手に何変なナレーション入れてるんだ!!!!」
次の瞬間、ルナリスの俊速の蹴りが私ことナレーターの顔面にめり込むのだった。
「ああ…やっぱりそうだ…私はこれからあんな事やこんな事を…。」
マリンは真っ青な顔で変な想像を始めガクガクと震えていた。しかし、対照的にキレヌの顔は真っ赤になっていた。
「貴女方二人って…そんな関係だったんですね…。」
「違う!!」
キレヌの言葉に二人は真っ赤になって叫び、必死に反論しようとした。
「それは確かに性別の壁も愛の前には些細な物なのかもしれません。しかし、やはりそう言う事は殿方とやった方が…。」
「だから違うって!!!」
二人が何度必死になって反論しようとも、キレヌはなおも顔を赤くしたまま何か変な妄想を膨らませ続けていた。
「ったく!!あんたのせいだよ!!あんたが紛らわしい事言うから私までレ○と勘違いされちゃったじゃない!」
「違う!!私は悪くない!!悪いのはナレーターが変なナレーションを入れるからだ!!」
「人のせいにするな!!ルナリスちゃん見苦しいよ!!」
「なんだと!!?というかちゃん付けするな!!」
二人はたちまち険悪なムードとなり、一触即発の状態で睨み合っていた。
「ちょっとお取り込み中済まないけど…いいかな?お嬢さん方…。」
「ああん!!!?」
突然何者かの声が割り込んできた。マリンとルナリスは思わずもの凄い形相で声の来た方向をにらみ
付けた。そこにはサングラスを掛けた巨漢の男達に守り囲まれる形で一人の小柄のスーツ姿の中年の男が立っていた。

108 :悪魔の遺伝子 90:04/06/20 08:21 ID:???
「何だアンタ等は…。」
「まあ誰でも良いでしょう…。私はそこにいるキレヌさんに用があるのですよ…。」
中年の男は、二人に睨まれても、顔色一つ変えず一歩前に踏み出した。そして、事に気付いたキレヌが驚いた顔で男の顔を見た…。
「貴方は…誰ですか…?」
「いえいえ…別に名乗るほどの者ではありませんよ…。まあ一つ言わせてもらう事があるとするなら、
貴女の調査した伝説の古代虎に関する資料を戴きに参上した者という事でしょうか…。」
「な!!!」
男の話を聞いたキレヌは思わず後ずさりした。男はニヤリと笑みを浮かべた。
「さあ…早く渡しなさい…。さもなくば…。」
「おい!お前そんな物を何でそこまでして必要としてるんだよ!!」
突然口を挟んだのはルナリスだった。そして、キレヌを守るように彼女の前に立つ。
「お嬢さんそこを退きなさい。痛い目に遭いたくなければ…。」
男がそう言ったとき、彼の周囲にいた巨漢のサングラスの男達が前に出て、ポキポキと指を鳴らし始めた。
「だから何でそこまでして必要としてるんだよ!!確かに考古学的価値はあるだろうけどさ…、そこまでする様な物じゃないだろ!!?」
「これだから無知な人は困りますね…。伝説の古代虎がどれだけ凄い物なのかも知らずに…。
まあ、とにかく、伝説の古代虎に関する資料は我が組織にとって必要な物なのですよ…。皆さん…やってしまいなさい…。」
男がそう合図を送った時、それに反応した巨漢の男は三人に襲いかかろうとしたその時だった。
マリンが目にも留まらぬ速さで巨漢の男一人を殴り倒したのだった。
「人に物を頼む時はお願いしますでしょ!!ったく親の教育がなってないね〜…。とにかく、私には
伝説の古代虎がどれほど重要な物かはわかんないけど、アンタ等みたいな意味の分からんないヤツラには渡せないよ!!」
「お前もたまには良いこと言うじゃないか!!」
今度はルナリスがさらに別の巨漢の男を蹴り倒したのだった。そして、二人はそのまま次々に巨漢の男達を倒していった。
「な!!何だこのガキ共は!!うお!!」
巨漢の男達が倒され、戸惑ったスーツの男もついに倒されるのだった。

109 :悪魔の遺伝子 91:04/06/20 08:23 ID:???
「あ…貴女達…お強いのね…。」
「と!!とにかく逃げましょ!!」
唖然とするキレヌの手をマリンが掴んで、三人は走り出したのだった。ちなみに、先程料理で使った鍋などはもうなおしたのであしからず。
「ったく何よアイツ等!!極道か何か!!?」
「伝説の古代虎の資料をほしがっている極道!!?何もんだよそりゃ!!」
「私もさっぱりです。」
三人はそれぞれ言い合いながらカンウとハーデスの元へと走った。その時、それに合わせるように
一体のゾイドが走ってきたのだった。それはジーニアスウルフであった。
「何!!敵!!?」
ルナリスがそう言ってとっさに身構えた時、キレヌが前に出た。
「あ!慌てないで下さい!このジーニアスウルフは私が移動の際に使用している物です!」
「そ…そうなの?と…とにかくここから逃げましょう!!」
ジーニアスウルフがキレヌの物だと分かると、彼女らは安心してそれぞれのゾイドに乗り込むのだった。
「ゴジュラスギガにデスザウラーですか…貴女方って結構珍しいのに乗ってるんですね。」
「今はそんな事言ってる場合じゃないでしょ!!早く逃げましょ!!」
カンウとハーデスを見て感心するキレヌを注意した後、三人と三機は一気にその場から走り出すのだった。

「すまん…ヤツラに逃げられた…後は頼む…。」
しかし、それを見ていた、先程マリンとルナリスに倒されたスーツの男が苦しそうに携帯電話を取り出し、仲間にそう連絡を送ったのだった。
「わーったわーった!後は俺達に任せろよ…。」
彼らの仲間と思われる数人の男が連絡を受けてそう言った後、彼らは愛機と思われるゾイドに乗り込んでいった。

「済みません!!何の関係もない貴女達にまで迷惑掛けて…。」
「もういいって。乗りかかった船だからね。もうここまで来たら最後まで付き合うしかないっしょ?」
「本当に済みません…。済みません…。」
カンウ、ハーデスと共に走るジーニアスウルフの中、キレヌはマリンとルナリスに何度も頭を下げて謝っていた。
「しかし…ヤツラは本当に何者なんだ?伝説の古代虎を狙う極道…なんだそりゃ!!」
ルナリスが疑問深そうな顔でそう呟いたときだった。突然数発の大型ミサイルが飛んできたのだった。

110 :悪魔の遺伝子作者:04/06/20 08:30 ID:???
>>Inocent World作者さん
やっぱり流石はマサシさんという感じがしましたね。
あと、敵のアジトは星屑の砂漠にいるとの事ですが、地獄みたいな場所と言う設定に
なってるそこで生活している彼等も大変ですね・・・。

111 :恐怖の亀裂 329:04/06/21 02:26 ID:???
「そこのゲートを通り少し行けば自動整備システムが有る。そこで装備を選ぶと良いだろう。それが終了後にここは水没する。」
議長のその言葉に「少なくとも私達には脱出が出来るだけの余裕が有ると言う事ですか?」「その通りだ。それに水中と低空を航行できる機体なら沈んだ所で別に問題は無いだろう?」
「まあそうでしょう…しかし貴方が残る理由には理解し難い物がありますが?」グウェインにはそのこの場で施設諸共沈もうとする理由が理解し難いのだ。
この程度なら彼自身の力でどうにでも成りそうなものだ。現帝国の一般的な物資の生産力を30%も占めている彼なら適当な理由を付ければ言い逃れも充分出来る存在である。
最悪拘束されても影響力の問題で無下な判断による処罰は受けないだろう。彼の帝国に対する貢献度は賞賛はされても非難されることは無い。しかし考えても無駄だろうとグウェインは有る提案を切り出す。

「何かね?」そう答える議長に「最後に機体の名前を付けて頂けないかとと思いまして。」「そうか。確かに蛇はこの星でも古来の神話で大地を造り上げたと言う伝承が各地に有る。大地の女神に地獄の使者は無粋と言う事かな?」
「その通りです議長。元の名前も凄みが利きますが相手が知る事も無い名なら計画成就を名前で祈願するのも良いと思いましたので。」「そうだな…多くの子を産み自らの死後その体を天と大地にしたと言うティアマトの名をとり月の夜を舞う姿。」
そこで一度言葉を切り議長はこう言う。「”ルナルティアマット”でどうかね?」その名に名付けられた当人?は気に入ったらしい素振りを見せる。かなり色濃い野生をこの機械だらけの体に残しているのが見て取れるグウェイン。
「どうやら本人も気に入ったみたいですよ。」その言葉に「嬉しい限りだ。」議長は素直に喜んだ。

機体の調整と装備の装着を終えルナルティアマットの姿がモニターに映し出される。
口腔内には2機の装備が既に内蔵され頭部後方から尾に掛けて3列の珊瑚状の形の鰭コラルホーンが装着されている。本体はブロック毎に2機の対空ミサイルを内蔵しさながら水中機動要塞の感がある。
頭部には小口径高収束レーザー砲を2機口腔内の2機の兵器はメ’ソニックブラストと超圧縮大口径水鉄砲のアクアデストロイヤーと言う物が有る。
デストロイヤーの名は伊達らしいが威力は保証出来る物らしい…。

112 :恐怖の亀裂 330:04/06/21 04:43 ID:???
これらの内蔵装備に更に外付けの武装を施す。ルナルティアマットはスクリューやイオンブースター、ハイドロジェットにと寄ら無い機体だ。
その為に通常水中航行時にそれらの物の後方に出来るバッフルズが無く泳ぐ時に発生するそれも長時間同じ場所に発生しない。
水中戦用ゾイドの弱点の軽減に成功しているのだ。それを知っている故過度の重装備とそれによる推進器の増加は控えるべきだとグウェインは考える。
結局外付けの装備は彼自身の嗜好に染まりつつも機動性の低下を5%に留めると言う異例の重装備になった。

頭部から3ブロック後ろに1対の流線型のミサイルコンテナと内蔵で水上から水中に素早く戻る為だけにロケットブースター2機を装備。
コンテナ内には水対地および地対地、空対地も兼ねる地上魚雷と定機動巡航ミサイルコンテナ”フレイミーズダート”を片側3発合計6発を装備。
他に砲撃兵器としてはミサイルコンテナと同じブロックの腹部に砲身内蔵のハイプレスレーザーキャノンを持つ。
それ以外の装備として頭部に追加装甲として頭部上方をカバーするこれも流線型のヘッドギア。それに接続されて居る2枚の大型AZエクスブレード。
短時間だが空中にも移動できる為その際の攻撃用に姿勢制御も兼ねる可変式エイジスブレードスタビライザーを尾に1枚と頭部後方のブロックに装備している。

ただの海蛇からその名に相応しい姿に変わったルナルティアマットを見て議長は「すまないね。君を死地に送り出す様な事を依頼して。」そう言う。
「お互い様と言う事です。この計画は地球人来訪後の生態系の変化と異変による生き残りの数少ない絶滅種、絶滅器具種の生命力増加が目的だった筈です。」グウェインは答える。
「それに地球人来訪以降の戦乱で進化、種としての発展を妨げてしまった多くのゾイド達に対する独善的ではあるが謝罪の意味を込めた計画でも有る。」そう議長は言う。
しばしの間沈黙の時が流れるがそれを唐突に破る者が現れる。「どうやらお客様が来場されたみたいですね。」ルナルティアマットの目の前には施設第4層に現れた植物の化け物ゾイドが現れる。
「そのようだな。これがここを沈める理由でもある。」議長は淡々と言う。何故それがここに居るのかはグウェインには解らないが目の前に居るなら排除するのみと楽々と1体を噛み砕く。
絶望的なサイズ差は埋めようも無かった。

113 :恐怖の亀裂 331:04/06/21 07:11 ID:???
「手応えの無い…いやこちらが強すぎるだけか。無粋だが急を要する事だ。この程度は我慢して貰おう。」通じるかどうかは定かではないがそう謝罪すると一気に残りを押し潰す。
巨体ならではの豪快で相手にならない者を践み潰すさながら怪獣映画の様相を見せている。別の物にすり替えればホラー映画の定番の一つ異常なサイズの存在に蹂躙される人々にも映る。
10数秒の出来事だがこれでグウェインにも大方の施設放棄の理由が理解できる。侵食…得体の知れない彼等にここは支配されつつあるのだ。

「それではグウェイン卿。後を頼む。ここはあの施設と近い位置にある。距離的では無く地下水脈で一直線に繋がっているのだよ。」
帝国軍が現在一掃を画策している植物達は地下水脈で水を得て爆発的に増殖したのだ。その経過をルナルティアマットに情報として受け取ったグウェインの眉が引きつる。「この増殖速度は非常に不味い。」
更にそこにあるデータの中には細胞の数が増えた上に動物プランクトンに寄生してそれを無理矢理巨大化と言う言葉でも追い付かないレベルの中間体型の超巨大ゾイドに成長した存在がモニターに映る。
施設の四辺は50kmが最大でそれを包み込みつつある仮称ヒドラグリードはその3倍の全長と12倍以上の体積を持つに至ったらしい。全長460m全高30mのルナルティアマットをしてもそれから見ればプランクトンサイズでしかない。
唯一の救いはサイズに対しての戦闘力が非常に低くと言うより末端以外は皆無で護衛として体内より切り離されて生成されるスレイブプラント数種が戦力らしい。

しかしその種類は少しづつ増えている他もう一つのコアである施設最深層奥深くの物と同様に寄生能力があるらしい事も調べが着いたそうだ。
要するにヒドラグリードの先端が地下水脈を伝いここにまで伸びてきたと言う事でこのままではこの二つの施設以外に拡散の危険性が有ると言う事になる。
先端には本体と言えど強力な攻撃能力を有する可能性も有るらしいとの事でルナルティアマットの出番と言う訳なのだ。「カウントダウンは始まっている。一度外に出てから瓦礫になったこの施設後を伝って水脈に侵入しあそこへ向かって欲しい。」
「解りました。目標は?」その声に「とりあえずはヒドラグリードの殲滅。その後計画の実行を手助けしてくれたまえ。」そう言って後ろに居る物に議長は発砲した。

114 :悪魔の遺伝子 92:04/06/21 08:13 ID:???
「うわ!!危ない!!」
それに最初に気付いたのはマリンだった。そしてルナリスはとっさにハーデスの両腕でジーニアス
ウルフを守るように抱えると、カンウ、ハーデス共に横に跳んでそれをかわすのだった。
直撃は確かに免れたが、無論爆風で両機ともに一瞬怯んだ。
「な…なんだよ!!アイツ等の仲間か!!?」
その時、ミサイルが飛んできた方向にあった岩山に三体の真っ黒なアイアンコングの姿があった。
「俺達を極道扱いとは心外だな…。お嬢さん方…。」
「デスザウラーの2230式最新モデルに…年式不明のゴジュラスギガか…。意外と良いゾイドに乗ってらっしゃる…。」
「白のゴジュラスギガに黒のデスザウラーか…。さしずめふたりはゾイキュアだな…。まあとにかく、あのジーニアスウルフは生かして持ち帰るんだぞ!」
アイアンコングにそれぞれ乗っていた男達がそれぞれそう言っていた。彼ら3人はやはりゴツイ外見
をしていたが、歴戦の勇姿を思わせる風貌と風格を持ち、それが殺気という形でマリンとルナリスを
押していたのだった。ちなみにカンウが白と形容されたのは、確かにカンウのカラーリングにおいて
緑も多く使われているが、全体的に見れば白の方が多いからである。
「アイツ等…普通じゃないよ…。」
「ああ…ハーデスも緊張している。アイアンコングとは言え侮れないか…?」
キレヌのジーニアスウルフを後ろに下げ、カンウとハーデスは直ぐさま戦闘態勢に入った。
「アルテガ!!モッシュ!!トリプルコンビネーションアタックだ!!」
「おお!!ゴイア!!」
「俺達“黒い三銃士”の力を見せてやるぜ!!」
そう叫び合った後、三機のアイアンコングが一列に並んだ状態になり、もの凄い速度で岩山を駆け下りてきたのだった。
「えええ!!ちょっと待って!!ゴイア・モッシュ・アルテガに黒いなんとかって…えぇぇぇぇ!!!?ぶっちゃけありえなーい!!」
彼らの反則じみたネーミングにマリンは一人目を丸くして驚き、そう叫んでいた。
「うろたえるな!!返り討ちにしろ!!!」
一人戸惑っていたマリンにルナリスがそう一喝した後、直ぐさまコングの方を向いた。
「三体が一列に並んで突っ込んでくるなら好都合。三体まとめて潰してやる…。」
ハーデスはその場で迎え撃つつもりであり、その場から動かなかった。

115 :悪魔の遺伝子 93:04/06/21 08:14 ID:???
「つあああ!!!」
突っ込んできたコング目がけてハーデスの俊速の指拳突きが撃ち込まれた。あの大会の時を遥かに
凌ぐ速度である。今は大会の時と違って出力規制は受けていないのだから…。が、しかし、コングはなんとその突きをかわしたのだ。
「な!!!!」
「見かけの割には素早い様だな…だが、まだまだ甘い!!」
その直後だった、コングはそのままハーデスの懐に潜り込んだと思うとハーデスの顎目がけてアッパーカットを撃ち込んできたのだ。
「うおお!!!」
そのアッパーカットの一撃はとてつもなく重く、ルナリス自身にも衝撃として強くのし掛かってきた。
さらに、ハーデスが怯んだスキを突くように、そのコングの背後にいたもう二機のコングまでが
すれ違い様にハンマーナックルを叩き込んでいったのだった。無論それの二撃もとてつもなく重い物であった。
「何なのよあんたら!!」
カンウが背中に背負っていたバスターキャノンの照準がコングへ向けられた。さらに両腕に装備され、
砲が後ろに向いていた四連衝撃砲が反転し、それも照準がコングへ向けられ、それらが一斉に
発射された。カンウの持つ膨大な余剰出力が流れ込み、、射出速度が格段に跳ね上がった砲弾が
一斉に撃ち出される。バスターキャノンはその破壊力が、通常の数割にも増し、かすっただけで
かなりのダメージになりかねず、両腕の四連衝撃砲ですらも、下手をすれば大型ゾイドも一撃で
倒さんばかりの威力となりかねない物であったが、コングは三機ともその連撃をかわしていったのだった。
「な!!ウソ!!滅茶苦茶速いじゃない!!」
「ったく…何だよ…。これがアイアンコングの攻撃かあ?ほとんど別物じゃねーか!!」
マリンもルナリスも、コングのその想像を超えた性能に驚愕しており、対照的にゴイア・モッシュ・アルテガの三人は笑っていた。
「ハッハッハッ!確かに俺達のアイアンコングはただのコングではない。“エナジーチャージャー・
ハイパーV25エンジン”を搭載し、さらにはその出力に耐えられるように各部も強化に強化を
加えられたスペシャルコングだぜ…。まあもっとも…それを動かす俺達の腕もあるがな…。とにかく、
ゾイドバトルなどという甘っちょろい子供の遊びしかやってないZiファイターと一緒にするんじゃねーぜ!」

116 :悪魔の遺伝子 94:04/06/21 08:15 ID:???
「な…なんか良く分かんないけど凄いって事ね…。」
その意味は良く理解できなかったが、凄さそのものは理解出来た様子でマリンはうろたえていた。
「そこまで来るともはやアイアンコングじゃねーな…。とはいえ、極道にそんな物を作れる技術はあるのか?」
「バカが!!いつまで極道極道って言ってやがる!!俺達はズィー…。」
「おっと口を滑らすんじゃないぞモッシュ!!」
「あ…す…すまねえゴイア…。」
ルナリスの言葉にコングに乗っていたゴツイ男=モッシュがそう言い返そうとした時、ゴイアの乗っていたコングが割り込んできたのだった。
「ズィー…って何だろう?」
「さあな…とにかく、極道よりもさらに恐ろしい力が働いているのは確かだろう…。」
マリンとルナリスがそう言い合った直後だった、再び黒い三銃士がトリプルコンビネーションアタックを仕掛けてきたのだった。
「こうなったらこのまま串刺しにしてコング三兄弟にしてやる!!」
ハーデスの口が光った。大口径荷電粒子砲は発射されたのだった。強い光を放った高エネルギーの
渦がコング目がけて飛んでいく。しかし一列に並んでいたコングがたちまち散開し、荷電粒子砲を
かわし、さらには荷電粒子砲が過ぎ去った後で再び一列に並んだのだった。
「え?ええええ!!?」
「な…何という息の合ってるコンビネーション…。動きに無駄がない…。」
その光景に二人は唖然としていた。と、我に帰ったマリンが四連砲の照準をコングに向け、再び発射
したのだった。しかし、それもかわされ、モッシュのコングがカンウへ跳びかかってきたのだった。
「お嬢ちゃんおいたしちゃいかんぜ…。」
「きゃああ!!!」
たちまち組み合いになったカンウとコング。コングはアイアンコングとは思えぬ超馬力でたちまちカンウを押さえ込んでいく…。
「うああ…なんつーパワーよ…もう!!それはひょっとしてギャグでやってるの!!?」
「悪いな…残念だがギャグじゃない…これは紛れもない現実なんだよ…お嬢ちゃん…。」
コングはなおも力を込め、カンウを押さえ込み、カンウの各部がギシギシときしんでいく。

117 :悪魔の遺伝子作者:04/06/21 08:26 ID:???
今日の書き込み分は違う意味でヤバイネタのオンパレードでした。ゴメソナサイ_| ̄|●
それと、Ziちゃんねるの改造コンテストで自分が鉄獣28号の名義で投稿した改造ゾイド・・・
と言っても改造って程の物ではないゾイドが他の人の改造ゾイドと一緒に紹介されました。

>>恐怖の亀裂作者さん
神話ネタキターって感じですね。ルナルティアマットもかなりお強い様子で。
でもさらにそれ以上に巨大な存在までいる・・・。
あと、議長が自ら死を選ぶ理由とは?

118 :Inocent World:04/06/21 16:25 ID:???
ルガールは息を詰めて「指揮官」の命令を待った。きっと、熟練の戦士に違いない…
<さああぁぁ、全員突っ込めぇぇぇ!!>
ルガールは操縦桿に頭をぶつけた。
「な…指揮官も、能力者のガキか!?」
彼の命令に従って(と言うか殆ど勝手に)周囲の能力者たちがアジトに向かって走り始めた。
「待て!!迂闊に突撃しては…」
案の定、先頭を切って基地に迫った十数機が地雷で吹き飛ばされ、後続の者達も急降下してきたキメラに襲われた。
電撃的なスピードだ。能力を発動する暇さえ与えられない。
ふと見ると、「指令機」がバスターイーグルの砲撃で粉々にされている所だった。
――このままでは…負ける…
ルガールは通信機を取った。どうせこんな状況だ、彼が指揮系統に割り込んでも文句は言われまい。
「爆撃部隊の連中、聞こえているか!?今から私が敵防空網を蹴散らすから、その隙に基地へ集中爆撃を掛けろ!!」
空戦部隊の少年達が唖然としている。間髪を入れず、ルガールは地上の能力者にも回線を繋げた。
「一旦後退しろ!…いや、とにかく、私の射線上から離れろ」
<ちょ、ちょっと待てオッサン!何で俺らがあんたに命令されなきゃいけない?>
ルガールはモニターに映った少年の瞳を睨んだ。
「従うも従わないもそっちの勝手だが、今俺の言う通りにしなければお前らは死ぬ。それが理由だ」
叩きつける様に無線を切る。前に目をやると、蜘蛛の子を散らすように味方は側面に散開して行った。
前方に残ったのは、無数の敵飛行ゾイドの群れ。それらはルガールに向かってくる。
ディバイソンの17連砲が輝き始めた。機体後部のパイプが赤く加熱している。
ルガールの目の前に、無数のロックオンアイコンが現れた。
「やはり“ギルド”は、雇用基準を誤った様だ」
17連砲から巨大な光球が撃ち出され、それは敵ゾイドの群れの寸前で炸裂し、無数の砲弾を空一面にぶちまけた。

119 :Inocent World:04/06/21 16:42 ID:???
ルガールのみならず、他の能力者たちの視界をも爆風が覆う。
だが、当のルガールは煙が晴れるまで待つつもりは無かった。
「今だ、爆撃部隊!!爆炎が晴れて第二波が来る前に基地を爆撃しろ!!」
<だけど、この煙じゃ僕達にも基地の場所が――>
「レーダーで解る!それが出来なきゃ、誰かの能力で位置を特定しろ!!」
上空に居たストームソーダーの一機が、オレンジ色の光を放った。どうやら、該当する能力者が居たらしい。
その機体を先頭に、プテラスやザバットが後に続く。
マフィア側にして見れば背筋が凍ったのは間違いない。突然防空戦闘隊が全滅したと思ったら、
何も見えぬ黒煙の中から現れた敵機が基地に爆弾やレーザーをぶち込んで行くのだから。

基地の最深部、幹部達が集まるシェルターではマフィアのボスが騒いでいた。
「離せ!俺が出て迎撃する!!」
スーツの大男に抑え付けられているのは、僅か16歳の少年だった。
だが、彼こそがこの反“ギルド”レジスタンス(と本人達は自称している)、「リバース・ガーディアンズ」を
束ねる首領にして特Aランクの能力者、オレーグ=カーティスであった。
「“ギルド”の野郎ども…俺達を『マフィア』だと!?それじゃあまるで俺たちが悪人みたいじゃねえか!!」
周囲の幹部は黙っていた。この組織が過去に起こしてきたテロを思えば、悪人呼ばわりも仕方の無い事だと思う。
だが、オレーグはあくまでも“ギルド”が悪であると言う姿勢を崩さなかった。
理解できなくも無いのだ。彼が昔、“ギルド”に受けた仕打ちを考えれば…

120 :Inocent World書いてる物体:04/06/21 16:55 ID:???
>>106
小ネタというのは多分、未消化の余計な伏線だと思われます。
今後繋がっていきますのでお楽しみに…多分。

>>悪魔の遺伝子作者氏
まあ、砂の照り返しが無ければ普通の砂漠なんですけどね。基地内にしっかり断熱処理がされてれば
生きていけない事は無いと思います。経験の無い俺が言うのもなんですが…

121 :名無し獣@リアルに歩行:04/06/21 19:53 ID:???
>鉄獣28号氏
「カンウ」って実物があったんですね。
次回の晒せもお互いがんばりましょう。
あとせっかくだからバンのフィギュアあたりを改造して、カンウの肩とかに仁王立ちする
マリンのフィギュア作ってみても面白いんじゃないかと。

あと、もうそれ(鉄獣28号)、コテハンで良いんじゃないでしょうか。

122 :恐怖の亀裂の作者:04/06/21 20:22 ID:???
何か間違えて回線切って首を釣りそうになってしまいました_| ̄|○

悪魔の遺伝子の作者さんへ

良いですね〜改造コング。多分アメさんのアニメゾイドのコングはそう言う奴に違いない!?とか思ったり。
後実物カンウ見ました!装備は凱龍輝を〇じもんの合体みたいな感じで集光パネルを持つ部分を装着。
良いですね〜。家のギガはマグネイズスピアばっかり着けています。デストゲラーに対抗したギガトゲラー…。

Inocent Worldの作者さんへ

やっぱり能力のみでの力押しだったのですね…戦略性の有り得無い陣形。
ちょっと経験者がてこ入れしただけで簡単に巻き返すのは流石能力者集団という感じでした。

123 :恐怖の亀裂 332:04/06/21 21:34 ID:???
議長の後ろで人間サイズのスレイブプラントが倒れる。「グウェイン卿。君は私に死ぬ理由が無いと言ったね…?」
その声を聞き更に湧き出た敵を小口径高収束レーザー砲で焼き払いながらグウェインは続きを待つ。「!?もう一体居たようだな。」
議長の胸に深々と突き刺さって見えるスレイブプラントの長い刺。だがその先端は服を破るも折れ床に転がっている。
「実はね。私はとうに死んで居るのだよ。おかしくはないかね?145歳の地球人なんて…?」その胸には古代チタニウム合金の輝きが見える。

「イグニッション!」議長の掛け声と共に服と人工皮膚が灰に成り古代チタニウム合金のサイボーグが現れる。「これがその理由だよ。殆どの者がこの姿を知っている。」
肩や膝等から放熱と言うより火炎放射の勢いで議長は体の温度を温めて戦闘準備を完了する。「そうそう…忘れる所だったが私の脳はこの施設の中枢に有るのだよ。つまりここが無くなれば私は死ぬと言う事だよ。」
群がるスレイブプラントを見て「トルネードフレアッ!」と回転しながら放熱口から炎が吹き出しスレイブプラントを焼き払う。この光景にはさしものグウェインも一瞬我を忘れて見入る。
議長はメビウスの間を火の海と化し群がる人間サイズのスレイブプラントから逃れる。「さあグウェイン卿離脱したまえ。ここに彼等が現れた時点で私の運命は決まっていたのだ。気にする事でも無いだろう。」
そう言うとサイボーグ議長の口元が緩みそこまでするのかと趣味に偏ったとおぼしき古代チタニウム合金の歯がキラリと光った。

余りにも唐突な出来事に我を忘れていたグウェインだったがダメージにはならない威力の攻撃でコクピットが揺れた事で我に返る。
「それでは議長。次は地獄で会いましょう…。」グウェインがそう言うと「武運を祈るよ。グウェイン卿。」それが最後の通信だった。グウェインは予め教えられたルートで脱出を開始する。スレイブプラントを擂り潰しながら移動する。
ビーム等を放つ者も居るが流線型のヘッドギアは鏡面装甲でビームを拡散して受け流す。粒子の質の関係上ダメージは無い。上方から降ってくる者はAZエクスブレードとコラルホーンの手厚い歓迎を受けて切り刻まれる。
手応えが全く無い相手は久しぶりだとグウェインは思う。しかしそれも直に終わり命を掛けて戦う時が近いと確信している。それはすぐに訪れた…。

124 :恐怖の亀裂 333:04/06/22 05:21 ID:???
「これが…先端部!」ルナルティアマットの進路にヒドラグリードの先端部が現れる。
巨大な緑の柱がそそり立ちそこの穴よりスレイブプラントが発生している。その少し後ろからは逃げれなかったと見えるゾイドに寄生したスレイブプラントが居る。
「邪魔をするな。」口を開きメ’ソニックブラストを発射する。強力なメーザーが騒音と共に発射される。
実際の所メーザーは発射時に発生する光にそれ程威力が有る訳では無く騒音と共に発射される衝撃波の方に威力が有る。直線で発射される光が照準になって目に見えない攻撃に強力な射撃補正をしていると言う話だ。
しかし現在この手の武器にはその光にも威力が有る物が使用される為見た感じは見た目より広い範囲に攻撃できるレーザー的な意味合いが強い兵器に成っている。

メ’ソニックブラストの一撃で先端と思われる柱に爆発と共に大穴を開ける。使用粒子の関係の妙で衝撃波により耐熱限界に達した粒子が炸裂をしてそれに接触した物に衝撃波と粒子の2重ダメージを与えるものだ。
穴の橋は燃え始め見る見る内に先端を焼き尽くすが直に再生を開始する。再生というよりは元が大きいだけに再充填なのかもしれない。何方でも構わず攻撃を再開するグウェインだが今度は穴の代わりに毒液らしき物を吹き付けてくる。
「植物では高度な知識は持てないようだな。海蛇と言っても毒を持っている者はその他の毒も多少抵抗できる!その程度の神経毒で止めれると思うな!」先の水中で水を体内に補給させていた事でアクアデストロイヤーの準備は出来ている。
更に口を広く開きアクアデストロイヤーが発射される。ルナルティアマットが後ずさりするほどの威力で水流が先端部を襲う。高圧の水流はまたも先端部を破砕し床で波を起こしスレイブプラントの群れを転倒させる。

転倒した者に鎌首を上げ頭部のレーザー砲と腹部のハイプレスレーザーキャノンで追い打ちを掛ける。植物と言っても水のやり過ぎは彼等をふやけさせ腐らせる。
限界まで水分を吸収し動けなくなった彼等に降り注ぐレーザーの雨は体内の水分を蒸発させて彼等を破裂させる。更に先ほどの波と水しぶきで機体に付着した毒液は洗い流され動きに元の切れが戻ると素早くその場を通り抜ける。
時間制限が有る為これ以上相手にする暇は無い。彼等の拡散を防ぐ為には余り脱出に時間を掛ける訳にはいかなかったのである。

125 :恐怖の亀裂 334:04/06/22 06:25 ID:???
その頃議長は足止めの火が消えまたしても対人間サイズのスレイブプラントと戦闘中だった。
倒しても倒してもわらわら群がってくる。しょうがないと壁に隠していた武器を手に取り応戦する。ロケットランチャーが火を吹き一団を吹き飛ばす。
その時合図である閃光弾が空中で炸裂する。「良し。それでは最後の花道と行こうか…。」

流石に自分が死のうとも爆発さえ何とかすればこのボディは助かる。残して置けば何処かの物好きが拾ってくれるかもしれない。資源のリサイクルはするべきだ。
そう思い素早く廊下を走り抜けダストシュートに飛び込む議長。「ふん!」今度はライフルを乱射しながらダストシュートを滑り落ちる。途中で何回かスレイブプラントに遇う。
がボディの重みとライフル掃射の前では敵にもならない。傾斜45°のダストシュートを通り抜け目的の場所に降り立つ。「さあ…行くとしようか。」そこは外へ直通する細い滑走路である。
目の前には小型のエイ型ゾイドのメーディアが3機並んでいる。メーディアを背中に固定するとメーディアの目に光が灯る。動力付きグライダーとして制作されたゾイドで音も無く飛び立ち数秒後には外に飛び立っていた。
数分後爆発を起しながら施設は人工湖に沈んで行く。ここにノーブルアーシーズの拠点レイクベースは最後の時を迎えた。それにより議長は激しい頭痛の後息を引き取った。
その機械の亡骸を抱えてメーディアはかねてよりの自動操縦プログラムでルナルティアマットの傍に着地する。

「お疲れさまでした議長…ん?」それを見ていたグウェインなのだがレイクベースの爆発の時に何かが飛び出したような気がしたのだが気の所為だと思いそのまま沈み行くそれを見ていた…。
やはりそれは見間違いでは無かった様だ。飛び出した何かは円軌道でゆっくりと降りて来る。規格外サイズのイトマキエイ型ゾイドが着水してルナルティアマットに並ぶ様に停止する。
そのゾイドから人影が現れるとメーディアから議長のサイボーグ端末を回収し始める。「何者だ!?」グウェインが声を荒げて言うと「お〜っと?攻撃は無し!敵じゃないって!ジャンク屋だよ。仕事があるって言うから来たんだ!」
若いジャンク屋の男は目一杯反論する。「何故それを回収する?返答如何ではそのゾイド毎湖の藻屑だぞ?」こんな所で火事場泥棒的な現れ方をされては疑われるのも無理は無かった。

126 :恐怖の亀裂 335:04/06/22 08:54 ID:???
「勘弁してくれよ!こっちだって何も持たずに来いって言われて着の身着のままで来たんだ!」ジャンク屋が言う。
それ聞きその姿と素振りを見る限りここまでは嘘は無いと判断する。「それで依頼された用件は?」グウェインは更に問いただす。
「それでここの議長さんにここからこいつでめぼしい物を回収してくれって頼まれたの!何かやばい物を残したくないだってさ。」
そこでグウェインは納得のいく答えが出る。つまりはジャンク屋なら信用が命と言う事でまずぶら下げた餌に条件を付ければそれを裏切る事は無い。
それに珍しい物なら何でも欲しがる彼らなら数ヶ月経てば別の物と一緒になりパーツ等に変わっている事も有る。これなら面倒な証拠が残る心配も無いだろう。

「それにこっちだってまさか火事場泥棒の依頼とは思いもしなかったよ…その上命を取られそうになるし。こうなったら目一杯持って帰ってやるぞ!」ジャンク屋は意気込んでいる。
それを見て「少し待て。ここはたった今まで馬鹿でかい植物の化け物が居た所だ残りを始末してくる。お宝を目の前にして命を落としたくはあるまい?」それを聞いてかジャンク屋は震え上がる。
「化け物って…あれか?」指差す先にはヒドラグリードの先端部が有る。良く見ればちぎれてはいるが日が照っているので増殖されても厄介だ。嫌な部分だけはしっかりプランクトンの特徴を残している。

ルナルティアマットは素早く水中に潜る。水中から見るに完全に本体から切断されている。しかしその為新たな本体として行動を開始するのは時間の問題だろう。
巻き付くように動きコラルホーンで攻撃する。しかし切り傷を作りながら強引にルナルティアマットと水中から空中に放り投げた。「くっ!巨体ならではのパワーか。だがこちらにはこれが有る!」空中でエイジスブレードスタビライザーを展開する。
そのまま加速して距離を取る。熱源反応が異常数値になり先端部分の更に先端に有るレンズ状の物が多数発光してその後閃光を放つ。それはしっかり狙いを定められた物だがタイミングの関係上ルナルティアマットの巨体に悠々と回避されてしまう。
ここまでくれば完全に腕の差だ。ただ闇雲に狙いを付けて直ぐ攻撃する。新兵の教育でもまずしては駄目だと教えられる行動である。その結果ヒドラグリードの授業料は最高値になり湖上に特大の植物性肥料が浮く事になった…。

127 :悪魔の遺伝子 95:04/06/22 12:04 ID:???
「うあああ!!!舐めるな!!組み技だったら私だってぇぇ!!!」
「何!!?」
その直後、カンウの右足がコングの足を払った。バランスを崩した隙にカンウの身体をガッチリと
掴んでいたコングの両腕を払いのけ、さらにその右腕を素早く掴み、そのまま自らの身体を回転させ、その勢いによって、いわゆる柔道の一歩背負いの体勢でコングの身体を投げ飛ばしたのだった。
「うおおお!!」
背中から、もの凄い勢いで地面に叩きつけられたコングが、その衝撃でスパークし始めたのだった。
「まだまだぁぁ!!!!」
直ぐさまコングが起きあがり、再びカンウに掴みかかった。しかし、そのコングに先程の様など迫力パワーは無かった。
「あ…れ…?」
「どうしたコング!!出力が下がってるぞ!!」
突然の変化にマリンは拍子抜けし、モッシュは戸惑いを隠せないでいた。
「………。」
マリンは拍子抜けしたまま操縦桿を前に倒した。今度はカンウがコングの身体を掴み、そのままコングの足を払った。いわゆる柔道の“大外狩り”の体勢であるが、それだけでコングは再び地面に背中から倒れ込んだ。
「な!!一体どうしたんだ!!コングゥゥ!!!」
突然の弱体化にモッシュはワケが分からず混乱していた。そんな時、コングはまたもやスパークを起こしていた。
「ん?まさか…。」
何かを感じ取ったマリンは倒れているコングを足で軽く蹴り上げてひっくり返したのだった。
すると、コングの背中にグシャリと潰れたエンジンの様な形状の物があったのだった。
「ねえねえルナリスちゃん…?」
「ああ!!何だよ!!今忙しいんだよ!!つーかちゃん付けするな!!」
マリンの通信に対して、二機のコングを相手に苦戦していたハーデスの中でルナリスは思い切り叫んだ。しかし、マリンはさらに続けた。
「ねえねえ!ちょっとこいつら攻撃する時、背中を狙ってみない?」
「はあ?背中?こうか?」

128 :悪魔の遺伝子 96:04/06/22 12:06 ID:???
その直後、ハーデスが右足を地面に押しつけて軸にした状態で、ハーデスの背中に装備された
マニューバスラスターを噴射したのだった。無論その勢いによって身体は回転し、同時にそれに
よってハーデスの長大な尾、“加重衝撃テイル”がもの凄い速度で振り回され、アルテガのコングの背中に装備されたバックパックを叩き砕いたのだった。
「うおおお!!」
と、今度はアルテガのコングも力を失って大幅に弱体化されたのだった。
「おい…これって…。」
「うん!コイツらの力の秘密だったエナジーチャージャーなんとかは背中に装備されていたのよ。
だから、背中のバックパックを破壊すればただのコングになっちゃう。と、そう言うワケ。」
二人は落ち着きを取り戻し、形勢はたちまち逆転してしまっていた。
「モッシュ!!アルテガ!!うおぉぉぉぉ!!!」
怒りに燃えたゴイアのコングが飛んできた。しかし、浮き足だっているのか、はたまた彼らの力は
三人そろって初めて発揮される物なのか、その動きに先程の様な切れが無かった。
「ほ!!」
カンウがコングのハンマーナックルをかわし、今度はカンウがコングの懐に飛び込み、コングの
身体に掴みかかると、コングを掴んでそのまま跳び上がったのだった。
「オクラホマスタンピートだぁ!!」
マリンはそう叫び、コングの背中を思い切り地面に叩きつけたのだった。これは、先程マリンも
叫んだ通り、プロレスで言う“オクラホマスタンピート”であった。そして、その技の衝撃で
コングのバックパックは破壊され、動かなくなった。
「これでラストね…。」
「ああ…結構手強かったが…。弱点見抜かれたらそれほどでも無かった…かな…?」
「とりあえず…これで安心ですね…。」
マリン、ルナリス、そしてキレヌの三人が安心した表情で一息ついた時だった。
「へ〜…お前ら結構やるじゃないか…。」
「ええ!!?また何か来たの!!?」
突然聞こえてきた謎の声に反応し、三人が声の来た方向を向いた時、そこには今まで見た事の無い赤い二足歩行恐竜型ゾイドの姿があった。
「黒い三銃士を倒すとは…お前ら中々やるじゃないか…。俺のこの“デスレイザー”の実戦テストに付き合ってはくれないかな?」

129 :悪魔の遺伝子 97:04/06/22 12:09 ID:???
「デスレイザーって言うの!!?その赤いゾイドは!!」
マリンが戸惑いながら叫んだとき、既に謎の赤い二足歩行恐竜型ゾイド=デスレイザーは跳びかかっていた。
「は!!速!!」
デスレイザーのスピードは半端な物では無かった。そしてデスレイザーはそのクラス離れした大きな爪を振りかざし、カンウ目がけて突っ込んできたのだった。
「きゃあああ!!」
マリンは悲鳴を上げながら、カンウの身体を右に傾け、その一撃をかわした。そして、そのまま
すれ違う様に跳んで行ったデスレイザーの爪は正面にあった岩山に叩き込まれたのだった。
「ほお…なかなかやるじゃないか…。」
デスレイザーがカンウの方向へと振り返ったとき、ルナリスはあることに気付いたのだった。
先程デスレイザーの爪が切り裂いた岩山の爪痕。それは、あの時警官が言っていた、凄腕の
Ziファイターばかりを狙った謎の“赤い化け物”の残した爪痕そのままだったのだ。
「この爪痕…。お…お前まさか…、お前がZiファイターを次々に襲ったのか!!?」
「襲った…?心外だな〜…。このデスレイザーの実戦テストに付き合ってもらっただけじゃないか…。」
「てー事はやっぱりあの事件の犯人はあんた!!!?」
その時だった。デスレイザーに乗っていた、ヘルメットで顔を隠した謎の男が笑い始めたのだった。
「ハッハッハッ!俺が犯人なんて…手厳しいな〜…。さっき言ったようにこのデスレイザーの実戦
テストに付き合ってもらっただけじゃないか…。もっとも、みんな弱すぎるから思わず破壊し
ちゃったけどね…。でも一応命までは取ってないつもりだよ…。」
「で…アンタの目的は何よ…。」
マリンがデスレイザーをにらみ付けながらそう言ったとき、男はまたも笑い出した。
「さっき言ったの聞こえなかったのかい!!?なんど同じ事を言わせれば気が済むんだ…。
このデスレイザーの実戦テストに付き合ってくれって…。正直君達の持ってるゾイド。骨董品とは
言えゴジュラスギガやデスザウラークラスのゾイドとはまだ戦ってなかったからね…是非とも
やりたい。あと、ついでにそこのジーニアスウルフを捕まえて伝説の古代虎とか言うのの資料も戴かなきゃいけなかったりもする…。」

130 :鉄獣28号:04/06/22 12:24 ID:???
では>>121さんのリクエストにお答えして、悪魔の遺伝子作者改め鉄獣28号で行く事にします。
まあ、それまでのクセが抜けずに悪魔の遺伝子作者と書くこともあると思いますが・・・。
あと、フィギアを作るというのは流石に自分には無理です。絵なら問題無い(?)んですが。

それにしても、Ziちゃんねるに投稿した件に意外と反響があってうれしい限りです。
ただ、自分はあまり改造はしない方なので、次の会に参加するかはまだわかりません。

>>Inocent World作者さん
こう見ると能力者も意外と弱い部分もあるという事ですね。格闘技に例えるなら、
単純に力やスピードは優れていても、それを有効に活用する技や、敵の攻撃を受けたときに
受身などのダメージを抑える方法、また試合運びのしかたなど、そういう点がまったく素人、と、そんな感じでしょうか?
あと、マフィアと思われた人たちはいわゆるレジスタンスだったんですね。

>>恐怖の亀裂作者さん
サイボーグ人間キターって感じですね。しかもかなり凄い。しかもイグニッションて(w
それと、メーサー光線は水しか温められないので、水分を有する有機体にしか
効果が無いと聞いた事あるのですが、スレイブプラントというのは有機体でできているという事ですか?

最後に、ゾイドお絵かき練習板で少し絵を書いた事を報告したいと思います。
それにしても、やっぱりマウスで絵を書くというのは大変ですね。絵的にも硬派のこの字もありませんし。
その反面意外と勉強になったりもしました。今後も時間があればちょくちょく書いて行こうかな?と思ったり。

131 :Inocent World書いてる物体:04/06/22 14:22 ID:???
>>恐怖の亀裂作者氏
戦う事しか出来ない集団に仕立て上げられている、と言った方が良いかもしれませんが>能力者
しかし掛け声が…

>>悪魔の遺伝子作者氏改め鉄獣28号氏
もはや、自分はマウスで絵を描こうとしたときにジェノザウラーを書いたはずが
ナメクジのような物体が出来上がってしまい…
早速デスレイザーきましたね。融合ギミックの出番は如何に?

132 :Inocent World:04/06/22 14:51 ID:???
オレーグ=カーティスは4歳の頃に“ギルド”に拾われ、9歳の時には「実戦投入」された。
特別優秀と言う訳でもなく、むしろ落ちこぼれの部類に入る彼は任務を失敗する事もしばしばあった。
そんな彼に“ギルド”は容赦しなかった。失敗ごとに腕に焼印を押され、鞭やスタンガンの罰をうけた。
――こんな所…来たくて来た訳じゃない…!!
11歳の時彼は脱走し、スラム街に潜んだ。
この町で言う所のスラムとは、下水道から繋がっていると言う地下都市の事で、“ギルド”の手を逃れた能力者達も多く居た。
オレーグはスラムの能力者たちに訴えた。“ギルド”が正義と秩序の名の下に、能力者達を「兵器」として扱っている事を。
そうして、スラムに元々存在した反“ギルド”レジスタンスと結託し、気付けば彼は組織の首領に納まっていたのだ――

「?敵の気配がしない…」
ルガールを筆頭に、能力者達は基地内に突入した。だが、居て然るべき防衛隊がいない。
恐れもせず進んでいく能力者達は約40機。この狭い空間で負けるとは思えない――だが…
ルガールの研ぎ澄まされた直感が、警鐘を鳴らしている。
暗い通路の奥で、何かが光った。ルガールは既にその時操縦桿を目一杯左に傾けていた。
刹那、ルガールの機体があった場所を巨大な光芒が貫く。
前を見ると、巻き込まれた十数機の味方機が消滅していた。たったの一撃によって。
それは間違いなく、デスザウラークラスの荷電粒子砲だった。
通路の向こうの暗闇から、ゆっくりと敵が姿を現す。
「!?馬鹿な――あの機体は特A級の希少ゾイドのはず…!!」
そこに姿を現したのは、全身をダークグレーと濃紺に染め上げられたゴジュラスギガだった。
異様なプレッシャーを放つその機体から、全周波で通信が流された。
<“ギルド”の犬が!今日こそ貴様らを返り討ちにし、俺の力を証明する!!>

133 :Inocent World:04/06/22 15:14 ID:???
オレーグは愛機「G3(ゴジュラス・ギガ・ジェノサイド)」と自分の能力に絶対の自信を持っていた。
もはや彼は落ちこぼれなどではなく、能力者の殆どがしない「努力」によって強さを手に入れたのだ。
「さあ、何処からでも掛かって来い!!」
オレーグの身体が青白いスパークを発し、シートの下へ沈み込んでいく。
やがて、G3の機体が白く輝いた。そして――爆風に巻き込まれた。
「!?」
ゴジュラスギガの装甲には傷もついていない。だが、オレーグは爆炎の向こうに一機のディバイソンを見た。
<何処からでもかかって来いと言ったのは、そっちだ>
オレーグは驚いた。中年の男の声だ。つまりヤツは――能力者ではない。
だが、自分にプレッシャーをかけるパイロット、つまりは互角に戦える敵を見つけた彼は、愛機のコアの中で笑みを浮かべた。
「…それほどまでに、腕の差があると言うのか!?」

ルガールは、敵機から一定の距離を保っていた。
荷電粒子砲装備のゴジュラスギガなど前代未聞であり、本来の格闘能力にデスザウラーの火力が加算された事になる。
付かず離れず。格闘戦には遠いが、荷電粒子砲も使えない近距離。
敵機はこの状況を何とかしようとバスターキャノンを連射していたが、射線が完璧に読めるルガールに当たる筈も無い。
「未熟!…だが、問題は奴の能力…」
ルガールの見る限りでは、敵はまだ能力を使っていない。発動の光は確認したのだから、相手は自分の意思で能力を使わないでいる。
「何にせよ、切り札を出される前に畳みかける!」
タイムリミットの短さが、彼の思考を鈍らせたのかもしれない。ルガールが間合いを詰める。
いつもの彼ならば、冷静に相手の能力を見極めようとした筈なのだから。
避けた筈のバスターキャノンが機体の真横で90度弾道を曲げ、ディバイソンを直撃した。

134 :恐怖の亀裂の作者:04/06/23 05:37 ID:???
イグニッションな議長の説明も兼ねて…
【人名】
グウェイン=ガストラル:ネオゼネバス帝国軍フリッケライドラグーン所属第7小隊セブンスガーディアン小隊長を勤める、階級は中佐
落ち着きの感じられる年齢不相応の騎士、謙虚と誠実をモットーとする本人の人柄か自然に名前の後に敬称として”卿”が付く様になった
部隊の中では最高の実力者で相性に関係ない帝国系ゾイドなら何にでも乗り込め扱い熟す程の男
議長:本名マーサネス=シュバリアー、グローバリーVに乗船していたときから既に体をサイボーグ化しておりアルダンヌ開戦の時には既にゾイドを駆り戦果を上げている
その後准将まで出世するが異変後除隊、その後はそのボディと戦闘経験を持って警備会社を設立しその後も様々な事業に手を伸ばし成功する、この頃から自分の体を更に弄くり始める
幹部会議長を勤める中も自ら現地で作戦行動も取る為エージェントからはマスターチーフと呼ばれている、無敵の体の秘密は脳が本体に無い事だが脳を失い他界、無論その姿、力は本人の趣味である
【技術】
フレイミーズダート:予め飛行軌道をセットしてその通りに移動するミサイルコンテナでそれ自体もミサイルである、設定した航行距離に達するとハッチが脱落して中に有る短距離高速機動ミサイルを辺り構わず散蒔く
それらは近くに居る動態反応を目標として追尾攻撃し動態反応を検知できない物はそのまま直進して爆発し弾幕になる他コンテナ部分もその後目標地点に着くか何かに激突した際爆発する
動態目標を初期ターゲットとした際にはコンテナを含めて大量のミサイルが同一目標に襲い掛かる仕組みになっている
【生物兵器】
ヒドラグリード:淡水域に居るプランクトンで地球が故郷、環境に順応して細胞膜が金属になったヒドラに植物型の金属細胞が侵食して偶然生まれた群体原生生物
物は食べるし光を浴びてエネルギーも生産する常識外れの存在で元々は巨大になる要素が全く無かった物に寄生体が接触、その後その特徴を継承して今の姿の原型になる
その事で爆発的な原核生物特有の増殖力を持ってしまうに到り地層の隙間を通り第4層の外側を飲み込みもう一つの先端はノーブルアーシーズの拠点まで伸びる
体内で増殖用のスレイブプラントを生み出す能力が有るが双方表皮は薄く金属であっても防御力は無いに等しい上体内の水分は85%を越える水っぽい生物

135 :恐怖の亀裂 336:04/06/23 07:03 ID:???
「ありゃ〜…一発で焼却処分とは豪勢なミサイルだ。」ジャンク屋が目にしたのはフレイミーズダートの攻撃の一部始終。
中型ゾイドクラスの弾頭から200を超える小型ミサイルの雨がそれに降り注ぎ止めとばかりに残った大型ミサイルが激突する。見た目を遥かに下回る爆発だがその数が桁違いな為熱量は凄まじい。
その地点は10km以上は先だったがこの高山地帯で汗をかく程の温度に一気に気温が上昇した為中心の最高温度は4桁を確実に越えるだろう…。植物では到底耐えられ無い温度だった。

「ところで…あんたはそのバカ長いので何をするんだ?」ジャンク屋がグウェインに聞くと「仕事だ。命を掛ける価値の有る仕事だ。」そう答える。
「命ねえ…命あっての物種って言葉もあるぜ。命は大切にしなきゃ駄目だろ?」言う事を聞くとも思えないがお宝の山を安全にしたグウェインには恩があるので一応言ってみるジャンク屋。
「可能なら生きて帰る。それは当たり前だな…そうだお前が回収したサイボーグは君の依頼主だ。丁重にな。」「ええ〜〜〜〜〜っ!?これがあの人!?」素っ頓狂な声を上げると急いで工具を取り出して各部のカバーを外す。
そしてその中身の回路を確認するジャンク屋。「おっ?これは…記録装置。容量からすれば300000冊ぐらいの辞書の内容は記録できる代物だ。まさか?」その内のほんのはしりを表示すると「ビンゴ!当たりだ!」ジャンク屋は叫んだ。

「どうした?何か有ったのか?」予め教えられた場所で使用した分1機のフレイミーズダートを装填して戻ってきたグウェインにジャンク屋がそれの説明を始める。「…と言う訳だ。」
その体の中には議長の記憶が記されて居るらしくあの施設に有った物や過去の思い出等が入っていたらしい。「それでそれを持ったまま再起動させるとどうなるんだ?」今度はグウェインが興味を持つ。
「駄目駄目。それを覚えていても人格とかは再生出来ないよ。同じ時間同じ分経験していないからその人を元にした別の人格が生まれるだけさ。」ジャンク屋はきっぱり言う。
それを聞き更に「誰かに売るつもりは?」そう聞くと「売る訳無いっしょ!議長さんって事を差っ引いてもこの膨大な情報と知識は幾ら出したって手に入らない物だ。それに人手に成るなら余計に売る意味なんて無いって。」
安心しろ!と言わんばかりに胸を張るジャンク屋だった。

136 :恐怖の亀裂 337:04/06/23 08:14 ID:???
「そいじゃ気を付けてな〜生きて帰って来たら話聞かせてくれよ〜!楽しみにしてるからな〜!」
イトマキエイ型のシルフィースクウェアの上でジャンク屋が手を振ってグウェインを送り出す。「生きていたならまた会おう。」
そう言ってルナルティアマットを潜航させる。少しして突然モニターに何かの表示が出る「あの男…相当の腕だな。軍に居れば出世間違い無いな。」
高度な情報統制プログラムとウィルス予防策を持った機体にメールを送りつける等そうそう出来る事ではない。内容は彼の名前と彼のジャンク屋の場所だった。

湖底に到達しレイクベース跡地に入ると生き残ってはいたが水分の取り過ぎで水風船の様に丸く膨らんだスレイブプラントが底に沈んでいる。それを全部割ると先に見える水脈に侵入する。
水脈を辿るが先の爆発、施設の崩壊が原因なのだろうか?ヒドラグリードの本体の姿は無い。再生や増殖スピードを見ればもう接触してもおかしくはないのだがその気配は全く無い。
「どういう事だ?」周りに警戒しながらも真っ直ぐに施設に向かうグウェインとルナルティアマットだった…。

その理由はこちらに有る。施設第4層では一斉掃討作戦が発動しディオスの乗る特殊頭部のアルティメットセイスモ等の無差別発砲でヒドラグリードはダメージを負って居るのだ。
セイスモサウルスタイプ3機とデスサンダー、ニードルガッシュ、ブラックオニキスが壁や床に無差別発砲等の攻撃を加える。それにより相手はそれを邪魔する為にスレイブプラントが大量出現させる。
今度はそれを片っ端から他のゾイドも一緒になって袋叩きにする。相手のサイズが尋常でない上に中枢が解らないとあっては虱潰しにして相手の絶対量を減らすしか駆除の方法は無い。
今の状況は体を生産する地下水脈にグウェイン。侵食先にフリッケライドラグーンが居る状態で期せずして二面掃討作戦に成っていたのだ。

「侵食が停止しました!理論上は有り得ませんがチャンスです!」ディオスはそう言うと頭部の超収束拡散荷電粒子砲を床に向かって発射する。一度収束させた荷電粒子を粒子密度を保ったまま拡散させるこの武器は大口径荷電粒子砲に匹敵する威力と効果範囲を持つ。
床に穴を開け底から見える緑の床にそのまま放射を続ける。すると苦しそうにそれはうねうねとしながら悪臭と共に蒸発していく。穴が空くまで撃つつもりだった…。

137 :恐怖の亀裂の作者:04/06/23 08:27 ID:???
鉄獣28号さんへ

デスレイザー!!!来ましたね。しかも乗っている人はちょっとやば目な人。機体の姿が凶悪ですから似合いますねぇ〜。
例の粒子の事ですがメーサー殺獣砲の成分に決定しましたwでも説明が無いと爆発する理由がありませんね…。

Inocent Worldの作者さんへ

努力はしないのですか…キリギリスな能力者達。やられて当然ですね。努力している方は逆に強いみたいですけど…。

-----------
気が付くと1〜4日目:寄生。5日目:変異。6日目:増殖と寄生体や化け物のネタが起承転と発展?していました。結は何に成るんだろう?と思っています。
…その時まで解らないですが_| ̄|● 今からでも考えて置いた方が良さそうですね…。

138 :悪魔の遺伝子 98:04/06/23 09:46 ID:???
「なるほど…。アンタもアイツ等の仲間ってワケね…。」
カンウとハーデスがキレヌのジーニアスウルフを守るように前の立ち、一斉に身構えた。
「それにしても、君らのゾイド…白いギガに白いデスザウラー、君達ふたりはゾイキュアか〜!ってか!」
「さっきの三人も同じ事言ってたけど…どういう意味?まあいい。とにかく、一連の事件の犯人としてアンタを捕まえて警察に突き出させてもらうからね!!」
マリンがそう言ったとき、デスレイザーの男はまたも笑い出した。
「君達も面白い事言うね!まあ良いだろう。せっかく実戦テストに付き合ってもらうんだから、
ちゃんと名乗らないと失礼だから…、一応俺の名前を教えておくことにするよ。俺の名前は
“ドラゴス=チュウニッチ”無論このデスレイザーのテストパイロットをやっている者だ。」
「うわぁぁぁ!!コイツもベタベタだぁぁぁぁ!!!!」
その時、ドラゴスと名乗る男がヘルメットを脱いで顔を見せた。彼のその素顔はロンゲのイケメンという感じであるが、あまりさわやかなイメージは感じられなかった。

「ハッハッハッ…ヤツラもついに終わりだな…。いかなるゾイドを持ってしてもデスレイザーの
前には相手が悪い…。なぜならデスレイザーは我が“ズィーアームズ社”が誇る最新型ゾイドなのだから…。」
その様子を遠くで見ながら、先程マリン達に倒されながらも、いつのまにか復活したスーツ姿の男がそう呟いた。

デスレイザーの背中に装備された、各所にニードルの付いた、ウィングともブレードとも思える武装、
“プラズマブレード”が光を放ち、スパークを起こしていた。そして、デスレイザーが超高速のままそれを叩きつけてきたのだった。
「きゃあ!!」
「うわあ!!」
カンウもハーデスもとっさに横に跳んでその一撃をかわし、かすっただけで済んだ。しかし、
それだけなのに関わらず、かすった部分がパックリと切れ、さらにスパークを起こし、二機は感電してしまった。

139 :悪魔の遺伝子 99:04/06/23 09:50 ID:???
「な!!何これ!!!!何て威力よ!!!」
「ハッハッハッ!!見たか!!デスレイザーのプラズマブレードはレーザーブレードなどという
ちゃちな物ではなく、超高熱の荷電粒子エネルギーを帯びたブレードで全ての物を切り裂く。
さらにプラズマ故に電撃も送り込むこれには金属製である限りいかなる装甲も無駄無意味!!!」
「ったく最近こんなのばっかだな!!」
デスレイザーが超高速で機体を反転させた後、再び突っ込んできた。狙うはカンウ。
「何だってのよ!!!!」
カンウの尾に内蔵されたロケットブースターが噴射した。カンウの持つ超パワーの上に、
ロケットブースターの勢いが加わり、恐ろしいまでの速度、そして重量になった超硬度の尾、ロケットブースター加速式クラッシャーテイルがデスレイザーを襲った。
「面白い物持ってるね〜!しかし、所詮は骨董品かな?」
「!!!」
その直後だった、デスレイザーがカンウの尾の一撃をかわし、さらにそのかわした時の勢いのまま
その太く真っ赤な尾“ブレイクニードルテイル”がカンウに叩き込まれたのだった。
「か…は…。小さいクセに何つーパワー…。」
その一撃に、カンウは大きく怯んだ。
「なるほど、取り合えず頑丈さが取り柄みたいだね…。じゃあこれはどうかな!!?」
無情にも、デスレイザーはその腕を振り上げ、素早く追い打ちを掛けてきたのだった。
「マリン!!シールドを張りつつ横に跳べ!!!」
「え!!?」
「早く!!」
突然のルナリスの叫び声に、マリンはワケも分からずカンウのハイパーEシールドを展開し、横に思い切り跳んだ。
「何だ?ほお…。」
なんと、ハーデスが背中のマニューバスラスターを吹かし、空高く飛び上がっていたのだ。
とても400トンの超重量を感じさせないほど軽やかに…。

140 :悪魔の遺伝子 100:04/06/23 09:53 ID:???
「食らえ!!30式荷電粒子光弾砲!!」
その直後、ハーデスの口から荷電粒子砲が発射された。しかし、今のそれはいつもの荷電粒子砲とは
違った。通常エネルギーの渦が“光線状”に飛びだしていく形であるが、今発射したそれは、
“弾丸状”と呼ぶべき物だった。そして、それがハーデスがただのデスザウラーと違う部分の一つ
なのである。荷電粒子砲を“線”ではなく“弾”として発射することで、確かに威力は若干落ちるが、
エネルギー消費は大きく押さえられ、さらに高速連射を可能とするのであった。
「す…凄…。一緒に連れてきてよかったかも…。」
デスレイザー目がけ、機関銃の様に矢継ぎ早に撃ち出される荷電粒子の弾丸の雨を見ながらマリンは呆然としていた。
そして、砲撃がやんだ後、ハーデスはブースターを再度吹かして減速しながら着地した。
「これでもう終わりだろう…。」
「とりあえず、もう安心ですね…。」
三人が安心した時だった。ハーデスの荷電粒子光弾砲の連射によって出来た爆煙の中から、何かが動く音がしたのだった。
「な!!まさか…。」
マリンは悪い予感がした。そして、その予感は的中した。何と、爆煙の中から、何事もなかったかのようにデスレイザーが現れたのだった。
「言うのを忘れていたけど、デスレイザーの“多面体式超特殊装甲”はビーム兵器を跳ね返す。残念だったね…。」
「待て待てちょっと待てー!!反則だろー!?」
「ぶっちゃけありえなーいってこれ!!」
三人は思わず青ざめ、後ずさりしてしまうのだった。
「済まないね…これがあり得るんだよ…。現実だから…。」
次の瞬間だった。デスレイザーが再び跳びかかってきたのだった。今度の狙いはハーデスだった。
「先程の荷電粒子砲…けっこう熱かったよ…。」
ドラゴスが不敵な笑みを浮かべながらハーデス目がけて突っ込んで来たのだった。
「ビームが効かないなら…この爪で破壊する!!!」
ハーデスの右指拳突きが高速でデスレイザー目がけて撃ち込まれた。しかし、デスレイザーはその
高速の突きをかわすどころか、そのままハーデスの右腕に乗っかかった状態でハーデスの顔面目がけてブレイクニードルテイルを叩きつけてきたのだった。

141 :鉄獣28号:04/06/23 10:13 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
わからないところの解説ご苦労様です。ジャンク屋の人も結構良いキャラしてる感じですし。

>>Inocent World作者さん
荷電粒子砲を吐くギガキターって感じですね。まあ遥か未来のお話なので問題は無いと思いますが、
こういうチョイスはちょっと勇気が必要だったと思うんですがどうでしょうかね?
確かに自分の話のギガも口から何か吐きますが、あくまで火にしてますからね。
火という事ならサラマンダーやアロザウラーという前例がありますから、構造的にも
シンプルに作れて、批判も少ない(?)と思ったりしたんですが・・・。

あと、今更ですが、Ziちゃんねるに投稿したあれはスパロボMXのスーパー系後半主人公機に
影響受けた部分があったりします。MXの後半主人公機は、前半の主人公機に2機の動物型
無人機が合体して鎧になったり盾になったり剣になったりして、さらに分離状態でも
その動物型メカが個別に敵を攻撃できるという、凱龍輝にも通じる所があるという感じの物で、
そんな時にふとアイディアが頭に浮かんで・・・という感じです。

142 :鉄獣28号:04/06/23 13:46 ID:???
>>138に訂正です。
>守るように前の立ち→守るように前に立ち
>白いデスザウラー→黒いデスザウラー

すごいみっともないミスですみません。

143 :Inocent World書いてる物体:04/06/23 17:02 ID:???
>>恐怖の亀裂作者氏
能力に頼り過ぎた者の末路、ですね…
脳が本体とは別の場所にあると言うアイデアがかなり好きです。

>>鉄獣28号氏
それはもう、「未来ですから!」で済ませる所存(汗
本当は没アイデアのリサイクルで、デスザウラーとゴジュラスギガの融合した変なゾイドを
出すつもりでしたがあまりにもアレなんで没。結果がこれです。

144 :Inocent World:04/06/23 17:27 ID:???
ディバイソンのコックピットが、一瞬で暗くなった。
同時に、凄まじい衝撃がルガールを襲う。ギガのバスターキャノンは大型ゾイドすら一撃の下に葬る兵器であり、
装甲が厚いとは言えディバイソンに耐え切れるものでは無かった。
「ふ…フフ…俺の、勝ちだな」
G3のコアでは、オレーグが冷や汗をかきながらも笑っていた。
彼はすぐに、機首を能力者達に向ける。
「さて、次は貴様らを――」
その時、オレーグの横で通信機がけたたましい音を立てた。
<ボス!!救援を寄越してください――“堕天使(ルシファー)”が待ち伏せし…う、うわぁぁぁ!!>
「!?おい、どうした!?何が――クソッ、通信が切れやがった……“堕天使”だと…?」
オレーグはG3を追撃モードに変え、Uターンして基地の奥へ戻っていった。
残された能力者達は、呆然とその姿を見送る。
「俺達…助かったの…か?」
「どうやらそうらしいが…あ、オイ!そのオッサンどうすんだよ?」
能力者の内の一人が、静かに意見を挙げた。
「僕達は、この人が居なければ全滅していた…すぐに本社ビルに連れて行くべきだと思う」
ざわめく仲間たちの中、その少年は決然と言い放った。
「そして、すぐにでも治療が必要だ」

オレーグは仲間達が脱出に使った裏口を目指していた。
「“堕天使”…まさか。俺達如きの為に奴が動くはずは無い…」
だが、彼の希望は裏切られた。
裏口を出た彼が目撃した物は、砕け散り、蜂の巣のように撃ち抜かれた無数のゾイドと、
愛機と運命を共にした仲間達の亡骸だった。

145 :Inocent World:04/06/23 17:53 ID:???
ルガールが目を覚ましたのは、病室のベッドの上だった。
――負けた。
すぐに状況を把握した彼は、その事実が自分を押し潰そうとしている様に思えた。
便利屋として伝説的な活躍をし、その名を馳せた彼が。未熟と罵っていた能力者に、油断によって敗れた。
ルガールは身体が動くか試してみた。左腕が吊られている以外は、特に問題ない。
まず、任務がどうなったかを確かめたかった。だが生憎と診療室には誰も居ない。
彼は部屋を出ようとした。だが、丁度その時にドアが開き、一人の少年が入ってきた。
「あ、起きていらしたんですね」
「…ああ。君は確か、砂漠の突入戦で一緒に居たな?」
ルガールはおぼろげながらこの少年を覚えていた。少女めいた顔立ちに、気弱そうな物腰が印象的だ。
「はい!…でも、僕…あまり役には立てませんでした…逃げ回ってただけで…初めての任務だったのに」
ルガールは動く方の腕で彼の頭をポン、と叩いた。
「そんな事は良いんだ。私は、初陣で命を落す若い新兵を戦争中何度も見てきた…何度も」
「戦争に出てたんですか?」
驚いて少年が尋ねると、ルガールのくすんだ金髪から覗くライトブルーの瞳がきらりと光った。
「ああ、酷い戦いだった。…と言うか、新兵は戦闘が終わった後に吐いたり漏らしたりする事も珍しくは無く、
それでも生きて帰ってくれば上等だったのだ…だから、君もあまり自分を責めるな。
ところで、あの作戦はどうなった?」
ルガールはふと思い出したように訊いた。
「一応は…成功しました。リーダーだけ取り逃がしたって聞きましたけど。
ただ…組織の構成員は、陽動で動いていた別の部隊が皆殺しにしたらしいです」
少年の顔に、暗い影がよぎった。

146 :恐怖の亀裂の作者:04/06/24 03:31 ID:???
鉄獣28号さんへ

「イグニッション!行きなさい!ロウ〇!ヒ〇ウ!お願いね。これで終わりよ!〇リニティーデッ〇エンド!」
のロボですね。そこらで宇宙に行こうか地上に残るか迷っています_| ̄|●
話題のカクカクトンガリ反射装甲。百年の時間はあれだけの物にとんでもない力を与えたみたいですね。
ベタベタの名前何か好きですw

Inocent Worldの作者さんへ

堕天使。恐ろしい存在みたいですね。更に元々襲撃自体が大規模な陽動の可能性も出て来てガクガクブルブル。
ギルドの体質は弱き物は消えろって感じで能力者も楽じゃないなと思いました。

147 :恐怖の亀裂 338:04/06/24 07:22 ID:???
突然機体に衝撃が走ったと思うとアルティメットセイスモはバランスを崩して横倒しになる。
そこにはシザーストームのパーツを咥えている者が居る。「ハエトリグサ!?何時の間に種類を増やしたの!?」ディオスはチェンジマイズを強制解除してその反発力で態勢を立て直す。
しかし今度は左後ろにバランスを崩す。「まだ居た!今度はウツボカヅラ!」レーザー機銃からの荷電粒子砲でウツボカヅラ型とハエトリグサ型を吹き飛ばす。
しかしディオスのセイスモサウルスの左後ろ足は膝から下が存在しなかった。

「この!」ニードルガッシュから極小威力の光子融合弾が連射され湧き出し始めていた食虫植物型のスレイブプラントを撃破する。「後ろだ!」今度はニードルガッシュの後方に沸いて出て来る。
それはニードルガッシュの針とブラックオニキスの白銀の牙に切り裂かれる。シュミットとレミントンは息をつく暇も無く直に残りを掃討する。「ディオス大尉?大丈夫ですか?」
そのシュミットの声に「私は大丈夫です。でもこの子の左後ろ足が溶けてしまっています。殆ど動けません。」良く見るとレーザーストームを足代わりにしているがその重さにギシギシと悲鳴を上げている。
しかし折角開いた穴を残しては行けないので集まってきた残りのセイスモサウルスも合流して穴の中に向かって超収束拡散荷電粒子砲とゼネバス砲2門で集中的に攻撃をする。

それによりスレイブプラントはこの周辺に大量発生するが逆に今度は手薄になった場所からも本体への攻撃が始まりそれに反応してスレイブプラントは挙動不審になり右往左往し始める。
的になった者を排除する事は容易で簡単に排除出来る様になる。「このままこの状態が続けば排除に掛かる時間が短縮できる筈です!」ディオスはそう言い今度は交代制でブラックオニキスも加えて荷電粒子砲を順番に内始める。

「見付けたぞ!」水脈でもグウェインが遂にヒドラグリードに接触し戦闘が開始される。
巨大なだけに頭部のレーザー等は水中用のメーザー砲に付け根部分から内部で交換されている。それで吐き出されるスレイブプラントを迎撃する。水中用らしくワカメや昆布の様な藻類型のスレイブプラントは毒液を吐き出している。
「なんて無意味な事を…。」そう言いながら容赦の無いアクアデストロイヤー連続発射を行う。たちまち水流の変化を起しそれらは千切れ押し流された。

148 :悪魔の遺伝子 101:04/06/24 10:54 ID:???
「うわああ!!!」
その衝撃はコックピット内部のルナリスにもとどき、ハーデスは大きく倒れ込んだ。
「う…ウソだろ…。400トンのハーデスを倒すとは…。しかもアイツは中型クラスじゃないか…。」
デスレイザーのスピードとパワーに驚愕するルナリス。しかし、同時にドラゴスも驚いた顔をしていた。
「これは驚いた。ブレイクニードルテイルを食らう直前に頭を後ろに反らせてダメージを最小限にするとは…。だが…それでもダメージは大きかったようだね!!!」
なおも倒れ込んだままのハーデス目がけ、デスレイザーの爪が振り上げられた。しかし…。
「ルナリスちゃん危ない!!!」
その時、とっさにカンウがデスレイザーの尾を掴み、思い切り振り飛ばしたのだった。
「ビームが効かないなら実弾兵器!!!」
カンウに振り飛ばされ、宙を舞っていたデスレイザー目がけ、カンウのバスターキャノンが向けられ、
発射された。しかし、デスレイザー背中に装備されたプラズマブレードはウィングの機能も果たす
様子であり、空中で姿勢制御を行った後、軽やかにバスターキャノンの二条の砲弾をかわしたのだった。
「君もなかなかやる様子だね…だが、これならどうかな!!!」
デスレイザーの胸部が光った。胸部に装備された電磁光線砲“エレクトリックディスチャージャー”が発射されたのだった。
「ハッハッハッ!!いくら頑丈さが取り柄な君たちのゾイドでも、これにはイチコロだよ!!
なにしろ“電撃”だからね!!金属であるならばどんな重装甲も関係無く突き通してしまうんだよ!!」
「なるほど…さっきのアレみたいに感電させてしまうってワケね…。なら、これならどうよ!!」
「マリン!!避けろ!!」
ルナリスの叫びも空しく、次の瞬間、カンウはエレクトリックディスチャージャーをまともに食らい、全身が激しくスパークを起こし始めたのだった。
「ハッハッハッ!!これで俺の勝ちだな!!」
ドラゴスがデスレイザーごと天を仰ぎながら大笑いした。そして、ルナリスとキレヌは絶望していた。
アレほどの電撃を受けてしまえば、ゾイドは助かってもパイロットはただでは済まないからである。
「あ……。」
ルナリスの脳裏に高圧電流で感電死し、真っ黒に焦げたマリンの姿が浮かんだ。そして、彼女の目にかすかに涙が浮かんだ。が…。

149 :悪魔の遺伝子 102:04/06/24 11:00 ID:???
「よっしゃぁぁぁ!!耐えたぁぁぁぁ!!!」
「えええええ!!!!?」
突然のマリンの叫び声に全員が驚愕の声をあげてしまった。
「な!!なぜだ!!エレクトリックディスチャージャーをまともに受けて無事でいられるゾイドがこの世にいるはずがない…。」
「ホーッホッホッ!これをよーく見てくださいまし!!」
マリンがお嬢様風の高笑いを上げた後、カンウの左腕をその尾の方へ向けた。なんと、尾の先端に装備されているテイルスタビライザーが地面に突き刺さっていたのだ。
「な!!!まさかそれをアース代わりにして電気を地面に逃がしたと言うのか!!!」
「次はこっちの攻撃だぁぁぁぁ!!!」
今度はドラゴスが驚愕した。しかし、それを尻目にカンウが追い打ちを掛けた。
「ビームが効かないならこれならどうよ!!超灼熱火炎放射砲!!ギガファイヤー!!!」
デスレイザーの眼前にまで接近したカンウの口が大きく開かれ、超灼熱の火炎が放たれたのだった。
太陽の表面温度である摂氏六千度を超える超灼熱の火炎がデスレイザーに襲いかかる。
「な!!く…くそ!!!」
デスレイザーはとっさに横に跳んでかわした。しかし、直撃を免れたと言ってもその高熱からは
逃げられず、装甲が焦げ付き、溶けている所すらあった。
「やっぱり!!ビームには耐えられても火には耐えられなかった見たいね!!」
「く!!クソ!!口から火を吐くゴジュラスギガなんて聞いた事無いぞ!」
先程まで余裕をかましていたドラゴスは打って変わって焦り顔になっていた。そして、後方に飛び、
距離を取った後、再びエレクトリックディスチャージャーを発射したのだった。
「まだまだ!!」
カンウは身体を横に傾けてエレクトリックディスチャージャーをかわした。その時、カンウが背中の
バスターキャノンに取り付けていた飛燕のマグネッサーウィングを外し、それぞれ両腕に持ったのだった。

150 :悪魔の遺伝子 103:04/06/24 11:02 ID:???
「おお!!ついにそれを使う時が来たか!!」
さり気なくそれをどう使うのか気になっていたルナリスが思わずそう叫んだ時、カンウは両腕に掴んだ
二つの飛燕の翼をそれぞれ連結し、それを右手で掴んで大きく振りかぶった。
「これでどうよ!!切り裂いちゃえ!!マグネッサーブーメラン!!」
「ぶ…ブーメラン!!?」
そのネーミングにルナリスが拍子抜けした時、既にカンウの手から飛燕の翼を連結して作った、
マグネッサーブーメランは飛び離れており、超高速で回転しながらデスレイザー目がけて飛んでいくのだった。
「そんな攻撃にあたるか!!」
しかし、デスレイザーは上へ向けて大きくジャンプし、そのブーメランをかわした。と、ドラゴスが
安心したその時だった。ブーメランがなおも高速回転しながら戻ってきて、そのままデスレイザーのプラズマブレードを切り裂いて行ったのだった。
「うおおおお!!!」
カンウがブーメランを受け止めてバスターキャノンに再装着した時、デスレイザーはバランスを崩して落下していた。
「これで本当に終わりだぁぁ!!!」
「な!!」
なんと、その時、落下してきたデスレイザー目がけてハーデスが、バレーボールで言う“トス”をし、
真上に突き上げた後、さらに“レシーブ”で高く突き上げ、最後に自分自身飛び上がって“アタック”で跳ね飛ばしたのだった。
「うおおおお!!!!」
デスレイザーとて、装甲そのものは特別強固では無かったのか、体中の至る所が破損し、そのままパーツをまき散らしながら地面に叩きつけられるのだった。
「さ〜て…。それじゃあ一緒に警察に行きましょうね〜!」
その場に倒れ込んだデスレイザー目がけ、カンウとハーデスはゆっくりと近づいていった。

151 :鉄獣28号:04/06/24 11:14 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
セイスモの足を噛み砕くって・・・かなりの強敵がいる様子ですね。

>>Inocent World作者さん
堕天使とは、確かに単純に悪魔とするより堕天使と形容したほうがインパクトありますよね。
それと、負傷した主人公をちゃんと基地に連れて行く他の人達。
割と自分の力にうぬぼれて他人を見下してる感じの人間が多い様に見える(?)能力者達も
一応人の心という奴は残っている様子ですね。

デスレイザーの装甲について、荷電粒子砲は大丈夫なのに火はダメってどんな装甲やねんとか
言う突っ込みにはお答えできません。この世には科学では解明できない事実はいくらでもあるのです。

152 :恐怖の亀裂 339:04/06/25 00:15 ID:???
毒液と言っても水の絶対量の方が遥かに多くその毒自体も戦闘ゾイドにとって危険な物にしか過ぎず成分的には環境汚染や健康被害が出る類の物では無い。
明らかに戦闘用ゾイドを目の敵にした代物だ。「普通の者ならいざ知らずこのルナルティアマットにその程度の物は通用せん!」アクアデストロイヤーを更に発射して激流を作り出す。
激流に動きを奪われたスレイブプラント達を魚雷で粉砕する。その後素早くヒドラグリードの下に回り込むと本来とは違う使い方で水対空ミサイルを発射する。
狙う必要が無いので適当な物をロックさせて打ち出すだけで本体に対空ミサイルが命中する。

爆発が多数起こりヒドラグリードの一部が脱落する。脱落した部分にメ’ソニックブラストを撃ち込みそれを粉砕する。「まだまだ前哨戦だ。しかし時間を掛ける訳にはいかん!覚悟!」
一気に水脈を元まで上り水の流れに沿ってもう一度水脈を下る。エイジスブレードスタビライザーを開くとそれは赤熱してヒートブレードになる。邪魔するスレイブプラントを両断しながらヒドラグリード中央部に突撃を掛ける。
「終わりだ!フレイミーズダートと魚雷全弾のフルバーストを受けろ!」大量の魚雷と共に2発づつ連続でフレイミーズダートが発射される。魚雷の着弾点に到達した物からミサイルを散蒔き爆発をする。

その爆発による振動は第4層にまで届く。「うわっ!?」「きゃっ!?」「おっと…?」そう言いながらも何とかバランスを保つ者の多い中ディオスのセイスモサウルスの左後ろ足を支えていたレーザーストームは遂に重さに耐えられず分解してしてしまう。
それにより転倒してしまうセイスモサウルスだったが逆にそれがタイミングの良い事にフレイミーズダートの爆発の影響で発生した火柱を避ける事に繋がり一命を取り留める。「…私達以外にもこれに攻撃をしていた者が居たみたいですね。」
さばさばと意に介する事無く言うディオスだったが内心火柱を偶然でもかいひできた事にほっとしている。しかも偶々協力してくれて居る形になった方は相当の火力を持っている存在であることが非常に気に掛かるのではあるが。
「第4層通路内に大型熱源反応を確認しました!タイプ照合…確認しました!これのコアですっ!でもこの反応は…?コアが変態を開始しています!それにより更に熱量上昇!サイズが小型化していきます!」シュミットが報告する。

153 :恐怖の亀裂 340:04/06/25 05:04 ID:???
「何っ!?」水脈側で戦闘をしていたグウェインは突然現れた今までとは全く異なった存在に攻撃を受ける。
「迂闊だった。下手に大規模攻撃を掛けたから”学習”したか!」そこに居る者は植物が基本の様であるがそのシルエットは植物に有るまじき姿をしている。
サイズの小型化で不安点の表皮の薄さをカバーし鰭とも翼ともとれる葉脈たっぷりの分厚い葉。それで全身を被う獣の姿。「くっ!?キメラのデータを手に入れていたか!」
巨大な複数の葉の背鰭を広げると双頭のハエトリグサの頭部。その中にはウツボの頭部が有り下顎は駄洒落の様にウツボカズラと実用性と突っ込み所満載の顔をしている。
胴体は水掻きをつけたイヌ科の大型動物に首のの直ぐ後ろから背鰭と思われた2対の葉の尾鰭。見た目で尾が有りそうな場所にも同じく尾鰭が有る。

「何が有った!?」巨大な熱源反応が突然施設の通路内に現れてアービンは溜まらず作戦使用中の全周波数で怒鳴る。名前等呼んでいる暇は無いがこれならレミントンかシュミット辺りから通信が届く筈だ。
予想通り今回はレミントンから答えが返ってくる。「アービン大佐!コアが現れました!何かに変態中です。シュミットが調べていますが正確な情報はまだです!」その連絡を受け「通常部隊を撤退させろ!今直ぐにだ!」
「了解しました!」こんな会話が全周波数で流れていたので撤退は手間が掛からず済んだが歩く事ができないディオスの機体だけは残る形になる。

「そう言えばぁ〜サーラちゃんとミズホちゃんが居ませんねぇ〜?」ルディアは先行した二人を探して何時の間にか熱源の近くに来ている。丁度その二人もその場に居るが機体の数が少ない。そして1機だけアンバランスな姿の機体がある。
「アイデア爆発みたいですぅ〜。」その機体はストームラプターにラビットホーンを武装として接続した姿だった。「ルディア少佐!」ミズホが声を掛けると「その姿でぇ〜ずっと居たんですかぁ〜?」そう言う。
「そうだよ〜!2機の時よりずっと強いんだよ〜!」サーラが答える。事情を聞くとどうやら偶々コアの目の前に出てその状況をシュミットに送信していたそうだ。「本当に便利ですねぇ〜。ブロックスはこう有って欲しいものですぅ〜。」
そんな事を言っている間にコアはその姿を変貌させていく。運の悪い事にその姿はサーラ達の機体の状態を学習していた様だった。

154 :悪魔の遺伝子 104:04/06/25 09:50 ID:???
「アレほどの事件を起こした犯人だ。警察に突き出せば賞金ガッポガッポよ…。」
マリンとルナリスの顔からも不気味なほどの笑みが浮かんでおり、思わずキレヌも後ずさりするほどであった。
「こ…このままではいかん…。まだテスト段階のデスレイザーを失うわけには…。」
ドラゴスが、身体を振るわせながら、必死にあるボタンを押した。その時、デスレイザーの体中から真っ黒い煙が吹き出してきたのだった。
「わ!!!何よ!!」
突然の黒い煙に、三人は戸惑った。そして、黒い煙が晴れたとき、デスレイザーの姿はなかった。
「チッ!!逃げられたか…。」
「しかし…アイツ何者なんだろう…。あのデスレイザーとか言うゾイドにしてもそう…。」
「アレほどのゾイドを作るのですから、相当な大組織と思えます…。さらに伝説の古代虎に関しての資料を欲している…。一体何者だったのでしょうか…。」
確かにこの件は一段落付いた。しかし、三人は知らなかった。三人の想像を超える大きな力が既に働いていることに…。
「しっかし・・・その伝説の古代虎って本当にあそこまでしてまで欲しがる物なのかねえ・・・。」
何気なくルナリスがキレヌに問い掛けた。そして、キレヌは一時うつむいていたが、ルナリスの方を向いて答えた。
「そこまでは分かりません。しかし・・・、言い伝えには古代虎を手に入れた者は天下を取れるとあるので、それを真に受けたのではないかと・・・。」
「(あのタイガスとか言う奴と同じだ・・・。その伝説虎はそれほどの力があるというの?)」
マリンは内心そう思い、さらにキレヌに問い掛けた。
「貴女これからどうするの?多分アイツ等また来ると思うよ・・・。」
「ハイ・・・。その件なのですが、スポンサーさんの所に戻るまで、護衛して下さいませんでしょうか・・・。
距離もそう遠くありません。それに、もちろんそれ相応の礼金は渡すつもりです・・・。」
「ま・・・まあ・・・お金が貰えるなら文句はないけど・・・貴女にスポンサーっていたの?」
二人は拍子抜けした。しかし対照的にキレヌはニッコリと微笑んでいた。

155 :悪魔の遺伝子 105:04/06/25 09:54 ID:???
「私はゾイテック社のクロスンと申します!いや〜・・・キレヌさんを暴漢から守ってくれ、真に感謝していますよ。」
「え?ゾイテック?」
特に何事もなくキレヌのスポンサーの所へとやってきた時、二人はまたも拍子抜けしてしまった。
キレヌのスポンサーとはゾイテック社だったのだ。そして、クロスンと名乗る男はさらに続けた。
「それにしてもゴジュラスギガとデスザウラーを持ってるなんて、珍しいですね〜!
白いギガに黒いデスザウラー!さしずめふたりはゾイキュアですね!」
「さっきから色々な人に同じ事言われてるけど・・・どういう意味だろう・・・。」
テンション高めなクロスンとは対照的に、二人のテンションは下がっていた。とはいえ、二人は礼金を貰い、出発したのだった。
「それにしても、礼金って思ったより多くなかった?」
カンウのコックピット内で礼金の計算を行っていたマリンが何気なくそう呟いた。
「口止め料・・・じゃねーのか?」
「え?」
ルナリスの返答に、思わずマリンは目を丸くした。
「ああ・・・連中が企業という事は何か企みがあるに違いない・・・。私の実家も企業だからな・・・。なんとなくわかるんだよ・・・。」
「そんな物かな〜・・・。」
こうして、数々の謎を残しつつも、二人と二機は再び旅立つのだった。

二人と二機が立ち去った後、キレヌとクロスンの二人は深刻な顔で話し合っていた。
「何ですと?ズィーアームズの赤い新型ゾイドが出ましたと?」
「ハイ・・・。しかも、あの二人のゴジュラスギガとデスザウラーを翻弄する程の性能を持っていました・・・。」
「なんと言う事だ・・・。これは早い所残り二つの古代虎を発見しなければ・・・。」

156 :鉄獣28号:04/06/25 10:00 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
どんどん進化していく怪物という感じですか?というより、いったいどれほどの数の敵がいるんでしょうか?

157 :Inocent World:04/06/25 19:14 ID:???
「あ、それより…ちょっと頼みたい事が」
ルガールは意表を突かれて立ち止まった。
「何だ?」
「あの…僕に、ゾイドでの戦い方を教えて欲しいんです」
「何だって?…君は能力者だ。私よりはよほど操縦が上手いと思うが?」
少年は頭を振った。
「でも、あなたの様な高度な戦術や相手の動きを先読みするなんてことは、能力者にでもそうそうできませんよ」
ルガールはこの少年に好感を抱いていた。能力者にしては礼儀がなっているし、自分の実力を弁えている。
どちらにしろ彼の腕は動かない。治るまでの間、この少年を鍛えてやっても良いだろう。
「…解った。君さえ良ければすぐにでも行けるが」
少年は嬉しそうに微笑んだ。
「は、はい!ありがとうございます!」
「ところで君、名前は?」
彼は顔を仄かに赤らめて名乗った。
「僕は…エメット・ノーブルって、言います」
だがその直後、エメットの顔色が青白く変わった。
「あ…」
「どうした?」
エメットは気まずそうに、ルガールを見上げた。
「あの、あなたの機体は…バスターキャノンの直撃で大破した後に修理が行われていたんですが…
…パーツが足りないらしくて、完全な修理は出来ないんだそうです」
ルガールはそれを聞いて一言、「コアは生きてるんだな?」とだけ訊いた。
「え?ええ、幸い破壊されたのは外側でしたが…」
ルガールは低く笑った。
「それなら大丈夫だ。どんなパーツでも揃えてくれるジャンク屋を知っている」

158 :Inocent World:04/06/25 19:40 ID:???
ルガールはエメットの機体を見て口が開けっ放しになった。
ガンブラスターの「初期生産タイプ」。量産性を度外視して作られた強力無比の火力を持つゾイドで、
黄金に輝く背中のハイパーローリングキャノンは圧巻だった。
だが、ロールアウトされてから2週間と経たない内に生産ラインは後期型に移行した。そのため、この機体は非常に珍しい。
絶対に、マサシに見せてはいけない部類である(彼は珍しいゾイドを見かけると、分解してパーツを調べようとする)
「これは…良いゾイドに乗っているな」
エメットは照れを隠すようにに頭をかいた。
「あとは、コイツの性能を充分に引き出せるかどうかだ…私もコックピットに入って良いのかな?」
「あ、はい、勿論です」
トレーニングに困るような状況はあるまい。野良ゾイドなどを相手に戦うだけでもそれなりの経験値となる。
二人を乗せたガンブラスターは市街を出て、南東の荒野に向かった。
案の定、見渡す限り野良ゾイド達が不毛な戦いを繰り広げている。
「では、何から始めようか…まず、機体の特性に合った戦い方をする事だ」
ルガールはサブスクリーンの武器一覧を指で叩く。
「ガンブラスターの場合、強大な火力と高い防御力があるが、格闘能力は皆無に等しい。
まずは接近されない事が大事だな。…最も得意とするレンジで戦うようにするんだ」
そう言っている内に、一機のコマンドウルフが彼らに近付いてきた。
「そらきた、まずはヤツを倒してみろ」
エメットはスコープを引き寄せ、走ってくるコマンドウルフに照準を合わせた。

159 :Inocent World書いてる物体:04/06/25 19:46 ID:???
未熟なパイロットに手取り足取りゾイド戦の何たるかを教えていく主人公が一度書きたかった…

>>恐怖の亀裂作者氏
「裏で何やってやがる、この会社!?」みたいな組織となっています。
それにしても学習して自己進化って何かフォ(ry

>>鉄獣28号氏
人の心を忘れていないのはほんの一握りと言う設定ですがね…
あとはマインドコントロールやらヤク漬けやらで「ゾイドのパーツの一部」にされていく訳です。

160 :恐怖の亀裂 341:04/06/26 06:57 ID:???
「この反応は…コアの中に寄生体反応と何か大型のAIシステムデバイスが有ります!少佐!気を付けてください!」何を今更と言う感じでも有るがルディアは聞き覚えの無い単語に耳を反応させる。
「シュミット君〜?”え〜あい”ってぇ〜?人工知能の事ですかぁ〜?」「それです!この一連の対応の速さや種類の増え方。それに今のコアの状況は間違い無くそれの所為です!」

困った事になったとルディアは思う。この調子でまた本体をマッドサンダーの様に逃してしまえば多分次に出て来た時に倒せる可能性は無い。どうしてもここで仕留める必要が出来てしまったのだ。
「シュミット君?出来るだけぇ〜早く来て下さい〜。中佐も一緒にお願いしますぅ〜。」そう言うと機体をサーラ達の機体に合流させる。しかし彼女達の居るべき場所には機体が無い。「あれぇ〜?居ませんねぇ〜?」
その時2人は変態途中の相手が羽を生じさせていたのを見て生え揃うのを狙って攻撃を仕掛けていたのだ。「やぁ〜〜〜!」ストームラプターのエネルギーを受けて攻撃力が上昇したラビットホーン部で貫く。
2対の羽の3枚を叩き落としルディアの居る場所に素早く飛んで帰る。ルディアはその後彼女達の後ろで敵が残り1枚の羽を細胞自死で切り離している光景を目の当たりにしていた。

「厄介そうですねぇ〜。」口調の所為からか緊張感は余り感じられないが実際はとても危険な状況である。次第にその姿が完成に近付く。巨大な両腕はドリル状の蕾が3つに中央の蕾から分化して茨の鞭。
蔓草や蔦を編み込む様にして太くしなやかな足と胴体を作り上げる。胴体を作り直しになった理由は羽が無くなりそれを動かす為の物が不要になったからだ。胴体には左右対称に光線を発する花を咲かせる。
要所要所の構造状弱点に成り得る場所にはそこら辺から引き剥がした壁の構造材を同化装備する気の配り様だ。遂に狐を思わせる頭部と頭部の後ろから長い竹槍。更に縁起の悪い事に花が咲いている…。
「特攻準備完了!?」ミズホが目を白黒させている間に動けるようになったかとんでもない跳躍力で壁を蹴りストームラプターに迫る。「当たらないよ〜だ。」軸を外して攻撃を避け腕に素早くラビットホーンを突き刺す。
しかしそれはドリル状の3つの蕾で相手も受け流す。火花を散らして双方の攻撃は失敗に終り仕切り直しになるのだった。

161 :恐怖の亀裂 342:04/06/26 08:55 ID:???
相手の着地を待たずにサーラは突撃して攻撃を仕掛ける。今度は先にツインビームローターを投げ逃げ道を制限して攻撃する。
しかも途中で元の2機に分離する念の入れようだがそれは受け止められてしまう。その後蹴りで距離を離され更にその後余裕を見せる様にツインビームローターを避ける。
「う〜〜…。」「何か悔しい…。」サーラとミズホはじとーっとした目で相手を睨む。「そろそろ〜限界がぁ〜近そうですねぇ〜。」何の限界だろうかは解らないがルディアはプロトYで攻撃を仕掛ける。

エレクトロンドライバーで攻撃を仕掛けるが避けようとせずにそれを受けると足を蔦って電撃は床に流れていってしまう。ここに来て今までの不可解な細胞の散蒔きの効果が発揮される。
「お見通しみたいですねぇ〜。」しかしその顔は笑っている。「どうしたんですか?」ミズホが聞くと「どうやらぁ〜あのえ〜あいはぁ〜自分の不利をぉ〜補うようにしていますぅ〜。」
「それで?」今度はサーラが聞くと「と言う事はぁ〜弱点があからさまなんですぅ〜。」ミズホとサーラは手をぽん!と叩く。「ああ〜そう言う事…。」そう言って相手を振り返った3人の顔は影が掛かり邪悪な笑みを浮かべている。
AIはそれを機体の動きで感知したか優勢なのにも関わらず速攻で逃走を始めた…。「ああぁ〜逃げたぁ〜!!!」

「ターゲット逃走!?今何方に!?」移動中のレミントン達は合流しようと通路を物凄い勢いで移動しているがエリアが完全に反対側なので合流には時間が掛かる。しかし問題はAI付きの寄生体が何処に向かったかが気に掛かる。
もしスライドフロアに逃げ込まれれば発見は難しいだろう。しかしそれは別の者が偶然阻む事になる。突然激しい振動と共にスライドフロアに入ろうとした寄生体は何かに碾かれる。
「おお〜っと御免よ。ここは通行止めなんだからね?」全く音沙汰が無かったベルフのトライフォートレスだった。踏みつけたままトライホーンを突き刺す。「どうやら僕の機体のデータは取り損ねたみたいだね?」
その通りだった。彼は施設のスペースの取り方に疑問を持っていた為隠し部屋の存在を突き止めていたのだ。その後アービンに報告すると部屋探しを命じられ隠し部屋を只管探していたので到着が遅れたのだった。
ベルフは突き刺した寄生体を通路の端までそのまま引きずり寄生体の攻撃を物ともせず相手を壁に貼り付けにした。

162 :悪魔の遺伝子 106:04/06/26 09:13 ID:???
第5章:伝説の暴走族に捧げる歌

「は〜・・・。」
ある日ののどかな昼下がり、木の陰の草原にてマリンとルナリスは横たわって一休みしていた。
「おい・・・そろそろ行くぞ・・・。」
ルナリスがそう言いながら起き上がった時だった。突然何処からか矢が飛んできて、ルナリスの横に立っていた木に突き刺さったのであった。
「ってうわ!!な・・・何だ!!?」
突然の出来事にルナリスは目を丸くして戸惑っていた。と、そんな時、彼女はある事に気づいた。
「手紙が付いてる・・・。今時矢文か?珍しいな・・・。」
ルナリスは、矢にくくり付けられた手紙を外し、広げて読み始めたのだった。

やあやあマリン=バイス君。元気にしているかね?私は元気です。と言う事で、今日も君に良い話を
用意してきた。詳しい話は今君がいる場所から北へ行った"ウィルトシティー"にて話そう。
というワケで、早速来てくれ。
                             みんなの覆面Xより

「ふくめんえっくす?」
手紙の意味不明な内容に・・・と言うより、差出人のネーミングにルナリスは唖然としていた。
「あ・・・久しぶりに来たんだ〜・・・覆面Xの矢文〜・・・。」
「お・・・おい!これはどういう事だよ!!!」
ようやく起き上がり、寝ぼけ眼のまま手紙を読み始めたマリンに、ルナリスは事の真相を問い詰めた。
「なんだよこの覆面Xってのは!!何者だよ!!」
「ああ・・・覆面Xは私達賞金稼ぎに仕事を持ち掛けて来る謎の怪人さんだよ・・・。まあ、仕事の内容は
ロクな物無いけど・・・まあ報酬金とかは結構払ってくれるからね・・・。」
「怪人って・・・一体どんな風貌をした男なんだ?おい・・・。」
「見れば分かるよ。」
「見れば分かる?」
ルナリスはやはり思った。だからそいつは一体何者なんだと。

それから、二人はすぐさまそれそれのゾイドに乗り込み、一路北のウィルトシティーを目指した。
「一体何者なんだ・・・。」
ルナリスは覆面Xと言う男が何者なのか気になって仕方が無かった。

163 :悪魔の遺伝子 107:04/06/26 09:16 ID:???
そうして、ウィルトシティーに到着した二人は、カンウとハーデスをそれぞれ駐機獣場に止め、
ウィルトシティーの奥へと入って行った。
「何か悪そうなのが多いね〜・・・。ま、ルナリスちゃんにとっちゃ天国でしょうが・・・。」
「天国で悪かったな・・・。にしても本当に悪そうなの多いな。警察は何やってるんだ?」
ウィルトシティーの様子を見た二人はそれぞれそう口ずさんでいた。何しろウィルトシティーは
彼女らの言葉どおり、不良やらヤンキーやらチーマーやら極道やらと言ったいかにも絵に描いてる
かのような悪が公然と横行していたのだ。それが余りにも自然すぎてかえって不気味だった。
「ようお嬢ちゃん達!俺とお茶しない?」
「ホラ来た。この手のお決まりパターン!」
いきなり悪そうな男の一人がマリンとルナリス目掛けてナンパ仕掛けてきたのだった。とはいえ、
その男のファッションはスキンヘッドに相手を威圧するようなトゲトゲが付いた服装だったりと、とてもナンパするような格好には思えなかった。
「なあ・・・いいだろう?それに、この辺りは物騒だからね〜!俺が守ってやるよ〜!」
「いや〜・・・遠慮するわ〜・・・。」
マリンは事を穏便に済ませるため、笑顔でニッコリと微笑みつつ、そう遠慮の言葉を言うのだった。
「ちょ・・・ちょっと待ってくれよ!!」
その場から立ち去ろうとする二人に男はなおもしつこく追いかけてきた。と、そのときルナリスが男の
方を向き、そのタカの様な鋭い目つきで思い切り睨み付けたのだった。
「立ち去れ・・・クズが・・・。」
「な・・・何だとぉぉぉ!!!下手に出てりゃいい気になりやがってぇぇぇ!!!」
これには遂にブチ切れたと思われる男がルナリス目掛けて殴りかかろうとした。だが、既にその時には
ルナリスの裏拳が男の顔面に叩き込まれていた。彼女より一回りも二回りも大きな男はその場に倒れこんだ。
「・・・・・・・・・・・・。」
その様子を見ていた他のワルも、それには思わず唖然とするのだった。
「ごめん・・・力入れすぎたわ・・・。」
ぶっ倒れた男を見下ろし、少し驚いた口調でルナリスはそう言った。と、マリンは困った顔をしていた。

164 :悪魔の遺伝子 108:04/06/26 09:20 ID:???
「ルナリスちゃーん。あんまり騒ぎ起こさないでね・・・。ただでさえ治安が悪そうな所なのに。」
「すまんすまん・・・ってちゃん付けすんな!」
他のワルが唖然としている中、二人はさらに町の奥へと入っていった。

「それにしても・・・覆面Xってのはどいつなんだ?」
「だから見れば分かるって言ってるじゃない・・・。」
辺りを見回しながら言うルナリスに、マリンは困った顔でそう言っていた。
「と言われてもよ〜・・・360度何処を見回してもみんな同じ絵に描いたような悪・ワル・WARU!一目見たら分かる奴なんている訳が無い。」
ルナリスはなおも疑問深そうな顔で周囲を見渡していた。どこを見渡しても、ガクラン・リーゼントな
不良学生。白い特攻服に身を包んだ暴走族みたいな奴。ピシッとスーツを着ており一見礼儀正しそうに
見えるがコワモテそうな顔の上にドスや拳銃を隠し持っているのがバレバレな極道。チャラチャラした
格好の上に顔に思い切り悪役レスラーみたいなメイクをしまくっているチーマーなど、そういう典型的
とも言えるワルしかいなかったのだ。まさに町そのものがワルのワールドカップのスタジアム状態である。
「ったく覆面Xってのは何処にいるんだ?ったく一目見て分かるような奴なんて・・・っていたぁ!!!!」
その時ルナリスは真っ青になった。あからさまに"X"とデカデカと描かれた布袋のような覆面を
かぶったスーツ姿の巨漢の男がワルの群れの中に混じっていたのだ。その異様は、他のワルすらも
ビビらせる程の物らしく、他のワルも彼の姿に半ば不気味がっていた。
「覆面X!!久しぶりね!!」
「いやあ、こちらこそ久しぶり!!」
ルナリスが呆然とする中、マリンと覆面Xは互いに挨拶しあっていた。そして、覆面Xはルナリスの方を向いた。
「君はルナリス=バッハード君だね?」
「な・・・何で私の名を!!」
初対面の相手に思い切り自分のフルネームを言われて半ば驚くルナリス。しかし覆面Xは笑いながら言った。
「ハッハッハッ!!私の情報網を甘く見ないでもらおう。もちろん君がデスザウラーに乗っている事も
知ってるし、そのデスザウラーの名前がハーデスという事も知っている。あとマリン君も最近ゴジュラスギガに乗り換えた事ももちろん知っている。」

165 :鉄獣28号:04/06/26 09:28 ID:???
>>163の4行目の「」の中に「ちゃん付けするな」というセリフを入れる事を忘れていた事に気付いた今日この頃です。

>>恐怖の亀裂作者さん
何か色々増殖して他のは人工知能の影響があったんですね?一応。

>>Inocent World作者さん
若者を指導する。何かいい感じですね。こうして彼は人の心が残っている能力者からの
信頼を得ていくという感じでしょうか?

166 :Inocent World書いてる物体:04/06/26 13:49 ID:???
>>鉄獣28号氏
仮面キャラキタ――(゚∀゚)――!!!
>信頼を得ていく
そう出来ればいいな〜…とか思いますが、これが中々難しいorz

167 :Inocent World:04/06/26 14:13 ID:???
エメットがトリガーを引く。無数の光条がコマンドウルフの機体を貫き、荒野に爆風が広がる。
「やりました、ルガールさん!」
エメットはシートから身を乗り出し、後ろに居たルガールに報告した。しかしルガールは渋い顔をしていた。
「…まあ、外さなかったのは良いが…敢えて言わせてもらうなら、無駄弾が多過ぎる」
すぐにしゅんとしてシートに戻りかけるエメットの肩を、ルガールが押える。
「待て待て。口で説明するのは難しいから…目で見て覚えろ。私が今から手本を見せる」
ルガールは動かせる右腕でトリガーに指をかけた。
彼はこの様な重砲型ゾイドの扱いには慣れている。無駄弾を使わない方法も知っていた。
「まず、敵が少数かつ強敵で無い場合は、全砲発射を解除する事」
ルガールは武器のコントロールを「全砲射撃」から「個別射撃」に切り替えた。
そして、武器はプラズマキャノンを選択する。そうしている間にも、アイアンコングが近付いてきていた。
ルガールの蒼い瞳が、瞬きもせずにコングの動きを捉える。スコープのロックオンカーソルが緑に変わる所も見ていた。
赤土を巻き上げ、プラズマキャノンが放たれた。たった一発だけだ。
それだけで、コングはコアを撃ち抜かれていた。爆発もせずに、その場に崩れ落ちる。
「…ざっと、これが基本」
「す…凄い!!」
エメットは目を輝かせてルガールを見つめている。
しかしルガールは、モニターを見ていた。そして、エメットに前を向かせた。
「よし、どうやら理解できたと思うので、次は中級編だ」
エメットが目を凝らすと、舞う土埃に紛れて何かが近付いてきていた。
「な…ライガーゼロ・ファルコン!?」
それは数多のバリエーションを持つライガーゼロの中で、最強とも言われる機体だった。

168 :Inocent World:04/06/26 14:50 ID:???
ルガールとエメットが荒野に居る頃、“ギルド”本社ビル最上階の社長室では一人の男がモニターと睨みあっていた。
顔に刻み込まれた皺は彼が高齢であると思わせるが、その目つきの鋭さが威圧的なオーラを醸し出している。
彼の名はマクドガル・ラディス――“ギルド”社長にして、新世界政府の高官でもあった。
新世界政府と言っても、暫定の物であり全く機能していない上にやる事なすこと全て“ギルド”に左右されている有様だ。
彼は今実質、この星の最高権力者であった。
その彼が暗い社長室で、モニター越しに部下と話していた。
<社長、“ザドキエル”の捕獲には成功しましたが…一個師団が全滅とは、被害が大き過ぎます>
マクドガルは手をひらひらと振った。
「いや、それで得られる物を考えれば安い犠牲だとも」
部下は苦い顔をした。前線で死んでいるのは兵士であり、生きた人間なのだ。
それを「安い犠牲」と言ってしまうほどの価値がある物なのか――この怪物は。
彼は背後の檻の中で蠢く「それ」を見て思わず吐き気を催した。
だが、報告は怠れない。彼は所詮組織の一部なのだから。
<目的を達成したので、我々はここ――ケセドを離れます。次の目標に向かうまでに、援軍をご用意ください>
一見、部下が言うべき注文ではないかも知れない。だがマクドガルはそれが必然である事を知っていた。
「良かろう。イェソドに到着したら、一週間以内に援軍を送る。それまで待機だ」
そういうとマクドガルは通信を切り、深々と溜め息を付いた。
「一個師団が全滅…“慈悲(ケセド)”の守護天使にしては、随分とやってくれる物だ」
だが、この程度の損害で後戻りは出来ない。既にこれまで多大な犠牲を払ってきたのだ。
マクドガルは“ギルド”地下プラントの映像を呼び出した。
そこには、「5 Geburah Camael」、「3 Binah Zaphkiel」と書かれた巨大なカプセルが設置されている。
「高い代償を払ったのだ…“セフィロトの10天使”…必ず、手中に収めてみせる」

169 :恐怖の亀裂の作者:04/06/26 21:14 ID:???
鉄獣28号さんへ

Xさんいかついですね…。誰も近付かない。怪しい覆面に威圧感…天上天下の〇ーガマスクを連想してしまった自分は一体_| ̄|○

Inocent Worldの作者さんへ

その内”ケテル”とか”ティフェレト”等の他の物も出て来そうですね。

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何か最近ネタが当初の物に別な物が混じってきてアヒャ!? とかなっています。

170 :恐怖の亀裂 343:04/06/27 04:25 ID:???
地下水脈でも戦闘が続いている。
グウェインの駆るルナルティアマットはヒドラグリードの中枢と思われる者が新たに作り出したスレイブプラントに包囲されている。
中枢さえ無事ならば時間を掛ければまた元の大きさに成るその事を知っているのだろう…全弾集中攻撃の折に生き残った部分を中枢とスレイブプラントに分けたようだ。
しかし単純な数だけならばルナルティアマットの攻撃の前では一溜まりも無い。だが今度の行動は今までとは一線を画していた。

中枢たる者の行動をひた隠しにする壁となり攻撃は中枢が一手に引き受ける分業型戦術を行使してきたのだ。中枢の足の一撃は装甲に傷跡を残す。水中でこの威力なら空気中の威力は凄まじい事になるだろう。
「押しても駄目なら引いてみるか…だが!」雑魚に隠れるならそれを潰せばいい。突然の行動の変化からはこの雑魚自体も何か特殊な能力を持っている可能性も高い。
下手な射撃はエネルギーの無駄かもしれないと言う事も考慮して素早くルナルティアマットを水の底まで潜航させると多分もう使わないだろうと見切りを付け対空ミサイルをロックせずに撃ってしまう。
すると案の定スレイブプラントに接触するとミサイルと一緒に爆発する。「機雷だったか…。」これでミサイルの類は打ち尽くしたがそれによりスレイブプラントの数は激減し攻撃を予測し得る状態にまで持って行く事に成功する。

グウェインには彼等が体の中に隠し持ち使用しているAIがこの施設で作られたデュエットハーモニクスシステムと言う古いシステムデバイスである事を予め知らされている分考えなければならない事が多い。
あれを破壊する事自体は容易いが10分以内に両方を破壊しないと予備のバックアップシステムデバイスが起動してしまうと言う。勿論予備の全ては彼等が所持しているだろう。
そうで無いにしても起動したデータが軍需産業系の別口に漏れればそれを元に兵器開発。その売り込みで戦果が拡大、飛び火と困った事になる。
しかし光明はそれが兵器の取り扱いにまだ慣れていない事。「しかし中は如何成っている?あの戦力ならもうそろそろ仕留めても言い頃合いだが…?」相手の動きを見る限り施設内の存在は健在である事は確かな様だ。
「待つのがこれ程までに辛いとは思いもしなかった。早く仕留めてくれよ。頼むから…。」素早い攻撃を躱しながらグウェインは呟いた。

171 :恐怖の亀裂 344:04/06/27 06:19 ID:???
「こちらベルフ。お客さんを確保〜!急いで来られたし〜!」壁に貼り付けににしたのは良いが周りからスレイブプラントが沸いてくる。
トライフォートレスの火力なら時間稼ぎは出来るが何時までもこのままとはいかない。さっき聞いていた通信内容を考慮すればもうすぐ何か別の手を打ってくる頃合の気がする。
「ああ〜!?解ける気か!?」突き刺した部分が急速に緩みを作り解けようとしている。蔦や蔓草の集まりなのだから解ければ逃げれると考えたのだろう。
「そうはいくか!これ無しで逃げれるかな?」半分解けかかって剥き出しになりつつある機械的な部分を攻撃しようとすると花からビームを撃ちまくって応戦してくる。

「そう…そのまま付き合って貰うよ?昨日は邪魔が入って折角の熱く血の滾る接近戦が出来なかったからね!」ビームの攻撃はトライフォートレスのシールドに誘導され近くに居たスレイブプラントを吹き飛ばす。
逃げようとするとピンポイントで弱点を狙ってくる事が解ると今度は逆にトライホーンを締め上げる程にしっかりと押さえ込み両腕で攻撃を仕掛けて来る。「あひょいっと!当たらないよ!」首周りが特殊な構造で接続されている為素早く首を取り外して避ける。
その後は素早く3本の首を接続する。これがブロックスの妙と言う物なのであろう。特定の範囲ならパーツを外しても直に付け直せる。実際には使い熟すのが困難で一般的には不評だったりする物であるが扱える者からも貧乏性に成ると緊急時以外は使わないらしい。
せわしなく付けたり外したりをするのはほんの一握りの者だけでベルフは見事に貧乏性だったりする。

「忙しい〜忙しい〜援軍まだ〜!?」エネルギーは確実に減っていき実弾の残量は凄い勢いで減っていく。出し惜しみが出来ない状況の為焦りが募る。「出前お待ちですぅ〜!」
突然間の抜けた声が電撃を纏って機体の横を通り抜けて行く…「お待ちどうさまですぅ〜それではぁ〜1・2・3でぇ〜角を引き抜いて下さい〜。」「了解〜さっさと行こう!って3を言った後!?それとも同時!?」
ベルフは細かい事を気にする。「1〜!」ルディア既に聞く耳を持たない様だ。飛び込む前にマグネトロンゲイザーを使用したのでスレイブプラントの群れは焦げた匂いを上げる肥料に変わっている。
「2〜!」やはり気にする事無くカウントを進めるルディア。砲撃態勢を取り距離を詰め始めた。

172 :悪魔の遺伝子 109:04/06/27 09:38 ID:???
「まあ、それだけの情報網を持ってないと仕事とか持ち込めないよね・・・。」
「そ・・・そうなのか?しっかし人のプライバシー侵害されてるみたいで何か怖いな〜。」
もはや当たり前の様に話している覆面Xとマリンに、ルナリスは半ば唖然としていた。
「とはいえ、白いゴジュラスギガに、黒いデスザウラーか・・・。さしずめふたりはゾイキュアって所か?」
「なんか本当に色々な人に同じ事言われてるんだけど・・・どういう意味だろう・・・。」
「まあとにかく、ここで話すのもなんだから、場所を変えようじゃないか。」
こうして、覆面Xへ連れられて、二人は別の場所へと移動した。

それから、三人はとある喫茶店にいた。やはりその喫茶店もワルの溜まり場と化しており、店員すらも
ワルそうな様相をしていた。しかし、そんなワルの群れがなぜか大人しくお茶を飲んでいるため、それがかえって不気味さをかもし出していた。
「で、今回のお仕事依頼って何なんですか?」
「それなんだがな?お前達は“ヘルレーサーズ”というのを知っているか?」
その時マリンとルナリスは黙り込んだ。それは初めて聞く物だったからである。
「何それ・・・。そんな盗賊団は聞いたことが無いけど・・・。」
「いや・・・実を言うとな?それ、暴走族なんだよ・・・。」
「ぼうぞうぞくぅぅぅぅ!!!!?」
マリンとルナリスは目を丸くし、拍子抜けしながら立ち上がり、そう叫んだ。と・・・。
         「し――――――――――――――――――――――!!!!」
「す・・・すんません・・・。」
突然他の客(ワル)が一斉に人差し指を口の前に立ててそう静かにしろというサインを送ったのだった。
それには流石の二人も謝りながら座り込んだ。というか、コイツ等本当にワルなのだろうか。
一見ワルな格好をしているだけのいい人とも思えなくなかったりする・・・。
「とにかく・・・たかが暴走族を私等に相手をしろと?」
「いや、しかしな!連中はただの暴走族じゃないんだぞ!殆ど軍隊だ!」
「そんなに凄いのか?」
まあそんなこんなで、二人は大人しく覆面Xの話を聞くことにした。

173 :悪魔の遺伝子 110:04/06/27 09:44 ID:???
「ヘルレーサーズは元は単なる暴走族だったが、最近リーダーが新しくなって以来、それまで潰された暴走族チームの残党や、自分達で潰したチームを吸収しながら規模がどんどん大きくなってな、
もはや大軍団とも言える程の大組織に発展してしまったんだよ。しかも、暴走の規模はこの町だけに
飽き足らず、周辺の他の町にまで及んでいる。そのあまりの騒音に子供は泣き出すは、夜は眠れないは
で住民は大迷惑。しかし、注意をしよう物なら集団リンチ。これは下手な野盗より性質が悪いぞ。」
「警察は何をやっとるんだ警察は・・・。」
「それがな・・・連中にビビッてほとんど放置しとる状態だ・・・。」
二人は思わず頭を抱えた。
「あっちゃ〜・・・何やってるのよ警察!これじゃあただの税金泥棒じゃん。でもまあ余り頑張りすぎても私達賞金稼ぎが困るけど・・・。」
「ったく…。政治家は汚職とか天下りとかするし!!一体どうなっとるんだ!!?」
「それにだ!考えても見ろ!奴等が農業地帯で暴走した時の事を!」
「は!!!」
二人は深刻な顔になった。
「田や畑が荒らされて農業生産が落ちる!!!」
「そうだよ!!これはある意味由々しき問題だとは思わないか!!?」
それぞれがそう叫んだ時だった。
        「し―――――――――――――――――――――!!!!」
「すいましぇん・・・。」
再び周囲から静かにするようにのサインを送られ、三人は一斉に縮こまるのだった。
そうして、三人は周囲の目を気にしながら小声で会話をすることにした。
「と、言う訳でだ。連中の討伐を頼めんかね?」
「けど、それだけの大軍団を相手にするなんていくら私達でも無理だよ。」
「大丈夫だ・・・。奴等の頭を潰せばそれで良い。連中の組織力、結束力は頭の実力、指揮力、カリスマに負う部分が強く、頭を潰されれば一気に総崩れになるはずだ。という事で・・・。」
と、覆面Xは何なら写真のような物を数枚取り出した。一枚目は白い特攻服に身を包み、顔はケバケバしいまでのメイクがなされたオッサンの写真だった。
「これが、ヘルレーサーズの頭である男で、通称“デーモンスズキ”。その通り名の通り、悪魔のような男らしい。」

174 :悪魔の遺伝子 111:04/06/27 09:47 ID:???
「でも顔にメイクしてるのがハッタリ臭いんだけど・・・。」
「確かにそうかもしれないが、奴の実力は確かだ。奴が頭になって以来のヘルレーサーズを見ればそれは明らかだ。」
そして、さらに二枚目の写真を取り出した。それは至る所にマフラーやらエアロパーツもどきが
取り付けられたグスタフの写真であり二人は思わず拍子抜けしてしまった。
「グスタフ?」
「そう。これがデーモンスズキ愛用の改造グスタフだ。通称“ブエル”と呼ばれている。
何か良くわからんが、地球の伝説にある悪魔の名前が元ネタらしい・・・。」
「でも何でグスタフなのよ・・・これでどうやったらあそこまで伸し上がれると?」
「しかし、奴のこのブエルはグスタフ離れしていてな、滅茶苦茶速いらしいぞ。ブルーシティー
都市高速でエナジーライガーを三機ごぼう抜きにして走り去ったという都市伝説的な記録が今も残っている。」
「抜いたのは死にかけのヨボヨボエナジーじゃないの?つかぶっちゃけありえなーい!!」
「このキンちゃんの仮装大賞に出そうなゾイドがどうやったらできるんだよ!!」
冗談としか思えない話に、二人は拍子抜けした顔をしていた。と、そんな時、マリンが立ち上がった。
「わーったわーった!引き受けてあげるよ・・・。」
「マリン・・・。勝手に決めるなよ・・・。」
ルナリスはそう言って遅れて立ち上がるも、顔を見る限りあながちやる気が無いようにも思えなかった。
「二人ともやってくれるか。しかし、気を付けろよ。デーモンスズキは本当に悪魔のような男だぞ。」
覆面Xがそう言った時、マリンはニヤリと微笑んで言った。
「心配しないで!今までだって色々な死線は掻い潜って来たつもりだし、それに私だってあの大戦時代に悪魔と呼ばれた人間の血を引いてるんだから・・・。」
「ああ・・・頑張れよゾイキュア!」
「だからそれどう言う意味だよ・・・。」
まあとにかく、謎を残しつつも、二人は会計を済ませて店を出て行った。
「ヤツに勝つのは強さだけの問題ではない・・・。あのデーモンスズキを倒せるのは・・・マリン君・・・君しかいないのだよ・・・。」
テーブルの上に置かれたグラスを見つめながら、覆面Xは一人そう呟くのだった。

175 :鉄獣28号:04/06/27 10:07 ID:???
先日お絵かきスレで叩かれる寸前までしぼられて鬱になってる今日この頃です。

>>恐怖の亀裂作者さん
両方をほぼ同時に破壊しなければならないと言うのは電○のガル○ァ皇帝と○ロを彷彿とさせますね。

>>>>Inocent World作者さん
いきなりゼロファルコンという強敵が・・・・
さらに水面下では凄い計画があったり、凄い人がいたり・・・今後の展開が気になります。

176 :恐怖の亀裂の作者:04/06/27 19:58 ID:???
鉄獣28号さんへ

ご愁傷様です。お絵かきスレの件は…。

デーモンスズキ…集会を黒ミサとか言っていそうですね。でもグスタフは固さが命のゾイドですからゾイドでドラッグレースとかやっていると出て来そうですね。
多分ゾイキュアに誰も触れようとしないのは暗黙の了解の様な気がします。

177 :悪魔の遺伝子 112:04/06/28 13:23 ID:???
「と、引き受けてみた物の…どうする?」
「どうするって…。まさか真っ正面から攻撃を仕掛けるわけにもいかんしな…。まずはそれ相応の情報を集めるのが先決だろう…。」
二人は互いにそう言いながら、早速情報集めに出発したのだった。

街の片隅にある廃材、廃車、廃ゾイド置き場にヘルレーサーズのたまり場があった。
そこには数々の廃材、廃車、廃ゾイドに紛れて彼等の所有する数々の違法改造ゾイドが並べられている。
「なんだぁ!!?俺達を狙っている不届き者がいるだとぉ!!?」
ヘルレーサーズの頭であるデーモンスズキが、愛機の改造グスタフ“ブエル”の頭の上に乗っかかってそう叫んでいた。
「ヘイお頭!」
と、部下が返事をしたその時だった。突然彼の顔面にスズキの蹴りが入ったのだった。
「馬鹿野郎!!お頭じゃねえ!!キャプテンと呼べ!!山賊じゃねーんだぞ!!」
「へ…へい…キャプテン…。」
「そうだ…それで良いんだ…。」
呼ばれ方に気を使う。大雑把に見えて妙なポリシーを持つ男だった。ちなみに、このナレーションでは、“頭”と書いてヘッドと呼んでいたのであしからず。
「で、さっきは何を言いたかったんだ?」
「へ…へい…。実はキャプテンに関して嗅ぎまわってる奴に関しての情報です…。」
「ほお…写真でも取ってきたのか?」
スズキはニヤリと不敵な笑みを浮かべた時、部下はポケットから何かを取りだした。
「実は、そいつらを見た奴はカメラ持ってなかったらしくて、似顔絵しか用意できませんでした。」
                   ずげげげげっ!!
それにはスズキや、他の暴走族も思わずすっ転んでしまった。
「に…似顔絵かよ…。それにしても下手な絵だな〜…。描いたの誰だよ…。」
起きあがったスズキは似顔絵を見ながらそう愚痴っていた。その似顔絵は一応マリンとルナリスを
描いているつもりなのだろうが、さながら幼稚園児の落書きみたいな下手な絵だった。
まあ、ワルに上手い絵を期待する事自体ナンセンスとも言えるのであるが…。

178 :悪魔の遺伝子 113:04/06/28 13:26 ID:???
「まあとにかく、金髪で顔に傷が入ってて、緑色の服を着てる奴がマリンという名で、長い黒髪に黒い服を着てるのがルナリスという名前らしいですぜ…。」
「二人とも女か…。しかし…俺達に刃向かうような奴は例え女でも容赦はしねえ…。早速ツブしてこいや…。」
スズキが不敵な笑みを浮かべてそう命令したときだった。突然別の部下が彼の前に現れた。
「実はそれについてなのですが…。」
「何!!?もう既に殺ったというのか?気が利くなあ…。」
安心した表情で言うスズキ。しかし、部下の表情はその反対だった。
「いえ…。逆に30人くらい病院送りにされました…。」
                    ずげげげげっ
スズキと他の部下は一斉にすっ転んでしまった。さらに、先程そう申し出てきた部下も、腕にギブスが付けられ、身体の至る所に包帯が巻かれていた。
「そ…そんなに強いのか?たかが女二人だろうが!!一度に数人でかかれば押さえ込めないのか!!?」
「もちろんそれもやりました。けど…、二人とも外見からは想像も出来ないくらい馬鹿力で…。」
「オイオイ…。」
流石にこれにはスズキも唖然とするばかりだった。
「で、キャプテン…。結局どうしますか?今日の集会は…。」
部下が恐る恐るそう言った時、スズキは笑った。
「ハッハッハッ!!何を言うか!!予定の変更などせんさ!!予定通り行く!!仮にヤツ等が襲って
きても叩きつぶせばいい。たかが30人潰していい気になってそうな奴が勝てると思うなよ!!」
「そうだよな!!キャプテンがいれば俺達怖い物無いよな!!」
「オー!!」
彼らは一斉に叫び合い、意気揚々と意気込んでいた。やはりスズキのカリスマ性は素晴らしい物があった。
「そうだ!!この程度の事で俺達が引き下がっちゃあいけねえんだよ!!そんな事じゃあ俺達が心の
師と崇める伝説の最強暴走族“ライン=バイス”に笑われるってんだ!!」
スズキは大声を張り上げて、皆に対し、そう叫んだ。それに合わせて、他の者も一斉に叫ぶのだった。

179 :悪魔の遺伝子 114:04/06/28 13:31 ID:???
              『オラオラ行くぞぉぉぉぉ!!!!!』
               「オ――――――――!!!!」
夕暮れの町外れにある広場に、おびただしい数の違法改造ゾイドによる大軍団がそれぞれの小チーム
単位で整列していた。その数は半端な物ではなく、まさに大軍団と呼ぶべきものだった。それらが
一斉にエンジン音を響かせ、騒音公害になるのは確実な程の超大音量の騒音が周囲に響き渡っていた。
そして、そんな彼らの前にて、ヘルレーサーズの頭であるデーモンスズキが愛機の改造グスタフ、
ブエルの背中の上に立ち、マイクの音量を最大にした上で皆に気合を入れる意味を込めた激をとばしていた。
『いいかお前らぁぁぁ!!!これから出発するワケだが一応言っておく事がある!!先ほど俺達に
歯向かおうとしている愚か者がいるという情報が入った!!故にこれからソイツ等が襲ってくる
かもしれん!!しかし!!その時は容赦はいらねえ!!邪魔する奴らは皆殺しにしろぉぉ!!!』
             「オ――――――――――――――!!!!」
皆が一斉に手を上げ、叫んだ後、スズキはブエルに乗り込んだ。そしてハンドルを握り、アクセルを
思い切り踏む。なんと、ブエルの改造はコックピット周辺にも及んでおり、ハンドル・アクセル・
ブレーキ・クラッチなど、その形式は自動車的であった。しかも、ギアチェンジはマニュアル方式を
採用しているほどのこだわり姿である。そして、ブエルは物凄いエンジン音と共に、側面に装備した
夥しい数のマフラーから真っ黒な排気ガスを吹き上げながら発進した。
そして、それに合わせて他のゾイドも後を追う形で付いていく。彼等は伊達に暴走族ではなかった。

180 :悪魔の遺伝子 115:04/06/28 13:32 ID:???
その違法改造ゾイドにはどれもケバケバしいまでのカラーリングがほどこされ、相手を威圧せんばかり
のトゲトゲなども数多く取り付けられている。また、使用されているゾイドも、高速ゾイドが多い傾向
にある中にも、モルガなど、車輪走行式ゾイドも数多く使用されていた。そして、それらの大軍団が
一斉に町を暴走するわけである。彼等の道路独占によって交通は遮断され、その騒音に周囲の住民は
大迷惑。しかし、注意をしよう者なら集団リンチにあい、こんな時に市民の味方として活躍すべき警察
も彼等にビビッて放置状態というとんでもない状態が続いていた。もはやウィルトシティー、またその
周辺の町々の人々はヘルレーサーズの脅威に震えながら生活を送らざるえない状況となっていた。
そんな時、そのヘルレーサーズの大軍団に戦いを挑もうとしている命知らずがいた事を彼等は知らなかった。

181 :鉄獣28号:04/06/28 13:35 ID:???
>>179-180の分は諸事情により書き込み分が少なくなっています。
キリを付けるために仕方なくこうしたのですが、すみませんね。

182 :名無し獣@リアルに歩行:04/06/28 14:55 ID:???
やっぱり族ネタが好きなんですね。
まぁいろいろあるみたいだけど、良くやってると思うよ。
(以前の過疎ぶりに比べたらすごいことになってるね)
これからもがんがれ!


183 :Inocent World:04/06/28 18:56 ID:???
ゼロファルコンの機動力は、目視できないほどの物だった。
エメットが照準を合わせようとしてもすぐに射線上から外れ、視界の外から強力なビームを撃ち込んで来る。
「くッ…ルガールさん!こんな敵はどうすれば――!?」
ルガールは吊られた左腕を気にせず、前に身を乗り出した。
「私ならあの程度のスピードは障害にならないが…敵の機動力が非常に高い場合の対処法を教える」
そう言う間にも、撃ち掛けられるビームが電磁シールドに散らされて閃光を広げる。
「っと…この機体にはミサイルが搭載されていなかったな…そういう時は」
ルガールはスコープのケーブルを目一杯伸ばし、目に当てた。
ゼロファルコンが見る間に迫ってくる。だが、彼は動じない。
エメットの急かす声も、もはやルガールの耳には届いていなかった。
「やはり、私はただの――戦闘狂だな」
初弾、ビームライフルが放たれる。案の定ゼロファルコンは、亜光速の火線を放たれる前にかわす。
次々と、ルガールは旋回しつつ各種ビームを撃ち掛けるが、敵はそれを全て避けながら接近してくる。
「ルガールさん――来ますよ!?」
エメットが叫んだ時には、ゼロファルコンはガンブラスターに爪を振り上げようとしていた。
――――やられる!!
恐怖に目を見開くエメットの横で、ルガールが呟いた。
「大丈夫だ…見ておけ」
敵は真正面、至近距離。電磁シールドも格闘兵器には用を為さず、もはやその爪を遮る物は何も無い。
だがそれは、互いに同じ事だった。
ルガールの目には、振り下ろされるレーザークローの軌跡がコンマ一秒毎に見えていた。
その時には既に、彼の指はトリガーを引いていた。
一瞬、モニターがホワイトアウトするほどの閃光が広がった。すぐに明度が調節されたモニターに映し出されたのは、
シャワーの如く放たれたローリングキャノンによって蜂の巣にされたゼロファルコンが吹っ飛んでいる光景であった。
ゼロファルコンが爆散した。再度の閃光がエメットの網膜を焦がす。
だが、彼はそんな事を気にしなかった。
エメットは見惚れていたのだ。伝説の男の圧倒的な「カッコ良さ」に…

184 :Inocent World:04/06/28 19:29 ID:???
ルガールは心底疲れたといった様子で、後ろのシートに腰を下ろした。
「…もう夕方か。そろそろ…帰ろう」
エメットもそれに同意した。彼には、さっきの光景を記憶に留める時間が必要だったからだ。
〔ルガールさんが最初に撃ったビームは…攻撃の為じゃなく、敵に走りながらの攻撃をさせないための弾幕だったんだ〕
彼は理解していた。ルガールが自分に見せた戦法が、今なら解る。
〔至近距離まで来れば、敵は格闘攻撃を繰り出す…攻撃時には隙ができざるを得ない。
回避不可能な状況での完璧な一撃。彼は全部計算していたんだ…〕
しかし…と、エメットの脳裏を過る物があった。
あの戦法は、ルガールだからこそできた物だ。自分に同じことが出来るかと聞かれれば、恐らくできない。
彼は、自分にそれほどの素養があると踏んだのか?それとも…
――それとも、自分の力を見せ付けたかっただけなのだろうか?

マサシは、4つものトレーラーを繋げたグスタフを駆って“ギルド”本社ビルを目指していた。
何でも――ルガールが作戦中に負傷し、機体も大破してパーツが足りないので持って来い、と言うのである。
「馬鹿野郎」とか「やはり伝説の男も老いたな」などと詰りながらも、注文を引き受ける辺りは誼と言うヤツである。
ただ、彼の横、助手席にはリニアが座っている。
どうしてか、彼女はマサシに付いて来たがった。市街に戻りたかったのかは知らないが、
理由はどうあれマサシは人生最高の一時を過ごしていた――色々な意味で。
数分後、左腕を吊ったルガールを見るなり、リニアは彼に駆け寄った。
「大丈夫…なの?」
ルガールはニヤッと笑い、親指を立てた。
「大丈夫だとも。戦争中など、味方が全滅しても私だけが帰ってくる事が良くあったのだ。味方からは『不死身』とも呼ばれていた」
ほっとするリニアを見て、笑みを浮かべるルガールを見ながらマサシは呟いた。
「…やっぱ、ただのロリコンk」
彼は最後まで言葉を繋げなかった。言い終える前に、何処から出した物かルガールの
ピコハンが閃き、マサシの巨体が宙を舞った。

185 :Inocent World書いてる物体:04/06/28 19:39 ID:???
>>恐怖の亀裂作者氏
やっぱこれは久々に見つけた神話ネタなんで、他のセフィロトもストーリーの進行上出てきます。
(って、何ネタバレしてんの俺!orz)

>>鉄獣28号氏
これらの水面下ネタが一本の線に繋がるのは相当先なので、それまでに飽きられてしまわないように頑張ります…
しかし、族ネタは参考になります。面白いし。

186 :恐怖の亀裂 345:04/06/28 21:37 ID:???
「3〜!」「ひぃぃぃぃ〜っ!?」結局その煮え切らない状態に我慢できずカウント2,78ぐらいでベルフはトライホーンを無理矢理引き抜く。
自由になったそれは素早く飛び上がるが実はそれが狙いだったりするルディアだった。

「シュート!ですぅ〜!」突然リニアディスチャージャーの上部が展開し兼ねてよりの奥の手ブレシッドブレーズを発射する。
ミサイルの様な安定翼を持つ太い針。電力を帯びバチバチと放たれた無数の針の間を火花が飛び交う。狙いは違わず命中し離脱を最優先にしたためにアース代わりの無い本体に電撃が流れる。
それに対応してか腕部の3連蕾ドリルが電力で光を帯びたと思うと切り離され爆発する。電気を何とかする事は出来たが状況は好転する訳では無い。シュミットとレミントンが到着する。
空中で上手く身動きのとれない相手にブラックオニキスの高収束速射型荷電粒子砲とニードルガッシュのインパクトカノンが連続して当たる。

それでも中央部は健在でビームを乱射してそれ以上の攻撃を防ぎ抵抗する。しかし最後の一撃は既に放たれていた…。
この通路の丁度反対の角より高速で一直線に胴体に迫る物が有る。その数分前…「目に見える距離だと避けられるから遠くからいってみよう〜!」
そう話ているサーラとミズホ。「でもぉ〜どうやって遠くか格闘攻撃するんですかぁ〜?」ルディアは興味津々だった。「こうするんですよ!」ミズホは自信満々に有る事をして見せる。
「凄いですねぇ〜でもぉ〜スピードが足りない様な気がしますぅ〜。」それにも対処法が既に有るらしい。「ストームラプターをカタパルトにするんだよ。」サーラが機体をファルコンモードにしてラビットホーンを背中に装着する。
加速の付いた両機は途中で分離してそれぞれ格闘戦を仕掛ける。

これまでの一連の攻撃で壁から離れた位置に居るそれは身動きが上手くとれない為にその2機の攻撃を真面に喰らってしまい床に叩きつけられる。
その後反動で少し浮いた所をストームラプターに弾き飛ばされて空中に舞い上がる。その先にはラビットホーンの発生させたレーザーブレードが空中に停滞していた。回転をしながら放り上げられた胴体部分はその回転に合わせレーザーブレードを通り抜けて行く。
通り抜けた後は遠心力で胴体のパーツがバラバラに飛び散り床にシステムデバイス残骸も有るが肝心の者が居なかった。

187 :恐怖の亀裂 346:04/06/29 08:34 ID:???
その肝心の者は運悪く難を逃れた…運が悪いと言うのはそこで倒れていれば生きて余計な目に遇わずに済んだ為である。
コアは必死に周りの残骸を集めて修復を試みるがその目の前にはお互いを最後の一つに成るまで喰らい合う敵のラビットホーンが居るのだ。
「…もしかして?食べる?」ミズホの問いに「当然だ。このまま生かして置いても邪魔だろう?」とモニターに表示される。間違い無い答えだ。「じゃ…さっさと終わらせてね?」
グロテスクな気がするので見たくないだけのミズホ。既に口に咥えてジタバタするコアに傷を付けるとその傷口から情報を奪い出す。自分の体内で吐かれるのは嫌なので映像と音声をシャットアウトし対閃光防御用用のシールドキャノピーを閉める。
情報を取り終わるとコアから何かを引きずり出しそれを食べ始めてしまう。

「シュミット君〜?何かぁ〜解った事はぁ〜ありますかぁ〜?」ルディアはここに居る全員揃って初めて見る”捕食行為”にどれだけの価値が有るのか?と言う事を調べている。
結局第4層の植物細胞の汚染度は非常に高く低い気温での自然発火現象とそれに伴う火災を危惧したアービンの命令で第4層は今直ぐにでも植物細胞の焼却を開始するらしい。
粗方燃やしてしまえばどうにかなると考えているらしいが片手間で汚染率や細胞分布を転倒したセイスモサウルスの中で器用に調べていたディオスから嫌になる報告が届く事になる。
シュミット以下第3小隊の残りのメンバーは解析作業をしながらそれを聞く。「…と言う訳でスライドフロア地下中央のブロックでこの細胞は増え続けています。制御をしていた者が居なくなったので急速に数が増えているので急がないと葉緑素まみれです。」
「健康には良さそうにも聞こえるが違うんだろうな…。」レミントンはスライドフロアに向き直りベルフを見る。

「ん〜?火炎放射器の類は無いよ。燃料は有るけどね。」あっけらかんとして答えるベルフも機体の首を締めてやろうか?と本気で考えるレミントンにベルフはこう言う。
「ほら!あっちで調べ者をしている所に使えそうな機体が居るでしょ〜?」その言葉に目をやるのは食事中のラビットホーン。「何か用か?」突然2人の機体のモニターにそう表示が出て2人はコクピットで肝を潰す。
「もしかして…状況としてはデススティンガーの暴走よりやばい気がするんだが気の所為か?」

188 :恐怖の亀裂の作者:04/06/29 08:51 ID:???
鉄獣28号さんへ

やっぱりモルガが居るのですねw輪っかの付いた者は暴走させられる定め…。
マニュアルでギアチェンジって何か失敗したら大変そうなマシンですね”ブエル”って…。

Inocent Worldの作者さんへ

やっぱり禁句なんですね。ロリ〇〇。それがネタで無いなら過去にどんな事があったのでしょうか?

189 :悪魔の遺伝子 116:04/06/29 11:54 ID:???
「奴等もついに動き出したな・・・。とはいえ・・・。いくらなんでもあんな大軍団に真正面から戦いを
挑むわけにも行かないよなあ・・・。かといって荷電粒子砲で吹き飛ばすワケにもいかんし…。」
「ルナリスちゃん・・・そんな事は分かってるよ。だから色々頭を使って奴等の戦力を削ごうとしてるんじゃない・・・。」
「だからちゃん付けするな!!」
ヘルレーサーズが暴走している地点より遥か遠くにて、カンウとハーデスにそれぞれ乗り込んだマリンとルナリスの二人はそう言いあっていた。
「よし!!まずは作戦その1からスタートよ!!」
マリンがそう言うと、カンウとハーデスはそれぞれヘルレーサーズの進路上の道路の側面に立っている二つの高層ビルの陰にそれぞれ隠れる形で待機した。
「本当にこれで大丈夫なのか?オイ・・・。」
「大丈夫だって!これで全体の幾らかは引っ掛ける事出来るんじゃない?多分・・・。」
「多分って何だよ・・・多分って・・・。」
広い道路を挟み、向かい合って立つ高層ビルの陰に隠れる形で、やはり向かい合って立っていたカンウ
とハーデスの両手には一本の太く長い超合金製のワイヤーが握られていた。つまり、相手が走って来た
時に、そのワイヤーを互いに引っ張ってピンと張り、敵を引っ掛けて転ばせようという作戦である。
一見馬鹿馬鹿しいが、高速で移動している相手に対しては意外と理にかなってると言えなくも無かった。
そして、ヘルレーサーズの大軍団は轟音を立てながら、刻一刻と迫ってきていた。ものすごい速度。
つい先ほどまで遠い所にいたヘルレーサーズは直ぐそこまできていた。近くなるに従ってその騒音も大きくなる。
そして遂にマリン達とヘルレーサーズとの距離が100メートルまで接近した時だった。
「今よ!!!思いっきり引っ張っちゃえぇぇ!!!!」
「ったく・・・本当に上手くいくのかよ!!!」
ルナリスは半信半疑であったが、それでもカンウとハーデスは共に超合金ワイヤーを思い切り引っ張ってワイヤーをピンと固く張った。
「わ!!!な・・・なんだぁぁぁ!!!!?」
「うおおおおお!!!!」
「いきなりロープがぁぁぁ!!!」
「ひぃぃぃぃ!!!!」
「ぎゃおおおおおおお!!!!」

190 :悪魔の遺伝子 117:04/06/29 11:58 ID:???
それは騒然たる物だった。物凄い轟音、物凄い悲鳴絶叫と共にかなりの数のゾイドがロープに
引っ掛かって度派手な前転を見せ、あちこちで大クラッシュ劇が巻き起こっていたのだ。
「ホントに引っ掛かってるよ・・・。」
「うわ〜・・・。」
その阿鼻叫喚、地獄絵図、さながらこの世のダンテ新曲地獄編と言うべき惨状に、思わず二人は唖然とするだけだった。
「今の光景を映像にとってテレビ局に持っていけば衝撃映像とか言って放送してくれるかもね・・・。」
「だが、あの何とかスズキとか言う奴のゾイドは構わず突っ切っていきやがったぞ・・・。」
「ええ!!?マジ?ぶっちゃけありえなーい!!」
確かに、この罠に多くのゾイドが引っ掛かったとは言え、全体から見れば雀の涙にも等しい物だった。
スズキの乗るブエルはもちろんの事、モルガなど、低い体高のゾイドはワイヤーの下を潜り込んで
行ってしまい、後続の他のゾイドもワイヤーの存在に気づいて飛び越えていったのであった。
「キャプテン!後ろで何かあった見たいですぜ・・・。」
「おおかた奴らが動き出したんだろうが・・・構わず進めぇ!!!」
ブエルの助手席にナビゲーターとして座っていた男がスズキに後方の状況を伝えるも、スズキは無情にも暴走の続行を命ずるのであった。
「ようし!んじゃあ作戦その2行って見よう!!!」
「ヤレヤレ・・・分かったよ!最後まで付き合ってやるさ・・・。」
二人はそう言うとカンウとハーデスもそれに合わせて両手に握り締めていたワイヤーを離し、別の場所へと移動を開始したのだった。
「ま・・・ま・・・待てぇ〜・・・。」
ロープに引っ掛かって、翌日の新聞の三面を飾りかねない程の大前転を見せたゾイドに乗っていた
者達の一人が、朦朧とする意識の中、走り去るカンウとハーデスに対して必死に手を伸ばしながらそう言うのだった。

191 :悪魔の遺伝子 118:04/06/29 12:01 ID:???
「ようし!!ここで作戦その2決行!!」
「ホントにやるのかよ…。」
とある広野のど真ん中の大型道路、一応ヘルレーサーズの暴走進路の一つなのであるが、二機は
先回りして彼らより先に到着していた。しかも、なぜか二機は背中に大きなカゴを背負っていた。
「んじゃあ行くよ!!ぶちまけちゃえ!!」
「良いのかなぁ…こんな事して…。」
カンウとハーデスはそれぞれ背負っていたカゴを両手に持ち、中に入っていた物を一気に辺りにぶちまけ始めたのだった。
「このバナナの皮で滑らせて奴等を一網打尽にしてやるわ…。」
「いや、だからいいのかよ…。こんな事して…。一般の人に迷惑かからんか?」
ルナリスの言葉にマリンは困った顔をした。
「は〜…。ルナリスちゃん…。貴女元不良グループリーダーなのに変な所気にするね〜…。貴女も一応ワルのはしくれ何だからそんな事は気にしない!!」
「お前も酷い奴だな…。というかちゃん付けするな!!」
まあとにかく、彼女らが道路にぶちまけたのは夥しい数によるバナナの皮であった。これで、こちらに
向かってくるヘルレーサーズを滑らせようという、馬鹿馬鹿しくも壮大な作戦であるが、彼らの
進行速度などを考えると意外に理にかなってると言えなくもないのかもしれない…。というか、
それ以前に彼女らはこれほどのバナナの皮をどうやって調達したのであろうか…。
「あ!!来たよ!!」
地平線の彼方に目をやると、もの凄い砂煙と共に何かの大軍がこちらへ迫ってきているのが見えた。
それは正しくヘルレーサーズであった。なおももの凄い爆音と速度でこちらに迫ってきていた。
「それ!!隠れろ!!」
「私もう知らね…。」

192 :鉄獣28号:04/06/29 12:15 ID:???
>>190に訂正です。
>ダンテ新曲→ダンテ神曲

>>182
御反響ありがとうございます。まあ欲を言うならば、>>173の「農業生産が落ちる」と
いうセリフや、さりげなく政治風刺している点に注目してほしかったと思ったり・・・。

>>恐怖の亀裂作者さん
コア同士の捕食とか、想像するとかなりグロテスクな物になったり・・・。
あと、植物はまだまだ随分残ってるみたいですね。

>>Inocent World作者さん
ゼロファルコンをもろともしない・・・。重武装ゾイドなりの戦い方というのが
描写されていてよかったと思います。あと、ピコハンの件はストーリーの世界観的な
渋さや殺伐とした感じとのギャップで笑えました。

それにしても族ネタは意外と反響がありましたね。こういう族ネタは今の戦争が終わった後の
世界だからこそ出来たという感じです。

193 :Inocent World:04/06/29 17:45 ID:???
「正規パーツでの修理も良いがなぁ…お前、ディバイソンじゃあそろそろ限界だろ?」
持参したパーツでルガールの機体を修理しながら、マサシがぼやいた。
ルガールは苦笑いを浮かべ、答えた。
「まだまだ、乗り慣れた愛機が一番だとも」
そう言うとルガールはコックピットを降り、工場区を出て行った。
残されたマサシは、明け方の薄闇の中でニヤリと笑った。
「より大きな力を使う資格のある者は、遠慮なく使うべきだぜ、ルガール…」

「――何だ、これは?」
数千年の技術進歩は伊達ではなく、ルガールの骨折は2日目にして完治していた。
だが、健康に戻った彼が見た物は、変わり果てた愛機の姿だった。
――ゴツい。
ディバイソンのボディに、追加兵装を装備した機体らしい。正面の突撃砲は砲門数が増え、
超硬角は両側共にドリルユニットが装着されていた。
傑作ができた、と言った調子で雄弁に語るマサシの言葉が耳に痛い。
「どうだ?これが俺の考えたディバイソン強化プラン『グラビティ・バイソン』さ!
正面に22連装突撃砲、8連装多段ミサイルランチャー、AZ230mm3連ショックカノンを集中装備し、
機体後部のマシンガンは4門に、超硬角はゾイマグナイト製ドリルホーンに換装!」
ルガールは規格外の重武装に唖然とする。ガンブラスターに匹敵する火力だ。
「勿論、武装が増えたからって機動力が落ちてる訳でもない。増加装甲は軽くて頑丈だし、
各所に配されたバーニアで超高速戦闘にも付いていけるぜ!!――どうだ、慣らし運転してみたくないか?」
ルガールの脳裏を、一瞬だけ機体の性能に頼る事への抵抗が掠めた。
だが、と一瞬の意地を叩き潰す。
生き残る為、勝つ為には、無駄な意地や信念を貫く事こそ愚かな事なのだ。長い間、戦場で
命の削り合いを続けてきたルガールだからこそそれを知っている。
そして恐らく、マサシもその事を理解した上でこの機体を設計したのだろう。
ルガールは黙ってコックピットに上り、機体のスペックを確認した。
通常時の最高速度はやはり僅かながらノーマル機に劣る。だが、実戦において最高速度はあまり重要な事ではない。
実戦で必要な機動力とは、瞬発力や反応速度といった類の速さなのだ。

194 :Inocent World:04/06/29 18:58 ID:???
しかし、何よりも彼を驚愕させた物はやはりその凄まじい火力であった。
強化されたジェネレーターによって出力が向上し、弾丸の初速などが上がっている。
この火力は砲門が増えたから、などという理由で説明できる物ではない。
外見は似ていても、武装の内部機関そのものが桁違いにパワーアップされていた。
「まあ…やってみるか」
ルガールはテスト運転を行うために機体を動かそうとした。だが、その時目の前の通信機が着信音を鳴らした。
<勇敢なる“ギルド”軍部の諸君…たった今、新たな指令が下された。諸君らはホエールカイザーにて
西方大陸へ渡り、南部のイェソドという町に向かってもらう。内容は現地にて通達する!>
それきり切れた通信をダイレクトで聞いていたマサシが、ルガールに親指を立てて見せた。
「行って来いよ!お前ならぶっつけ本番でも大丈夫な筈だ!」
ルガールも親指を立て、ハッチを閉じた。
――彼はこの時気付いていなかった。マサシの含み笑いと、コックピットの後ろにある不自然なスペースに…

数時間後、ルガールは上空10000mを飛んでいた。
相当数のゾイドがホエールカイザー一機ごとに鮨詰めにされ、それが何機も澄んだ高空を横切っていく。
大連隊を為して飛ぶホエールカイザーの列が、遥か下の白雲に影を落としている。
雲間から切れ切れに見える海は大戦時の汚染により、エメラルドグリーンに染まっていた。
だが、如何なる光景もルガールの思考を途切れさせるまでには至らなかった。
――ホエールカイザーの大部隊を用意して大陸間移動とは、随分豪勢な任務だ。
「“ギルド”はこんな事を頻繁にやっているのか?」とも思ったが、いくら“ギルド”が
国家や大陸の枠を超えた巨大企業であると言ってもコスト面から考えてそれはあり得ない。
つまりは、高い代償を払っても実行する価値のある作戦なのだろう。なにか、よほど重要な…
ルガールの遠くを見渡す目は、西方大陸の荒野に移り変わった景色の中から目的の町を見つけ出した。
――イェソド。上古の昔より、眠らない伝説を伝え続けてきた古代都市。
現在は浮浪者や犯罪者の溜まり場となっており、「基盤」を意味する名とは似ても似つかない。
ホエールカイザーの連隊は、ゆっくりとその町を目指して降下していった。

195 :Inocent World書いてる物体:04/06/29 19:04 ID:???
>194書いてる途中にPCがフリーズした…おかげでやたらと時間に開きが(ノДT)

>>恐怖の亀裂作者氏
いえ、ネタです…過去に「なんか」あったりしたら主人公としてヤバイので(;゚w゚)

>>鉄獣28号氏
そのギャップでいい感じに緊迫してきたムードをぶち壊さないようにするのが
凄く大変なんです…しかし今日は眠かった。
先祖譲りのバナナの皮にはココア噴き出しましたがw

196 :悪魔の遺伝子 119:04/06/30 09:49 ID:???
カンウとハーデスはとっさに近くの岩山の陰に隠れた。そして、バナナの皮をぶちまけた地点にヘルレーサーズが超高速のまま突っ込んで来たその時だった。
「ぎゃあああ!!!」
「ひぃぃぃぃぃ!!!!」
「何だぁぁぁ!!!!?」
「うぉぉぉぉぉ!!」
「いきなりバナナの皮がぁぁぁぁ!!!!」
またもや現場は騒然たる物になっていた。これまたかなりの数のゾイドがバナナの皮に滑り、
激しい横転前転と共に、ゾイド同士の接触による激しい大クラッシュなども至る所で起こっていた。
「うっわ〜…これまた派手にやらかしたな〜…。しかし、肝心のスズキとか言うヤツはまたもそのまま突っ切って行きやがったぞ…。」
現場の近くまで接近し、その惨状を見たルナリスがそう言った。確かにこれも多くのゾイドが
引っかかった物の、全体から見ればやはり微々たる物であり、本当に上手い者や、後続集団などは
バナナの皮がある事にすぐに気付き、とっさに飛び越えたり、横道にそれたりしてかわしていったのだった。
「キャプテン!やっぱり何かしてきてる奴がいるみたいっすよ?」
「かまう事はねえ!!臆せず進め!!この程度でビビってちゃライン=バイスに笑われるぜ!!」
ブエルの中で、スズキはなおもそう叫び、彼らは何事も無かったかのように暴走を続行した。
「んじゃあ!!作戦その3行ってみよー!!」
「ヤレヤレ…まだあるのかよ…。」
こうして、カンウとハーデスは再び移動を開始したのであった。
「ま…まて…このバナナの皮なんとかしろ…。」
バナナの皮で滑った犠牲者の一人が、朦朧とする意識の中、愛機から這い出ながらそう呟くのであった。

「んじゃあ作戦その3決行!!」
「って今度はマキビシばら撒くのかよ!!!」
これまたヘルレーサーズの暴走進路先の道路に先回りしたカンウとハーデスが、やはり大きなカゴを
背負っており、そのカゴの中に満載されたマキビシを道路中に一斉にぶちまけるのだった。
ちなみに、このマキビシは特殊合金製で、大きさもブロックス一つ分の大きさがあった。

197 :悪魔の遺伝子 120:04/06/30 09:51 ID:???
「ヘヘ・・・マキビシって忍者漫画みたいでしょ?」
「忍者はこんな使い方せんぞ・・・。」
ニッコリと微笑みながら言うマリンに対し、ルナリスはそう愚痴りながらも、さりげなくマキビシを
共にばら撒いていた。というかバナナの時もそうだが、これほどのマキビシをどこから調達したのであろうか・・・。
それはともかく、カンウとハーデスは一斉に近くの岩山に隠れ、ヘルレーサーズが轟音を響かせながら
マキビシがばら撒かれた道路へと突っ込んできたのだった。
「ぎゃああ!!!」
「痛ええ!!」
「うおおおお!!!」
これまた衝撃映像とも言えるような惨状だった。まさに阿鼻叫喚の地獄絵図である。無論特殊合金製の
マキビシがヘルレーサーズのゾイドのあちこちに突き刺さり、横転前転、そして機体同士の接触、
大クラッシュの雨あられ、もうまともに見ちゃいられないという程の凄い事になっていたのだ。
「でもやっぱアイツは引っかからないな〜・・・そういう意味では流石だ・・・。」
何事も無かったかのように走り去るスズキのブエルの姿を見、感心しながらルナリスはそう言った。
まあこの作戦でも、やはり引っかかったのは全体から見れば微々たる物であった。
それから、マリンとルナリスは、落とし穴を掘ったり、坂道から岩を転がしたり、画鋲をばら撒いたり、
パチンコ玉をばら撒いたり、肥やしをばら撒いたり、仮設の赤信号を作って、さらにあの昔懐かしの
“緑の叔母さん”になりすまして強引に走行の邪魔をしたり、構成員が全部野郎だと言う事を利用して
道路にエロ本ばら撒いたり、アイドルのプロマイドばら撒いたり、現在人気のアニメヒロインの
イラストばら撒いたりなどなど、数々のセコイ作戦を実行してきたのだった。とはいえ、やはりヘルレーサーズの圧倒的物量はいかんともしがたい物があった。
「ったくこれだけやってもまだあんなに沢山いるよ・・・。」
「女の身でエロ本とかアイドル写真とか買うのが恥ずかしいのなんのって・・・。」
なおも暴走と続けるヘルレーサーズの姿を見ながら、半ば息切れした二人が、互いにそう言っていた。

198 :悪魔の遺伝子 121:04/06/30 09:56 ID:???
一方ヘルレーサーズ側も、謎の刺客(マリンとルナリス)のセコイ妨害工作によって次々とやられていく仲間達の姿を見て、浮き足立つ者も現れ始めていた。
「一体奴の目的は何なんだ?次から次へとセコイ事しやがって…。」
「畜生…女の腐ったようなマネしやがって…。男なら真っ正面から攻撃してこいや!!」
「いや、俺は例の刺客は女だと聞いたぞ。」
「え?そうなの?」
などなど、暴走しながらも、半ば浮き足立ちながらそう会話している者達も少なくはなかった。
無理もない。それまでも数々のセコイ罠にかかって多くの仲間達がやられてきたのだ。誰もが
“明日は我が身”と、そう思って恐怖に打ち震えていたのだ。
「おい…どうするよ…。このままじゃオチオチ暴走してられねーぜ?」
「ああ…。俺達もいつやられるか分かったもんじゃねーからな…。」
「いっそばっくれちまうか?」
そうある暴走族小隊にて会話が交わされていた時だった。
「お前ら何をやっとるかぁぁ!!!!!逃げる事はこのワシがゆるさんぞぉぉぉぉ!!!」
「オ…オガールさん!!!」
暴走族達の顔は恐怖に引きつった。突如彼らの前に現れたオガールと呼ばれる、スキンヘッドで巨漢の
男が乗っていたライガーゼロイクスに対してである。彼、オガールはヘルレーサーズの親衛隊長として、
スズキ自身にも絶大な信頼を得ている男である。そして、彼自身もスズキと共に数々の戦いを経験してきた古き戦友でもあるという側面があった。
「お前らこの程度の事でうろたえるとはなさけないとは思わないのかぁ!!!!あの伝説の暴走族ライン=バイスに笑われるぞぉぉぉ!!」
「ひ…ヒイイ!!」
オガールのあまりの迫力に、誰もがビビっていた。彼を怒らせるとどうなるかは彼等自身が一番よくわかっていたのだ。

199 :鉄獣28号:04/06/30 10:08 ID:???
>>Inocent World作者さん
グラビティーバイソン。いましたね〜サーガUに・・・。
それと、新たなる戦いの舞台に移ったという事で、どんなことが待ち受けるのか楽しみです。

200 :対厨房ミサイル:04/06/30 12:59 ID:???
うーん・・・・俺もバトスト書いて見ようかな・・・・・・・
設定とかがすごいぶっ飛んでるヤツを・・・・・・
オリジナルゾイドとかも出して、

201 :対厨房ミサイル:04/06/30 17:22 ID:???
なんて酷い文章なんだ・・・・・_| ̄|○まぁ良いや、書こう・・・・・・

へリック共和国と、ネオゼネバス帝国の長きに渡る壮烈な闘いは、
二頭のライオン型ゾイドから放たれた一丈の光と共に集結した・・・・・。
それから十数年後、ゾイドが戦争に使われる事は無くなり、変わりに人々の幸せの為に使われるようになっていった・・・・。
しかし、荒みきった人々の心が癒される事はなく、ゾイドを盗んだり、ゾイドを使って犯罪を犯す者も増え続けていった・・・・・
これらゾイドを使った犯罪を防ぐため、共和国は世界各地よりゾイド乗りを集め、『ゾイド犯罪鎮圧部隊』なる組織を生み出した・・・・。
そして人々は『ゾイド犯罪鎮圧部隊』に属する者達をこう呼んだ・・・ZI-SWAT(ズィースワット)と・・・・・

202 :名無し獣@リアルに歩行:04/06/30 17:39 ID:???
>>201
最初はそんなもん。何度も書いて(他人の作品も読んで)、それで文章の構成能力が上がっていけばなんの問題もない。
あと、腐れSS書いてた漏れからの下らないアドヴァイスだが、「・・・」は「…」の偶数回使用にしたほうが
見栄えはいいと思うよ。

203 :Inocent World:04/06/30 19:43 ID:???
町に降りたルガール達は、先に到着していたらしい部隊と遭遇した。
“ギルド”にしては非常に珍しい事に、この部隊にはルガールと同年代の兵士が複数人存在していた。
「これはこれは、かの名高き便利屋、ルガール殿ではありませんか」
先遣隊の隊長が挨拶した。その口調に含む所などは無かったが、実力を持つ人物であるとルガールは直感した。
「先遣隊の方々か。よろしく――と言いたい所だが、任務の内容がまだ通知されていないのだ」
ルガールは敢えて慇懃な口調で応じる。すると、相手はそれを予想していたらしく苦笑した。
「本社の秘密主義は相変わらずですか…お教えしましょう、今回の任務内容は、」
丁度その時、本社からの命令通信が全兵士に届けられた。
<では、諸君らの任務を言い渡す。内容は…イェソドに潜伏中の野良ゾイドを捕獲する事である!>
先遣隊の隊長が、一瞬苦い顔をした。しかしルガールにはその顔が無くても事が見えていた。
たかが野良ゾイド如きの捕獲の為に、これほどの費用を掛けて海を渡る筈が無い。
明らかに“ギルド”は何かを隠している。捕獲対象は、ただの野良ゾイドではないだろう。
「庶民の平和と秩序を守るはずの“ギルド”が、庶民を追っ払ってまで野良ゾイド退治か」
ルガールは、大戦中から気に入らない任務の際に自分が皮肉屋になる癖を知っていた。
ことに全容が明かされない任務と言うのは最悪である。何の為に働くのか、と言う理由が存在しない。
先遣隊長がさらに苦々しく笑った。
「まあ、我々は所詮組織の一部に過ぎませんから……ターゲットは町の地下です。準備ができ次第行きましょう」
ルガールは新たな愛機を駆り、地下深くへと潜っていった。

「…待て、地下何mまで行くつもりだ?」
ぞろぞろと大部隊を引き連れて潜ったはいいものの、あまりにも長い間下降を続けている。
深度計を見ると、彼らは既に地の底に到達するかと言うほどの深度に達していた。

204 :Inocent World:04/06/30 20:09 ID:???
「本当に、こんな地下にターゲットが――」
ルガールはそこで言葉を失った。殆どの状況で冷静を保てる彼の脳さえも、目の前に現れた光景を理解するのに数秒を要したのだ。
空洞。地の底に広がっていたのは、桁違いの規模で広がる地下空洞だった。
「上空からの検査で重力異常が出ていたのは、恐らくこの空洞がイェソドの真下にあったからでしょう」
先遣隊長が淡々と述べる。彼自身、神懸りとしか言い様の無いこの空間に心を奪われていた。
だが、何よりも異様な物はその空間自体ではなく、空洞の中心に存在する物体だった。
「あれは…何だ?」
巨大な結晶体が、空洞の中心に浮かんでいる。
それは自ら光を放ち、居るべきでない侵入者に憤るかのように紅く輝いている。
「やはり…前の3体と同じか!」
「前の3体…?」
ルガールが隊長の言葉を反芻している暇は無かった。結晶体が轟音と共に砕け散り、内側に隠されていた物が姿を現したのだ。
ゾイド――そう呼ぶには、それはあまりにも異端の存在だった。
左右で数が不揃いな9枚の翼を広げ、胴体と繋がっていない両腕が威嚇するように突き出される。
甲冑を被ったような頭部には、細く輝く単眼が隠れていた。
「本社!“ガブリエル”を確認した――これより、捕獲任務を開始する!!」
一瞬で先遣隊長の笑みは消え去り、彼のブレードライガーは突如現れた奇怪なゾイドに突撃した。
だが次の瞬間、彼は断末魔とも思える絶叫を上げて機体諸共突っ伏した。
ルガールはすぐにその理由を理解する。
彼のコックピットに、切断された手や右半身の無い男などが突如現れたのだ。
グロテスクな光景を見慣れたルガールは理性が吹き飛ぶ事こそ無かったものの、この状況に困惑した。
通信機から、微かに先遣隊長の擦れた声が聞こえる。
<ヤツが…霊魂と…肉体の…間にあると言う…アストラル体を…支配する…守護天使、“ガブリエル”…!!>

205 :Inocent World書いてる物体:04/06/30 20:15 ID:???
コックピットに幽霊が出ても平気な主人公って一体_| ̄|○

>>鉄獣28号氏
パチンコ玉に撒きびしに果てはエロ本までばら撒いても掛からない最強リーダーに暴走魂が感じられます(゚∀゚)
しかしやたらと道路が凹みそうですね、ゾイドの暴走族。

>>対厨房ミサイル氏
新作キタ――(゚∀゚)――!!! ガーディアンフォースを彷彿とさせる設定がイイ感じですね。今後が楽しみです。

206 :恐怖の亀裂 347:04/07/01 04:28 ID:???
ベルフはそう言えばとラビットホーンを見る。レミントンの言っている”やばい”の意味を整理する事にした。
まずはカタログスペック。デススティンガーの方が遥かに高いし暴走すれば尚更の事になる。しかし一方はカスタム機のロードゲイル。その差は歴然としている。
次に特徴。デススティンガーは重装備にあるまじき運動性能と地形適応を持つ。ラビットホーンの方はブロックス。その場凌ぎではあるがどれかに特化させた装備をする事が出来る。
最後に気性。デススティンガーは狡猾、凶暴で繁殖意欲旺盛。一方狡猾凶暴までは一緒でもそれに機体で使用できるシステムを取り込んだ合理性が有る。またその為乗っているパイロットと整備員には概ね従順と言う事もある。
「…なる程。視点を変えるとデススティンガーより怖いかも。」人に寄り添い自分を極限まで進化させる事が出来る分未来予想図が容易に出ないラビットホーンの方が先行きが不安とレミントンは言いたいのだろう…。

その少し以前の地下水脈では最後の一撃が放たれる所だった。本体は口から毒液では無く酸を発生させ吹き出すがそれをアクアデストロイヤーで拡散させるルナルティアマット。
それが効かないと見ると強力な爪で攻撃を仕掛けようとする。「ここは逃げるべき場所だ。それを間違えた者は生き残れない。」ルナルティアマットはその長い体で全身を締め上げるとコラルホーンを振動させ切り裂く。
数秒もしない内に外部を切り裂かれたそれは締め上げと水圧に耐えきれず圧壊する。地下数千mに達するこの場の水圧では耐える物が無くなれば当然こう言う結果になる。
始めから水圧により動きが鈍るであろう地下水脈の最深部にグウェインは相手を誘い込んでいたのだ。その甲斐もあって容易に相手を撃破できたと言う事になる。「一度戻るか…。予想以上に手間が掛かったからな。」
そう言うと外に流れる流れに沿って地下水脈を出る事にする。ついでだが提示連絡を取らないと施設内のアービン達に怪しまれる位置に部隊が居るので丁度良いだろう。
この調子なら迷っても充分間に合う距離なので間違わない様に注意しながら地下水脈をルナルティアマットは泳ぎだした。

「ないな〜?確かここに置いておいたのに〜。」ラディスの頭の痛くなる様な説明を聞いて授業料を払う羽目になったベルゲンだがこんな時の為に取っておいた物が見付からないらしい。

207 :恐怖の亀裂 348:04/07/01 06:06 ID:???
ここは光学迷彩やアクティブステルスとパッシブステルスの2枚看板の切り替え型ステルスシステムと大気偽装装置。
更に消音装置と可能な限りの偽装が出来る隠蔽機能を持つ通称グスタフシャドーウォーカーの中である。大抵のゾイドは隠蔽機能に何かしらの不備が有るがこの機体は移動跡以外は何も残さない。
移動跡ならその後消せば如何にかなるが大概の機体は消音と光学迷彩有っても大気偽装の一つ放熱処理止まりである。
匂いを気にしない為極稀だが臭気分析式レーダーに引っかかり隣に丁度居たそれを装備するメガレオンにイクスが撃破されたという洒落にならない笑い話が有る程だ。
突然敵に近づかれるとグスタフではどうしようも無いのが現実である為武装をする傾向が目立つが豆鉄砲の一つを増やすより隠れてじっとしている方が安全である。
と言う事でこの機体は徹底的な内部期間の小型化で空けた場所に上記の装備をしたと言う訳だ。

なので外から侵入される事等まず有り得ない筈なのだが…「おい…こんな置き手紙が有ったぞ?」一緒になって探していたラドナーが書き置きらしき物を見付けてベルゲンに渡す。
「ノ〜〜〜!?そんな筈は…酷いじゃないか…。」それを握り締め両手を地に付きがっくりと肩を落とすベルゲン。それを見てラディスは「何が有ったの?」と掴んでいる書き置きを取り上げ見る。
文面には「すいません。お腹が空いたのでお菓子頂きました。請求はこいつにお願いします。ーファイン=アセンブレイスー 追伸:ステルス機構のスイッチが入っていなかったので付けておきました。」
「あらあ〜…駄目だこりゃ。」相手は民間の観測用の偽装でごまかす事が出来たらしいがピンポイントで嫌がらせに成るとは思いもしなかっただろう。それだけにベルゲンの受けたショックは相当の物に成ってしまった様だ。
「美味しいを通り越して悲惨だな…。」気休めになる言葉の見付からないラディスとラドナーはベルゲンを置いて倉庫を出て行った。

その後ベルゲンが立ち直るのに2時間は掛かったと言う。「今日は厄日だ…。」そう言って落ち込んでいるベルゲンを無視するように知りうる限りの情報を得た彼等は自分達の拠点に戻る。
しかし更なる不幸にベルゲンが襲われるとは誰も思ってはいなかった。コンテナ2両目の倉庫にある化石が有ったのだが移動を開始した振動で倒れてベルゲンを下敷きにしたのだ。

208 :恐怖の亀裂 349:04/07/01 08:31 ID:???
「嘘だ…嘘だこんな事!?タイミングが良すぎる〜…。」床と化石にサンドイッチにされ逃げることが出来ないベルゲン。
化石の表面部は罅が走っており下手に逃げて床に打つかると割れてしまうだろう。押し潰される程の重みは無いがその所為で彼等の隠れ家に着くまでそのままの状態だった。
その期間約2時間。へとへとになっていたのは言うまでもない。

調べ物は動きながらと言う事でラビットホーンの両腕のパーツを一度肘下から外し非固体誘導式レーザーブレードの基部に有る水溶液ボトルを取り外し火炎放射器の気可燃性燃料をセットする。
それだけでレーザーブレードは火炎放射器になる。基本構造が火炎放射器を参考にした為でレーザーブレードの使用の際発射されるレーザーが今度は点火用に使えるという何とも都合の良い機構だ。
その為に作られたか如何かは不明であるが。第4層の電力供給を物理的に遮断した後スライドフロアに侵入して現地に向かう一同。今回はラインハルトとカイエン、ベルフの第4小隊全機が合流している為道は狭く見える。
横列体系では流石に端に付きそうになるからだった。

「うわぁぁぁぁ〜〜〜…これは気持ち悪い…。」全員が揃って口に出す程素晴らしい光景が目の前に広がっていた。生命の神秘細胞が増えていく姿を肉眼で見れるのだ。しかもとりあえず危険無しで…。
しかし誰もこの光景をそう言う風に捕らえる者は居ない。生々しくて吐き気が出る様相なのである。「ミズホちゃん〜早く焼いちゃいましょう〜。」ルディアの言葉で火炎放射器を起動すると驚くべきスピードで火の手が回る。
しかし火の手が回ったと言ってもそれを焼き尽くすのには火力が足りない。表面を焼く事は出来ても全体を燃やすには表面に大気が無ければ燃焼反応を起こさないつまり無限に養分の続く限り増殖する彼等を焼き尽くすには根本的に焼却スペースが足りないのだ。
何時かは燃え尽きるがそれが何時か解らないのではしょうがない。

「爆破では拡散が懸念されるからな大本らしいAIはもう無いが今度は今度で無差別増殖で物量戦を挑む勢いだな。」アービンは報告を聞いて考え込む。
火炎放射器何て通な武器は好きで使う者はまず無く基本装備に補助で有る物を何とか使おうとするぐらいだ。しかし報告では荷電粒子砲等を無効化してくるので火炎放射器に頼るしかない状況らしいのだった…。

209 :恐怖の亀裂の作者:04/07/01 09:01 ID:???
鉄獣28号さんへ

伝家の宝刀バナナが来ましたね。まきびし、パチンコ玉、エロ本等目の引く物まで投げ込んで止まらない集団。
その内オイル、乾電池、果てはレアヘルツ発生装置とかジャミングウェーブ発生装置まで出て来そうな勢いですね。

Inocent Worldの作者さんへ

何かそれを読むと随分前にやった”零”を思い出します。何処まで幽霊を出せるか逃げに逃げまくり5体程幽霊を出したら…。
間違ってボスのいる場所に入り込みボスに光の速さでやられた気が…画面狭しと幽霊達が飛び回るシーンを思い出してガクガクブルブル(違う意味で)
ガブリエル弱点は風だ!_| ̄|○何の話をしているのやら…。更に関係ない事にディバイソンはレッドホーンから乗り換えらしいですゾイドインフィニティ_| ̄|●
新しい機体の活躍楽しみです。後ろの物がとても気になりますが…。

対厨房ミサイルさんへ

良いですね〜そう言う始まり方。先も読めないのでこの後が楽しみです。

210 :悪魔の遺伝子 122:04/07/01 10:52 ID:???
「この腰抜け共め!!!もういいわ!!俺がその刺客とやらを蹴散らしてやる!!」
オガールがそう叫ぶと、愛機のライガーゼロイクスの速度を上げた。ライガーゼロイクスはそもそも、
その運用法から、普通は目立たないようなカラーリングがなされている(?)のであるが、彼の
イクスはやはりいかにも暴走族という感じの金ピカに輝くカラーリングがなされていた。そして、
前を走っている物を次々に追い抜きながら先頭集団へと近づくオガールのライガーゼロイクスの
後を、彼の直属の部下の乗る多数のシャドーフォックスが追うのであった。このシャドーフォックスも
通常忍者をイメージしているといわれるその原形を止めていない程にまで暴走族ナイズドされていた。
そして、彼等は瞬く間に先頭集団に接近し、オガールのイクスがスズキのブエルに横に付き、彼に通信を送った。
「オガールか…。どうした?」
「スズキさん…。ちょっと俺に別行動取らせて下せえ…。あのさっきからジャマしてるつもりの不届き者をぶっ殺そうと思いまして…。」
「お前の事だ、ダメだと言っても聞かないだろう。わかった…好きにしろ…。」
スズキはオガールの申し出に笑みを浮かべながら了解を取ると、オガールは彼の後方にいたシャドーフォックスに乗る部下達に通信を送った。
「今スズキさん直々の了解を得た!!これから俺達はヤツラを潰しに行くぞぉぉぉ!!!」
             「オ――――――――――――――!!!!」
シャドーフォックスに乗っていた部下達は一斉にそう叫び、オガール率いる部隊は別働隊として行動を開始したのであった。

「んじゃあ…次は上からタライでも落としてみる?昔のコントみたいに…。」
「オイオイ…。何かどんどん手段が馬鹿らしくなっていってるぞ…。って初めから馬鹿らしかったが…。ん!!!?」
いつものようにヘルレーサーズに対する妨害工作の準備をしていたマリンとルナリスであったが、何かが接近している事に気付き、とっさにゾイドごと後方を向いた。
「気を付けろ…何かくる…。」
「わかってる…。そろそろ来ると思ったのよ…。痺れを切らした刺客が…。」

211 :悪魔の遺伝子 123:04/07/01 10:55 ID:???
その時だった。地平線の彼方から何かが物凄い速度で彼女等の乗るカンウとハーデスに向かって迫って来たのだ。それはオガール率いる暴走族小隊であった。
「ライガーゼロイクスにシャドーフォックスか…。」
ルナリスの目がキッとタカの様に鋭くなった。そして、数キロの距離を挟んでカンウ、ハーデスと
オガール隊のライガーゼロイクスとシャドーフォックスが対峙した。
「なるほど…似顔絵通りだな…。」
通信を介してマリンとルナリスの顔を見た時オガールが笑みを浮かべてそう呟いた。さらに、彼の
左手には彼女等を標した似顔絵が握られていた。というか、その似顔絵はあのヘタクソな奴である。
どうやったらその似顔絵で彼女等の姿を判別できるのだろうか。永遠の謎である。
「それにしても…お前らただ者じゃねえな…。ゴジュラスギガとデスザウラーとは…。白と黒。さしずめふたりはゾイキュアという所か…。」
「いや、だからそれはどういう意味なのよ…。」
やはりマリンとルナリスは同じ事を言われてやはりそう突っ込んでいた。
「とにかく…スズキさんを狙ってるってのはお前らか…。」
オガールがマリンとルナリスをにらみ付けてそう問いかけた時、マリンは笑みを浮かべた。
「もしそうだとしたら、貴方はどうしますか?」
「何をするだと?潰すに決まっているだろうが…。俺達ヘルレーサーズに楯突いた事を後悔させて
やるぜ…。女だろうが容赦はしねえ。ガキの産めねえ身体にしてやるから覚悟しろよ…。」
その時だった。マリンとルナリスはゾイドごと互いに見合わせ、嘲笑しながらやはりゾイドごとヤレヤレのポーズをしたのだった。
「その程度の戦力で私達を潰すなんて…。馬鹿じゃないの?クスクス…。」
「へ…それはどうかな?」
その時だった。ラガールのゼロイクス他、シャドーフォックスの姿が薄れるようにかき消えたのだった。
「そうか…光学迷彩…これは思った以上にやっかいだな…。」
ラガール隊のイクスとフォックスの姿は完全に消えており、レーダー、センサー、熱源探知にも反応は
なかった。残ったのは消音機能によって最小化され、かすかに聞こえてくるだけの走行音だけである。

212 :悪魔の遺伝子 124:04/07/01 10:58 ID:???
マリンとルナリスはその場を動かずに、相手の出方を待った。つまり、相手の攻撃を見て位置を
特定しようと言うのである。確かに光学迷彩は自機周辺のエネルギースクリーンで、それぞれの
角度から見た背後の映像を前方部分に投影することで姿を消したように見せかける物であるが、
その無論姿を消すのは自機のみであり、その機体から発射されるビームなどを消す事は出来ない。
つまり、二人はそこを狙おうと考えた、その時だった。突然カンウのキャノピー正面が一瞬光った
のだった。それは姿を消したイクスのストライクレーザークローの一撃だった。
「きゃあ!!!」
マリンは思わず悲鳴を上げ、カンウは身体を思い切り後ろに傾けると言ういわゆる“マト○ッ○ス避け”と呼ばれる回避法でそれをかわした。
「ち!外したか…。」
かすかにラガールがそう言うのが聞こえた。
「うわ〜…やっぱどこから攻撃してくるのか分かんないってのは怖い!!」
流石にマリンも戸惑っていた前述した通り、レーダーやセンサーに引っかからないのはもちろんの事、
日も暮れかけ、暗くなってきていたと言う事もそれを手伝い、さらに相手の位置を特定しにくくなっていたのだ。
「なるほど…。こちらの思い通りにはさせてくれんか…。」
一方ハーデスも姿を消したシャドーフォックスの攻撃を受けていた。フォックスに乗っていた者達も
射撃時に射線で位置を特定されると言う事は理解していた様子で、ハーデス周辺を走り回りながら、
ハーデスの死角に回り込んだ時のみレーザーバルカンを使うといった戦法を使っていた。さらに、
それだけでなく、彼等のそのコンビネーションもかなりの物であった。確かに機体ダメージそのものは
別に微々たる物であるが、こう一方的にやられているとルナリス自身が焦り始めてきていた。

213 :鉄獣28号:04/07/01 11:31 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
また化石が登場しましたね。植物な敵も減るどころかどんどん数を増やしてるみたいですし。

>>Inocent World作者さん
早速怪物キターと言うより、何か物理攻撃が通用しなさそうな感じなんですが・・・。
幽霊ネタも何か恐怖を誘っている様で良いですし。
(以前ロボットと幽霊のコミュニケーションをネタにした自分が言う立場では無いかもしれませんが・・・。)

>>対厨房ミサイルさん
Ziスワット・・・。スワットを元ネタに使ってくるとは、これは盲点でしたね。
一体どのようなストーリーになるのか楽しみにしていますよ。

214 :Inocent World:04/07/01 19:20 ID:???
ルガールは、戦争中のある兵器を思い出していた。
――マジック・ガス。神経を麻痺させ、幻覚症状を引き起こす化学兵器の一種だ。
彼のコックピットに血まみれの男や手が現れたのも、幻覚と思われた。
しかし、彼の膝の上にはしっかりと「幽霊」の重みが掛かっている。と言う事は、麻痺しているのは視覚神経だけではない。
ルガールは唐突にナイフを取り出し、自分の腕に突き立てた。
幽霊は消えない。大体幻覚は、強烈な痛みと共に神経の麻痺が途切れて消えるものだ。
「むう、神経麻痺攻撃で無いとすると…」
幻覚でない事は解った。だが、これがまともな物でない事は馬鹿でも解る。
「…非物質系能力か?だが、あのゾイドはパイロットも居ない…」
以前ルガールの見た能力者には、「質量のある残像」を生み出す者が居た。
質量を持つ幻像を作り出す事とて、強ちありえなくは無い。ただ――それを使う能力者が存在しない。
「霊魂と肉体の間に存在するアストラル体を支配するガブリエル…ヤツは、“能力”を持ったゾイドなのか?」
“ギルド”の科学技術部はマッドサイエンティストの集まりだと聞いた事がある。
そんな連中にとって、コイツは格好のサンプルなのだろう。
ルガールは呻きながら操縦の邪魔をする幽霊を片っ端からぶちのめし、照準をガブリエルに合わせようとした。
メインカメラに下半身の無い女が張り付いている。
「 ク ソ ッ !!」
だが、その女やコックピットに居た幽霊が掻き消す様に消滅した。血の跡すら残っていない。
状況を分析しようと周囲を見回すルガールの目に、シートの後ろでぼんやりしているリニアの姿が映った。
「……ここで何をしている?(いや、マサシが紛れ込ませたか…)それより今、何かしたか?」
ルガールの胸に、ある可能性が浮かんだ。
リニアはまさしく彼の予想通りの結論を導き出させた。
「何か、気持ち悪いのが出てきたから…消えちゃえ、って思ったの。そうしたら、本当に消えたんだけど…」
ルガールは溜め息を付き、複雑な表情でリニアを見た。
“反能力者”――他の能力者の能力を打ち消し、無効化する。彼女の力はまさにそれだった。

215 :Inocent World:04/07/01 19:48 ID:???
これまで、反能力者が確認された事は無かった。その存在すら否定されていたからだ。
だが…と、彼は改めてリニアをじっと見つめる。
他の味方も同様に動かないのを見る限り、全員があの幽霊に惑わされているのだろう。
それはつまり、ガブリエルと戦えるのはルガールの機体だけであるという事実を示していた。
ルガールは、ご丁寧にリニアの居る所にもシートベルトが装着されているのを見て彼女に言った。
「やってやるか……ヤツを倒すのに、君の力が必要だ。しっかりシートベルトを締めておいてくれ」
幻像が消された事に気付いたのか、ガブリエルが彼の方に単眼を向けた。
「コイツの性能、見せてもらおうか…マサシ!」
ガブリエルが腕部からプラズマ化した火球を放つ寸前、グラビティバイソンが飛んだ。
追加されたバーニアの効果は絶大だった。瞬発力と反応速度は、もはやジェノブレイカーを遥かに凌いでいる。
そしてルガールもまた、この機体を手足の如く操っていた。ガブリエルの放つ火球を悉くかわし、
22連砲が火を噴くたびにガブリエルが奇声を上げる。
ガブリエルが9枚の翼を広げ、滑る様にルガール目掛けて滑空してきた。
その両腕から、青白い何かが無数に現れる。
「…!成る程、一個師団の援軍が必要な訳か」
ルガールの前に立ちはだかった影は、無数のゾイド――の、質量を持った幻影だった。
青く光るライガーゼロが、レーザークローを叩き付けて来る。ルガールは22連砲の零距離射撃でそれを葬るが、
霧を散らす様に消えたライガーゼロの後からさらにゴジュラスやジェノザウラーの幻影が現れる。
「実体でもなく…幻覚やエネルギー体の類でもない…」
アストラル体――人間やゾイドの魂を冥府より呼び戻し、ガブリエルの力でそれに質量を持たせた不死身の軍団。
イェソド(基盤)を司る守護天使は、皮肉にも自然界の法則を自らが完全に破壊していた。

216 :Inocent World書いてる物体:04/07/01 20:00 ID:???
>>恐怖の亀裂作者氏
自分家の近くにインフィニティ無いですよ…(ノДT)
あっても金が無くて出来ませんし、初心者狩りは勘弁。

>>鉄獣28号氏
物理攻撃が効かないと言う事は無いのですが、滅茶苦茶な能力に変わり無いです…

この話はたまに捕捉入れないと不味いかもしれない…?
・リニアの反能力でも、ガブリエルの反魂を完全に無効化するには至らない(ゾイドの幻影は消せない)

…違う!決してプルの台詞じゃ(ファンネル

217 :悪魔の遺伝子 125:04/07/02 10:13 ID:???
一方、カンウも姿を消したイクスのレーザークローを受け続けていた。
「これだけやってもビクともしないとは…流石に頑丈だな…。」
とはいえ、優勢なはずのラガールも驚いていた。なぜなら、レーザークローを何発も当てているにも
関わらず、カンウの装甲にはさほど大きなダメージが見えなかったのだ。
「ならこれならどうだ!!いくら固い装甲を持っていようとこれには耐えきれまい!!感電死してしまえ!!!」
一瞬何も無かった空間がスパークしたと思ったその時、突如雷の様な物がカンウに向けて撃ち込まれた。
それはイクスの最強武器である高電圧ビーム砲“エレクトロンドライバー”の一撃だった。
「きゃあ!!」
カンウはエレクトロンドライバーの直撃を受けてしまった。装甲その物にダメージは皆無であったが、
その高圧電流はカンウの装甲をそのまま通り機体の至る所がスパークしていた。
「どうだ!!どんなに固い装甲だろうが金属である限り高圧電流からは逃げられまい!!絶縁体を使用
しているってのなら話は別だがな…。と、そんな事言ってもヤツはもう感電死しちまったのだから言っても無駄か…。」
ラガールがそう言い、イクスの動きを止めた時だった。カンウの頭部側面に装備されたミサイルランチャーからミサイルがイクスに向けて撃ち出されたのだった。
「な!!何だと!!そんな馬鹿な!!感電死しちまったはずなのに…。」
ミサイルそのものは回避したが、倒したと思われた相手が攻撃してきたという事実にラガールは驚いていた。
「死んでない死んでない!!その程度の電流!!あのデスレイザーのエレクトリックなんとかに比べれば全然大した事無いって!!」
マリンは左手首から先をブンブン振ってそう叫んでいた。さらに言うと、やはりあのデスレイザー戦と
同じようにエレクトロンドライバーを食らう直前に、尾のテイルスタビライザーを地面に突き刺して
アース代わりにし、電流を地面に逃がしていたのだった。
「何だぁ!!?デス…何?意味不明な事言いやがって…。所詮は電撃に耐えただけの事じゃねーか!!偉そうな口はこの光学迷彩を破ってから言いやがれ!!」
イクスは再び姿を消したままカンウにレーザークローを叩き込んできた。

218 :悪魔の遺伝子 126:04/07/02 10:16 ID:???
「た…確かに…相手の姿が見えない限りにはどうにも…。ん?見えない?」
マリンはかつて和尚の元で格闘技の修行していた時の事を思い出したのだった。

「よいかな?マリンちゃん!戦いにおいて相手の動きをよく見る事は確かに大切じゃが、
それだけではダメじゃ。なぜなら人間の目は必ずしも当てになる物では無いからじゃ!
それに、光学迷彩などの目には見えない物が相手になった場合はなおさらじゃ!相手が見えなければ
どんなに視力や動体視力がよかろうとも無用の長物じゃからな!じゃから、本当に達人と呼ばれる者は
あえて目には頼らない。相手の気配や空気の流れなどを体中で感じ取って相手の位置や動きを把握するんじゃ!」
「えええ!!?ウソでしょ?そんな事出来るワケないよ…。」
和尚の力説をマリンはそう否定していた。確かに常識で考えればそれは不可能な事なのであるが…。
「ならばワシがそれをやってみせよう…。」
「ええ!!?和尚さん出来るの!!?」
マリンが驚く中、和尚は自らの目を何重にも布で覆い隠し始めたのだった。そして、完全に目を覆い隠した後立ち上がった。
「さあ…何処からでもかかってくるがいい…。もちろん手加減は無用。」
「え?で…でも…。」
それには流石にマリンはうろたえを隠せなかった。そんなマリンにやる気を出させるために和尚はマリンを誘う事にした。
「どうじゃ!このワシに一発でも撃ち込めれば小遣いをやろうじゃないか!」
「ええ!!?本当に良いんですか!!!?」
マリンは突然やる気を出して立ち上がった。そして一気に構えたのだった。
「行きますよ…。」
その直後、マリンはかき消えるかのように見える程の速度で和尚の背後に回り込み、突きを叩き込もうとした。しかし、和尚はその突きをなんなくかわしたのだ。
「な!!!」
マリンはさらにもう一発叩き込もうとした。しかしそれもかわされた。さらに何度撃ち込もうとしてもかわされた。
「えええ!!?ウソでしょ!!?」
マリンがうろたえたその直後に逆に和尚の手刀が軽くマリンの背中に当てられ、逆にマリンが倒された。

219 :悪魔の遺伝子 127:04/07/02 10:19 ID:???
「そ…そんな…。」
「どうじゃ!わかったじゃろう?それに、マリンちゃん右手で今頬をかいたじゃろう。」
「ええ?何で分かったの?」
確かにマリンは頬を掻いていた。しかも、和尚は目隠しをしたままだった。
「何、気配や空気の流れを読む事が出来るなら簡単な事じゃ!しかし、さらにそれ以上に上手い物は紙に書かれた文字を目を使わずに読むことも出来るのじゃよ!」
「そ…そんな〜…。」
マリン唖然とするだけだった。
「なになに!マリンちゃんだってしっかり修行を積めば出来るようになるよ!ワシとてこれを会得するのに随分と苦労したのじゃからな!」

「あえて目に頼らずに、相手の気配と空気の流れで…か…。あれからそう言う修行は受けたけど、こういう実戦レベルで上手くいくかな〜…。」
マリンはカンウのメインカメラをOFFにし、深呼吸した後、肩の力を抜いて目をゆっくりと閉じた。
そして、カンウ自身もそれに合わせ、その場にどっしりと構えたのだった。
「何だぁ!!大人しくやられる気になったのか!!?まあいい!!死ね!!」
ラガールのイクスが飛んだ。狙うは頭部。カンウのキャノピーをレーザークローで潰そうというのである。
「死ねええ!!!」
ラガールがそう叫んだ直後、レーザークローがカンウの頭部に叩き込まれた…かに見えた。なんと、
カンウがその場で身体を傾けてその一撃をかわしたのだった。
「な!!?何だと!!?」
ラガールは戸惑った。素早く体勢を立て直し、再度攻撃に移る。しかし、これも避けられた。
「な!!ど…どうなってやがる…。さっきと動きが全然違うじゃねーか!!」
と、今度はカンウがその爪をイクス目がけて叩き込んできたのだ。無論イクスは姿を消したままである。
「なんだと!!?なぜこちらの姿が見えるというのだ!!」
ラガールは完全に浮き足立っていた。しかし、対照的にマリンの顔には笑みが浮かんでいた。
「和尚さんの言っていた事、やっとわかったよ…。これは…こういう物なのね…。」
「畜生!!畜生!!こうなったら一気にぶった斬ってやる!!」

220 :鉄獣28号:04/07/02 10:30 ID:???
光学迷彩攻略法とか少し展開に無理があると思いますが、世の中科学では
解明出来ない事もあるという事で暖かく許容していただきとうございます。

>>Inocent World作者
何か凄い事になってますね。さらにその扱い方もかなり意表を突かれました。
自分も前のシリーズを書いていた当時、元霊媒師なパイロットが主人公に
倒された兵士やゾイドの怨霊を呼び出すなんて話も考えた事もありましたが、
それも所詮は過去の話です。とりあえずガブリエルという怪物ゾイドをどうやって
攻略するのか見守らせてもらいますよ。
あと、自分の家の近くにもインフィニティーはありませぬ・・・(ノДT)

221 :悪魔の遺伝子 128:04/07/03 13:10 ID:???
イクスがエレクトロンブレードを展開した。エレクトロンブレードがスパークを起こし、そのまま
カンウに跳びかかったのだった。しかし、カンウはまたも身体を傾けてそれをかわした。さらに、
イクスの右腕を掴み、イクスが跳びかかってきた時に使った力を逆に利用し、そのままイクスを背中から地面に叩きつけたのだった。
「うおおお!!!」
無論その衝撃はコックピット内のラガールにも強くのし掛かった。しかし、マリンとカンウはさらに
イクスの右腕を掴んだまま、プロレスで言う“腕ひしぎ十字固め”を極めたのだった。
「うあああああああああ!!!!」
ラガールがイクスと共に絶叫を上げた。そして、その後にそのまま気絶するのであった。
「ハア…思ったより手こずっちゃったな〜…。ルナリスちゃんはどうだろう…。」

「ったく…コイツ等どうやって倒すか?」
ハーデスはなおもシャドーフォックスの攻撃を受け続けていた。機体のダメージなどやはり無いに
等しい物であるが、やはりこのまま受け続けるワケにもいかなかった。
「考えろ!!考えるんだ!!この世に絶対な物などありはしない!!光学迷彩にも何か弱点があるはずだ…考えるんだ!!」
どうにかシャドーフォックスの攻撃をかわしながら、ルナリスは必死に考えていた。そんな時だった。彼女の目に突如として湖が飛び込んできたのだった。
「湖…これだぁぁぁ!!!」
ルナリスは何かひらめいたと思うと、とっさに湖へとハーデスを走らせたのだった。
「逃がすな!!追え!!」
無論シャドーフォックスはハーデスの後を追った。
「姿が見えないなら…見えるようにしてやればいいんじゃないかぁ!!」
ルナリスがそう叫ぶと共に、ハーデスがその両腕を湖の中に突っ込んで泥をすくい、そのまま周囲に向かってひたすら投げつけたのだった。
「何だ?アイツ気でも狂ったか?泥遊びをやるような歳でも無かろうに。」
「ハッハッッハッハッハッ!!」
なおも泥をすくっては投げを続けるハーデスの姿を見て、シャドーフォックスに乗っていた暴走族等は嘲笑を浴びせていた。
「よし!!これでお前らはもう終わりだ!!」
突然泥すくいを止めたハーデスの中でルナリスはそう叫んだ。暴走族等は誰もが拍子抜けしていた。

222 :悪魔の遺伝子 129:04/07/03 13:12 ID:???
「俺達が終わりだと?終わりなのはお前の方だよ!!お前!!」
彼等がそう言った時、ルナリスの顔に笑みが浮かんだ。
「ハア…あんたら…私が何も考えずに泥を投げていたとでも思ってるのかい?」
「何だと?ハ!!!」
その時、彼等は愕然としていた。彼等の乗るシャドーフォックスが泥をかぶり、その姿が丸見えになっていたのだ。
「確かにアンタ等の光学迷彩は完璧だったさ!!けど、いくら光学迷彩だって自機そのものの姿は消せても、その機体に付着した異物は消せないよなあ…。」
暴走族等が青ざめたその時、ハーデスの尾の付け根部分に装備されているミサイルランチャーを覆い
隠す装甲が展開し、内部に仕込まれたミサイルが一気に撃ち出されたのだった。
「う…うわあああああ!!」
それはあっという間の出来事だった。シャドーフォックスの姿を丸見えにした泥は、同時に機体熱に
よって暖められ、それによって熱源探知に反応してしまったのだ。無論そこを突かれて彼等は
ミサイルの餌食となり、辛うじてかわした者も直接ハーデスの爪によって叩き落とされるのであった。
「は〜…思ったより手こずったな…。とはいえ、光学迷彩の攻略法が編み出せただけまだマシか…。」
「あら!そっちも終わったみたいね?」
こうして、マリンとルナリスは再度合流した。そして、互いに見合わせる。
「さ〜て!これからどうする?多分また攻撃し掛けてくると思うよ。」
「こりゃもうセコイ手はやめて一気に勝負をかけるしかあるまい。」
「んじゃ!行こうじゃない!!その勝負をかけに!!」
こうして、カンウとハーデスは一気に勝負を掛けるべく、ヘルレーサーズの暴走地点まで走るのだった。

時は既に夜になっていた。空には辛うじて二つの月が大地を照らしている。そして、ヘルレーサーズ達も一時暴走を休止して休憩や食事などをとっていた。
「それにしても、ラガールさん帰ってこないな〜…。」
「確かに…。まさか…ラガールさんまでやられたんじゃ…。」
「そ…そんなワケあるかよ…あのラガールさんに限って…。」

223 :悪魔の遺伝子 130:04/07/03 13:15 ID:???
たき火を囲んでラーメンを食べていた暴走族数人がそう言っていた。やはり突如現れた謎の刺客
(マリンとルナリス)が行った数々の罠による犠牲者の多発。さらに討伐隊として出発したラガール隊
は今だ帰ってこない。この事実は確かに彼等を浮き足立たせる物だった。
「ラガールめ…しくじりやがったな…。」
スルメイカをかみしめながらスズキは一人そう呟いていた。そして、彼は立ち上がり、ブエルに乗り込み始めたのだった。
          「ようし!!お前ら休憩は終わりだ!!それでは行くぞぉぉ!!」
               「オ――――――――――――!!」
彼等の暴走は再会された。再び轟音を立て、ヘルレーサーズの大軍団は闇夜を暴走する。既に夜に
なっているという事もあり、彼等のゾイドはサーチライトを点灯し、さながら昼のように明るくなっていた。
「む!」
そんな時、スズキは自らの暴走進路上の遥か先に二体のゾイドの姿がある事に気が付いた。
「お前ら!!一時止まれ!!」
スズキが他の者に命令を送り、彼等は一時停止した。その時、その二体のゾイドが徐々に彼等に向かって一歩一歩歩み寄ってきた。
「ついに勝負に出てきたつもりか…。」
スズキがそう呟いた時、その二体のゾイドはサーチライトの光をあびた。それはカンウとハーデスだった。
「貴様等…目的は何だ。」
スズキがそう問いかけた時、マリンの顔に笑みが浮かべられた。
「いやね、アンタ等の暴走行為を良く思ってない人がいたのよ…。その人の依頼かな?それに、周辺住民も迷惑してるみたいだし、一石二鳥って物じゃない?」
と、そう言い終わった時だった。突然数体のセイバータイガーが飛びだしてきた。
「ラガールさんや他の仲間達の敵討ちだぁぁぁ!!!」
彼等の目的は仲間の敵討ちであった。暴走族にしておくには勿体ない程の男気を持った男達である。
しかし、それは勇気とは言えない。無謀な行為でしかなかった。
「悪いけど貴方達はお呼びでないの!」
無論彼等はカンウのクラッシャーテイル、そしてハーデスの加重衝撃テイルによってホームランにされた。

224 :Inocent World:04/07/03 17:57 ID:???
ルガールの機体は青く光る亡霊の隙間をぬってガブリエルを追う。
だが、立ちはだかる敵の数は無限なのだ。彼の腕と強化された機体を持ってしても全ての射線を避ける事は不可能に近かった。
「クッ!アストラル体はビームや実弾まで撃つか!!」
ルガールを無視したアストラル体は、後方で幻覚にもがく能力者達に襲い掛かる。
「あああぁぁぁ!!助け…」
引っ切り無しに通信機から悲鳴が聞こえ、突然途切れる。ルガールは無線を切った。
彼は目の前のレーダーを全く見ていなかった。元々、アストラル体はレーダーに映らない存在だ。
目視と気配で全てを読み切る。彼の全身に瞬間的な寒気が走り、全神経を周囲の敵とガブリエルに集中する。
――不可能に近い。だが、不可能ではない。
ガブリエルは、アストラル体で壁を作ってその奥に隠れていた。
「前代未聞だな、こんな戦い」
彼の心のどこかで、そう呟く声が聞こえた。次の瞬間左に殺気を感じ、ブースターを吹かして急加速する。
彼の機体の真後ろを、半透明の荷電粒子砲が通り過ぎていった。
全方位から撃ちかけられる砲火を、グラビティバイソンはギリギリで全てかわしていく。
無数の亡霊が重なり合った「壁」が見えた。ルガールの指がトリガーに掛かる。
22連砲が「壁」を吹き飛ばした。
その向こうに、ガブリエルは居た。ルガールは爆発しそうな心臓の鼓動を抑え、放たれた火球をかわす。
「私はヒューマニストでは無いし、妙な宗教思想にも染まっては居ないがな…」
白銀の鎧を纏った様にも見えるガブリエルの姿が、モニターの前に迫る。
「…死人の眠りを妨げる貴様のやり方は好かん。貴様の大好きなあの世にさっさと逝け」
ドリルホーンがガブリエルを貫き、穿たれた穴にとどめの22連砲が叩き込まれる。
閃光と白い波動が地の底を駆け抜け、ガブリエルが爆発した。

225 :Inocent World:04/07/03 18:41 ID:???
爆発――という表現が正しかったかは解らない。何故なら、ガブリエルは強烈な閃光と突風を生じたに過ぎなかったからだ。
しかし、その閃光が駆け抜けた時、青いアストラル体が揺らめいて消えていくのをルガールは見た。
何故かは知らないが、感謝されている気がした。
「…任務失敗、だな…」
ルガールは落ち着いているつもりだったが、それでも最も重要な事を忘れていた事に気付いた。
任務内容は「ガブリエルの捕獲」だったのだ。「破壊」してしまったと言うのはつまり「任務は失敗に終わった」と言う事である。
だが、その時リニアがガブリエルの居た場所を指差した。
「見て、何か残ってるよ」
ルガールはそれを見た。ガブリエルの居た場所に、何か光る物が浮いている。
丁度それを確認した瞬間に、ルガールの懐にあった通信機が鳴った。
<もしもし、聞こえているのなら応答せよ!>
先見隊長の声だ。ルガールはコックピットの通信回線を切っていた事に気付いた。
「ああ、聞こえている。…ターゲットを破壊した。任務は失敗だ」
すると、相手は予期せぬ事を口にした。
<いや、本体を捕えなくともあのエレメントを回収すれば任務は成功だ。良くやってくれた>
ルガールは「エレメント」を再度見やった。微かにオレンジ色を帯びた光を、アイアンコングがカプセルに入れている。
被害は悲惨な物だった。能力者と言えども、あの幻覚に対抗し切れなかったのだろう。
「ねえ…」
リニアがルガールの肩を揺らした。
「みんな、どうして戦っているの?」
ルガールは少し間を置いて、微塵の迷いも感じさせない口調で答えた。
「……生きるためさ」

半数以下に減ったガブリエル捕獲隊が地上に出てきたのは、真夜中の事だった。

226 :Inocent World書いてる物体:04/07/03 18:45 ID:???
中ボスだったので意外にあっさり逝きました…

>>鉄獣28号氏
え……(゚Д゚)ポカーン
自分はもしかしてあなたのネタを パ ク っ て し ま っ た のですか?
過去の作品は隅々まで読んだ訳ではないので被ってしまったのかも…ボキャブラリー狭っ!

227 :鉄獣28号:04/07/03 20:14 ID:???
>>226 >>Inocent World作者さん
>自分はもしかしてあなたのネタを パ ク っ て し ま っ た のですか?

いえいえ!決してそんな事はありません!!
自分が言った事はあくまで前にそういう話を考えていたというだけの事で、
別にそういう話を書いたというワケではありませんから。

228 :恐怖の亀裂の作者:04/07/04 00:08 ID:???
徹夜が続いてシステムダウン状態でした_| ̄|● パソコン共々。

鉄獣28号さんへ

泥掛けは有効そうですね。自身を偽装するだけの物である以上周りに何か付いてしまえば…。
遂に直接対決の時が来るみたいですね。

Inocent Wolrdの作者さんへ

ネタは多かれ少なかれ何処かでパクッてしまっている恐れ有り…。
無茶苦茶な事を言えばそもそも言語や文法その物が教育と言う形で強制的にパクラさせられているのでそこまでいかなくても?
あんまり長引かせると…ダレます_| ̄|●それの防止?も兼ねて良く別の所へ話をかっ飛ばしてしまうのが自分の癖だったりして…。
実際はパクッて無かったみたいですし良いんじゃないですか?それに同じ物を題材にしても人事に話の”立ち位置”?によって全く違った物に変わると思いますし?

229 :恐怖の亀裂 350:04/07/04 04:41 ID:???
ここに1機の異形が存在する。その名はベルゼンラーヴェ…。もめにもめた仕事の成果である。
海底深くに停止しているヒュージスター内部の格納庫の一つを丸々占拠して尚足りなく畳まれて居る尾羽5本。
それは孔雀のそれ。ゾイドに在るまじき人のそれと同じ形状を持つ手。イルカを思わせる尾。全容を見るまでも無くそれの一部を見た者は思わず非常識だと言う事だろう。
少しガイロスの民話を知る者はそれが竜面の悪魔で装飾過多と貪欲を司る存在を模したものだと知る事も出来る。何故そんな姿をゾイドがしているかは途轍もない疑問だが。

アーヴェラーファクトリーズは新規に兵器開発を本格的に開始した当初ZOITECやその他の企業等から機体の開発を取り敢えず注文してくれる顧客を紹介して貰う。
無作為に無謀にそれを受けた結果アホの様相を醸し出す資料の山と共にこの機体の制作依頼がZOITECを通してネオゼネバスから注文される事となった。
混乱に次ぐ混乱を経ての事だが結局自身の力量を見せんが為に機体を開発、完成させたと言う。とことん馬鹿な話だとラフィーレはそれを見て思う。
わざわざ危ない橋を渡ってまでこんな機体を作る必要は無いし作っても引き渡しなどする必要も無いと考える。注文通りに組み上げればそれで済んでいたのにそれを良しとしなかった。
更に理解に苦しむ。技術者とはこの様な者なのか?「それはちょっと違いますお姉様。」ぎょっとして振り向くとそこには誰も居ない…訳では無く毛布に包まれたまま転がって来たセフィーナが足元に居た。

「…うり。」容赦無くセフィーナを足蹴にしころころとその場で転がす。「目が回ります〜。」「どうやって縄を?」更にころころセフィーナを回しながらラフィーレは聞く。
「あの後目を覚ましたツヴァイトさんが切ってくれました。」「ウソッ!?じゃあ奴は!?」「そのまま転がって行きました。」「…馬鹿か?」流石に理解が出来ずラフィーレは頭を抱える。
逃がした事よりも巻かれている毛布等に包まったまま転がって行った事の方が理解に苦しむ。思わず「脱げば良いのに…。」ぼそっと呟いた。当然その間はセフィーナを足蹴にしてころころと回したままである。
「〜…吐き気がします。もう駄目ですお姉様…うええ。」「ええっ!?セフィーナ!?しっかりしなさい!こんな所で吐いちゃ駄目よ!!!」今更何を言うと言うレベルの言葉だった…。

230 :悪魔の遺伝子 131:04/07/04 09:49 ID:???
「私達の目的はアンタ一人だよ…。デーモンスズキさんとやら…。」
「お前らの仲間にしても、誰一人死んじゃいないよ。もっとも入院は必要だと思うがな…。」
マリンとルナリスはそれぞれ言い、カンウとハーデスは前に一歩踏み出た。その時だった。
           「ハッハッハッハッハッハッハッ!!!」
突然スズキが大笑いし始めたのだった。それには他の者は皆驚いた。
「たった二人で俺のタマ取ろうとするとは中々座った根性してるじゃねーか!!しかも、道に色々
ばらまいたりとセコイ手使うからどんな卑怯者だと思ったら、普通に戦っても強いみたいだしなあ!!
しかもお前ら白いゾイドと黒いゾイドでふたりはゾイキュアとかやっとるし…。」
「いや、だからそれどういう意味なのよ…。」
「わかったぜ!!お前らのその勇気に敬意を表して、受けてやろうじゃねーか!その挑戦とやらをよ!!」
スズキがそう叫んだ後、ブエルのエンジンをさらに強く掛けられ、もの凄い轟音が響き渡った。
「“デーモン”の異名を持つ割には結構話の分かる人じゃない…。」
マリンが笑みを浮かべながらそう言った時だった。突然ブエルの前に数機のブレードライガーが現れたのだった。
「ちょっと待って下さいスズキキャプテン!!いくら何でもキャプテン自らが行くワケには行かないでしょう!!ここは我々にお任せ下さい!!」
「ヤツ等はラガールを倒した奴だぞ…。」
「だからこそです!!ここは俺達“剣騒団”にラガールさんの敵討ちをさせて下さい!!」
ブレードライガーに乗った男達は決して退かなかった。彼等も暴走族にしておくには惜しい程の男気を
持った男達であった。ちなみに彼等が言った“剣騒団”とはヘルレーサーズに属するチームの一つである。
「良いだろう…好きにしろ…。」
彼等の男気の敬意を評したのか、スズキは了解した。そして、それを聞いた剣騒団は彼におじぎをするのだった。
「ありがとうございます!!ようし!!キャプテンの了解が下りた!!早速行くぞ!!」
「オ――――――!!!」
そして、彼等の乗るブレードライガーが一斉にカンウとハーデスの方を向き、咆哮したのだった。

231 :悪魔の遺伝子 132:04/07/04 09:52 ID:???
「オイオイちょっと待てよ…。アンタ等は別にお呼びじゃねーっつーの!」
「ぶっちゃけありえなーいって!!こうらスズキ!!さっきあたしらの挑戦受けるって言ったのはウソだったの!!?」
「そんなデカイ口叩くのは俺達に勝ってからにしてもらうぞ!!」
と、ブーイングを垂れるマリンとルナリスに対し剣騒団のブレードライガーの一気がブレードアタック
で斬りつけてきたのだった。半ば不意打ちだったとはいえ、カンウはその一撃をギリギリでかわした。
「っていきなり危ないじゃないのよ!!」
「分かった…。ならばお前ら叩きのめす。」
二人はそう言うとカンウとハーデスは咆哮し、身構えた。そして、剣騒団も緊張していた。
「気を付けろよ…相手はゴジュラスギガとデスザウラーだ…。生半端な事じゃ勝てねえぞ…。しかもふたりはゾイキュアと来たもんだ。」
「いや、だからどういう意味なのよ。」
剣騒団のリーダー格と思しき男が他の暴走族に注意を呼び掛けた時、マリンはそう突っ込みを入れた。
「しかしまあ、ゴジュラスギガやデスザウラーなんて強力なゾイドに乗ってる奴なんて自分の腕に
自身が無い証拠だぜ。そんなヘタレに負けるかよ。確かにアイツ等の手によって多くの仲間が
やられたらしいが、みんな変な卑怯な罠による物らしいし…。これが本当のゾイド乗りの戦いって奴を
俺達が教えてやればいい!!確かに奴の装甲は固いがレーザーブレードで斬りつければ勝機はある!!」
                   「押忍!!!」
彼等はそう言うと、ブレードライガーは一気に身構えた。
「なるほど…。これでヤツラの手の内を見ようと言うことっすか?」
「まあ、確かにそれもあるな…。」
ブエルの助手席でその様子を見ていたナビゲーターの言葉に、スズキは笑みを浮かべながら頷き、そう言うのだった。
「んじゃあもう準備はOKなワケね?」
と、マリンがそう呟いたその時だった。カンウが目にも留まらぬ速さでブレードライガーの一機を掴み、
そのまま片腕で持ち上げた後に地面に叩きつけ、またもやプロレスの“腕ひしぎ十字固め”を極めてきたのだった。

232 :悪魔の遺伝子 133:04/07/04 09:54 ID:???
「な!!!!」
そのあまりの速攻に皆は唖然とした。剣騒団の者達はブレードライガーの操縦に絶対の自信を持って
おり、高速戦闘に関しても高い技術力を持っているつもりであった。しかし、今のカンウの動きは彼等を持ってしても捉えられぬほどの速さだったのだ。
「な!!そんな馬鹿な!!」
とっさにカンウの背後にいた別のブレードライガーがブレードに装備されたパルスレーザーガンを
カンウに向け、発射したその時、カンウはそれを身体を傾けるだけの動作で回避し、その直後にその
ブレードライガーにも掴みかかり、そのまま地面に叩きつけたのだった。
「な…ウソだろ…どうやったらその図体でそんな動きが…。」
「まさかラガールさんは実力で負けたのか?」
剣騒団や他の暴走族は唖然としていた。と、その時、三機目のブレードライガーが倒された。
それを倒したのはハーデスだった。すれ違い様にブレードで斬りつけようとしたブレードライガーの
突撃を片足を上げるだけの動作でかわし、そのままブレードを踏みつけて踏み折った。さらに
ハーデスは手近にいたブレードライガーへ跳び、ルナリスお得意の指拳突きで4機目を倒したのだった。
「な!!!こ…コイツも強い…というか何てスピードなんだ…?」
その光景に皆は驚愕していた。彼等は知らなかったのだ。マリンとルナリスは抜群の操縦技術を
持ちながら圧倒的に強力すぎるゾイドに乗っているというセコイ女だと言う事を。特にマリンは
カンウが普通な力押しでも充分勝てる性能を持っているにも関わらず、関節技等、数々の多彩な技を
好んで使ってくるという強いクセにさらにセコイ女である。もっとも、マリン自身は知らない事だが、
先代のパイロットもそうであった。まあこう言う点で血は争えないと呼べるのかも知れない。
「畜生…こんなに強いクセに何でセコイ罠なんか…。」
最後の一機であった剣騒団リーダー格のブレードライガーが倒れ際にそう呟いた。無論これについても彼女らがそれだけセコイ女だったと言う事である。もっとも、一応ヘルレーサーズが余りにも数が多かったという事もあるが…。
「ならもう俺が行くしかあるまい…。」
その様子を見たスズキはそう言い、助手席に乗っていたナビゲーターを降ろし、ブエルを前進させた。

233 :鉄獣28号:04/07/04 09:57 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
フォローありがとうございます。それと、新型のゾイドみたいなのも登場した様子ですね。

234 :Inocent Wolrd:04/07/04 18:18 ID:???
「…反、能力者?」
マサシはルガールとリニアの顔を交互に見た。
「そう。彼女は能力者の力を無効化することが可能なのさ。知り合いの能力者に協力してもらって、確かめたからな」
「ん?お前、能力者嫌いじゃなかったか?」
ルガールは快晴の蒼天を見上げた。
「…いや、能力者にもまともな奴が居たのさ」
「ほ〜う…まあ、連中も人間だからな」
二人の話を無言で聞いていたリニアが、ふと呟いた。
「……今日は、よく晴れたね」
マサシが突然思い出した様に、ルガールの肩を叩いた。
「ぁあ、そういえば!お前しばらく仕事無いんだよな?」
ルガールは無言で頷いた。この間の捕獲任務の後、「一週間は任務無し」の通達を受けたのだ。
別に、捕獲任務でルガールには相当な報酬が出たので任務に出る必要は無い。彼はこの「休暇」を楽しむ事にした。
思えば、ルガールは最近になってやっと“ギルド”軍部のシステムを理解してきた所だった。
まず、この間から参加している様な集団任務は珍しい事であり、基本的には必要最低限の人数で任務へ向かう。
通常任務は、一人で遂行する物が殆どで多くても数えるほどの人数しか参加しない。
――そういえば、任務はどうやって振り当てられるのだろう――そんな事を思っていた時、マサシの蹴りがルガールの脛を直撃した。
「……ッ!!」
「なーにボケッとしてんだ?話聞いてたのかよ…“月読みの塔”の『宝器(アーティファクト)』を、今度こそ頂くのさ」

235 :Inocent World:04/07/04 19:43 ID:???
(上のヤツ、「Inocent Wolrd」って何だ!?間違えましたスマソ_| ̄|○)

「宝器(アーティファクト)」――大戦前の栄華を誇った時代に製造された、超技術の賜物。
その技術力は前例を見ない水準に達し、恒星間飛行をも可能とする一歩手前だった。
現在はロストテクノロジーとなってしまったそれらの遺物を、人は栄光への憧れと微かな皮肉を込めて
アーティファクト(魔導器)と呼ぶ。そして、“月読みの塔”と言えば不気味な文様と謎の金属で出来た外壁で知られる
遺跡の1つだった。風の噂では――遥かな昔、この星に大きな変化を齎した「グローバリー3世」事件以前に存在した
超古代先史文明(数千年前の、更に昔なので先史文明扱い)の産物であったと言う話だ。
それにしても、先史文明の遺跡が残っているなど、俄かに信じがたい話ではあるが…
「…だが、どうやって入る気だ?あの塔の外壁は確か、如何なる兵器を持ってしても傷つける事すら出来なかったと聞くが」
そう、これこそが――これまで“ギルド”さえもあの塔の調査を諦めてきた理由だった。
扉も無く、破壊不可能な外壁に囲まれた地上100mの塔は、どんな手段を以ってしても内部に入れなかったのだ。
やがてこの塔は、誰も近付かない場所となった。近付く必要が無かったからだ。
「勿論、俺だって勝算の無い戦いなんかしないぜ。あの塔に入る方法を見つけた――謎々だ」
「何だって?」
マサシはルガールに暫定カレンダーを渡した。暫定カレンダーは、戦後新たに設定された新暦のカレンダーである。
「謎々だよ、ルガール。あの塔の名前がそのまま答えだった――あの塔の扉は、満月の夜にのみ開くんだ」
「で、満月ってのはいつの日だ?」
マサシの顔が、奇妙な笑みに歪んだ。
「カレンダーを見てみな――まさしく、今夜さ」

「…然るべき報酬はもらうぞ、マサシ」
ルガールは結局、マサシの頼みを断れずに付いて来させられたのだった。
満月が、森の中に聳え立つ不気味な塔を照らし出している。そして――存在しない筈の扉が、そこにあった。
「さあ!お宝探しに行こうではないかッ!!」
興奮したマサシが騒いでさえ居なければ、ルガールにも聞こえただろう。リニアの呟きが。
「この、塔……怖い…!」

236 :Inocent World書いてる物体:04/07/04 19:55 ID:???
いきなり凄い間違い発見…月読みの塔の高さは「1000m」ですよ!
「100m」は…幅、かな?

>>鉄獣28号氏
それを聞いてかなり安心しました…
恐怖の亀裂作者さんも言ってくれましたが、やってる事が同じでも世界観や状況の違いで
内容は違ってくるモンなんですね。…いや、パクリはしませんが。

>>恐怖の亀裂作者氏
システムダウンの原因は如何に?自分は以前物凄いブラクラ踏んでPCフリーズに追い込まれましたよw
ウイルスは無かったのでPC死亡とまでは逝きませんでしたが。
ところで、あなたの話に出てくる人名や機体名は何語ですか?かなりカコ(・∀・)イイ!!のですが。

237 :恐怖の亀裂の作者:04/07/04 21:08 ID:???
そう言えば…コラでインフィニティスレ(アーケード板)にブレードホーンが出てました。
でもほんの一瞬心を踊らせた自分が居て…。

鉄獣28号さんへ

あれはこれから戦闘しますが今後の為にかなり理不尽かつ荒唐無稽な事をさせる予定です。
〇〇〇ベインとかG〇ンダムとかを題材に使ってしまいましたので…。
グスタフがどの様な戦闘をするのか?楽しみです。

Inocent Worldの作者さんへ

パソコンは自慢のコードレス光学マウスがご臨終になられまして全く動かせずにモニターも付いたままでどうしようと思っていたら…、
ケースが電源を起動中に押すとシャットダウンの項目が出るタイプだったことを思い出し何とかなりました。正確なシステムダウンじゃ在りません。
体の方は…デモン〇〇〇とかスパロボMX、スパロボDをやりながら生きているマウスを徹夜(合計3日)で探索していたらバタンと…。
やっぱり怖そうな所なんですね月読みの塔…。

後名前は組み合わせは完全に造語的でドイツ語と英語が基本です。知っている物を駆使して名前を組み立てて居ます。今回は初の何も考えずにゴロが強そうなオリジナルな名前を付けたのですが。
もしかしたら意味が有ってとんでもない馬鹿になっている可能性も捨てきれません_| ̄|○

238 :恐怖の亀裂 351:04/07/05 06:04 ID:???
毛布を剥ぎセフィーナを立ち上がらせ手を引きトイレに叩き込むラフィーレ。「何でこんな目に?」身から出た錆と言う事は彼女の脳には端から無い。
しかしここに来るまでにセフィーナは迷っている筈なので奴が何処に消えたかは見当が付かない。そんな事を考えていると「ヤッホー?ラフィーレ?大漁よ!」
そう言ってベルゼンラーヴェの格納庫に入ってくるフェニス。何かを引っ張って居る様だがそこで見当が付く引き摺って居るのは奴だな…と。
当然のように頭部にたんこぶを作り目を回しているファインが有った。「食い物の恨みは怖いのよ?ふふん…。」

「つまみ食い!?」よもや毛布に包まって転がり食堂に気付かれずに侵入。食事が出るのを待って食事をしていたという…。大胆不敵、傲慢不遜等と言えば凄い奴と思われそうだがその見た目が芋虫状態とあれば無謀としか言い様が無い。
そこまで見付から無かったのは物凄い事なのかもしれないが?食事を一通り貪った所で丁度フェニスに見付かったらしくそのまま御用となった様だ。「馬鹿だ。間違い無い。」もう一度ベルゼンラーヴェを見る。「あれ…コクピットらしき物が見当たらないわね?」
それを聞いて何時の間にか何とか成ったセフィーナが「珍しい所に有るので解らないでしょう?お姉様?」得意になって言う彼女に何か負けたような気分がするが場所を聞いてみるラフィーレ。
すると「首の付け根部から胸に掛けての場所に有るんです。装甲に被われているので外側からは解りませんよ。」
確かに…従来のゾイドは必ず覗き穴的な機構が有るか頭部にコクピットが有るので見分け易い物だがセフィーナの言う通り外側からは全く見当も付かないと評価できる物だ。

「それにああ見えても一般的なゾイドと一緒でちゃんとコクピットから外を視認出来るんですよ?」そう言いながらセフィーナは格納庫の下を見ると何か小さい物が素早く通気孔を伝い外に出るのを見付ける。
「何があったの?セフィーナ?険しい顔をして?」フェニスが聞くのも聞かずにその床の通気孔に走り寄る。「やっぱり…艦長さん!?聞こえますか?第2級警報を急いで浮上して下さい通気孔に何かが居ます!」それの通った跡らしい粘性の少ないキラキラした分泌物を見て言う。
「了解したオーナー。じゃあさっきの奴は見間違いじゃないって事だな!」知り得ない何かは驚異だ。潜航したままでは危険である。

239 :恐怖の亀裂 352:04/07/05 08:19 ID:???
急速に浮上するヒュージスター。巨大なヒトデが海面に姿を表すとそれは何かに絡まれているのがようやく解る。
急速浮上の所為でその場でしゃがんで凌いで居たラフィーレ達は突然現れた小さく細い物を目の当りにする。「此奴!昨日の蔦!」
細くても見覚えの有る忌々しい蔦。しかも不遜にもセフィーナに絡み付こうとしたのを見てラフィーレの理性は吹き飛ぶ。
物凄い勢いで飛びかかる蔦を数本掴むとそのまま握り潰す。「私の妹に手を出そうとするとは身の程知らずがぁ!」
更に飛び出した物をも銃を使わず簡単に握り潰すラフィーレの表情は烈火の如き怒りが見え隠れしていた。

蔦共を退けたのも束の間突然20万tを越える船体が揺れる。「くそっ船底に居るのね!でもストームラプターじゃ手出しが出来ない!」苦々しい顔でラフィーレは言う。
「艦艇には水中戦用の装備は無いの?」フェニスは言うが「水中で使えるのは音波砲やメーザー、魚雷ぐらいです。どれも船体を揺らし得るサイズの相手には余り効果が有りません。」
セフィーナはそう言って視線をベルゼンラーヴェに映す。それをラフィーレは見逃さない。「あれなら行けるのね?」念を押すように言う「でもお姉様?操作系統が2種類で戦闘は使い方が違います。」
「そんな事はどうでも良いの!沈んだら納品も出来ないし命も無いのよっ!」押しの一言に流石にセフィーナも観念する。

「えっ?この形は…?」コクピット内でラフィーレは直立操作仕様の操縦桿等を”装着”する。確かに独特の物だが説明を聞き安心半分心配半分のラフィーレ。
肘から下に掛けてアームガード状に固定し操縦桿はボール状。コクピットに電気が通るとマグネッサーで支持シャフトから外しても使用できる仕組みらしい。隣にはサポートとしてフェニスがシートに座っているが当然同じ格好をしていた。
足は直接床を踏むと1歩踏み出す様でやはり専用らしき物を足に付ける要領だ。「ワーキングローダーとかと同じタイプね…。半分トレースして半分は操作するタイプみたい。」フェニスは随分と簡単に言うがラフィーレはこのタイプの操縦は初めてである。
「でもどうしてこんな面倒な操縦法なのかしら?」何も知らない者が動かしても大丈夫な様に中央に有る機体を少し動かしてみる。「何?トレースフィードバックが早い!?と言うよりダイレクトよ!これ!?」危うく転倒しそうになる。

240 :悪魔の遺伝子 134:04/07/05 08:33 ID:???
「おお!!ついにキャプテンが動くぞ!!」
「こりゃ絶対血の雨が降るぜ!!アイツ等も可愛そうに…。」
スズキの勇姿に、他の暴走族はそう言い合っていた。と、そんなときマリンとルナリスはジャンケンを行っていた。
「ジャンケンポン!!ジャンケンポン!!」
「………。」
その光景に皆は唖然としていた。これから本当の戦いという殺伐とした場の空気を読めない様なそのジャンケンをする光景は皆を拍子抜けさせる物だった。
「よっしゃ!!私の勝ちね!!」
「ったく…。分かったよ。好きにしな…。」
どうやらジャンケンはマリンが勝った様子で、ルナリスとハーデスは後方へと下がった。
「お前らどういうつもりだ…。」
「何って…。アンタ一人で戦うんだからこっちも一人で行こうかなって思ったワケよ…。」
その時、スズキはニヤリと笑みを浮かべ、ブエルのエンジンを強く掛けた。
「二人でのコンビネーションがゾイキュアの売りなのだがな…。まあいい…。ならば俺相手に一人でかかった事を後悔させてやるぜ!!!」
「いや、だからそれどういう意味なのよ…。」
困った顔をしたマリンを尻目にブエルはとてもグスタフとは思えぬもの凄いエンジン音を立て、辺り轟音が響き渡った。
「スゲエ…スゲエぜ…何時にも増してキャプテンが格好良く見えるぜ…。」
その光景を見た他の暴走族は感激していた。これこそが彼のカリスマなのだろうか。
「…………。」
一方、マリンも先程とは打って代わって深刻な表情をしたまま黙り込んでいた。
「どうした?いきなり怖じ気突いたか?」
スズキはニヤリと微笑みながらそう言った。一方マリンはルナリスへ通信を送っていた。
「ねえ…ルナリスちゃん…どうしよう…。」
「どうしようって…何が?というかちゃん付けするな!!」
「相手がグスタフじゃあ関節技が掛けられない…。」
                  ずげげげげっ
その時ハーデスは見事な前転を見せるのだった。一瞬かすかに地面が揺れた。

241 :悪魔の遺伝子 135:04/07/05 08:36 ID:???
「関節技って…お前本当に関節技が好きなんだな〜…。ったく…スピードを生かした上での
パワーファイトが得意なゴジュラスギガに乗っておきながら関節技を好んでるなんて…セコイというか…何というか…。」
「あら、そう言う貴女だってデスザウラーで“蝶の様に舞い、蜂の様に刺す”な戦いを好んでるじゃない!セコイのはお互い様でしょ!」
「そりゃそうかもしれないな〜…。」
こうして、何気にルナリスはマリンに言いくるめられていた。
「んじゃあ行こうか?」
マリンがそう言ってカンウごとブエルの方向を向いた時だった。突如もの凄い速度でブエルが体当たりをかけてきたのだった。
「ってきゃあ!!」
とっさに左足を上げた上で身体を右に傾け、どうにかかわした物の、それにはマリンは驚いた。
「いきなり危ないじゃない!!」
「バカが!!よそ見をしているお前が悪いんだ!!」
ブエルはもの凄い速度で走り去ったかと思うと、直ぐさま反転してまたもやカンウの方へ戻ってきた。その速度は時速300キロを超えていた。
「なめんじゃないわよ!!」
突っ込んできたブエル目がけ、カンウはサッカーボールの要領で思い切り蹴り飛ばそうとした。しかし、
カンウの足が当たると思った直後、ブエルが旋回しギリギリの所でかわされたのだ。さらに、ブエルはカンウの軸足に体当たりを仕掛け、カンウはバランスを崩して倒れ込んでしまうのだった。
「おおおお!!キャプテンすげええ!!!」
その光景を見た他の暴走族は手を叩いて喜んでいた。
「アイタタタ…。ちょっと甘く見ちゃったかなあ?」
「ハッハッハッ!どうだ?私と代わるか?」
起きあがろうとしていたカンウに対してハーデスが近寄り、ルナリスはマリンに対してそう言うのだった。それに対して、マリンは手を横に振った。
「イヤイヤ…ルナリスちゃんが出張るまでも無いって…。」
「そうか?まあ精々頑張れよ…。」
ハーデスが再び後ろに下がった後、カンウはブエルに対して再び構えた。

242 :悪魔の遺伝子 136:04/07/05 08:39 ID:???
「さあさあ!どんどん来ちゃってよ!」
カンウ同様胸を叩いて自信たっぷりに言うマリンに対し、スズキは困った顔をしていた。
「お前…さっきの俺の一撃を見なかったのか?お前ごとき俺には勝てんという事が…。」
「イヤイヤ…。だからこそだよ…。私は!」
「ワケの分からねえ事言いやがって!!!ならば今度こそ完全に息の根を止めてやる!!」
ブエルが再び発進した。速度は先程を遥かに超えていた。超高速のままブエルはカンウの側面を
すれ違うように走り去り、距離を取ったかと思うと反転し、カンウ目がけて突撃してきたのだった。
その時の速度はまさしく時速600キロを超えていた。
「食らえ!!キャノンボール死の連撃弾!!」
スズキがそう叫んだ時だった。ブエルの全身が光を纏い、さらに速度が上がったと思うと、そのまま
カンウ目がけて体当たりをかけ、走り去ったと思うとさらに反転して直ぐさま再び体当たり。それを目にも留まらぬ速度のまま幾度も繰り返すのである。
「出たぁぁぁ!!キャプテンのキャノンボール死の連撃弾んんん!!!これを食らってしまえばヤツはスクラップ確実だぜぇぇぇ!!!」
光の弾丸と化し、カンウ目がけて何度も高速で体当たりをかけるブエルの姿を見て、皆は手を叩いて大騒ぎだった。
「どうだあ!!いかに頑丈さが取り柄の貴様でも一溜まりも無いだろう!!」
超高速のままカンウをなぶっていくブエルの中でスズキはそう叫んでいた。
「おい!!そこのデスザウラー!!仲間がやられそうになってるのに助けに行かないのかぁ!!?」
何もせず、ただただカンウを見守っているだけのルナリスとハーデスに対して、暴走族の一人が
そう茶化した。しかし、やはりルナリスとハーデスは何もせず見守るだけだった。
「(今のアイツのあの目は今にもやられそうになっている目じゃない。一見受けにまわっていながら何かを狙っている目だ…。)」
ルナリスはマリンとカンウの姿を見ながら内心そう思っていた。彼女は信じているのだ。マリンを。
そして、ルナリスの言うとおり、マリンの目は恐怖と絶望に打ち震えた目ではなく、何かを狙っている目をしていた。

243 :鉄獣28号:04/07/05 09:03 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
毛布にくるまって芋虫状態で移動する様は想像すると笑えました。

>>Inocent World作者さん
能力無効化能力なんてあると、今後の能力者戦も楽になるのでしょうか?
それと、月読みの塔には何があるのか楽しみです。

244 :Inocent World:04/07/05 19:04 ID:???
「…あー、これが超古代先史文明の科学力ってヤツか?」
ルガールでさえ口が開けっ放しになった。外から見た時には100mほどの幅しか無かった塔の直径は、
内部から見ると明らかに1000m以上の広さがあった。
「擬態空間…外見と実際の容積が明らかに違う際に用いられる表現だが、これはそいつの進化版だ」
塔の中央は吹き抜けになっているが、最上階は見えない。吹き抜けの空間には無数の機械や巨大な歯車、
ベルトコンベアのような物まで存在し――それらが、支えも無く浮遊している。
「アーティファクトより、こっちの方が超技術に見えるんだが?」
マサシはルガールの問いに答えなかった。代わりに、彼は愛機である白いジェノザウラー「マーシー」を歩み出させた。
「…ふん、新しい物好きめ」
如何せん、マサシはジャンク屋のクセか「古い物<新しい物」という思考が抜け切れない。
超古代先史文明であろうと、大戦前の技術ほどではないと彼は考えていた。
ルガールは、吹き抜けを囲むように上へ伸びる螺旋通路を見つけた。それも、2重螺旋形の物だ。
ゾイドでもそこは充分に通る事が出来た。マサシはと言うと、既にその通路を駆け上っている。
ルガールも通路を上っていった。上まではまだまだ距離がある。
「それにしても、つくづく不思議な塔だな…どうやって建築したのかも、想像すらできん」
ルガールがそう呟いた時、リニアが唐突に叫んだ。
「――!?逃げて!!何か来る!!!」
200mほど上がった所だった。だが、下からの爆音と振動は彼らのゾイドを警戒させるのに充分だった。
ルガールは吹き抜けから階下を覗き見た。一階の床が消滅している。何かが通路を上がってくる。
彼は操縦桿を握る腕に鳥肌が立つのを感じた。能力者やガブリエルのプレッシャーとは違う、強烈な威圧感。
彼の機体は後ろを振り返らずに走り出した。リニアがバックモニターを見て悲鳴を上げる。
「何あれ!?ゾイドが…燃えてる!!」
「サラマンダーのようだが…全身を炎に包まれていると来ては、火神“ザン・ビエ”とでも呼ぶべきか?」
ザン・ビエの通った通路から下は炎の海と化し、通路も熱で溶け出している。
逃げ場が無い――そう解っていても、上へ逃げるしか道は無かった。

245 :Inocent World書いてる物体:04/07/05 19:09 ID:???
今日は時間無かったので単発投下です…

>>恐怖の亀裂作者氏
自分のマウスも一度動かなくなりまして、
「動け、俺のマウス!何故動かん!!」
とかやってたら電池切れであるという事に気付きました…w

>>鉄獣28号氏
ヤヴァいグスタフキタ――(゚∀゚)――!!
能力者戦も楽になっては面白くないので色々と制限設けようかな(体力使うとか…)

246 :恐怖の亀裂 353:04/07/06 06:55 ID:???
しかし直に操作に慣れるラフィーレ「私の出番は無さそうね…。」コンディションモニターを見ながらフェニスはサポートシートで言う。
慣れてしまえば後は簡単だ。軽く回し蹴りをしてみると驚く程綺麗なフォームで回し蹴りを機体が行う。「体の構成が人型に酷似しているのはこの為ね…でもこのボールは?」
そう言いながらセイフティーロックの掛かったトリガーを引くと腕部の銃火器が小気味良く機動する。「よし!準備完了!出撃するわ!何処から出ればいいの?」
すると足元がゆっくりと動き出し真下に海面が現れる。「行くわよ!フェニス!サポートお願いね!」「了解!一部の火器もこっちみたいね…。」ベルゼンラーヴェは前に踏み出し海面に飛び込んだ。

水中に移動するとシステムが自動的に水中戦用に切り替わり使用できない武装にロックが掛かる。今使えるのは全領域用高耐圧バルカン砲や腕部内蔵レーザーウィップ、ショックガンランチャー等の他に”バスタークロー”が有る。
「バスタークローなんて有った!?」ラフィーレはそれらしき物が見当たらずあたふたする。他にも疑問符が付き纏う武器が幾つが有るが今の所使えないので無視する事にする。一気に艦底を抜け海中に躍り出るベルゼンラーヴェ。
屋内であたふたしていた時とは比べ物にならない安定した水中機動を見せる。「!?何故っ?」流石にこれは理解の範疇を越える事態だ。人の動きを模倣するのなら水中では余り挙動が宜しくない筈だがこの機動力は素晴らし過ぎる。
良く見ると…今までロック表示されていた装備が起動しているらしい。

「面白いじゃない?スケイルアクセラレーターって機構?」フェニスはそう言いながら戦闘に参加する者とは思えない様にそれを調べて悦に浸っている。「そう言う物なの?それ?…と言うより連絡が来ないわね?まさかっ!?」
ラフィーレの確認を待つまでも無く通信機能に障害があったようだ。
ヒュージスターの船体自体は締め上げられているが力が足りないらしくこの手の話で良くある船体が軋みを生じ悲鳴を上げているという深刻な状況は無い。第一浮上が出来ている時点で力で船体を征する事が出来ない事は明白だ。
「あいつ通信妨害でも出来るのかしら?それなら!」レーザーウィップを展開する。細い特殊合金製の誘導糸を垂れ流す頂点には菱形8面体のアンカーありそれを引っ張る形で目標に接近する。

247 :恐怖の亀裂 354:04/07/06 07:44 ID:???
船体に巻き付いているのは見間違える事の無い忌々しい蔦の集合体。獲物を前にした猛禽類の様な目付きになるラフィーレ。
「お〜お〜来たねぇ?戦闘モード突入〜。」フェニスの茶化す声等耳に入らないかの様にそれを無視して蔦の1つをレーザーウィップで切断する。
緑色の液を流しながらそれは水の底に沈もうとするが切断しただけでは飽き足らないのかそれを小間切れにするまでレーザーウィップを振り続けた。
強力な敵意に扇動される様に中心部を形成する者の意思でベルゼンラーヴェに蔦が一斉に襲い掛かる。

「邪魔をするな!」全領域高耐圧バルカンを発射すると胸部と頭部の2箇所左右対称4門から特殊形状の弾が散蒔かれる。「わお!?お約束だね〜。」
これもまた何かの決まり事の如く明らかに異常な威力で蔦を吹き飛ばす。海が緑色に染まる。マズルフラッシュが独特な事から余り距離は飛ばないだろうがレールガン機構で打ち出すようだ。
また内蔵火器等の説明を我関せずと覗いては目を輝かすフェニスを更に置き去りにして戦闘を続行する。「気になるから…行け!」何処にもそれらしき物の無いバスタークローを起動させる。
するとレーザーウィップが収納され手首から下が手刀の形を取り回転を始める。「何かの冗談?」しかし威力は充分で更に近付く大型の蔦を薄皮の如く引き裂く。
「…」出鱈目な戦闘力に正直引いてしまいラフィーレはすっかり気分が冷めていた。

「!?」しかし目の前に現れた蔦は囮だったようで他の蔦に機体を縛り上げられる。「しまった!?」またやってしまったと歯を食いしばるラフィーレに気付いたフェニスは何か操作をする。「ほい!」
すると手首の回転が止まり今度は昔話の通り無駄そうな装甲が回転を始めて蔦を切り裂く。「もしかして無駄そうな装甲って?」ラフィーレが初めてフェニスの方を向くと「全部バスタークローよ。」
機構的には片側手足一箇所づつを使用できるらしいと説明を受けて残った足を拘束する蔦を排除する。「来る!」素早く機体を浮上させると元居た位置には魚雷を思わせる巨大な刺が通り過ぎている所だった。
「いやぁ〜相変わらずだね。その本能的な行動予測は…。」そう言いながら何か興味深い物を見付けたらしくフェニスはまた黙る。「?」怪訝に思いながらもラフィーレは何とかヒュージスターから蔦を引き剥がそうと奮闘する。

248 :恐怖の亀裂 355:04/07/06 08:40 ID:???
ショックガンランチャーで近寄る蔦を排除しながら船体に巻き付く蔦を1つづつ切断、排除していくベルゼンラーヴェ。
しかしヒュージスターのサイズと余りにも鬱陶しい迎撃用の蔦に焦りを覚え始めるラフィーレ。頭の中には侵入した蔦が誰彼構わず縛り上げ締め上げる最悪の事態が浮かんでいる。
「そこっ!妄想止めっ!」物凄い勢いでハリセンがラフィーレの顔面を襲う。軽い音がしてラフィーレは痛みと共に正気に帰る。「何最悪の事態を想像してんの!?そんな暇が有ったら早くこいつを引っぺがす!」
フェニスの言い分は確かだが何か納得がいかない。今度はそれを糧にするかの如くラフィーレは蔦に襲い掛かった。

少しして何かのロックが解除される。「ボルカニックストライクゥ〜!?」恐ろしげな名前の物が表示される。間違い無く武器だ。「それは脚部装甲に電力が集中して装甲が振動を開始。それで相手に電撃と発生した衝撃を叩き込む兵器である!」
「そこっ!今度はナレーション風に説明しない!」自分に巫山戯るなと言って置いて自分はそうかとフェニスを睨むラフィーレ。しかし正直機体に魅せられている自分が直ぐ隣に居るのが凄く悔しい。
奴の設計した武器に惹かれている…これを使えばまた奴に負ける。今度は完全敗北だとプライドが告げるがそれを必死で打ち消そうとするラフィーレ。蔦を排除しながら必死に自身のプライドと同時進行で格闘する。
ミス無く的確に武装を使用しながら蔦を切り離していくが本体らしき場所を叩かないと鼬ごっこの繰り返しになる。

「良いのか?奴を見返せなくて?お前は今でも負け犬だ!ラフィーレ!この機体も大本は奴の設計理論だ。このまま動かしても奴の手柄だぞ?」
この後に及んで操作を邪魔するプライド。醜い、悔しい、鬱陶しい。そして一度機体の動きを止めてラフィーレは叫ぶ。
「負けて当然だ!一々くだらない理屈を付けて正当化等している!負ける度に根に持ち愚痴を零すのがプライドならばそんな物は要らん!砕け散ってしまえっ!!!」マイクのスイッチが入っているのも気にせずそう叫ぶと機体をまた操縦し始める。
相手の動きが遅く見える。前にもまして勘が冴え渡り予想通りの場所に予想通りの事が起きる。真因的な負け癖のプライドをねじ伏せただけでここまで変わるとは思いもしなかった。
極自然に迫る蔦の群れ目掛けてボルカニックストライクが発動する…。

249 :恐怖の亀裂の作者:04/07/06 08:46 ID:???
鉄獣28号さんへ

うわぁぁぁ…やっぱり体当たり。しかも何たらライガー級の速度で。デスザウラーとかも転倒。
ライガータイプやジェノタイプなら吹っ飛んでいってしまうんでしょうね…。

Inocent Wolrdの作者さんへ

空間が歪んでいるとは…何かやばさが際立つ塔ですね。それに…やっぱりマーシーなんですねタシロさんの機体の名前w

250 :恐怖の亀裂の作者:04/07/06 09:44 ID:???
Inocent Worldの作者さんへ

_| ̄|○マサシさんだったよ…すいません。普通に間違えてました_| ̄|●

251 :悪魔の遺伝子 137:04/07/06 11:49 ID:???
「(さっきライガーゼロイクスを捉えた時の事を思い出すのよ…。あれを応用すれば奴を捕まえる事くらい…。)」
何度も光の弾丸と化したブエルに、カンウの全身を打ち付けられながらもマリンは内心そう考え、目を瞑った。
「しかし…なんて頑丈な奴だ…。このままじゃあこっちがまいっちまう…。」
一方優勢に見えたスズキとブエルも、何度打ち付けても倒れないカンウの頑丈さに驚いていた。
相手に向かって体当たりをかけるという事は、同時に自分自身にもダメージが返ってくるのである。
「ようし!!こうなったら一気に勝負を駆けてやるぜ!!」
ブエルは直ぐさま体当たりを止め、そのまま走り去って一旦距離を取ったあと、カンウの方向に向き直ったのだった。
「いくぞぉ!!最大出力だぁぁぁぁ!!!」
ブエルはさらに強い光を放ち、もの凄い轟音と共にさらなる超高速のままカンウ目がけて突っ込んで
来たのだった。その速度はもはや600キロどころの騒ぎではなかった。もはや本当に光の弾丸と
化したそれを食らえばいかなる者も一溜まりもない。そう思えるほどの速度だったのだ。
しかし、カンウはなおもそこを動かなかった。
「死ぃぃぃぃねぇぇぇぇ!!!!」
その強力なGで顔が引きつったスズキがそう叫んだ時、カンウとブエルは激突した。
                     がぎゃぁぁぁん
重金属同士がぶつかり合うもの凄い轟音が響き渡ったその時、カンウは宙を舞っていた。ブエルに吹っ飛ばされたのだった。
「フ…やったな…。」
スズキが勝利を確信したその時だった。突如ブエルの機体がバランスを崩したのだった。
「ど…どうしたブエル!!ってうお!!」
彼は愕然とした。なんとブエルの誇る頑丈な側面装甲がえぐり取られていたのだ。そう、カンウはただ
吹っ飛ばされたワケではない。激突際にその爪をブエルの装甲に斬りつけていたのだ。
その時のダメージが祟ったのか、ブエルはドンドン速度を落とし、ついには停止してしまった。
と、その時だった。なんとブエルに吹っ飛ばされ、宙を舞ったと思われたカンウが突如ブエルの真上に落下し、そのままブエルに乗っかかって来たのだった。
「アハハハハ!!この時を待ってたのよ私は!!」
「な!!?何だと!!?動け!!動けブエル!!」

252 :悪魔の遺伝子 138:04/07/06 11:52 ID:???
ブエルに乗っかかったカンウを振り飛ばさんと、スズキはアクセルを目一杯踏んだ。しかし、ブエルは
全く動かなかった。愕然とするスズキ。と、その時、ブエルの首元にカンウの腕が襲ったのだった。
「形勢逆転キャメルクラァァァッチ!!!」
「うおおおおおおおお!!!!」
ブエルに乗っかかったまま首元を掴んだカンウは、そのままブエルの首を上へと持ち上げる。
それはプロレスで言う“キャメルクラッチ”の体勢であった。ブエルはグスタフであり、グスタフは
虫型ゾイドである。そして虫型は無脊椎動物型ゾイドである。無脊椎動物は固い外骨格を持つ代わり、
内部が脆いという弱点を持つ。それ故に、内骨格を持つ脊椎動物型ゾイド以上に関節技によるダメージは大きく、ブエルは完全に機能を停止してしまった。
「畜生!!」
スズキはブエルのキャノピーを開き、外に転がり出てきた。と、それを見たマリンも、カンウの頭を下げた上でキャノピーを開き、自らも外に出たのだった。
「ゾイド戦の次はパイロット自身の勝負!!さあて!!第二ラウンド開始ってとこかしら?」
戦いはまだ終わっていなかった。マリンのその言葉通り、今度は自分自身がスズキと戦おうとしていたのだ。と、それを聞いたスズキの顔に笑みが浮かんだ。
「貴様…。笑わせるなよ…。お前が俺をその手で直接倒すだと?バカが…そんな華奢ななりで俺に勝てると思うなよ…。」
スズキはそう言うと金属バットを取りだしたのだった。
「さっきのゾイド戦では負けてしまったが、今度こそあの女に勝ち目は無いぜ。キャプテンは一人で50人の相手を血祭りにしたことがあるんだ…。」
「ああ、俺達ヘルレーサーズがまだ弱小チームでしか無かった頃の話だな。あれは本当に凄かった。」
「いずれにせよ、あの女はもうただでは済まないぜ…。結構可愛いのに勿体ない…。」
「こりゃ今度こそ絶対に血の雨が降るぞ…。」
それを見ていた暴走族達は互いにそう言っていた。彼等に戸惑いは無く、むしろ安心していた。つまり
それだけスズキが凄い事を意味していたのだ。ちなみに言うと、彼らもゾイドを降りて直接観戦を決め込んでいた。
「さて・・・どうなるものやら・・・。」
ルナリスもいつのまにかにハーデスを降りており、距離を取った場所に一人腕組みして立っていた。

253 :悪魔の遺伝子 139:04/07/06 11:55 ID:???
「いくぞ・・・その可愛い顔をかち割ってぐちゃぐちゃにしてやるわあ!!」
スズキはものすごい形相のまま右腕に金属バットを握り締め、ゆっくりと一歩一歩マリンへと近寄って
くるのだった。と、その時、スズキが突如スピードを上げて一気にマリンめがけて跳びかかって来た。
「死ねぇぇ!!!」
目にもとまらぬ速度でバットを振りかぶったスズキの容赦のない一撃がマリンの顔面を襲った。
そのスイングはとてつもなく速く、そして鋭い。真っ当に野球をやればホームランを量産出来るのでは
ないかと思われる程速い。いかに鍛えられたマリンと言えどもそれを食らってしまえばたちまち大変な事になるのは想像に難くなかった。しかし・・・。
「あよっと!」
マリンは体を後ろに傾けるというそれだけの動作でスズキのバット攻撃を楽にかわしたのだ。
「な!!」
その一撃をかわされた為に、スズキは自らのスイングに力を持っていかれ、大きくバランスを崩して
しまい、そのスキを突かれ、マリンに軽く蹴りを入れられた後、そのまま倒れこんでしまった。
「な・・・なんだと・・・。」
スズキや、他の者は唖然としていた。一方それをあざ笑うかのようにマリンはニカニカと微笑んでいた。
「一度避けたくらいでいい気になるな!!」
激怒したスズキが再びバットを振りかぶってマリンを襲った。しかし、マリンはその都度かわしていく。
「う・・・うそだろ・・・。オイ・・・。スズキキャプテンは俺たちが束になっても敵わない程強いのに・・・。」
その光景を見ていた他の暴走族は唖然としており、中には開いた口が塞がらぬ者もいた。
「やっぱり暴走族程度じゃその程度なのかしら・・・。」
マリンが何気なく言ったその一言がスズキをさらに怒らせた。
「なんだとこのガキがぁぁ!!暴走族を舐めるなぁぁぁ!!!」
そう叫んだスズキがバットを自らの真上に大きく振りかぶり、そのまま超高速で振りおろした。
                      ガキン
その瞬間、金属同士がぶつかり合う甲高い音が響き渡った。
「んじゃあ、私も得物使っちゃおうかな?バットを持ってる貴方へのせめての礼儀という事で・・・。」

254 :鉄獣28号:04/07/06 12:05 ID:???
ここからしばらくの間(?)生身での戦いになります。その辺ご了承ください。

>>恐怖の亀裂作者さん
グスタフの件に関してはまあ、中には普通じゃない奴もいるという事で。
実際今の路線だと、ぶっ飛んだ設定で登場しても「100年後だから」という
だけの理由で説明がついたりしますからね。
今後も普通じゃないゾイドや普通じゃないZiファイターとか、色々登場させる予定です。

>>Inocent World作者さん
マサシさんの愛機の名前がマーシーとなっている点についてですが、恐怖の亀裂作者さんの
返答を見る限りこれも何かのネタなんですか?
無知をひけらかすようで済みませんが、自分にはよく分かりません。
あと、不思議建造物っていいですね。自分もこんなのやってみたいな〜と思ったり。

255 :Inocent World:04/07/06 19:08 ID:???
ルガールの頭には、しつこくある疑問が付き纏っていた。
超古代先史文明の塔に、どうして戦前技術のアーティファクトが存在するのか。
そして、あのゾイドは何の為にここに存在するのか――という事である。
ザン・ビエが口と思われる部分から青い炎を噴射した。炎はギリギリでかわしたルガールのすぐ横を掠め、
射線上に存在した壁面を貫いた。
「!?炎で壁を貫通する!?」
ビームやレーザーの類ならいざ知らず、炎で壁を貫通したと言う事は噴射速度が桁外れに速いと言う事だ。
「火炎放射器というか…もはや、プラズマジェット砲と形容した方が近いかも知れん…」
<ルガール、コイツは一体…!?>
マサシは一周上の階からザン・ビエを見た。途端に、青い炎が放たれる。
彼は危うい所でそれをかわし、機体右腕部に装備されたマルチウェポンパック「盗幻鏡」を構えた。
「マサシ!!さっさと上へ行け!!」
「まあ待てや。そいつは恐らくアーティファクトを守るために、遺伝子操作で作られたサラマンダーの変異体だ。
早いとこそいつを何とかしないとどうなるか…解るよな?」
ルガールもその事は解っていた。だからこそ、彼ともあろう者が動揺と焦りを見せたのだ。
「あの調子で燃え続ければ、いずれ塔内の酸素は消滅する…と言いたいのだろう」
ゾイドとて、酸素は必要である。あのゾイドが燃え続ける体を維持する為に大量の酸素を消費し続ければ、
いずれは月読みの塔の酸素が無くなる事は目に見えている。そうなればルガール達も助かるまい。
「便利屋時代の教訓を忘れたのかよ、ルガール?『常に冷静に、余裕を持って任務を遂行』…だろ?」
マサシの言葉にを聞いたルガールの目に、冷たい光と微かな笑みが戻った。
「そうだな、私としたことが…逃げるだけが道などと、よくもまあ愚かな発想を」
リニアがルガールの顔を覗き込む。
「逃げないの?…じゃあ、どうするつもり…」
ルガールは彼女の言葉を遮り、操縦桿を握りなおした。
「逃げ場が無いのなら当然――迎え撃つまでだ」

256 :Inocent World書いてる物体:04/07/06 19:15 ID:???
まーた時間無いです…

>>恐怖の亀裂作者氏
「これを使えばまた奴に負ける〜」の所カコ(・∀・)イイですよ!
機体名だけでなく他にも小ネタが色々と(ry

>>鉄獣28号氏
マサシ・T・ホワイト→T・ホワイト・マサシ→T・シロ・マサシ
さらに彼の店は「TASHIRO」。例の伝説の男ですよ!
ホラあの、覗き盗撮覚醒剤バイク吹っ飛ばしの4連コンボで神となったあの(田代砲ABOOON

257 :恐怖の亀裂 356:04/07/07 07:53 ID:???
無数の蔦が発動の為足から離れて一つの柱の如く集結した装甲に叩き飛ばされる。その一撃は水中でありながら一瞬ほんの少し肉眼では確認できないレベルで海を割る。
ただその結果のみがモニターに記録として残される。「ははは…ここより入りたる者全ての望みを捨てよ。この先は無限の理不尽が支配する領域とか言わんばかりね!」規模も狭い範囲だがそれだけに威力は本体にも到達したらしい。
一斉に蔦が暴れ出しさながら戦慄いて必死にヒュージスターにしがみ付く様にも見える。状況は逆転した。未知の力で翻弄されていた者が逆に更なる未知の力を以て圧倒する。
生物の柵から逃れる事が出来る程蔦は力を持たない。突然現れた驚異の前にはそのさがにより恐れる事しか出来ない無駄を付け足した植物の姿が有った。

装甲が脚部に戻り湛えていた紫電の輝きが消える。どうやら何処かでエネルギーチャージを行っているらしいが突然使用可能になっていたので原因が良くは解らない。しかしラフィーレの気分は無駄に爽快だった。理不尽を更なる理不尽で践み潰す感覚。
そうそう味わえる物では無い。しかしここで調子に乗ればまた下らない失態を犯す事だろう。折角の爽快感すら感じる今をみすみす捨てる事は無い。「次!」近くに目標が居ない事を確認してから機体を次の目標に向かわせる。
数秒するとまたボルカニックストライクの使用の可能を示す表示が現れる。良く見れば更にチャージを出来る様だがいよいよ持ってチャージを行っている物が何処に有るのかが気になり始めるラフィーレ。「泳げ!とにかく。空を飛んでも良いわよ?」
フェニスが言う。良く考えれば…初めて見たときに動力も無いのに荷電粒子吸入ファンの様な物が小型だがちょこちょこと装甲に有った気がする。「あれは…水流とか気流で発電をする物だったの?」

パン!と軽い音を響かせ今度は頭頂部にハリセンを貰うラフィーレ。「少しは考える…でも似てるわね〜おつむの出来が他称ライバルさんと。中身の知識が余り役に立たない所が特に…あたっ。」
やはり対抗心だけは確り残っていた様で髪を止めていた豪華装飾ゴムを指で弾いたのだ。
フェニスの鼻頭に紅い跡が残る。そして船内のモニターには間抜けなポーズをしているベルゼンラーヴェが映っていた。それに釣られたのか迎撃用の刺等が飛んで来るが今度はバスタークローを使用して刺を打ち払った。

258 :恐怖の亀裂 357:04/07/07 08:33 ID:???
「面倒だから索敵お願いね?フェニス。」勝手に索敵用レーダーの割り当てをフェニスに移してロックするラフィーレ。
「せこっ!しょうがないわね…後ろ。蔦が3本!大物よ!」フェニスの指示を聞き素早く左腕を後ろに向けてショックガンランチャーで対応する。
1発で一つづつ確実に仕留め更に移動をする。「前!180にねじり合せのでかいのが来るわよ!どうする?」その問いに「当然ボルカニックストライクッ!」
脚部の装甲が一纏まりになり爪先から膝の前にセットされる。「喰らいなさい!ボルカニックストライクッ!!!」水中で電撃と衝撃の伴った回し蹴りが炸裂する。
複数の蔦を捩り合わせた超巨大縄を打撃の接点から叩き切る。先程のただ打つけただけの物と違い破滅的な一撃は切断された部分と本体から切り離された部分を感電で消し炭にしている。

更に怪しげな名前の武器が使用可能になる。「今度は…ライトニングスクライド!?これまた馬鹿っぽい名前ね。」正直な感想を言うラフィーレとフェニス。今度は手刀に電撃を纏わせて突き刺す物らしい。
リーチで言えば間違い無くボルカニックストライクの方が上なのにわざわざ装備されているとなれば当然答えは一つしかない。「非常識極まりない…必殺技なんて前時代的な武器を持っているとは…。」
しかしこれでセフィーナがちらりとベルゼンラーヴェを見たのが理解できる。多分他にもこう言う単体目標に対してのオーバーキルな装備が満載なのだろう。派手な装甲にはまだまだ何か入っていそうな場所が多々有る。
その上注文した奴の関係上ブロックスの接続用のハードポイントが到る場所に有る。何か付ける事でもそう言う類の事ができるに違いない。

「鬱陶しいわね。本体から沈めてしまえ!」素早く移動を再開し殺意の篭もる蔦の森を潜り抜け見えてきたそれに躊躇無く破滅の一撃を放つ。
右手の一撃目が本体の動きを完全に封じると無防備になった中心部に左手を突き出す。「ライトニングスクライド!」今度は反対回転で左の手刀が突き刺さる。
体内器官を間逆のベクトルを持って移動する螺旋の電撃はやがて衝突し激しい火花を散らして爆発的にショートし瞬く間に体を構成する全ての器官を電撃が走り回りその巨体を蹂躙する。
「紫電昇華!なんちゃって!?」そう言ってもう一度両手を蔦の根に打ち込むと爆裂してその体全てが黒く塗り潰されて四散した…。

259 :恐怖の亀裂の作者:04/07/07 08:53 ID:???
鉄獣28号さんへ

良いんじゃないですか?肉弾戦。自分も長々続けた事がありますし今でもちょこちょこと有りますから…。
必要なら良いと思います。

Inocent Worldの作者さんへ

炎で壁に穴が開く。推進力が無い場合は天文学一歩てまえの温度になりますね。速さって凄い。
暴熱翼竜に如何対応するのか!?って感じですね。

260 :悪魔の遺伝子 140:04/07/07 09:58 ID:???
マリンの右腕の袖口から何かが突き出ており、それがスズキのバットを受け止めていた。そして、
すばやく後方に跳び下がったマリンはその右腕の袖口から突き出たそれを左手で掴み、一気に引き抜いた。
「さあ来なさいよ!」
マリンが取り出したそれは木刀だった。それはカンウと出会ったあの日、和尚から渡された彼女の曾祖母が愛用していたという木刀だった。
「ぷ・・・ぐわはっはっはっはっはっは!!!」
マリンの木刀を見た時、スズキは突然大笑いを始めてしまった。
「そんな古ぼけて今にも折れそうなボロ木刀で俺の相手をしようなんてお笑いだぜ!!」
「そうかな〜・・・。そんなにダメかな〜?」
マリンは自らの木刀を困った顔をして見つめていた。と、その時だった。一瞬のスキを突いたスズキが
一気にマリン目掛けてバットを叩き付けて来たのだった。
「む!!」
その時だった。マリンがとっさにスズキのバットを木刀で迎撃しようと振り返したその時、スズキの金属バットがスッパリと斬れたのだった。
               「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
辺りが沈黙に包まれた。その沈黙の中、斬られて宙を舞ったバットの先がカキンと甲高い金属音を上げ、地面に落ちた。
               「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
沈黙はなおも続いていた。そして誰もが唖然とし、皆は開いた口が塞がらない状態にあった。
暴走族達も、スズキも、果てにはマリンとルナリスも唖然としていた。
「おい・・・ちょっと待てよ・・・。俺のバットはチタン合金製の特注品だぜ・・・それが何で木刀で斬れるんだよ・・・。」
「んな事私に言われたってわかんないわよ・・・。」
科学では解明できそうに無い超常現象と呼ぶべき光景に、皆はなおも唖然としていた。

261 :悪魔の遺伝子 141:04/07/07 10:02 ID:???
「(それにしても・・・和尚さんの言った事は本当だったんだ・・・。)」
マリンは自らの手に持った木刀を眺め、内心そう思っていた。そもそも、その木刀は“鉄鋼樹”という
惑星Ziに存在する植物の中でも最強クラスの強度を持った巨木、しかもそれの樹齢千年を超える木の
枝(枝と言ってもこれも相当に巨大かつ堅い)を削って作られた代物であったりする。無論マリンは
そんな事など知る由も無いし、元の持ち主であった彼女の曾祖母がどういう経緯でこれを手に入れたの
かも謎であると言える。という以前に、チタン製バットを斬った理由になってないし・・・。
まあ、あえて仮説を立てるとするなら、マリンが木刀を振った際のスイング速度が超高速に達し、
それによって発生した強力な風圧が作用してバットを切断したのでは無いかと思われるが、いずれにせよ非科学的だという事である。
「ええい!!!もうこれ以上考えても仕方が無いわ!!バットで殴りつけるなどもうやめだ!!貴様はこの手で殴り殺す!!」
スズキがバットを投げ捨て、そう叫びながらマリンへ迫ってきた。それを見たマリンも、木刀を袖の中に直しこみ始めるのだった。
「わかったよ。なら私も素手で行かせてもらうよ。」
そして、両者は互いに構えた。
「ハッハッハッ・・・あの女・・・馬鹿正直に武器を直しこみやがった。」
「ああ・・・あいつ・・・絶対痛い目を見るぜ。」
「キャプテンの真骨頂は素手でこそ初めて発揮されるんだ。」
「随分前、相手チームを威嚇する意味で見せてくれた瓦十枚割りは凄かったな・・・。」
他の暴走族等も、沈黙から回復しており、それぞれ互いにそう言いあっていた。彼らの言葉からするとスズキは素手でも強い様である。
「うおおお!!!」
スズキが高速でジャブを繰り出してきた。しかし、その高速の連撃もマリンはすばやくかわしていく。
「な!!コイツやっぱり速い!!」
と、スズキがマリンの顔面目掛けてフックを叩き込んだその時である。マリンが頭を下げるようにその
攻撃をかわすと同時にスズキの後方に回り込み、背後からスズキの腰の部分を思い切り掴んだのだった。

262 :悪魔の遺伝子 142:04/07/07 10:13 ID:???
「うおお!!!」
その時、マリンよりも幾分も大きいスズキの体が浮いた。そして美しい孤を描いて後ろへ回転し、
そのままスズキの脳天が地面に思い切りたたき付けられた。それはプロレスで言う“バックドロップ”の体勢であった。
「ああ・・・アイツ間接技だけじゃなく、投げ技も好きだったっけ・・・。いわゆる“組技”が好きなんだな・・・アイツ・・・。」
その光景を見ていたルナリスは冷静な表情でそう呟いていた。
「さあ!これで私の勝ちでしょ!」
スズキを掴んでいた手を離し、ゆっくりその場に寝かせ、スズキを見下ろしながらマリンはそう言った。
「ま・・・まだまだじゃ〜・・・。」
「ええ〜?マジ〜?貴方意外とタフちゃん?ぶっちゃけありえな〜い!」
まだやる気がある様子でヨロヨロと起き上がってきたスズキを見た時、マリンは困った顔をしていた。
「ウオラオラオラァ!!!」
スズキはさらに超高速のまま連続パンチを繰り出してきた。しかし、やはりマリンには当たらない。
「ったくしょうがないね〜っと!」
マリンは困った顔でそう言うと、パンチを打ち込んで来たスズキの右腕を目にも止まらぬ速度で掴み
掛かり、さらにそのまま足を引っ掛けてきたのだった。それは彼女の好きな“腕ひしぎ十字固め”で
あるが、今までのそれと違い、相手を寝かせた状態でかけるのではなく、相手が立った状態で仕掛けて
いた。相手が立ったまま行うという事は、かなりのテクニックが必要とされる。いずれにせよスズキの右腕に絶大なダメージがかかるのは変わらなかった。
「うごあぁぁぁぁ!!!」
案の定、スズキは苦痛に顔を歪ませながら絶叫していた。

263 :鉄獣28号:04/07/07 10:36 ID:???
>>恐怖の亀裂作者さん
オーバー○キルとかス○イドとかちょっとアレな単語が見えるのは気のせいでしょうか?
いや、失礼な事を言ったのであるならば誤りますが・・・すみません。

>>Inocent World作者さん
炎で壁に穴があくってかなりの高温って事ですよね。
そういえば空想科学読本では炎も何万度とかになるとプラズマ化するとあったような・・・。

264 :恐怖の亀裂 358:04/07/08 05:16 ID:???
「…おい…。」合計4発のライトニングスクライドの威力は海水の援護を受けて巨大な蔦の集合体は派手に感電しその熱で炭化、四散。
船体に沿って海に拡散して消える。使ったこっちも機体に有る電流の受け流し用に機体全体に網目の様に通っている通電式ラインアースが焦げ付いていた。
「余剰電力をまた取り込む機能も有った筈だが…もしかして…?」もしかしても無くまだ取り付けて無かった…。威力は兎も角実は死にかけた事に気付き2人揃って魂が抜けた様に呆然とした。

「だから痛いです。お姉様。」「遺体も居たいも異体も有るか!こっちは危うく死に掛けたんだからね!」セフィーナの頭を小脇に抱えてぽかぽか殴るラフィーレ。「全部違うよ?それにどんぶりは2回まで。」
出遅れて指を咥えて観ていただけのキリカから有る筋の者なら本当に痛いつっこみを受けるラフィーレ。「は〜い!もうちょっと下!そうそこで止めて!」ソニアは何時もの光景に最早興味無しの様で死に掛けた原因たる装置の取り付けを手伝っている。
「でも〜その割りには喜んでいましたね?お姉様?」痛い所を直撃され頭を抱える腕の力が強まったのは言うまでもない「だから〜痛いです〜!」更にラフィーレの目が光り「いや!今日こそ…コロス…。」「あ〜お姉様がキレました〜!!!」
何時までこの調子かは解らなかったが話から切り離されてしまった或る男は「人生の…す…スタッフ…ロールが…見えたで…あり…ま…す…。」フェニスがそれを発見して「バッドエンドで良かったな?リプレイ可能だ!」と言う。溺れて死にそうに成っていたそうだ。

事の終わり喧騒が終わり格納庫には平穏が戻る。何とか死を免れたセフィーナが綺麗に整備され全ての装備を終えたベルゼンラーヴェが目の前に居る。その姿は有る話を知らない者が見れば滑稽の極みだったであろう。
「その昔ある山奥に一人の悪魔が居ました。悪魔はその素顔を竜の仮面に封じられて目が見えません。ですが彼には余り良く見えませんがもう一つの目が有りました。」機体を見上げて昔話を誰とも無く話し始めるセフィーナ。
「良く見えない目で更に動くとけがをする剃刀の鎧を着せられて服を仕立てる仕事を誰に頼まれる事なくしています。そしてその服は仕立てている間に何度も鎧の刃で切れてしまうので出来上がる時には…。」「緋色の綺麗なドレスになりました。」声が重なる。

265 :恐怖の亀裂 359:04/07/08 07:08 ID:???
「その話好きね?セフィーナ?」そう言うラフィーレに「はい。ちょっと切ないですが…。」そう答える。
残りの内容を2人で続ける。

”誰も知る事なくただドレスを仕立てるだけの悪魔。何時か山の麓に村ができ、それは町に、そして国になりました。”
”悪魔はある日とうとう見付かってしまいお城の地下に繋がれます。そしてそのドレスはこの世の物とは思えない美しさで人々に絶賛されました。”
”やがて年月が流れ彼が悪魔と思われなくなりただの仕立て機として扱われるようになります。しかし悪魔は何も感じていません。唯々ドレスを仕立てるだけです。”
”何時しか牢の中はドレスで一杯になり彼は地上で仕立てを行い始めます。その頃からは悪魔は時の王女さまと女王さまのドレスを仕立てる程の立場になります。”
子供向けに編纂されている為文章はぶつ切りで挿絵が無ければ成立しない程文は表現が少なく辛うじて物語として成立するかしないかの物である。

ー中略ー
”ある日隣の国へ嫁ぐ事になった王女様から緋色だけじゃないドレスが欲しいと悪魔はおねだりされます。しかし怪我で布に色を付けている彼にはそれができません。”
”王女さまは考えます。緋色に混じらない色に染められた魔法の糸で刺繍をして貰おうと彼の居た山の頂上に居る魔法使いに会いに行ってしまいます。そしてそのまま帰って来ませんでした。”
”王女さまは帰れませんでした。魔法使いの話では糸を血に染まらぬ物とする為には悪魔自身の命が必要だと言われたのです。王さまが早くに亡くなり彼を父親代わりにしていた王女さまは泣きます。”
”勝手に代わりをさせその上命を奪うなど優しい王女さまには出来ない事でした。しかしその話は風に乗って悪魔の知る事となります。王女さまはしばらくしてどうしようも無いとお城に帰って来ます。”
”しかしそこに悪魔の姿は無く。その生涯最高のドレスが出来上がっていました。緋色の布地に光無くとも虹色に輝く糸による壮麗な刺繍。どうしても王女さまの願いを叶えたい悪魔は自らの命を魔法の糸に変えたのでした。”
”その後王女さまは隣の国へ嫁ぎそのドレスと一緒に持った虹の糸に守られ幸せに暮らしたと言います。 ー終わりー”
「でもお姉様?本当は御話はここで終わらないのはご存じですか?」そう突然振られ「知る訳ないでしょ…。」ちょっと先が気になるラフィーレ。

266 :恐怖の亀裂 360:04/07/08 08:55 ID:???
「知りたいですか?」セフィーナはラフィーレに問い掛ける。「どうせだから聞きたい。(反応速度0,02sec)」
話してくれるならどうしても聞いてみたいと思う。何故あの機体がベルゼンラーヴェなのかを…。

”王女さまの亡くなった後少し経って隣の国では何年も続けて大雨が続き酷い有り様でした。そして遂にその年の洪水は国その物を飲み込もうとしていました。”
”王女さまの孫の王子さまは王女さまが話していた御話を唯一信じていました。魔法の虹の糸を取り出すと悪魔に教えて貰ったと言う魔方陣を糸で描きました。”
”するとどうでしょう。巨大な水竜として生まれ変わった悪魔がその洪水を止めました。その水を地に落とすとそこに大きな湖ができたそうです。”
”その後も魔法の虹の糸はそれが失われるまでその国に降りかかる災厄を退け続けたと言う事です。”
「ちょっとうろ覚えですがこんな感じなんです。」セフィーナは恥ずかしそうに言う。「なる程…それであれの名前がああなるのね。」ラフィーレは頷く。

「あらゆる災厄…考え得る敵に拮抗し得る力とそれを最大限無駄無く行使できる操縦系統や物理的限界の壁に挑戦した兵装。強い訳ね。」ラフィーレは呆れる。
更に「その先の拡張性。こんな物本当に渡して良いの?下手をすると戦況は泥沼に陥るわよ?共和国は反撃を目指して新しい機体を開発しているし…。」
「大丈夫ですお姉様。幾らブロックスのシステムフォーマットで制作されていても大本のコアはこちら側。最低でも3ヶ月は解析に掛かります。その上での応用、開発では3年は掛かります。」
「でもそれって傲慢で不遜な見解じゃない?」流石にラフィーレはつっこみを入れる。「根拠はちゃんと有りますよ。」「どんな?」ラフィーレは聞いてみる。

「実は…あの機体って完全なワンオフなんです。」「お〜いちょっと待て?」余り言及はしないが後の答えが微妙だが彼女の頭の中で輪郭を持ってくる。かなりの実感を持って。
「特に胸部に内蔵されているキメラのコアと通常のブロックスのコアは兎も角として大本の魔族型のコアは偶然蘇生に成功した物なので調整を含む何もかも理屈で出来る物じゃないんです。」
「…やっぱり。」納得する。存在すら疑われる幻獣や魔族型のコアなら再現等まず不可能だ。古代Zi人が超常科学技術で生み出したコアなら量産は完全に無理と言う事だ。

267 :恐怖の亀裂の作者:04/07/08 09:22 ID:???
鉄獣28号さんへ

デンデンキニシテナイデス。力業で納得させる方法として逆に遣わせてもらう事にも成りましたし。
ブロックス系統のゾイド如きが最強を目指すならこれぐらいやらないと無理だと思いますし…。
ついでに〇クライドは英語で回転に関係する単語だったような気がします。

そして遂に明かされる木刀の秘密…まるで神話のファランクスですね。並の金属を受け付けない硬度を持つ木…イカす。

268 :悪魔の遺伝子 143:04/07/08 10:48 ID:???
「どうよ!!これが単なるケンカ殺法のアンタ等と私の違いだよ!!柔道・空手・レスリングだけ
じゃない!!ひそかにさりげなくちょこ〜っとコマンドサンボや柔術なんかもやっちゃったりしちゃったりして・・・。」
「コマンドサンボに柔術って・・・アイツ本当に組み技が好きなんだな〜・・・って空手もやってるって言う事は打撃技もちゃんと出来るって事か!!?」
なおもスズキに技をかけながらのマリンの自慢にルナリスはそう突っ込みを入れていた。
ちなみに先程マリンが言った“コマンドサンボ”と“柔術”について、やはり柔道や空手に比べて
知名度が低いと思われるので一応簡単に説明をしておくが、柔術は柔道の前身とも言われる物であり、
より実戦的な物となっている。一言で言うなれば組技と打撃技が程よく混じりあった物と考えてほしい。
次にコマンドサンボであるが、地球のロシアという国で発達した、柔道や柔術、さらにレスリングや
その他の格闘技を組み合わせた関節技主流の格闘技“サンボ”をさらに軍事的に発達させた物であり、
普通の格闘技では禁止されている様な危険な攻撃もコマンドサンボではOKだっりと、本当に軍事的な格闘技になっている。
「うおあああああ!!!」
「さあさあどうよ!!さっさとギブアップしちゃってよ!!」
なおもマリンはスズキに技をかけ続け、スズキは苦痛に絶叫をあげていた。
「キャプテンが危ない!!」
とても見ていられなくなった他の暴走族の内の数人がとっさにスズキに加勢しに入ろうとした。が、その時彼らの前にルナリスが立ちはだかった。
「二人の戦いの邪魔はさせないな。」
「うるせえ!!どきやがれ!!」
男の一人がルナリス目掛けて殴りかかろうとし、腕を振り上げたその時、ルナリスの突きが男の顔面に
叩き込まれていた。その突きはとてつもなく速く、そして重い物であり、男はそのまま後ろにいたすう人を巻き込みながら吹っ飛んでいった。
「つ・・・強ええ・・・。」
「大人しく黙って見てろ・・・。」
ルナリスの強さに驚愕し、唖然としながら彼らは加勢を中止した。一方、マリンはまだスズキに技をかけていた。

269 :悪魔の遺伝子 144:04/07/08 10:52 ID:???
「うおおおおおお!!!」
「ホラホラ!!さっさとギブアップしてよ!!じゃないと腕が折れちゃうよ!!」
いつまでたってもギブアップしようとしないスズキに流石のマリンも困った顔をしていた。
そんな時、耐えかねたのか、スズキはマリンごとパッタリと倒れてしまった。
「ハア・・・もういい加減やめようよ・・・こんな事・・・。」
マリンは技を解き、立ち上がりながらそう言った。しかし、それでもスズキは立ち上がってきたのだった。
「まだまだじゃあ〜・・・この程度でへこたれちゃあ・・・あの伝説の暴走族ライン=バイスに笑われるって物なんだよぉぉぉぉ!!!!」
右腕を必死に左手で押さえながら、いつ倒れてもおかしくない程ヨロヨロとしながらも、気力でなんとか奮い立たせたスズキが渾身の力を込めてそう叫んだ。
「え・・・?ライン=バイスって・・・。」
スズキのその言葉を聞いた時、マリンは目を丸くし、拍子抜けしてしまった。
「どうやらライン=バイスを知らないようだな・・・。ライン=バイスってのはな・・・。俺たち暴走族の
誰もが憧れる最強にして最大!!伝説の暴走族!!その強さは極道だって裸足でコソコソ逃げ出す程の、まさに暴走族の神と呼ばれるお人なんだよ!!」
「いや、ライン=バイスって私の死んだ曾お爺ちゃんだよ・・・。」
                   「え・・・?」
スズキを含め、全ての暴走族達が思わず唖然とし、周囲が沈黙に包まれた。
「う・・・嘘言うんじゃねえ貴様!!ライン=バイスを愚弄するつもりか!!それはお天当様が許しても俺達ヘルレーサーズが許さんぞ!!」
「いや、本当だよ。現に私の名はマリン=バイスだし・・・。嘘だと思うなら戸籍謄本でも何でも調べがいいさ。」
                   「え・・・?」
彼らはまたもや黙り込み、再び周囲に沈黙が包まれた。
「ウソ付けぇぇぇ!!!お前があのライン=バイスの曾孫って言う割には全然似てないじゃねーか!!」
「そりゃそうでしょ。私は曾お婆ちゃんの方に似たんだから・・・。でもこの顔の傷の付き方は
曾お爺ちゃんに似てるかな?と言っても最初から付いてた物じゃないし、傷の付き方もたまたま同じように付いたってだけだし・・・。」

270 :悪魔の遺伝子 145:04/07/08 10:58 ID:???
                「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
再びスズキ達は黙り込み、辺りは沈黙に包まれた。そして、そんな彼らにマリンは言った。
「貴方達さ・・・。曾お爺ちゃんが何で暴走族をやめたか知ってる?それはね・・・上には上がいる事が分かったからだよ・・・。」
「う・・・上には上がいる事・・・?」
疑問深そうな顔でスズキがそう言った時、マリンはゆっくりと頷いた。
「そりゃ私だって曾お爺ちゃんの口から聞いただけで細かい事はわからないけど、当時、ライン
曾お爺ちゃんが、他の様々なチームとの抗争を全て勝ち抜き、名実共に最強の暴走族になったその時、
突然現れた一人の女性にチームごと全滅させられたんだって。それはもう一瞬の出来事だったとか。」
「たった一人の女にやられただと?」
「そうだよ。確かに当時の曾お爺ちゃんや他の仲間達も相当に強かったらしいけど、その女性はさらに
その上を行く強さだったのよ。しかも笑えるのが、その女性が曾お爺ちゃんの暴走族チームを潰した理由がうるさくて夜眠れないからだって!」
「うるさくて夜眠れない・・・。それだけの事で・・・。」
スズキ等は唖然としていた。しかし、マリンはなおも続けた。
「その後、その女性が共和国将校だったという事を知るなり、曾お爺ちゃんは彼女に惹かれる様に後を
追って共和国軍に入隊し、彼女の部下としてあの大戦を戦い抜いた。といういきさつ。」
「軍人になっていたのか・・・俺達はてっきり極道ドラフト会議で指名されて、そのままスカウトされて極道になったとばかり・・・。」
                   ずげげげげっ
真面目な話をしていた時にいきなり言ったスズキの言葉にマリンは思わずすっ転んでしまった。
ちなみに彼らの言う“極道ドラフト会議”とは、その名の通り極道界のドラフト会議である。
いわゆる不良だの悪そうな奴を、これで色々決めたりして極道界にスカウトしたりするらしい・・・。
「アホかあんたら!!ウチの曾お爺ちゃんは極道になる程落ちぶれてちゃいないよ!!戦争が終わった後は実家のゾイド修理工場を継いだりして真面目に働いたのよ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
彼らの持っていたイメージとは違うのか、その現実にスズキ等は唖然としていた。

271 :鉄獣28号:04/07/08 11:13 ID:???
今日の書き込み分に登場した単語やその説明に矛盾とかあると思いますが、
あんまり気にしないでください。正直言うと自分もあまり詳しくないので。

>>恐怖の亀裂作者さん
>遺体も居たいも異体も有るか
これ、一瞬誤植と勘違いしたのですが、シャレだったんですねw
あと、童話ネタもよかったと思います。つまり、昔の伝説というか
おとぎ話というか、そういう昔話が真実だったとかそういう事ですかね?

272 :Inocent World:04/07/08 19:04 ID:???
ザン・ビエが螺旋通路を登ってくる。
空気の温度が急上昇し、コックピット内も冷却機能が無ければ今頃灼熱地獄だ。
「どうやって倒すのか、まずはそれを見極めさせてもらおう!」
22連突撃砲が火を噴いた。隙間無く砲弾がザン・ビエに吸い込まれて行き、その炎を貫いた。
――何の手応えも無い。ただ砲弾は炎のカーテンを突き抜け、向こう側の壁で炸裂したのが見えた。
「!?…コイツ、まさか?」
ザン・ビエの頭部(と思われる)が、炎の中から飛び出してきた。
ルガールはそれを間一髪でかわすが、ザン・ビエの頭部は完全に本体を離れている。
「え…パーツが分離して飛ぶの!?」
「落ち着いてよく見ろ!これはBLOXに搭載された物と同じマグネッサージョイントだ!」
マサシの機体が右腕部のビームカノンを放った。だが、直前に攻撃を察知したザン・ビエはピンク色の火球を吐き出す。
ビームはその威力を火球に散らされ、ザン・ビエに当たる事は無かった。
「チィッ!!…どんな兵器積んだらああなるんだぁ?一回、分解して調べ…」
ザン・ビエは彼に二の句を継がせなかった。今度は黄色い炎がマサシ目掛けて放たれ、マサシは盗幻鏡のシールド部で防ぐ。
が、次の瞬間黄色い炎は巨大な爆発を起こし、マサシの機体は壁に叩き付けられた。
しかし、ルガールもマサシの事を気にしている余裕は無い。第一…彼に、助けなど不要の筈だ。
ルガールは22連砲を再び放った。ザン・ビエが再び炎の中に身を隠す。
次の瞬間、唐突にリニアが叫んだ。
「…来る!ルガール、右ぃッ!!」
この時、ルガールでなければ突然の出来事に反応が遅れていただろう。
しかし、彼は頭で理解するよりも速く彼女の言葉に反応した。グラビティバイソンが右方のバーニアを開き、左に飛ぶ。
コンマ数秒後に、彼の機体があった空間を、右斜め下から突き上げるような火線が貫いた。
「…リニア、君は…」
彼女はその言葉を遮り、笑った。
「ううん、勘が良いだけ!」
ルガールは再び迫った青い炎をかわし、振り返らずに呟いた。
「所詮私とて、無力な老兵に過ぎん…私を、導いてくれ」

273 :Inocent World書いてる物体:04/07/08 19:12 ID:???
途切れ途切れに書いてるからネタが繋がらないかも…?

>>恐怖の亀裂作者氏
あー、何か技名で逝くとブラッディースクライdうわなにをすr(あがが

>>鉄獣28号氏
やっぱ有名なんですね、空想科学読本…
でも、考察スレとかであの本を引き合いに出すと叩かれます(´・y・`)ショボーソ

274 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/08 20:37 ID:???
空想科学読本は、読み物としての面白さ=著者の思いついたツッコミ
を成立させるのが第一ですからね。
正確な考証や元ネタの把握は二の次なので、
その辺の区別がついてしまう人に不評なのは仕方のないところでしょう。
しょんぼりすることは無いかと。

275 :悪魔の遺伝子 146:04/07/09 09:58 ID:???
「まさか・・・そ・・・そんな事が・・・あったのか・・・。それにしても、ライン=バイスのチームを潰した女ってのは何者なんだ?」
「ああ、それウチの曾お婆ちゃんだよ。」
            「ちゃっかり結婚してやがるうぅぅぅぅぅ!!!!」
驚愕の事実(彼らにとって)に思わずスズキ等は思い切りそう驚愕の叫び声を上げていた。
「そ・・・そんな・・・俺達が持っていたイメージと全然違うじゃないか・・・。ライン=バイスは最強の男、最強の暴走族じゃなかったのか?」
「まあまあ・・・その手のイメージっては後々に色々美化されて行く物だからね。実際と違っても仕方が
無いよ。マオ曾お婆ちゃんだって、先程言った通り、曾お爺ちゃんの暴走族チームを一人で潰したり、
あの大戦においても緑の悪魔なんて呼ばれたりしてさ、今でも戦争評論家連中に悪魔だの英雄だの
過大美化されたイメージで語られていたりするけど、本当は泣き虫さんで誰よりも傷付きやすい人だ
ったんだよ・・・。まあ、強さそのものは本物だったらしいけど・・・。」
                  「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
彼らはまたもや唖然としてしまった。マリンの言った事は彼らにとってはウソの様に思える話であった
が、不思議とウソを言っている様に感じられず、その現実に彼らはショックを受けていたのだった。
と、その時、さっきまで唖然としていたスズキが体勢を立て直し、再び構えたのだった。
「あんた…。まだやる気?」
「確かに俺達はライン=バイスを過大美化しすぎていたのかもしれねえ…。しかし!!だからと言って
俺達は暴走族はやめねえ!!俺はライン=バイスにあこがれる者としてではなく!!ヘルレーサーズを率いる一人の暴走族としてお前と戦う!!」
スズキが力を込めてそう叫んだ時、マリンの顔に笑みが浮かんだ。
「面白いじゃないの…。」
「うおおおお!!!!!」
スズキが自らに気合いを入る為の叫び声と共に渾身の力を込めてマリンに殴りかかった。その時だ。
またも避けられると思われたその拳がマリンの腹部に思い切り直撃していたのだった。

276 :悪魔の遺伝子 147:04/07/09 09:59 ID:???
「かは…。」
「うおおおおお!!!!」
マリンは怯んだ。しかしスズキは攻撃を続ける。重く、速いパンチのラッシュがマリンの全身に撃ち込まれ、そのままマリンはダウンしてしまった。
「や…やったぜ…。意外と打たれ弱かったみたいだな…。」
「やったぁぁぁ!!!キャプテンの逆転勝利だぁぁぁぁ!!!」
その場に倒れ込み、まったく動かないマリンの姿を見て暴走族達は大喜びだった。
「バカが…。」
暴走族の大歓声の中、ルナリスがマリンの元へと歩み寄ってきた。その顔は怒りに満ちあふれていた。
「ハッハッハッ…そりゃ仲間をやられりゃ怒らんわけは無いよなあ〜…。」
スズキが笑いながらそうルナリスを茶化した時だった。ルナリスの俊速の蹴りが叩き込まれたのだった。マリンに…。
「ヘ…?」
「こうら貴様!!今時死んだフリなど今日日流行らねーんだよ!!!」
意表を突かれた展開にスズキ等は唖然としていた。前述した通り、ルナリスはスズキではなく、マリンを蹴り上げていたのだ。
「い…痛いじゃないのよ〜!!ったく後でわあって起きあがってみんなを驚かせようと思ってたのに〜…。」
蹴り上げられたマリンはすっくと起きあがり、服に付いた砂や埃などをパンパンと叩いて落としていた。
「え?あ?ええ??」
何事もなかったかのように起きあがってきたマリンにスズキは唖然としていた。
「ちょっと待てよぉぉぉぉ!!!!俺のパンチは全部ヒットしていたはずだぞ!!何で…。」
「フッフッフッ!そう見せかけて実は目にも留まらぬ速度で全部急所を外していたのさ!って痛!」
突然ルナリスがマリンの頭を小突いていた。
「何するのよ!!」
「ウソはいかんぞウソは。正直にあんなヘナチョコパンチは効かないって言えよ!!」
「へ…ヘナチョコパンチ…?ま…まさか本当に効いてなかったのか!?」
「まあ何というか…。しっかり鍛えてますからって言い訳はダメ?」
「………。」

277 :悪魔の遺伝子 148:04/07/09 10:01 ID:???
スズキはまたも唖然とした。しかし、それが彼をさらに怒らせる結果となった。そして彼は拳を固く握りしめ、渾身の力を込めてマリンに殴りかかっていった。
「畜生畜生!!俺のどこがヘナチョコだぁぁぁ!!俺はデーモンと呼ばれた男だぞぉぉぉ!!!」
「私だって昔、悪魔と呼ばれた軍人の血を引いてるんだぁぁ!!!」
スズキは殴り飛ばされていた。マリンの手によって…。
「組まずに…、殴った…。」

それからしばらく後、警察署にスズキの姿があった。マリンに殴り飛ばされたスズキは今度こそ自らの
敗北を認め、ヘルレーサーズを解散させたのだった。そして、彼は大人しく警察に自首していた。
「フ…負けたよ…。もう暴走族はやめだな…。あのライン=バイスだっていつまでも暴走族では
無かったのだから…。罪を償って、出所した時には、俺は真面目に働く事にするよ…。」
警察に手錠を掛けらたスズキは、同行していたマリンとルナリスにそう言っていた。とマリンの表情に笑みが浮かぶ。
「ならレーサーにでもなったらどう?街でスピード出すのは道路交通法に反する行為だけど、レース場
なら合法的にスピードを出せるよ。それに、元暴走族のレーサーも多いらしいし…。」
「レーサーか…それも良いかも知れないな…。まあ…頑張ってみる事にするよ…。」

「それにしてもお前の曾お爺さん…。100年前の暴走族なのに今だに強い影響力を残すとは…、凄い人だったんだな?」
「さあ…私としてはそう凄い人には思えなかったけどね…。確かにゾイドの修理に関する技術は
一級品で私も勉強になったけどね…。まあそれはともかく、覆面Xに報酬もらいに行きましょうよ!!」
「あ!待てよ!!」
二人は走り出した。戦いは終われども、彼女らの旅はまだ終わらない。
それから、暴走族等に関する噂は聞かなかった。スズキの一言でヘルレーサーズは本当に解散されていたのだ。そう言う意味では彼も凄い奴なのかもしれない…。

278 :鉄獣28号:04/07/09 10:11 ID:???
とりあえず、暴走族編はここで終了です。次は第6章スタートとなるのですが、
実は次から3部構成ならぬ3章構成になっているので、そのまえにちっと番外編的な
お話を書いていきたいと思っています。

>>Inocent World作者さん
凄いサラマンダーですね。その能力や特性は円○獣コ○コアを彷彿とさせますね。

>>274さん
空想科学読本だけでなく、他の作品とかを(例えばの例としても)引き合いに出してくると
叩かれる傾向ってありますよね。やっぱり・・・

あと、ここでちっと補足です。
>>174で覆面Xが、スズキを倒せるのはマリンしかないと言ったのは、
マリンがラインの曾孫だからという事を意味していたんですが・・・
本編見れば大体分かりますかね?

279 :Inocent World:04/07/09 18:18 ID:???
リニアがザン・ビエの攻撃を先読みし、ルガールはそれで攻撃をかわす。
「時間が無い…一撃で仕留める!!」
段々と距離を詰めるルガールに、矢継ぎ早に火球が浴びせかけられる。だが彼はそれを全てかわし、炎のカーテンに突っ込んだ。
そこに、敵は居た。
全身から炎を噴き、ルガールに襲い掛かろうとするその機体は確かにサラマンダーだった。その口腔内に、白い光が満ちる。
だが、その光が炎となる事は無かった。寸前で懐に飛び込んだグラビティバイソンのドリルホーンが、ザン・ビエを貫いたのだ。
断末魔の咆哮を上げ、更に激しく炎を吹き出したザン・ビエはコアを失い、自ら生み出した灼熱に耐え切れずその機体は
炎の中で崩壊していく。――その時、届く筈の無い通信がルガールの元に届いた。
それは、ザン・ビエのコックピットから発せられたレーザー通信だった。

 〔――Congraturation〕

「…何だ、この文は?」
周囲の炎諸共に消滅していくザン・ビエとその文章を見ながら、リニアが彼の問いに答えた。
「あのゾイド…私達を認めたのかな?」
「認めた、とは…?」
ルガールの新たな疑問はマサシが解決してくれた。やはり無事だった彼が、「通路のドアが開いた」と打電してきたのだ。
「なるほど…あのゾイドを倒せぬ者には、この塔のアーティファクトを使う資格など無いという事か」
先にドアの中へと踏み入ったマサシから、興奮した声が通信機越しに聞こえてきた。
「をおっほぉ!!凄えぜルガール、見た事もねえアーティファクトの装置がある…」
彼の声は何故か途中から落ち目になり、すぐ後に「こりゃあ、何かの…プレート?」と言う声が聞こえた。
ルガールはマサシに追いつき、直にそれを見た。
三角形をした金色のプレートには古代文字の様な物がびっしりと彫り込まれ、その用途は解らない。
リニアはこの時自分の記憶を辿っていた。間違いなく自分は、このプレートに似た物を見た事がある。
そして彼女は、1つの記憶を探り当てた。
「あ、その模様…“方舟”のデータにあったのと同じ…」

280 :Inocent World:04/07/09 18:58 ID:???
「方舟…ああ、マサシが拾ってきたデスザウラー(の頭部)に入っていたデータか。あの中にこの模様が?」
リニアはもう一度自分に再確認し、答えた。
「うん、確かにあった。でも、こんな塔にあるプレートと一体何の関係が…?」
「持って帰って、あの頭部のデータベースをもう一度良く見てみよう。何か解るはずだ」
マサシが明らかな不評の声を漏らした。
「えぇ〜?こんなお宝の山を放り出して、それ一枚の為に帰れってのかよ!?」
「無論、付いて来いとは言わん。私とリニアでお前の店に戻るから、お前は詰め込めるだけ詰め込んだら帰って来い」
こう言われてはマサシも反発する意味が無い。彼は渋々といった様子で頷いた。
「さて、戻ろうか…リニア」
通路を下っていくルガールを見ながら、しっかりと通信を切ってマサシは呟いた。
「…やっぱ、ただのロリコンか…」
一瞬物凄い殺気を感じたのは、きっと気のせいだ。そうに違いない。

「暗黒大陸、永久凍土…」
ルガールは「TASHIRO」の格納庫でリニアと共にデータを調べていた。
このデータベースには本当に、彼を驚かせる内容が詰まっていた。
――“ギルド”が極秘に進めているプロジェクトの内容。そこに記されていたのはそれだった。
そして、その内容こそ「方舟発掘計画」…史上最大級の、遺跡発掘計画だった。
勿論、ただの遺跡ならばわざわざ“ギルド”が動く筈は無い。先史文明のオーバーテクノロジーが狙いだろう。
だが、どうしてそれを隠す必要があるのか?理由は1つ――公開できない事情があったからだ。
その遺跡が存在する永久凍土“ザンジバー・ランド”は、現地の小規模な自治国家の領地だった。
“ギルド”は許可も無く、強制的にその地を制圧した――これが公になれば、政治的問題となるのだ。

281 :Inocent World書いてる物体:04/07/09 19:06 ID:???
もっと先の予定でしたが、重要な矛盾に気付いたのでいきなり箱舟編スタートします。

>>鉄獣28号氏
捕捉が無くても充分に解りますとも!
ザン・ビエは最初実体の無い炎の塊にしようかと思ってたのですがそれだと「ゾイドぢゃ無いじゃん」
と言う事に→没→(ノノVД゚)<大佐ぁ!…裏切ったな!!

282 :類似品にはご注意を 1:04/07/10 08:26 ID:???
国境近くのとある大平原をネオゼネバス帝国の一個中隊が行軍していた。セイスモサウルスを中心に、
エナジーライガー、各種小型中型ブロックスが脇を固める。ディメトロドンはレーダーをフル稼働し、
索敵を行っていた。しかしレーダーに反応は無い。皆が周囲を見回しても機影の陰も気配も無し。
この日も何事も無く帰還できる。そう帝国兵士達が安心した時だった。密集陣形を敷いていた部隊の
前方部が地面ごと爆発するかのように轟音を立てながら吹き飛んだのだった。
「わあああ!!」
「何がどうした!!敵襲か!!?」
「分かりません!!」
平穏を突如として撃ち破った謎の地面爆発に後方にいた帝国ゾイドと兵士達は唖然とするばかりだった。
「いきなり地面が爆発するなんて…地雷でも埋まっていたのか?」
「これほどまでに強力な地雷なんてあるか?」
「おい!!そんな事言ってる場合じゃないだろ!!早く爆発に巻き込まれた友軍機を救助しないと…。」
と、その時だった。地面爆発を起こした地点の爆煙の中から、二つの小さな赤い光が微かに見えた。
「わあ!!何かいるぞぉ!!!」
帝国兵士の叫び声と共に、爆煙の中から一体の巨大なゾイドが現れたのだった。
「緑の悪魔…。」
そのゾイドを見た時、セイスモサウルスに乗っていた隊長は愕然とした。彼等は最も恐るべき相手に
出会ってしまったのだ。型式はゴジュラスギガ。しかしそのカラーリングは通常ブルーの部分が
メタリックグリーンにまとめられており、帝国軍に“緑の悪魔”と恐れられている強敵だった。
「わあああ!!!」
その時だった。緑の悪魔がエナジーライガーに跳びかったのだった。最強クラスの反応速度、運動性を
誇るエナジーライガーすらも回避行動に移ろうとした時には既に掴まっていたという程の恐るべき速度。
もはや巨大ゾイド…いや、ゴジュラスギガの常識すらも遥かに凌ぐ速度だった。緑の悪魔はそのまま
エナジーライガーのエナジーチャージャーを引きちぎり、ゴミのように投げ捨てた。

283 :類似品にはご注意を 2:04/07/10 08:28 ID:???
「おい!!一体どうなっていると言うんだ!!あれ程のゾイドならレーダーにも反応するだろうが!!」
隊長が焦り顔でディメトロドンパイロットへ通信を送る。しかし、ディメトロドンパイロットも焦り顔だった。
「それが…レーダーには何の反応も無かったんですよ!!いきなり地面の中から現れたので…。」
「対地中レーダーとかあるだろうが!!」
「それにも一切反応しなかったんですよ!!」
「何!?」
隊長は愕然とし、緑の悪魔の方を見つめた。と、その時、彼はある事に気付いた。
「まさか!!動力を停止させた状態で地に潜んでいたというのか!!」
彼は以前聞いたことがあった。動力を停止させた状態で潜んだ上で、相手が接近したときに緊急始動し、奇襲で敵を蹴散らしたという例がかつて存在したのだ。
「畜生!!奇襲戦法とは…強いクセに何てセコイ奴だぁぁ!!」
隊長がそう愚痴った時、セイスモからゼネバス砲が緑の悪魔目がけ発射された。しかし、着弾すると
思われたその瞬間、ゼネバス砲のエネルギー波が緑の悪魔の身体をすり抜けたのだった。
「な…ウソだろ…。あの噂は本当だったのか…。」
隊長の身体は恐怖に震えた。正しくはゼネバス砲は緑の悪魔の身体をすり抜けたワケではない。
すり抜けた様に錯覚させる程素早く回避したのだった。彼等の常識を次々と撃ち破るその冗談の様な
戦闘力。しかも動力も上がってない状態でそれをやっているのである。それこそが緑の悪魔と呼ばれる
ゆえんであった。そして、突如緑の悪魔はフッとかき消える様に姿を消したと思うと、緑の悪魔はセイスモサウルスの背後に現れたのだった。
「うあああ!!!」
それは一瞬の出来事だった。セイスモサウルスの横っ腹に右腕を突き刺し、そのままギガクラッシャー
ファングでセイスモの首根っこを噛みちぎっていたのだ。たちまち大爆発を起こすセイスモ。その直後、爆煙の中から全く無傷の緑の悪魔が現れたのだった。そして、残った帝国ゾイドの方を見つめる。
「うあ…。」
帝国兵士達は恐怖の余り、金縛りにあった様に動けなかった。しかし、緑の悪魔は彼等を襲う事無く
機体を反転させ、追撃モードへと変形するとそのまま時速200キロを超えるもの凄い速度で走り去っていった。

284 :類似品にはご注意を 3:04/07/10 08:32 ID:???
「……緑の悪魔って以外とセコイんだな…。あんなに強いのに奇襲なんて使うとは…。」
帝国兵士達は唖然とするばかりだった。

「あー!!こちらマオ=スタンティレル中尉!!奇襲作戦成功!!とりあえずセイスモとかエナジーライガーは倒しといたから!後片付けはお願いね!!」
もの凄い速度のまま帰還していく緑の悪魔コックピット内部にて、一人の若き女性将校が他の部隊に
そう通信を送っていた。彼女こそが、帝国軍に緑の悪魔と恐れられるゴジュラスギガ“カンウ”の
パイロットであるマオ=スタンティレル中尉(18)。まだ子供っぽい風貌が残っているとはいえ、
その容姿はかなり美人の部類に入るのではないだろうか。そして、彼女は緑を基調とした服装をして
おり、それこそがカンウがメタリックグリーンに塗られている所以であった。つまり、彼女は緑が好きという事である。

「なあお前知ってるか?緑の悪魔って女の子らしいぜ。しかもそれがメチャクチャ可愛いんだって。」
「俺はあの超人兵団と呼ばれたスケルトン部隊を一人でやっつけたって聞いたぜ。しかもゴーレムに思い切りぶん殴られても死ななかったとか…。」
「ってお前そりゃバケモンじゃねーか!!」
先程の帝国兵士達はそう言い合っていた。実を言うとひそかに色々な噂が飛び交っているワケだが、
少なくとも彼等の言った噂は本当だったりする。マオの体型は小柄で細身だが、人は見かけで判断出来
ないとは良く言った物で、彼女の力は、屈強の大男を平然とねじ伏せてしまうバカ力と常識外れの
運動能力、果てには常識外れのタフさも併せ持っているのである。さらに、ただ単純に力が強いとか
だけではなく、気配や殺気だけで相手の位置を把握できたり、一般的に“気功法”と呼ばれる技で
攻撃の威力を高める能力など、これまた冗談のような力があった。やはりこれこそが彼女が緑の悪魔と呼ばれる所以であったりする。

「ただいま〜!」
先程の帝国部隊の処理は他の部隊に任せ、マオとカンウは揚々と基地へと帰還していた。そして、
彼女はそのままカンウのコックピットから出るとそのまま下に向かって飛び降り、スタッと着地した。

285 :鉄獣28号:04/07/10 08:40 ID:???
先日予告した通り、今回は番外編です。見れば分かる事ですが、舞台は大戦時代。
主人公も若き日のマリンの曾祖母となっとります。まあ自分としては番外編として
ちょくちょくこういう話もやって行きたいなと考えている所存であります。
こういう番外編で空白の100年の謎を補完してみたりとか・・・

>>Inocent World作者さん
おや?思ったより速く不思議塔編が終わってしまいましたね?もっと色々な障害を乗り越えて・・・
という感じになると思っていたのですが、そう言う意味ではかなり意表を突かれました。
箱船編ではどうなるのか楽しみにしていますよ。

286 :恐怖の亀裂の作者:04/07/10 08:57 ID:???
鉄獣28号さんへ

倒せるのは〜〜という下りあれは意味の取り方次第で同じ意味でも色々と理由が出て来て感慨深いですね。覆面Xの言葉。
ただぶん殴るなら戦力があればいいけど根本までを叩くにはどうしても所縁の深い人が必要ということで。
そして…時間は戻って突然帰って来た〜〜!!!本家!

Inocent Worldの作者さんへ

〇oんけるさんですね。今は辞書が紛失して調べ物ができない状態です。余り知らない単語を使わないようにしないと…。
それにしても…マサシさんは何を漁って帰ってくるんでしょう?本編とは余り関係ない方向に?興味が…。

287 :恐怖の亀裂 361:04/07/10 09:50 ID:???
「でも気になるわね…?」一通りの話が終わって尚何かを気にしているラフィーレ。機体の事ではないらしいが…。

「どう言う事ですか?お姉様?」セフィーナはその顔を下から覗き込むようにして聞く。「うわっ!?全く…相手の事よ。あの蔦の。引きが早過ぎるから気になって。」
それを聞き少し考え込むセフィーナ。「じゃあ本体はもう居なかったと言う事ですか?」「まさか…それかもしれない。警戒はした方が良さそうね。」また海中に出現されると非常に厄介だ。
だが自分の機体に入り込んで居たという事を考慮してもあのスケールはおかしい。「ねえ?セフィーナなるべく正確で例の場所近くまで表記のある海中の地図は無い?」突然言い放つラフィーレ。

何とか山程有る地図をヴァイスリヒトの4人とセフィーナ、地理分析に優れた航海士数人とで有る事を調べている。
後ろには誰か居ないとまた逃げ出し兼ねないと吊るされている奴も居る。本来ならば不当だと訴えても良いのだろうが何故そうしないかに疑問を覚えるほどであるが。
その男がぼそりと呟く。「Eー12とSEー34は水脈が有るみたいでありますね…。」その瞬間顔面にハリセンが飛んで来る。「おい…幾ら何でもそれは可哀想じゃないか?」
目に余るラフィーレの行動にフェニスが顰めっ面をして言う。「人の事が言えるの?」流石に言えた義理はないだろうが今回は支援が多かったので言いきる事ができる。フェニスはこう言うタイミングを逃さないのだった。

「船内に何か発生したみたいね…。」ラフィーレは爪を軽く噛む。制圧される心配は先ず無いだろうが何かが告げる。”危険”だと。この場で生身で戦闘できそうなのが自分達4人と吊られた男。「チッ!しょうがないわね…。」
「やっと外してくれるのでありますか?」そいつは言う。「そうだ!でも仕事は当然貴様だけでやって貰うわ。残念だけと通路は狭いから少人数で行動しなきゃいけなくなるから適任は貴様よ。」そう言って見た目よりは軽い獲物を男に渡す。
自分達は拳銃を構えてドアを開けた瞬間の奇襲に備える…しかし男は言う「無駄弾は禁物でありますよ。」そう言ってさも当たり前の様にドアを開け侵入してきた何かを蹴り倒して躊躇も無く踏み付ける。「クリフハンガー!?」
それは彼があの施設の第5層で遭遇した不定形の腕に鋭い爪を持つ生物兵器だった。

288 :恐怖の亀裂 362:04/07/11 07:50 ID:???
「これまた厄介な奴でありますね。弱いくせにリーチが異常に長い相手でありますから。」そう言いながら頭部を踏み潰す。
柔らかい体のクリフハンガーは軽い音を立てて割れる。水風船が割れるような音と共に体内の物質が流れ出す。勿論この手の者特有の匂いだ。「うわっ!?甘ったるい。」
その通りだ。不気味な姿に高濃度の甘い臭気を伴う体液。これはある種の弱点と言える。薄い膜で覆われた彼等は銃弾や刃物で簡単に傷つき体液を流す。その意味する所はよく解らないのだが。

「マーキングかも知れないわね。」うんうんと頷きながらさも当然と言いたげなキリカ。そして「だとしたら…。」その場の全員の声が重なる。そしてセフィーナが迂闊にも通路に顔を出すと…”大正解!!!”と言わんばかりに迫ってくる影が有る。大量に。
しかし狭い通路でそんな事をするから彼等に大惨事が起こる。先頭の1体が段差に躓き転倒すると全てのクリフハンガーが躓き壮絶な大クラッシュを披露する。命懸けの大仕掛けは助かる者など無く自らの爪等で仲間を仕留め仲間の爪等の前に命を落とす。
数秒後には噎せ返る様な甘い臭いに通路は包まれその場には廃棄物の山が残るのみだった。

思わずドアを直に閉めて臭いを食い止めようとするがそれは無駄な行為で通気孔を蔦って臭いが入ってくる。「げほっげほっ!気持ち悪い…。」高濃度の臭気は激しい不快感を齎す。それが普通に”良い”香りなら余計に厳しい。
そして…外に出ようとしたファインとドアから顔を外に覗かせていたセフィーナが締め出されている。「あら?」「…」甘ったるい臭気の通路に放り出された形になる2人はただ発生源をぼーっと見ている。
更に運の悪い事?に彼等はそこに殺到してくる。つまりは入れ食い状態だ。兵器としては不完全な者を多数生み出した結果と言えば聞こえは良いが実際には環境適応能力の欠片も無いお馬鹿が大量生産された事になる。
目に余る馬鹿さ加減に思わず目を逸らしてしまう2人。そうして後ろを向いた時偶々逆方向から来たクリフハンガーを甲殻皮膚が真っ二つにする。泥沼に嵌まるとはこの事だ。「あっ…。」「やってしまいましたね。」
臭いは息をするのが辛くなるレベルの濃さに成っていく。「一度甲板まで出ましょうか?」「如何するので有りますか?」どうやら何か妙案が有るらしい。「それでは行きましょう。ゆっくりと。」

289 :恐怖の亀裂 363:04/07/11 08:41 ID:???
「何故にあの2人が?」ドアを閉めた張本人のラフィーレはスカートの裾を翻さない様にゆっくりと歩いているセフィーナ達を見て頭を抱える。
前から行動は迅速でも絶対に走ろうとしないセフィーナは本当に異質な存在に見える。どうやら甲板下のカタパルトを開き臭いを外に出そうとしているのだろう。
「頼むわよ…。」そろそろ限界が近い。比重が軽い為まだ腰辺りまでは普通の空気だが部屋が臭いに蹂躙されるのは時間の問題だろう。頼むから急いでくれと切に願うのだった。

「ここは…すいませんまた迷ったみたいです。」「あう…。」クリフハンガー以外にも入り込んで来た者は居るらしくそれと何回か交戦している。
中身は一緒でも固い甲羅に被われている重装甲タイプらしき亜種。腕は相変わらず伸び荒唐無稽な攻撃を仕掛けて来るので危険度は天地の差が有る。しかしその天地も見た目で判断しない相手には分が悪い。
攻撃は最大の防御と良く言うがそれは失う事を厭わない者がする事で高い結果を生み出す。ただ適当にするのでは折角の甲羅を無駄にしてしまうのである。結果腕を切り落とされ攻撃を封じた後甲羅の隙間を強引にこじ開ける。
これで対処は終わりだ。後は気圧が勝手に止めを刺してくれる。しかし道が解らないのは由々しき問題だった。

「ちょっと良いでありますか?」「はい?」セフィーナは首を傾げる。「この船体はヒトデ型。つまりは彼処が中央部に繋がっている筈でありますよね?」
指を指した方向は急激な角度で通路が進行方向を斜め後ろに制限している。”答え:反対方向に移動していた”で結果が見えた気がするが状況は違っていた。
「梯子…迷って逆に正解だったみたいですねぇ。」何か納得がいかない気がするが強引にそれを頭の隅に追いやるファイン。「直通だと良いのでありますが…?」そういって梯子を素早く上る。上る。上る。上…長い。
下を覗くと落下したら即死の高さまで既に上っている「???」どう考えてもおかしい。上る速度を考えればとっくに上り切っている筈なのだが?と梯子を見ると梯子の後ろが動いている。嫌な汗が流れる。
そして下を見ると…そこで上を見上げているセフィーナが急速に近付いて居るではないか「あああ〜!エスカレーター逆走状態でありますか!?」

290 :類似品にはご注意を 4:04/07/11 09:15 ID:???
普通の人間ならそんな事出来るはず無いのだが、彼女は出来るのである。と、その時だった。
突然何処から現れたか分からぬ男達がマオを取り囲んだと思うと、彼女へ向けて銃が向けられたのである。それには彼女も目が丸くなり、思わず手が上がった。
「へ?」
「我々は軍警察だ!マオ=スタンティレル中尉!貴様を国家反逆罪で身柄を拘束する!」
「へ?何で?つかワケわかんないんですけど!」
いきなりワケの分からない事を言われたマオは混乱するばかりだった。その時、軍警察の一人が彼女に銃を向けた状態で顔をゆっくり近づけた。
「何だと?貴様丁度一時間前にA地区の第58部隊を襲っただろうが!」
軍警察は堂々としている様に見えて、さりげなく恐る恐ると形容する事も出来そうな行動を見せており、
顔には見せていなくとも彼も彼女に半ばびびっているというのは想像できるという感じであった。
「いや、私そんな事やってませんが。第一一時間前って言ったら帝国軍部隊を奇襲するために地に潜んでいた所ですよ!」
「ほ〜?ならばそれを証明する者はいるのかな?」
その時、マオは一瞬沈黙した。
「あ…。そんな事言われるとかなり苦しいんですが…。」
「そうだろうが!第一証拠もあるんだぞ!これを見ろ!!」
その時、軍警察の一人が小型テレビを持ってきた。そしてそこから映し出された映像には確かに
カンウと思われる緑色のゴジュラスギガが共和国軍の部隊を襲っているというシーンがあった。
「え?えええええ?」
その映像にマオは唖然とするばかりだった。と、その唖然としているスキを突き、軍警察の一人がマオの両手に手錠を掛けたのだった。
「きゃ!何するのよ!」
「だから貴様を逮捕、拘束するのだと言っている!無論後々軍法会議に掛けられる事になる。」
「そんな!!濡れ衣だって絶対!!私そんな事やってないよ!!」
「ほ〜?ならこの状況はどう説明してくれるのかな?」
「う…。」
マオは黙り込むしかなかった。この状況の真相は彼女には分からないし、アリバイを証明出来るような説明が出来るほどの頭も無かった。

291 :類似品にはご注意を 5:04/07/11 09:17 ID:???
「とにかく貴様をこれより拘束させてもらう!言っておくがその手錠は古代チタニウム合金製の
特注品だ。いかに貴様とてそれを引きちぎる事はできないだろう。よし!連れていけ!」
「いや!だからもっと調べてって!!絶対濡れ衣だって!!」
「ええいうるさい黙れ!!!」
その時、クロロホルムをしみこませた布がマオの顔面に押し当てられた。流石にそれには敵うはずもなく、彼女はそのまま倒れ込んでしまった。

「なんだって!!?中尉が捕まった!!?」
マオが逮捕されたという事実は彼女の所属する部隊の旗艦であった巨亀型移動要塞ジャイアントトータス内部でも物議を醸しだしていた。
「何でも話によると友軍部隊を襲ったとか…。」
「そんな馬鹿な!!中尉がそんな事するはずは無いだろうが!!」
格納庫内部にてパイロットからコックまで様々な役職の者達が集まってその事実について論議を
かわしていた。と、それだけの騒ぎになると言うことはマオはかなりの人望があったという事にもなりうる。
「話によると友軍部隊を襲った時の映像は実際に存在するらしい。」
「ああ、それ俺も見たぜ!さっきニュースでやってたもんな!」
「ウソだウソだ!!中尉はそんな事はしない!!」
と、一人マオを庇っていた男こそ、彼女直属の部下として数々の戦場をマオと共に戦い抜いてきた
ライン=バイス曹長(20)である。しかし、彼の声も空しく、周囲の人間達はその事件を現実の物として受け入れつつあった。
「あ〜あ〜…。このままじゃあ本当に死刑だな。」
「国家を裏切ったんだからな〜…。」
「いやだから…。」
ラインが再び叫ぼうとした時、他の一人が彼の前に立った。
「しかしラインよ。証拠も挙がっている以上仕方がない事じゃないのか?え?」
「う…。」
ラインは下を向き、黙り込んでしまった。

292 :類似品にはご注意を 6:04/07/11 09:20 ID:???
「マオ中尉が国家反逆罪で逮捕!!?それは何かの間違いじゃないんですか!!?」
「間違いはない。確かにマオ中尉のゴジュラスギガが友軍部隊を襲っているとい映像は撮られているのだ。」
一方共和国本部においては、マオの双子の姉であるが階級は段違いに上であり、若干18歳で准将に
なったという普通ならあり得ない事を現実の物としてしまったミオ=スタンティレルが上司である共和国元帥に直接事の真相を問いつめていた。
「確かにマオ中尉の功績は素晴らしい。しかし、だからと言って先程彼女が起こした罪は許される物で
は無い。今後の彼女の処分については軍法会議によって決定される。まあ国家を裏切ったのだから死刑になるのは確実だろうがな…。」
「しかし…。」
「しかしが何だね?もしかして君はマオ中尉が自分の双子の妹という事で庇おうとしてるのでは無い
のかね?だが、これはもう決定された事である。無論、もしかするならば君にも何かしらの処分が下る可能性もあるので覚悟していたまえ!」
「ハイ…わかりました…。」
元帥の部屋から出たミオの顔には怒りがあらわになっていた。今までいかなる激戦になろうとも余裕を
持った顔を維持し続けていた彼女とは信じられない程の変貌ぶりであった。そして、彼女はそのままもの凄い勢いで走り始めた。
「妹は確かにバカだが友軍を襲うなんてバカな事はするはずが無いじゃないか!!これは絶対誰かに
濡れ衣を着せられているんだ!!こうなったら私が真犯人を捜してみせる!!妹は…絶対に死なせはしない!!」
恐らくタイムを計ったならば世界新記録を塗り替える事はたやすいと思える程のスピードで走り抜けていたミオの顔からは涙がこぼれ落ちていた。

「う…。」
マオが気付いた時には彼女は牢の中に投獄されていた。
「うう…まだクロロホルムが効いているのか?頭が痛い…。」
マオは右手で頭を掴んで左右に振っていた。と、直ぐさま彼女は牢の鉄格子を掴んだのだった。
「ちょっと!!出してよ!!私はやってないって!!」
マオは力任せに鉄格子をひん曲げようとした。しかし、その鉄格子は固く、ビクともしなかった。

293 :鉄獣28号:04/07/11 09:26 ID:???
>>恐怖の亀裂作者
生物兵器って何か久しぶりに聞く単語ですね。あと、クリフハンガーって
あの某映画の方が頭に浮かんだり・・・

294 :鉄獣28号:04/07/11 09:27 ID:???
>>293に訂正
>>恐怖の亀裂作者→>>恐怖の亀裂作者さん
「さん」を付けるのすっかり忘れてました済みません。

295 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 11:35 ID:???
等 とのことなので細かいことを言わせてもらおうと思います。(二度目ですが
このスレではあまり気にされていないみたいですが、「?」と「!」のあとには
通常、「 」を入れます。
ただ、言葉の最後となる場合 つまり直後に閉じ括弧がくる場合 は例外で「 」を入れません。
理由は単純なもんで、読みやすさの問題です。
たとえば、「おい!止まれと言っているのが聞こえないのか!!貴様ァ!」
という文章があるとき、このままで別段不自由はないんですけど、
「おい! 止まれと言っているのが聞こえないのか! 貴様ァ!」
のほうが読みやすくないでしょうか? 個々人の感覚によるところも大きいですが
漏れの感覚だと、「 」を入れると読みやすいんじゃないかと思ったんで……

296 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 11:39 ID:???
投稿した後になると差出がましい事をしたような気がしてならない、、、

余談ですが(余談もなにも…)対厨房ミサイル氏の続き、楽しみにしていますよ。

297 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 11:58 ID:???
あと書き忘れで、ここまでくると書かなくてもいい気がするもうひとつの例外。
「?」が「、」「。」としての意味をまったく持たない場合は当然「 」はいれません。
 必要のない例文
ナーリアのもとに軍人がやってきた。軍は、最近首都近郊で暴れまわっている魔獣
ヘブリデス・ブラックに手を焼いている。恐らくそれの退治を依頼しに来たのだろう。

「え〜と、そのヘブリデス・ブラック?とやらを殺したいわけ?報酬は?」
が全角スペースなしで、
「え〜と、そのヘブリデス・ブラック? とやらを殺したいわけ? 報酬は? 」
が、例外ぬきにしてすべてスペースをいれた場合。
「え〜と、そのヘブリデス・ブラック?とやらを殺したいわけ? 報酬は?」
これが漏れからみて一番読みやすくて意味の伝わる文章。

ほら、思ったとおりヘブリデス・ブラックの退治だ。
しかしナーリアめ、まさかヘブリデス・ブラックの名を知らんとは、、、


と。まわりの余計な文章はヘ(略)クのあとの「?」が句点としての役割でないことを説明するためだけに
書いたんで、意味などなく、別に自分の文章力の無さをアピールしたいワケではありません。なんせ即席されど即席

298 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 12:11 ID:???
「 」って何だろう?と真剣に悩んだ。
全角スペースか。

299 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 13:58 ID:???
そうそう、自分>295-297氏ではないですが
感嘆符や疑問符の後には全角スペース1つ入れるのが基本ルールですね。
そのへんの小説本とか開いてみるといいのではないかと思います。

あと、会話文じゃない文章では最初の1文字を空けた方がいいです。

300 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 19:16 ID:???
>>2のルールからするとそろそろ次スレをたてたほうがいいようです。

301 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/11 20:35 ID:???
まだ403KBでしょ。450KB越えたらで十分。

302 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/11 20:46 ID:???
全表示でプロパティだよな? 漏れ486kbてでるんだけども、、、

303 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/11 21:09 ID:???
403 KB [ 2ちゃんねるも使っている 完全帯域保証 専用サーバ Big-Server.com ] 30,000円/月
★ 転送量無制限タイプも新登場。

IEでもこう出てる。かちゅーしゃでも同様。

304 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/11 21:12 ID:???
あんまあーだこーだ言うとスレの空気が暗くなると思うよ。

>>302
書き込む場所の上の方に赤い文字で○○○KBって書いてある所がそれ。

305 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/11 21:15 ID:???
>>303-304
そこか。普段見るときはそうだろうな て思うけど、いざ容量見ようとするとなぜかプロパティをみる漏れ。
それなら漏れの激しい勘違いだったよ、無駄にレス消費してスマンカタ orz

306 :類似品にはご注意を 7:04/07/12 08:24 ID:???
「うそ…なんて固い鉄格子…。」
「それも古代チタニウム合金製の特注品だ。破ろうとするだけ無駄だ!」
その時声が来た方向には先程マオを拘束した軍警察がいたのだった。そして、彼はそのまま鉄格子ならぬ古代チタニウム格子を挟んでマオの前に立った。
「まあとにかく無駄な抵抗は止めろ。以下にお前だってこれには歯が立たたんだろう。というか、悪いのはお前なんだからなぁ…。所で何でお前は友軍部隊を襲ったんだ?」
「だから私はやってないって言ってるじゃない!!あ!そうだ!カンウ!!カンウはどうなるの!!?」
その時、軍警察の顔に笑みが浮かんだ。
「カンウ?ああ…、君のゴジュラスギガの事ね。まだそれについては検討中だよ。まあいずれにせよ
あれは君にしか動かせない見たいだからね〜。このまま解体されるんじゃないかな?」
その話を聞いたマオは青ざめた。
「そ…そんな!!解体って…。カンウのコアはどうなるのよ!!」
「このまま処分されるだろうね〜…。」
「そんな!!カンウは悪くない!!私もだけど…。とにかくカンウを殺すなんてやめて!!」
その時だった。軍警察が格子を力任せに殴りつけ、マオを黙らせるとそのまま驚いた顔の彼女を指差したのだった。
「我々は使えない兵器は必要無いのだよ…。精々残された日々を大切に過ごすんだな…。」
そう言い残した軍警察はそのまま去っていった。
「だから私は何もやってな――――――――い!!くそお!!絶対出てやるぅ!!」
マオは目に涙を浮かばさながら必死に格子をひん曲げようとした。しかし、彼女がどんなに力を込めて
も古代チタニウム合金で作られたそれは全くと言っていいほどビクともしなかった。

「ハーッハッハッハッハッ!!!」
一方帝国軍基地にて、帝国軍人達の笑い声がこだましていた。
「イヤイヤ、こんなに上手く行くとは思わなかったな〜。偽物作戦がよ〜!」
「そうですな!少将!」
「このまま奴が…緑の悪魔が処刑にでもなってくれればこちらの士気も上がるという物だ!!」
ホクホク顔で笑い続けていた帝国兵士達の前に立ち、作戦成功を祝して笑っている男こそ、帝国軍少将の一人、ガルス=バーグである。

307 :類似品にはご注意を 8:04/07/12 08:26 ID:???
「偽緑の悪魔を仕立て上げて本物の緑の悪魔を陥れるとはな…。意外に盲点だったよ。」
この朗報に、他の将官達もガルスの元へと駆けつけてきていた。
「という事でガルスよ。あの偽緑の悪魔はどうやったんだ?いくら何でもゴジュラスギガを簡単にろ獲出来るとは思えんが…。」
将官の一人がそう言って指差した先には確かにカンウと同じブルーの部分がグリーンに塗られたゴジュラスギガの姿があった。しかし、少し形が違うような…。
「アレはデスザウラーに装甲をかぶせた偽装ですよ。少なくとも実戦の騒ぎになっている状況ではこれでも敵にはバレる事は無いですよ。」
「ではパイロットは誰がやっているんだ?それ相応の実力がなければ、偽とは言え緑の悪魔は勤まらんと思うぞ…。」
「それに関しては…。」
と、その時だった、ガルスの背後から、偽カンウのパイロットと思しき女性が現れたのだった。
しかも、そのパイロットも偽カンウ同様、偽マオと言うべき程マオを真似した格好をしていたのだが、その偽マオ本人は本物と違って大柄であり、顔も美人とは言い難い物だった。つまり流石にこれは
あからさまに偽物と分かる偽物なのである。つーか本物が見たら絶対怒る。
「うぇ…コイツは何者だよ…。」
偽マオのその異様には、将官達は半ば吐き気をもよおしていたのだった。確かに絵でお見せできない
のが残念であるが、ほとんどおばさん入っている偽マオに本物と同じ格好をさせるというのは流石に気持ち悪い物があった。
「何だい何だい!!私だって好きでこんな格好しているワケじゃないんだよ!!」
「まあまあ、ここは落ち着いて…。とにかく、彼女は地下プロレス界から引き抜いて来た、
“デスコング”というリングネームを持つ、ウェル=オーガスト。ハッキリ言って彼女は強いですよ。」
その時、将官達の顔が緊張した。
「で…デスコングって…まさか地下プロレス界の女帝と呼ばれたあのデスコングか!!?」
「おや、私の事知ってる人がいたんだ。嬉しいね〜…。」
偽マオことウェルの顔に笑みが浮かんだ。と、その時だった。突如として一人の将官がバターンと大きな音を立ててぶっ倒れたのだった。
「大変だ!!ルーガス少将がぶっ倒れたぞ!!」
「おい!!大丈夫か!!しっかりしろ!!」

308 :類似品にはご注意を 9:04/07/12 08:28 ID:???
突如として倒れた、将官達の中でもひときわ若い男はルーガス=バッハードである。実を言うと彼は
ひそかにマオに思いを寄せていたりする。と、他の将官達が倒れたルーガスを起こそうとしたとき、彼は突然起きあがり、ウェルをにらみ付けた。
「畜生!!この作戦が成功した事は認めるが…マイハニーを愚弄するようなその格好はやめろ!!やめろ!!やめろ…。う…うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
突然号泣しだした彼はそのまま走り去っていった。それには誰もが顔を見合わせた。
「何か最近のルーガスって変だな…。」
「何でだ?」
将官達や兵士達、また、ウェルもルーガスの異様な行動に唖然とするだけだった。

ジャイアントトータス格納庫では、ラインが一人愛機のライガーゼロファルコン"ジェネラル"へ乗り込もうとしていた。
「何をしているのかな?バイス曹長!」
「!!!」
突然背後から聞こえてきた声にラインは凍り付いた。ラインが恐る恐る振り向くとそこには彼をにらみ付けるミオの姿があったのだ。
「どうせお前の事だ。真犯人を捕まえて妹の無実を証明しようって腹だろうが。そうだろう?」
ラインの顔からは育雛にも及ぶ汗が浮かび、黙り込む事しかできなかった。そして、ミオはさらに厳しい表情でラインをにらみ付けたのだった。
「バカが!!お前一人の力で何とかなると思っているのか!!?え!!?」
ラインは思わず歯を食いしばっていた。彼は思ったのだ。絶対に殴られると。ミオの体格はラインと
比べると首一つ分くらい小さい。しかし、力は段違いにミオの方が強い。無論ラインが弱いワケでは
無い。むしろ彼は暴走族時代には最強と呼ばれていた程強い男である。しかし、ミオはマオですらも
歯が立たないほどの実力を持っているのである。そんな常識外れの力で殴られればラインとてただでは
済まない。しかし、その直後に飛んできたのはミオの鉄拳制裁などでは無かった。
「バイス曹長!この私から貴様に命令する!貴様のゼロファルコンのジェットファルコンには私が搭乗する!」
「え?」
予想に反した展開にラインは拍子抜けした。しかし、その直後に彼はミオの目に涙の跡が残っている
のに気が付いたのだ。そして、ミオも自分と同じ腹だと言う事に気付き、やや笑みが浮かんだ。

309 :鉄獣28号:04/07/12 08:34 ID:???
まあ、いつものように普通に書き込んだんですが・・・
>>295-297さんや>>299さんの指定通りにしないとダメですか?
自分はいつも通りのやりかたでも良いと思いますが・・・。
せめてどうするかは各自の自由とかにしてくれると嬉しいんですが・・・。

あと、今書いてる時点では410KBで、次スレをそろそろ考えるべき頃ですが、
そう言うのは450あたりからなのでまだ微妙に先ではないかと思います。

310 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/12 09:45 ID:???
一応、文章を書く上での基本ルールだからねぇ。
掲示板の書き込みにまで適用されるかどうかはともかく。
まー、文章書くなら知っておくべき。
その上でどうするかは個人の自由だと思う。

311 :恐怖の亀裂の作者(選挙行きました):04/07/12 10:18 ID:???
うわぁ〜…。完全に忘れ去っていた基本。文頭の「 」は一行開けで代用(なのか!?)していたつもりでしたがそうじゃないだろ?と。
小説は良く読んでいた筈が基本がなっていないとは思いもしないでお恥ずかしい限りで。
実は何個か前のスレで書いたとおり。大筋にその場の脳のノリで文章を書いているので1回の書き込みの容量との格闘であんまり気にしたことが無いです。
古い本から現代文学、なんたら文庫(複数)まで良く読んでいる筈なのに!?
全角一文字が2文字分消費するので余り多用出来ないんですよ実は。大体1976文字で文章が長すぎると出ます。
上の文字も合わせて多分2000文字が限界だと思います。(ホットゾヌ調べ)それで大体2kbです。
ちょっと変なのはご容赦を。下手をするスレ一つの「 」だけで1kbは文章を書けそうな量になりそうなので…って貧乏性_| ̄|○

鉄獣28号さんへ

それからイメージを取っていたりして…札束を暖を取る為に燃やす〇タローンが出る映画ですよね?ちょっと確認。
柔軟な体と伸びる腕で壁等を素早く上る存在をなんて書いてみましたが実際前の時は階下から湧き出すだけの雑魚。
今回は正真正銘の雑魚と化しました。変な属性追加で。

〇〇oコングさんですか。あの人は強かったですね…。色々な意味でwしかもギガザウラー(仮称)搭乗とは凄い事になりそうですね。

312 :299:04/07/12 12:29 ID:???
なんかスマンね。
でも、保管庫でもすごい読み辛かったりするのもあったので
少し気になってました。

読み辛さに関しては、行間が詰まってるのが一番いけないんだろうけれども。

313 :鉄獣28号:04/07/12 12:40 ID:???
>>310
う〜ん・・・。実を言うとかなりそういう事は気にしてなかった、と言うより知らなかったと
言った方が良いかも知れません。恥ずかしながら・・・。
文章の始めに一つ分の「 」な空白を空けるのはそれまで習った作文の書き方とかでわかってますが
?の後に「 」は正直初耳だったりします。
自分としては今まで通りの書き方でやって行きたいんですがどうでしょう。
恐怖の亀裂作者さんの言ってる通りの容量との戦いとか色々ありますが・・・
とにかく細かい事は気にしないで下さい。なんかこのような空気がいつまでも続いてると
スレの不陰気が重くなる様な気がするのですが・・・

314 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/12 12:59 ID:???
>>313
どうでもいいことかもしれないけど、漏れ(>>295-297)のは指定じゃないよ。
そんなのが基本ルールだなんてことも知らなかったし、ただ漏れ自身が読みやすいから、そういうやり方もあるよ。
って言いたかっただけ。
あなたがやりたいようにするのが一番いいと思うよ。
あと、ネタかタイプミスだろうけど一応つっこむと、「フインキ」→「フンイキ」

315 :鉄獣28号:04/07/12 13:03 ID:???
>>314
そうなんですか?少しほっとしました。
あと、
>あと、ネタかタイプミスだろうけど一応つっこむと、「フインキ」→「フンイキ」
これは本当に間違えてました。すみません。不陰気じゃなくて雰囲気だったんですね・・・。
次同じ間違いをしないように気を付けたいと思います。

316 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/12 13:53 ID:???
まぁ、またがんばって。

個人的には、この程度で暗くなってたら
わざわざ2ちゃんで創作なんてやってられないとオモウ

317 :Inocent World書いてる物体:04/07/12 19:07 ID:???
わお、こんなに進んでると思ったら自分もかなり該当するところが…
では、以降の文章は出来るだけそれらの基本を編入して捻出したいと思います。
ご指導ありがとうございます、本当に。

>>鉄獣28号氏
元シリーズが突然戻ってきましたね…
塔の話は方舟への導入部でしかなかったので、期待されたのなら残念。
この後の話を楽しんでいただければ幸いです。

>>恐怖の亀裂作者氏
おっと、あなたは何でも知っていますね…まぁあのシリーズは有名かもしれませんが。
マサシの持って帰ってくるアーティファクトも関わってきますよ〜(・∀・)

318 :Inocent World:04/07/12 19:44 ID:???
 マサシが店に帰ってきた時、店内に人の気配は無かった。
「オイ!!凄いパーツがあっ……マジで、誰も居ないのか?」
ルガールやリニアが居れば、彼の声に反応があるはずだ。
 マサシは数十秒店内を走り回った後、テーブルの上に置かれた手紙に気付いた。

 〔暗黒大陸のザンジバーランドへ向かう。お前は来るな〕

「…野郎!永久凍土だと!?」
 マサシはそのルガールらしからぬ丁寧な字で書かれたメモから多くの事を読み取った。彼が向かう先に危険があることも。
あくまでも、ルガールはこのメモを真剣な気持ちで書いていったのだろう。だが、マサシはそれに黙って従える男ではなかった。
「馬鹿が!テメーはいつもそうだ一人で居て!…もう、便利屋じゃねえんだ…少しは…少しは…」
 マーシーに飛び乗った彼は、コンバットシステムを立ち上げるなりバーニアを全開で吹かした。
「…少しは、俺をアテにしやがれぇぇぇッ!!!」

 ルガールは輸送船の中に紛れ込んでいた。
彼の機体は大量のゾイドの中に紛れ、密航に気付く者など居ない。いや――そもそも大戦後は
密航がばれても、金さえ払えば見逃してもらえるのだ。
「ねえ、データのコピー取った?」
「勿論だ。目的地はザンジバーランドの…アララテ山と言う山だ」
 ルガールとしても、今回の密航はただ単に自身の好奇心のためと“ギルド”の実態を掴む為の行動だ。
とは言え、“ギルド”の極秘事項に許可無く触れれば「事故死」する羽目になるだろう。
――そう、“ギルド”に都合の悪い情報を知った者は皆、例外無く「事故死」している。
 その“ギルド”に自分が居ると考えると、ルガールは皮肉な笑みを抑えきれない。まるで自分が汚れて行く様な気がしてならないのだ。
それでも彼が組織に身を置く理由は、やはり戦馬鹿の自分を満たす場所だったからなのだろうか。

319 :Inocent World:04/07/12 20:37 ID:???
 ルガールたちの向かう先、アララテ山では地下深くで作業が続けられていた。
管制室からは、地下に穿たれた巨大な空洞とそこで忙しなく動き回るゾイドが望めた。
「何度見ても気味の良いモンじゃないぜ、あの方舟…」
 管制室長の見下ろす空間に存在する、唯一にして最も異常な物体――それこそが、「方舟」だった。
岩壁から突き出したそれは1000mを遥かに越え、木で作られた様に見える船底部は解析不可能な物質で構成されていた。
――この「木に見えて非なる物質」は、如何なる兵器を持ってしても破壊不可能だと技術士がぼやいていた。
 これも、月読みの塔同様に開けられぬまま終わるのではないか…そんな彼の憂鬱を、背後で開いた自動ドアの音が断ち切る。
「作業の進行状況は、まだ内部に入れないのか?」
 隙の無い声で彼に問い掛けたのは、十代後半の少年だった。精悍な顔立ちに、冷たく光る灰色の瞳が特徴的だ。
「え、あ…ハイ。入り口は見つからず、科学者の見解では“鍵”が必要だとか…」
 少年は薄く笑った。この少年は一度たりとも――そう、たったの一度も本性を見せた事が無い気がした。
「ご苦労」とだけ言い残し、管制室を後にする少年を見送りながら室長は身震いした。
 本性を見せない――それも当然の事なのだろう。何故なら――誰あろう、彼こそがその存在すら疑われる
“ギルド”最強の能力者「堕天使(ルシファー)」と呼ばれる男なのだから…

 ルガールは目を覚ました瞬間、眠ってしまった自分の愚かさに気付いた。
幸いにも、船員に発見などされてはいない。既に船の揺れが止まっている事から、船は港に着いたのだろう。
 他の客がゾイドを船外に出している。脱出するなら今だ。
客達のゾイドの列に紛れ、ルガールはグラビティバイソンをゆっくりと歩かせる。 外に出ると、そこは彼が初めて見る光景だった。
――雪だ。平地から、港町の民家の屋根、山脈の麓から頂上に至るまで一面の雪景色。
 そしてルガールは、隣のリニアが震えているのを見てやっと気付いた。非常に寒いという事に。
 ルガールは持参した分厚い防寒コートをリニアに渡した。コックピット内だからこれで済んでいるのであって、
通常の服装で外に出よう物なら、もしかして凍死するかも知れない。
 ともあれ、彼らはこうして極寒の地に降り立ったのであった。

320 :恐怖の亀裂 364:04/07/12 21:43 ID:???
必死に梯子を上り続ける事で何とか上まで上りきる事に成功する。素早く梯子の後ろの壁を蹴り無様に転がりながら…運悪くまた居たクリフハンガーを撥ねる。
「あう〜…ねっとりしているであります…。」体液がべっとりと背中の甲殻皮膚にへばり付く。こう見えても神経が一応繋がっている為とても気持ちが悪い。
気を取り直して梯子の方を見ると…「”降下用梯子上る際は梯子の横のスイッチを押して機能を停止する事”でありますか…。」横を見るとスイッチが有る。無駄骨を折った様だ。

セフィーナが梯子を上ってくる。しかもかなりのスピードで。「はぁはぁ…何かがゆっくりと迫って来ます。あの粘液の塊が。」どうやら失念していたらしい。クリフハンガーの本質は粘性の体液だった様なのだ。
「火炎放射器は付いていないのでありますが…。」担いでいたフレキシブルウェポンドライバーを構える。「装填数は4発…聞くでありましょうか?」そう言うと手でここから離れるようにセフィーナに指示する。
セフィーナは頷いて後ろに下がる。少しするとゆっくりと粘液が穴から顔を出して来る。ファインの体に付着していた者もそれに呼ばれる様に体から離れてそれに合流する。「そう言うタイプでありましたか!覚悟であります!」
砲口から1発の弾が射出される。それは接触すると炸裂し特殊溶液の泡を大量に発生させる。足止め用のバブルグレネード弾。粘性の高い相手に同じく粘性の高い上に急速乾燥、一時的な硬化作用はかなりの足止め効果が有る筈だ。
「今の内にさっさ行くであります。案内はもう良いでありますよ。もう位置関係は把握したでありますから。」「ええ〜聞いてくれないのですか?」緊急時の会話とは思えないほのぼのとした雰囲気がなんとも場違いだった。

「何とか甲板付近まで到達したようだな。」ラフィーレは呟く。しかし敵戦力の中核は機関室と動力炉付近に居る。しかし強烈な臭いは集中力を奪い咄嗟の判断を鈍らせる。だからこそ先に空気を清浄化する必要がある。
「ソニア?通信機の方は何とかなりそう?」「大丈夫お姉様!これで終了。」ソニアは親指を立ててこれでバッチリと合図をする。「そこの迷い人。そこから3ブロック先に格納庫が有るわ。そこを開ければ風通しが良くなる筈。後もう一箇所が丁度反対側に有るわ!」
艦内放送でそれが聞こえて来る。「了解であります。」

321 :恐怖の亀裂 365:04/07/13 06:10 ID:???
格納庫に飛び込む。足止めをしているから上手くすれば1時間は凌げる。悪くても10分は保つだろう。
しかし格納庫はこれまた目を覆う有り様だった。怪我人が多い。しかも時間と共に出血が酷くなる様に細い金属の中空の針を刺されているのだ。
「これは化け物の仕業では無いでありますね。」無駄弾は撃ちたくないと言っていたファインが躊躇無くある場所を撃つのをセフィーナは見る。
「ヒヒヒヒ…やるじゃないのよ。」精神的嫌悪感を多量に含む薄汚い声が格納庫に響き渡る。

柱の影からダブダブの法衣を纏った男が現れる。「ふ〜ん…これがベルゲンちゃんが言っていた奴ね。あたしは”蛆捲きのアヴィラータ”。よっろしくねぇん。」
最悪だ。ノーブルアーシーズの四面獣天の一人で指名手配中の最悪の戦争犯罪者でありガイロスの蛆使いと異名を持つ拷問の名手。
毒々しい蠅の刺繍をあしらった法衣を翻して下品な笑い声を上げる。「如何だったかしら?あたしの手駒”蔦のドゥルジ”は?」無駄にサービス精神が旺盛らしくネタばらしを始める。
四面獣天はそれぞれ悪質な品種改造を行ったゾイドを手駒に持つと言うが見た目相応の悪質な相手だったので生身の彼も相当の曲者であるのは間違い無いだろう。
怪我人をセフィーナに任せるとファインはアヴィラータとセフィーナ達の間に割って入る様に立ち塞がる。

説明を話半分にしか聞かれていないのにアヴィラータは気付き「あらぁん?いけずねぇ。でもあたしからお楽しみを取り上げて生きて帰った者は居ないわよん?」
例の針が数十本飛んで来る。動きは全く見えなかった。「はぁっ!」フレキシブルウェポンドライバーを盾にして受け止める。
その間にアヴィラータは横を擦り抜けようとするが何かに躓き転倒する。「お楽しみを取り上げた相手を無視して良いのでありますか?」アヴィラータの右足首を掴み片手ジャイアントスイングで投げ飛ばす。「あら〜ん!?あたしと・ん・で・る?」
以外に重い為飛距離は1mにも満たず2m程床を滑っていくアヴィラータ。起き上がりに被せる様にファインは背中の甲殻皮膚の布刃を走らせるが不発。
布刃が交差した場所には既にアヴィラータは存在せず格納庫のハッチを開けて抵抗も適当に既に船外に飛び出している。「三十六計逃げるに如かずよ〜ん。お返しの準備の間頑張ってね〜ん?」
声の方角からクリフハンガーが現れる。

322 :恐怖の亀裂 366:04/07/13 08:41 ID:???
何処までいってもクリフハンガーはクリフハンガー。単体での戦力は拳銃を持った人間以下。交差したままの状態で放って置かれた布刃をタイミング良く引き戻す。
すると勢い良くクリフハンガーの首が宙に舞う。出現したのは1体のみだが臭いを伝って他の者が来るのも時間の問題だ。怪我人も多い。幸いな事にアヴィターラの針を刺されたのが数分程前だった為引き抜けば大事に到る事は無いようだ。
「直ぐ反対側に入り口が有る!急げ!」何故か数分間繋がらなかった通信が回復しもう一つ上層部格納庫の場所を指示され慌ててファインは格納庫のハッチを解放した。
潮風が通り抜けるように成り強烈な甘い臭いは外に流れていく。その臭いを追って予想以上に早く復活した巨大粘液の塊が海へダイブする。すると海水と化学反応を起こして火花を上げながら蒸発してしまった。

「しかしあれがノーブルアーシーズが作った者だったとは思いもしなかったであります。」昼下がりの暑い空気と初夏の日差しを受けた格納庫はすっかり常夏気分な気温に達していた。レッドラストで暑さに慣れ親しんだ体からは余り汗が出ないファイン。
「昼寝には丁度良いでげぇ!」突然後ろから蹴りを貰い暑く熱された金属の床に顔面が接触。暑さに悶え苦しんで転げ回る。「機関室と動力炉は別の奴らしい。さっさと行け!」嫌な笑みを浮かべたラフィーレが転げ回っているファインを一瞥する。
「好感度下がりまくりですねお姉様?」セフィーナとソニアに突っ込まれて流石に自分のした事をほんの少しだけ反省するラフィーレ。「流石ラフィーレ!ほんの少しって所が貴方らしい〜っ!!!」心を読めるのかフェニスが茶化す。「何時の間に!?私の背後に。フェニス〜!」
収拾が付かなくなっていた格納庫だった。

喧噪を抜け1人とぼとぼと機関室に向かうファイン。顔面は火照ったままで胡散臭さ大爆発で眼鏡の役にならない多目的アナライズグラスは割れている。「やっぱり怖いでありますねぇ〜。これならまだ化け物を相手にしていた方が…。」言わなければ良かったと心底後悔する。
目の前にはその化け物がお客さんが来ましたとばかりに熱烈にアタックを仕掛けて来る。クリフハンガーでは無い。それは先程のアヴィターラが言っていたであろう”蔦の者”の縮小版みたいな連中だった。それは体をうねらせながらゆっくりと攻撃体制をとり距離を積めてくる。

323 :恐怖の亀裂の作者:04/07/13 08:52 ID:???
Inocent Worldの作者さんへ

アララテ山。確か何処かの方舟神話の方舟のある場所ですね。でも方舟と言っても大きさはどの神話でも納得できないスケールなのはどう言う事でしょう?
更なる謎とサスペンスの予感!?

324 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/13 11:12 ID:???
どこの大陸だったかは書かれていなかったと思うのですが、
アララテ山は上山版漫画の最終話回想シーンで出てきますね。
「Inocent World」での元ネタの方舟伝承に沿った使い方が、ちょっとステキですよ。

325 :類似品にはご注意を 10:04/07/13 12:06 ID:???
「何だかんだ言って准将も中尉の事が心配なんじゃ無いですか?」
その時、ミオの顔は赤くなった。
「か!!勘違いするな!!わ…私は…。お…お前だって未来の奥さんの大ピンチなんだから!!早い所出発するぞ!!」
ミオはラインを叩くように押すと、そのまま逃げるようにジェットファルコンのコックピットへと跳んで行った。

時は同じく、ルーガスは自分が管轄している中の一つの部隊の基地へ移動していた。そして、
彼の指揮下にある一つの特殊部隊を呼びつけていた。そして、ルーガスの前に整列した特殊部隊が隊長を先頭として彼に敬礼を送っている。
「命令とは何でありましょう?少将!」
「貴様等はこれより共和国へ潜入しろ。そして、一連の偽緑の悪魔事件で本物の緑の悪魔が処刑される様な事があれば、直ぐさま救出し、我が国へと連れ帰るのだ。」
ルーガスの奇想天外な命令に、特殊部隊員達にざわめきが起きた。と、その時隊長が手をポンと叩いたのだった。
「なるほど!確かに緑の悪魔によって我々の多くの仲間が殺されましたが、逆に味方に引き込む事が
出来れば膠着状態に陥っている戦況にも活路を見いだす事が出来る。と、こういう事ですな?」
「そ…そう言う事だ…。現に緑の悪魔の存在は士気にも大きく影響しているのだからな!」
その時、特殊部隊員達は一斉にルーガスへ向けて敬礼を送った。
「了解です!!これより我々は共和国へと潜入します!!」
そうして、特殊部隊は消えるような速さで共和国へ向けてかっ飛んで行くのだった。
彼等に向けて手を振りながら見送った後、ルーガスの顔に次第に笑みが浮かんできていた。
「ふ…ふふふ…。私にも運が回ってきたようだ…。幸運の女神が…微笑んできている…。」
ルーガスは一人笑っていた。彼が特殊部隊にマオの救出を命令したのは、確かに味方に引き込むという目的もあるが、真の目的は別の場所にあった。
「フッフッフ…。流石のマイハニーも今度の事で共和国に愛想を尽かせるだろう。故に何の未練も無く
彼女は帝国への亡命をしてくれるだろう。そこから少しずつアプローチを続けていけば…。
彼女が少将婦人、マオ=バッハードになるのも夢では無くなるという事だ…。必ず成功してくれよ…。」

326 :類似品にはご注意を 11:04/07/13 12:07 ID:???
「うあ〜…。」
なおも投獄されていたマオは呆然としながら天井を見つめていた。そして、彼女は頭を抱えながら
のたうち始めたのだった。投獄監禁されると言うストレスに耐えられなくなったのだ。
「うわぁぁぁん!!無実の罪で…こんな形で死ぬなんて嫌だよぉぉぉぉ!!こんな死に方する位なら
まだ戦場で討ち死にした方がまだ気持ちよく死ねるって物だよ…。味方に処刑されて死ぬなんて死んでも死にきれないよ…。」
と、そう愚痴を零していた時、またもやあの時の軍警察がマオのもとへと訪れていたのだった。
「よう…。気分はどうかな?」
軍警察の顔にはマオをあざ笑うかのような笑みが浮かんでいる。
「実はな〜…。あの時お前に殺された共和国兵士の家族とかがお前に死ねとか言ってるんだよ…。
そりゃ仕方がないよな〜…。あれだけの事をしてくれたんだからな…。」
「だから私はやってないって言ってるでしょ!!」
「しらばっくれるな!!!!」
「!!!!」
マオはビクッと一瞬身体を痙攣させるとそのまま黙り込んでしまった。どんなに強くなろうとも、結局は弱気な所が抜けないという点もマオの特長だった。
「いずれにせよ今後の軍法会議の結果次第でお前の処分が決まるんだ。まあどうせ死刑だろうがな…。せいぜい残った時間を大切に使うんだな…。ハッハッハッ!」
「だから私は…。」
マオは必死に自分の無罪を主張しようとするも、軍警察は無視して立ち去っていった。
「ううう…。死ぬ物か…こんな事で死ぬ物かぁぁぁぁぁ!!!」

「よし!ここで止まってくれ!」
「了解!」
ラインとミオの乗ったジェネラルはとある戦場跡に来ていた。そして、そのまま二人はジェネラルから下りて辺りを探索している。
「ここがあの時の事件の現場だ。ここを調べれば何か事件の真相を証す手がかりが見つかるかも知れない。」
「分かりました。」
そうして、二人は周囲の探索を始めていた。

327 :類似品にはご注意を 12:04/07/13 12:08 ID:???
それから数日の時が流れた後、牢から出されたマオはそのまま軍法会議場へと移動させられていた。
「これより軍法会議を行う。」
議長の声により、軍法会議は開始された。会議場の中心部に一人立たされたマオは両手に手錠を掛けられて動けない状態で一人俯いていた。
「(あ〜もう!!こうなったら地獄にでも何処へでも送ればいいでしょが!!)」
マオは内心そう泣き寝入りしていたのだ。
「よし!全員配置に付いたな…。」
軍法会議場の各所に、共和国に潜入した帝国特殊部隊員達が紛れ込んでいた。マオへの死刑判決が
決定されると同時に煙幕弾を議場に撃ち込み、その混乱のスキにマオを救出しようと言う作戦であった。
また、彼等の別働隊が別の場所にも展開されており、こちらは解体が決まり、解体準備にかかられていたカンウの強奪を狙っていた。

「おい!!妹の軍法会議が始まったらしいぞ!!早いところ証拠を見つけないと妹の命が…。」
まだ事件の真相を証明する証拠が発見できずにいたミオとラインは半ば焦りが見えており、軍法会議が開始されたという報告によりそれは最高潮に達した。
「うあああ!!このままでは中尉がぁぁぁ!!」
「ううううろたえるな!!!最後まで諦めるんじゃない!!」
今度ばかりは流石のミオも必死だった。いつもマオをバカにし続けている彼女であるが、それでも
この世で唯一の肉親であり、同じ遺伝子を持つ一卵性の双子の妹が死ぬという事態はとても耐えられる様な物では無かったのだ。
「証拠証拠!!何か証拠になる物は…。」
ミオが必死になって草の根分けていた時だった。突如としてミオの携帯電話が鳴ったのだった。
「何だよもう!!このクソ忙しい時に!!」
ミオは怒り顔で携帯を開き、応答した。
「おい!どうしたんだ?ええ?」
『こちらXX―34地区の共和国軍第78部隊!!現在緑色のゴジュラスギガの攻撃を受けて…うああああああ!!』
「え?」
携帯電話から鳴り響いてきた士官の言葉にミオの目は丸くなってしまった。
「お…オイ…バイス曹長よ…。XX―34地区つーたらこの辺から近かったよな…。」
「まあ…確かにそうですね…。」
「今からそこへ直行だぁぁぁぁぁ!!!!」

328 :鉄獣28号:04/07/13 12:20 ID:???
ちなみに現在書いてる時点では431KB。そろそろ本当に次スレ準備でしょうかね?

>>恐怖の亀裂作者さん
拷問好きな人。その言葉使いと言い、想像してみるとかなり怖いのが連想できたり・・・

>>Inocent World作者さん
謎の方舟。宇宙船か何かでしょうか?それと謎の少年ルシファー・・・強敵の予感ですかね?
あと、ルガールの後を追うマサさん。何かそういう所に男の友情が感じられたりして・・・

>>316さん
まあ・・・そう言われればそうでしょうね・・・。面目無いです。

329 :Inocent World:04/07/13 16:01 ID:???
 ルガールは雪の上に降り立った。辺りでは絶え間なく雪掻きを持った男達が右往左往し、2m近く積もった雪の合間に道が出来ている。
とりあえずグラビティバイソンをゾイド舎(こんな場所では必須)に納め、彼は町を見渡す。
 民家や店舗は木造で、およそ市街の様子からはかけ離れた街だった。
 しかし、珍しい事でもない。「Ignorance Catastoroph」や大戦そのものの爪痕は大きく、十数年しか経っていない状況では
かつて栄華を極めた未来都市の復興など、到底不可能なのだから。
「…とても、田舎に来た感じだな」
唯一大戦前の痕跡を留める港は、この町に不相応な大型輸送船などを停泊させている。
「でも私、この町好きだなぁ」
 ふと喋ったリニアは、息が白くなっている事に驚愕した。市街に住んでいてはこんな経験は出来まい。
 何処までもレトロな雪の町で、ルガール達は情報収集を開始した。

「…社長、これをご覧下さい!」
 “ギルド”社長室では、マクドガルがまたモニターと向き合っていた。
彼はここ数日社長室から出ていなかった。それもこれも、「極秘事業」の成功の為だった。
 だが、そんな彼に凶報が入ったのはルガールが港に付いた頃の事だ。
 
 送られてきた画像は、市街に設置された超広域熱源レーダーのモニターである。
何も無い――いや、画面の上の方を赤い点が通り過ぎていく。
 このレーダーは1/50000縮尺だ。そのレーダー内でこれだけのスピードが出ているとなると、尋常な速度ではない。
さらに「赤い点」は、それが超高熱源体であることを示している。
「…何だ、これは?」
 返ってきた部下からの返事は、予想だにしない物だった。
「捕獲作戦中の“ラファエル”が逃走し、レーダー範囲を通過したのであります!予測目標地点は――暗黒大陸、アララテ!」

330 :Inocent World書いてる物体:04/07/13 16:09 ID:???
むしろこの作品は次スレでも終わるのかどうか…?

>>恐怖の亀裂作者氏
>324さんの言ったとおり、上山版に出てくるレイヴンの家があった山です。
とは言え数千年の歳月と大破壊の影響は大きく、原形留めてませんが…
方舟の大きさは、単にゾイドのサイズに合わせて巨大化した次第(|||)

>>鉄獣28号氏
ゴーレムに殴られても死なない彼女でも処刑されれば流石に死にますか…
方舟編はこの話でまず一本目の伏線が纏まり、次の段階へ…といった感じです。

331 :恐怖の亀裂の作者:04/07/14 03:11 ID:???
鉄獣28号さんへ

輝いていますね。ルーガスさん。我妙案見出したり!と言う感じで。
でもやっぱりやっちゃうんですね拘束中に襲撃。
誰が指示をしたかは解りませんが作戦の目的を忘れているのではとか思ったりしちゃいます。

Inocent Worldの作者さんへ

漫画の方でしたか。すっかり忘れていた罠。ゾイドの世界でよく何処かで聞いたような地名が出て来ますがもし住むとしてもヴァルハラだけは勘弁。
死んでまで何かさせられそうでガクガクブルブル…。
実は中身は例の塔の様に更に大きくて迷ったりして…。

332 :恐怖の亀裂 367:04/07/14 04:27 ID:???
もう嫌と回れ右すると…とても懐かしく暑苦しいアフロの執事さんが居た。「どうもお久しぶりでございますツヴァイト様。お嬢様達が目に余る脱線ぶりなのでお手伝いに参りました。」
白髪のアフロ。齢70を超えて筋骨隆々で2mを超える巨漢(アフロ抜き)間違え様の無いファング=W=グレイマン氏。「おっ…お久しぶりであります。相変わらずお元気そうで…。」
「いえいえツヴァイト様それともファイン様とお呼びした方が宜しいでしょうか?」攻撃を仕掛けてきた”蔦の者”を片手で間合いに強引に引き寄せもう片方の拳の一撃で粉砕しながら聞く。「何方でも良いであります…。」

その戦闘力は偉大だった。数分と経たない内にファングは全てを片付けてしまい手に付いた細胞質を軽く腕を振って綺麗にする。「さあ参りましょう。機関室は…そこっ!隠れ居ないで出て来て頂けないでしょうか?」
十字になっている通路の少し前でファングは隠れているだろう者にそうお願いする。「いやはや…素晴らしい手並みだった。退屈凌ぎで来て見れば面白い余興を見る事が出来た。」通路の右側からまた見覚え有る顔が現れる。
共和国軍のエンブレムの着物を羽織り上下黒一色の道着を着たカイエン。「弟が世話になっている様だな?拙者はソウエン=ミシマ。”双頭のソウエン”の方が良く通る名だろう…故有ってアーヴェラーと貴様の首貰い受けに来た所存だ。」
2人目の四面獣天。今日は仏滅か?と思うファインだった。

「しかし…そこの執事。その歳ながら見事な手並みだ。動力炉なら心配無い。退屈凌ぎにアヴィターラの手駒と遊んだ後だからな。しかしつまらん相手だった…。」その言葉が指す事は一つ”退屈凌ぎに味方を虐殺した”と言う事だ。
「他の方は何方へ行かれたのでしょうか?」ファングが尋ねると「拙者には乗機たるゾイド以外は不要だ。そもそも任務完遂は1人で充分。奴がもの好きなだけだ。」腰の二振りの野太刀に手を掛け構える。背筋がゾッとする感覚…この狭い通路で野太刀の二刀流。
明らかに鍛え上げられた技で勝負をするタイプだ。その上背には更に二振りの小太刀まで揃えている。いざとなれば小太刀で戦う事も出来る万全の装備。このレベルの強さなら銃弾を叩き落とすのもお手のものかもしれない。
「執事さん先に動力炉へ向かって下さい。ここは自分が足止めするであります。」「畏まりました。」

333 :恐怖の亀裂 368:04/07/14 06:08 ID:???
「待て!拙者は貴様に用が有るのだ執事!」ファインとファングは二手に分かれてソウエンの左右を走り抜ける。
ファングはそのまま機関室に走りファインはその場で留まる。「それでは…兄上様?お相手願いましょう!」両手にシュトゥルムシュナイダーを構えてソウエンに立ち塞がる。
「ほう…先に死にたいか。ならばよかろう…去ね。」感情の篭もっていない声と共ソウエンは野太刀を軽く縦一閃に振るう。これで終わりだ…彼はそう考えていた。
その先の老執事との対決に気を削がれていたのだ。技術的には申し分無い居合の一刀だがその手に信じられない感覚が襲う。

「何?」その感覚を覚えて目を移すと軽く横にステップしたファインがシュトゥルムシュナイダーのナックルガード部分で軽く野太刀を小突き軌道を逸らしていた。「なる程。彼奴が唾を付けるだけはあるか。」
そのまま戻した野太刀を断続的に振るう。しかし今度も体にはまた当たらず背中の甲殻皮膚で野太刀受け流し返す刀での攻撃を封じられる。「猪口才な。だが少しは楽しめそうだ…。」
その顔には先程までの無表情の仮面は無く新しい玩具を前にした子供の様に目を輝かせ口は薄ら笑いを浮かべていた…。

かなりの時間が経ったが施設第4層の植物ゾイド掃討は未だに進んでいない。お家芸の荷電粒子砲を根こそぎ封じられてたった1機の機体の火炎放射器に頼らざるを得ない状況だ。
「あ…暑い。まだ増殖するの…?」ミズホは疲れきっていた。30分以上が既に過ぎている事だけは解る。それ以降の時間の感覚はない。暑い上に的確に火を向けないと増殖を食い止める事すら出来ないからだ。
疲労は刻々と体を蝕んでいく。緊張の糸が切れかけた瞬間だった。

「おっ待たせしました!ミサイル便の到着です!」「右に同じくブレード便到着。」「第2小隊只今到着。メイア?クローム?やっちゃいなさい。」やっと装備の選定を終えた3機が合流する。
リディアの命令と共にクロームの機体が炎の海に大量のブレードを展開して飛び込む。「生まれ変わったクリティカルエッジの力…バーニングダイブをご覧あれ。」多数のブレードが目標に接触すると目標が発火する。
温度調節と電気ショックで斬激と同時に切り口を燃やすフレイムブレード。それで突撃するバーニングダイブ。一味違った新型レーザーブレードの攻撃で植物ゾイドの塊にの大穴が空いた。

334 :恐怖の亀裂 369:04/07/14 08:21 ID:???
「は〜い!ナパーム弾発射します。全機退いてください!」「!?」さらりとメイアはとんでもない事を言った気がするが?
直に幻聴と思われた言葉は現実という結果を伴って返ってくる。突然捲き起こる炎の渦を目の当りにして全速力でその場に居た機体は逃げ出した。
バーニングダイブで開いた穴に撃ち込まれたナパーム弾頭のミサイルは内側から植物ゾイドを焼き始める。何処までも生命力が高いのか少しの間抵抗する。
しかし内と外からの炎はそれを上回りやがて全てを焼き尽くす。根元を絶たれた植物はもう増殖する事も無いだろう…。

だが…この時誰1人として”何故ここに『それ』が有ったか? 『それ』の大本たる『種』は何処から来たのか?”この疑問に辿り着く者は居なかった…。

「やっぱりあれはもう完成していたみたいだね。」今回の本拠地でアヴィターラの報告を受けるベルゲン。「ねぇん?”凶王(オーバーロード)”? ”彼”を摘み食いしてもよろしいかしらぁん?」
気味の悪い猫なで声でアヴィターラはベルゲンに御強請りする。「しょうがないな…1回だけだよ?何があってもそれ以上は介入しない事!あの機体の力を少しでも引き出して情報を集めてね。余り突き過ぎると魂胆がばれて酷い目に遭うから。」
「りょうか〜い!やっぱり凶王は太っ腹ねぇそれじゃ準備してから突いてみるわねぇん!」通信が切れる。これこそがベルゲンの本当の顔。忌まれし獣の天使4人の主にして凶王。愚鈍で純粋なる欲望。賢者であり愚者。独善の化身。
ノーブルアーシーズを名乗りながらその実全く関係無い行動原理で動く者達の巣窟”ロストグリード”の指導者。その教えは一つ”自らの欲望を満たす為にその命を掛けよ その為の努力を怠るな”かなり好き勝手に解釈できるモットーを持った組織。
それの頂点に立つ存在。素のままのベルゲンが其処には居た。

「僕のお気に入り達は如何動くのかな?思いの赴くまま答えを求める世界という舞台の駒として。」楽しくてたまらない。体裁を繕えば組織を生みその名の下に集まった者が勝手に踊り出す。
そうして自分はちょっかいを出したい相手の運命を少し弄ぶ。その本質を見抜かれてカリーナには嫌われる羽目になったがそれはそれと言う事で”明日は明日の風が吹く”だ。
そして自分は持ち帰った情報を整理してそれを更に深く知ろうと試みるベルゲンの素顔の一つが有る。

335 :類似品にはご注意を 13:04/07/14 08:52 ID:???
軍法会議はなおも続いていた。その間、議長等の話などが延々と続き、マオの死刑判決は確実の物と
思われたその時だった。突然議場のドアが開いたかと思うと、焦り顔になった一人の士官が飛び込んできたのだった。
「おい貴様!!軍法会議中だぞ!何をやっているんだ!!」
「た…大変です…。XX―34地区に展開されていた第78部隊が緑色のゴジュラスギガの襲撃に…。」
士官の言葉に誰もが拍子抜けした。
「お前頭おかしくなってないか?じゃあここにいるマオ中尉は一体何なんだ?」
「え?あ…あれぇぇぇ!!?な…何で…?」
そのワケの分からぬ事態に誰もが唖然としていた。と、その時、軍法会議に参加していた議員の一人が議長の元へと駆け寄ってきたのだった。
「議長!!彼の言っている事は本当です!!本当にXX―34地区で…。」
議員の片手には、小型テレビ機能の付いた携帯電話が握られており、そこには確かにカンウそっくりの
緑色のゴジュラスギガが共和国部隊を攻撃している映像が映し出されていたのだ。さらに、別の議員が
カンウの解体作業を担当していた工場に連絡を入れた際、カンウは全く動いていないという返答が返ってきていたのだった。
                    「………………。」
軍法会議場に沈黙が流れた。そして、議長が右手で自分の頭を軽く小突き、開いた口から舌を出したのだった。
「やっぱり…これって真犯人は別にいたみたいだね!てへ!」
「(てへじゃねーだろしょてへじゃ…。)」
他の議員が議長へ向けてそう突っ込みを入れようと思っていたその時だった。
「ふ…ふふふふ…ふふふふふふ…。」
マオのにこやかな笑みが沈黙の空気に包まれ、無音となっていた会議場に響き渡った。その不気味とも思えるにこやかな笑みに、思わず全員が後ずさりした。
「ほ〜らやっぱり私の言った通りじゃない?私はやってないって…。」
マオはにこやかな笑みを浮かべながらもその額には青筋が立っており、さらに彼女の手がプルプルと痙攣していたのだった。
「うっりゃあぁぁぁ!!!!」
マオが気合いを入れた時、両手を束縛していた手錠の鎖を彼女が引きちぎったのだった。

336 :類似品にはご注意を 14:04/07/14 08:55 ID:???
「ええ!!?確かその手錠って古代チタニウム合金製じゃ…。」
誰もが口をあんぐりと開けて唖然とし、開いた口が塞がらなくなっているのを尻目に、マオは後ろに
いた士官から手錠の鍵をもらって、両手首にかけられていた手錠を外した後、周囲に散らばった鎖の
欠片を拾い集めていた。と、その後、マオはにこやかな笑みを浮かべながら議長等に敬礼を送った。
「それではマオ=スタンティレル中尉!出動いたします!」
「ちょっと待ちたまえ!出動するって…何の為にだね!?」
「そんなの決まっているじゃないですか〜!偽物野郎をぶっ殺す為でありますよ!!!!」
その“偽物野郎をぶっ殺す為でありますよ。”のセリフの時、マオはそれまでのにこやかな笑みとは
打って代わってもの凄い形相となっており、それには誰もが凍り付いていた。そうして、マオは議場の
外へと走り去っていったが、議長等は呆然とその場に立ちすくむしか無かった。
「やっぱりアイツは怒らせちゃいかんな…。」
「伊達に帝国から緑の悪魔って呼ばれてはいませんね…。」

一方、この事実は共和国内に潜入していた特殊部隊を混乱させる事にもなっていた。
「作戦失敗作戦失敗!!というか偽者使ってるのがバレましたよ!!」
「な!!何だと!!?わかった!!今すぐ帰還しろ!!」
特殊部隊長からの報告を聞いたルーガスは部隊を潜入させている事が共和国にバレ無いウチに帰還する
よう命令していた。そして、通信機(携帯電話)を切った後、物凄い形相で壁を殴りつけたのだった。
「ガルスの野郎・・・こんなタイミングの悪い時に偽者出撃させやがって〜・・・。あれでは犯人は偽者ですよと言っている様な物じゃないか・・・。」

「よーし!一連の証拠映像の転送は完了した!後はどうするかね?」
XX―34地区からやや離れた場所に潜伏したジェネラルの中で、ミオは一息ついていた。
彼女とラインはついに事件の真相を暴いたのだ。何故ならすぐそこで偽者が暴れていたのだから・・・。
「それにしても・・・アレ・・・真面目に似せる気あるんねすかね〜・・・。」

337 :類似品にはご注意を 15:04/07/14 09:00 ID:???
暴れているニセカンウの姿を呆然と眺めながら、ラインは開いた口が塞がらなかった。それは
デスザウラーになんとかゴジュラスギガっぽく見せるための張りぼてを貼り付けてどうにか偽装した
という、いかにも偽者と分かるような偽者だったのだ。特に腕の大きさなどは隠せるはずもなく、冷静に見ればだまされないだろうと思える代物だった。
「あんな物でだまそうだなんて・・・連中は私等を舐めてるのか?」
「しかし・・・実際だまされてますしね〜・・・。」
これは人事では無い事なのであるが、目の前のニセカンウのアホらしさに呆然とする二人はそう言うしか無かった。
「というかよ!問題はアレに乗ってるパイロットだよ!何かスゲー腹立つのは私だけだろうか・・・。」
「同感です!自分も腹が立つであります!」
ニセカンウのキャノピーから見えたニセマオこと、地下プロレスの女帝、デスコングのリングネームを
持つ女子プロレスラー、ウェル=オーガストの姿を見て、激しい怒りを覚えていた。
「あのオバハン・・・歳考えろよ・・・。つーか似せるつもりならもう少し真面目に似せてくれ!!」
ミオの額から青筋が立っていた。ウェルはマオとは全く似つかぬ大柄なで太い体系をしており、
それが服装だけはマオと同じ格好をし、果てにはマオと同じ髪型のカツラまで被っていたのだ。
そのようなウェルの姿にミオは耐えられなかった。性格や特性こそ違えど、ミオはマオと寸分たがわぬ
外見をしているのである。無論身長も、体重も、スリーサイズも全部同じである。そんな彼女にとって、
今のウェルの姿は自分自身をも愚弄しているかのようで我慢がならなかったのだ。そして、ラインも
理由は違えど怒りに満ち溢れていたのは同じだった。真剣にマオを尊敬している彼にとって、やはり
あのマオを愚弄しているとしか思えぬ姿はとても耐えれらるような事では無かったのだ。
無論、外見だけの問題ではない。ウェルがマオに成りすましてマオを陥れようとしたという事実も二人にとって許しがたき事実だったのだ。
「ぶっ殺してぇ・・・。」
二人の気持ち今は一つとなった。

338 :鉄獣28号:04/07/14 09:13 ID:???
今書いてる時点でもう446KB。本当に次スレの用意が必要になりましたかね?

>>恐怖の亀裂作者さん
凄いアフロさんとか二刀流とか凄い事になってますね。
あと、植物な敵はまだ残ってたんですね。

>>Inocent World作者さん
>ゴーレムに殴られても死なない彼女でも処刑されれば流石に死にますか…
まあその処刑方法にもよりますね。物理的な方法なら難しいかもしれませんが、
クロロフォルムは普通に効いていたので、そういう薬物系なら難しい話では無いという事にしてます。
悟○だって心臓病には勝てませんでしたからね。それと似たような物だと考えれば・・・。
あと、”ラファエル”について、何かまた凄い怪物の到来の予感ですか?

339 :恐怖の亀裂の作者:04/07/14 09:54 ID:???
実は拷問様の名前を間違えてその後間違えたまま書いていた罠_| ̄|○
もうそれでいいや!

鉄獣28号さんへ

>「ぶっ殺してぇ・・・。」その気持ちは解りますね。機体までは偽物の美学をしっかり踏襲しているのにパイロットがあれでは…w。似ていないならせめて男をw
そして…作戦の発動タイミングは考えましょう。
すティー分キングの〇ークハーフの一節と同じで此処に本人がいるのに〜!?状態は不味いです。不味すぎです。本末転倒ですw
指令系統が重要なときに一番重要な所が跳んでいる。そんな帝国軍萌…。

340 :恐怖の亀裂 370:04/07/15 04:06 ID:???
「さぁ〜ってはりきってぇ準備しなくっちゃあねぇん!」とても嬉しそうな声でアヴィターラ自らの乗機のコアを箱形のコネクターボックスに収納する。
「とぉ〜りあえず〜本体かぁ〜んせぇ〜い。」そして並びに並んだパーツの山に向き直る。「さ〜あ”蔦のベルゼブブ”ちゃん。ご飯の時間よぉ〜?たんとお食べなさいなぁ〜。」
世にも不思議な腹を上に向け羽を下に持つ者。無理矢理生き物に見立てるなら奇形で未成熟なまま羽化した蠅。全ては彼の趣味。この異形の者を何度も使いそれぞれ場所に適応した体を作らせる。
ベルゼブブ自体も着替え感覚で自らの姿を作り替える事を趣味としパーツを暴食。その後使い易そうな姿に成長する。いざとなれば体を蜥蜴の尻尾の様に切り捨てる力すら持っている。
人外の秘技で生まれたとまで噂される再凶のゾイドコアの一つ通称”バールの半身”より生まれたゾイドである。

ベルゼブブはあっと言う間に準備しておいたゾイドのパーツを喰らい尽くす。そしてその腹部は弾切れんばかりの大きさに成っていた。やがて腹部が2〜3回蠢くと腹部を突き破り桁外れの巨体を生み出した。
「今回はそれでいくのねぇん?さあ行きましょ〜ん!新しい愛の巣へ!」蔦がアヴィターラを包みコクピットと思われる場所へ納められる。「今度は昨夜の偽物とは訳が違うわよん?豊穣の葡萄と暴食の妖蛆…あたしのベルゼブブちゃんは再凶よ〜ん!!!」

彼自身は狂っている。自他共に認める事実だが本性は多少違う。彼は元々虫使いを生業とするもので更に彼の仕事仲間の蠅は何処で生まれたかは定かでは無いが不浄とは全く縁の無い存在だった。
それだけでも充分異質な取り合わせだが彼の蠅達は他の動物と共生を目的としており共生する存在の傷の治療や痛み止めを体の中の分泌物で行う事が出来るのだ。アヴィターラはその良さを世界に知らしめる為に医者としてエウロペに派遣される。
しかし実態は医者としての仕事は殆ど無く分泌液からの薬品の調合と非合法で行われた拷問の対象者の治療が主な仕事となっていた。結果はそれが発覚した際責任を押し付けられて共和国に戦争犯罪者として引き渡される。
当然拷問の証拠も無く拷問の凶器として仕事仲間が提出されるが被害者の証言と検査の結果で無罪となるがその頃既に彼の心は壊れてしまっていた。無知なる者の過剰な追求が原因であるのは弁解の余地も無い。

341 :恐怖の亀裂 371:04/07/15 05:22 ID:???
しかし話はまだ終わらない。その後精神病院で療養中だった彼にネオゼネバス軍上陸と言う不幸が襲い掛かる。
精神病院はあえなく倒壊。それにより抜け出した彼は怪我人の治療に疾風の如く走る。その時にその病院に有った拘束具やら何やらが一切合切無くなったらしい。
その後の消息は途絶えるがある日突然彼は復活を果たしたのだ。神出鬼没の連続大量無差別治療事件と言う形で。

デルポイ各地で”白昼堂々!!!違法老人ホームに怪人出現!重病者治療される!”とか”逢魔が時の商店街で大パニック!拷問器具で患者を捕獲!”等奇珍極まる新聞の記事が大陸中を舞う事となった。
この時共和国の戦争裁判の記録が見付かりアヴィターラの名は大陸中に響き渡る。ガイロス帝国の軍医時に看守に教わった拷問のテクニックと確かな医者としての腕、仕事仲間の蠅と蛆達。
3つの力で難病や重症と闘う世にも傍迷惑な医療愉快犯”蛆捲きのアヴィターラ”はこうして誕生したのである。その後何処を如何成ってか今に到るがそれは知らない方が身のためだろう。
彼の目的は目下の所唯一つで”自身が最高の医者である事を証明する”為だけに怪我人を探す幽鬼として世間の医者達に恐れられる存在である。

ベルゼブブに乗ったアヴィターラは摘み食いの相手のもとへゆっくりと向かう。今はソウエンと遊んでいる事だろう。もし怪我をしていたら熱い抱擁と手厚い治療を施してあげよう。
そして凶王のお達しの通り勝負を挑むのだ。その為には…「ソウエンなんかに負けちゃいや〜よん。折角遊びに行くんだからぁ〜。」狂気に狂った目が輝く。
最近になってやっと医療以外の愉しみを手に入れた彼にとっては味方の生死等気にしている余裕は無かった。

「そろそろ攻めては来ぬか?このままではいずれ刺身になるぞ…。」そう言って斬檄の速度を少しずつ上げていくソウエン。「…」次の一撃が完全に外れる。「何!?」
罠と気付いた時にはソウエンの間合いは既に無くファインの間合いのみが存在する。今から小太刀を抜いても間に合わない。不本意とばかりに野太刀を掴む手を離すと必殺の間合いからのボディブローの手を取り一本背負いで返す。
「見事だ!拙者から刀を手放せさせるとは…だがこれで決まりだ。その首今この場で貰い受ける!」一本背負いで立ち位置が入れ替わったソウエンは野太刀を拾い二刀流の見慣れない構えをとる…。

342 :恐怖の亀裂 372:04/07/15 06:57 ID:???
「奥義をご覧に入れよう…片翼の構え…右走り!」慌ててファインは十字路の左側に駆け込み難を逃れる。
壁には2列に連なった切り傷が出来ている。刀身の材料にもよるがこの抵抗の無い跡は”斬鉄”の奥義を極めた者にのみ許される跡だ。
「見極めが早い…鏡面刻の本領発揮か。」気にする事も無くまた構えを変えるソウエン。「ならば生き抜くに付き一つ奥義をお見せしよう。幾つ見れるかな?」
ここまで来ては士道不覚悟の勢いで逃げても無駄だろう。手札が無くなるのを懸念して隠し続けたと言うよりこれ以外では死亡確定でないと使えない行為を行う。

それまでとは打って変わり体から力が抜けたかの様に無防備を晒すファイン。「馬鹿な!?気配が無い。面白い!カウンターを剣相手に撃つというのか!」ソウエンの舌が唇を濡らす。
体が最上級の警戒信号を発する。それを感じてソウエンは気合いを入れ直す様に構えを変える。「どうやら士道不覚悟は拙者のようだった。生死を賭けて付き合ってくれた貴公にはこの技で参ろう…。」
「覚悟!左乱れの構え…桜血華!吹雪っ!!!」やや離れた間合いからソウエンは迅雷の様に距離を詰める。しかしソウエンは野太刀を振りきる事がないまま視線が天井に向く。

「甲気功!剛鱗!」二本の野太刀は右の甲殻皮膚強盾に受け止められている。無理のある力業。太極拳の気功の要領で強盾に更なる固さを持たせ相手にカウンターを撃ち込む。何処まで行っても人の業。
鋼鉄を引き裂く一刀も同じく人の業ならそれ同士がぶつかれば一方的に負ける道理は無い。止まった時間が動き出すとソウエンは数m先に吹き飛ばされ野太刀二本の技でファインの右腕に切り傷が刻まれる。
「やっぱりカウンターだけは怖かった…痛ーーー!」切り傷から走る電撃のような激痛に膝を突くファイン。ソウエンも痛みを堪え野太刀を杖代わりに何とか立ち上がった状態だった。右の胞には拳の跡が残って張れている。
結局士道不覚悟同士の一撃は何方にも勝ちを齎さなかった…。

口から血を吐きながらソウエンはこう言う。「双方手を惜しんだようだな…この勝負預けて置く。また遇おう研ぎかけの剣よ。磨かれ切った時にこそ決着を付けようではないか。」
一方的な言葉を放ってソウエンは通路の闇に消える。追い掛けようにも体がそれを許してくれなかった。右腕には血の十文字が鋭い痛みを走らせていた…。

343 :類似品にはご注意を 16:04/07/15 10:01 ID:???
一方、ニセカンウは大暴れをしていた。
「ほーらほーら!逃げろ逃げろー!!早く逃げないとこの緑の悪魔がお前らを地獄に送っちゃうよー!」
逃げ惑う共和国兵士、共和国ゾイドをあざ笑うかのように、ウェルの操縦するニセカンウは破壊を続けていた。と、その時だった。
『ニセモノ悪い子だネンネしな〜・・・。』
「!!だ!!誰だ!!!どこにいる!!?」
突然歌声のような物が響き渡った時、ウェルに悪寒が走り、ニセカンウは一瞬動きを止め、周囲を慌しく見回した。と、その時だった。
「ニッセ者さ〜ん!おっ死になさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!」
「うっあああああああ!!!?」
なんと、ニセカンウの頭上から物凄い速度で本物のカンウが落下してきたのだった。とっさに
ニセカンウは後ろに下がってかわしたが、そのまま地面に落下したカンウを中心として地面爆発が
巻き起こり、ニセカンウは大きく吹き飛ばされてしまった。そして、その際に発生した爆煙、砂煙が
晴れた時、そこには巨大なクレーターの中心に立つカンウの姿があったのである。

「え?あれ?緑色のギガが2体・・・。」
現場にいた共和国兵士達は状況が理解できずにいた。なぜなら彼らは本物と偽者の見分けが付いていないからである。
「何で?え?あれ?何で2体も・・・。」
「バーカ!あの暴れていた方が偽者なんだよ!で、今飛んできた方が本物という事だ!」
ワケもわからず混乱するばかりの共和国兵士達の前にジェネラルが現れ、ミオが彼らに説明していた。
「で・・・では・・・あの第58部隊を襲ったのも・・・。」
「そうだ・・・あの偽者だ!」
ミオの指差した先にあるニセカンウを見つめ、共和国兵士達は呆然と立ちすくんでいた。
「あ・・・あれは偽者の仕業だったなんて・・・。それにしてもなんて巧妙に作られているんだ・・・。」
「ああ・・・俺なんか今だにどっちがどっちなのかよくわかんねーよ。」
「お前等・・・それ真面目に言ってるのか?」
今だに本物と偽者の見分けがついていなかった兵士達に、ミオは目を細めながら唖然としていた。

344 :類似品にはご注意を 17:04/07/15 10:03 ID:???
一方、本物のカンウとニセカンウは互いににらみ合っていた。
「ようよう偽者さん?今まで散々私に罪をなすり付けてくれたわね〜・・・。この落とし前はつけてもらうよ・・・。」
「う・・・うるさい!!私が本物のマオ=スタンティレルだ!!!」
「まだ言うか偽者野郎!!!」
その時、カンウの腕が消えた。本当に消えたのではない。消えたように錯覚してしまう程の速度で動かしていたのだ。そしてカンウが腕を止め、両腕の爪同士をガキンとぶつけ合ったその時、突如として
ニセカンウを覆っていた偽装の為のハリボテが砕け、中からデスザウラーが現れたのだった。
「な!!い・・・いつの間に・・・。」
「これでもまだ本物と言い張るつもりかしら?偽者さん?」
マオはにやりと笑みを浮かべた。

「ゴジュラスギガの中から・・・で・・・デスザウラーが現れた!!じゃああっちが偽者だったんだー!!」
「おい・・・お前等わざと言ってるだろ・・・。」
ニセカンウがデスザウラーとしての本性をあらわして初めて見分けが付いたという共和国兵士の反応に、ミオは目を細めながら唖然とするしかなかった。

「・・・・・・・・・・・・・・・。」
化けの皮を剥がされたニセカンウとウェルは呆然としていた。カンウがニセカンウの偽装ハリボテを
砕いた時、その動きは全くと言っていい程見えなかったのだ。というより、この動きはマオとカンウ、それとミオにしか見えていない。
「さ〜てと・・・いったいどうやって料理しようかな〜!と、言うかさ!貴女似せる気あるの?
私の偽者名乗るんだからもっとそっくりな奴が起用されていると思ったら・・・プ・・・。」
笑みを浮かべながら軽く吹き出していたマオの顔を見たウェルに怒りが込み上げていた。
「貴女さ〜!偽者名乗るならもっと真面目に似せてほしかったわね〜!それじゃあほとんどコスプレだよコスプレ!」
その時、ウェルの怒りは最高潮に達し、ついに切れた。
「ううううるさぁぁぁい!!!お前を倒せば私が本物になるんだよぉぉぉぉぉ!!!」
ニセカンウことデスザウラーがカンウに襲い掛かった。しかし、マオとカンウにとっては止まっている
に等しい速度だった。デスザウラーが掴み掛かるよりも遥かに速い速度で逆にカンウが懐に飛び込み、
その軸足を蹴り上げ、デスザウラーを倒していたのだった。と、そのようなあっけなさにマオは困った顔をしていた。

345 :類似品にはご注意を 18:04/07/15 10:06 ID:???
「な〜んだ!私の偽者名乗るくらいだから外見はともかくも、実力くらいはあるのかと思ったら・・・いつもの三下じゃない・・・。」
「うおおお!!このクソガキャァァァァ!!女子プロを舐めんなぁぁぁ!!」
デスザウラーはまたもや飛び掛るも、逆にカンウによって投げ返された。

カンウの圧倒的な強さに唖然としているのは戦っているウェルだけではなかった。その戦いを見守っていた共和国兵士達も同様だったのだ。
「す・・・すげえ・・・あのデスザウラーを軽々と投げ飛ばすなんて・・・。スゲエパワーだ・・・。」
「違うな・・・言っておくが妹もあのギガも力なんて全然出しちゃいないよ。」
「え?」
突然口をはさんできたミオに兵士達は注目した。そして、そこから彼女のうんちくが始まるのである。
「さっき言った通り、あれは力なんて使ってはいない。相手の力を逆に利用して投げたんだ。
柔道とか柔術とか合気道とかいろいろあるけどね、そういうのの流れを汲む技だな・・・。」
「そうなので・・・ありますか?」
「ああ・・・まあ確かにアイツが本気になれば強引な力でデスザウラーを投げ飛ばす事など造作な事では
無いだろう・・・。しかし、妹はあえてそれをしない。力はあるのに技にこだわる。アイツはセコイ女なんだよ!」

カンウの圧倒的な強さの前にニセカンウは押しに押されまくっていた。
「な・・・なんて強さだよあのガキは・・・私は地下プロレス界の女帝と呼ばれた女だぞ!くそ・・・こうなったら・・・。」
またもやニセカンウがカンウ目掛けて跳んだ。
「まだやるの・・・?」
偽者の往生際の悪さにマオが拍子抜けしていたその時だった。ニセカンウの口が大きく開かれたのだった。
「毒霧を食らえぇぇぇ!!!」
「え!!?」
デスザウラーであるニセカンウの口腔内から、荷電粒子砲ではなく毒霧がカンウの顔面目掛けて
噴出された。それはその名の通り、プロレスでよく使われる(?)毒霧殺法である。霧状になって
発射された真っ赤なペンキはカンウの顔面を真っ赤に染め上げ、無論キャノピーも真っ赤に染まって周囲が見えなくなってしまったのだった。

346 :鉄獣28号:04/07/15 10:19 ID:???
んじゃあ450KB超えたので次スレ立てますね。
ですが、今書いているストーリーはそろそろクライマックスですし、
このスレの埋めを兼ねて引き続きここで書き込むことにします。
本編の続きは次スレになりますが。

>>恐怖の亀裂作者さん
ベルゼブブ・・・想像するとかなり怖いんですが、それ以上に恐怖の医者が怖いです。
別所で大立ち回りしてる人も何かすごいですし。

>そして…作戦の発動タイミングは考えましょう。
すティー分キングの〇ークハーフの一節と同じで此処に本人がいるのに〜!?状態は不味いです。不味すぎです。本末転倒ですw
指令系統が重要なときに一番重要な所が跳んでいる。そんな帝国軍萌…。

○ークハーフってのが一体何なのかはわかりませんが、一応帝国軍とて一枚岩では無い
という事を意味したかったのですが、言い訳にしか聞こえませんかね?

347 :鉄獣28号:04/07/15 10:37 ID:???
自分でバトルストーリーを書いてみようVol.12
http://hobby5.2ch.net/test/read.cgi/zoid/1089854742/l50

とりあえず次スレ立てました。

348 :恐怖の亀裂の作者:04/07/15 18:58 ID:???
鉄獣28号さんへ

スレ立てお疲れさまです。

ダー〇ハーフと言うのはスティーブンキングの小説でその一節に殺人の容疑で尋問中にまた殺人事件が発生しますが本人は既に拘束されている。
ありえなぁ〜い!!!な状況です。その上本人その者。と言う御話でとってもダークな御話なので一般向けではありませんが…。
この人スタン〇バイミーで世界的に有名な小説家の仲間入りを果たしましたがその後それ以前の話が全部ホラーっぽい物やサスペンスばかりです。
有名になった作品が作品群中一番異質だったと言う笑い話の側面もあります。

実際に戦場ではそう言う手違いは多かったそうです。歴史的に。
これを情報網豊かな時代と場所でやってのけたのが別な意味でガルスさんに”ちょっと待て!”的なノリにとれてしまう人も居るという事で…。
一枚岩でない部分が見事に露見している状況ですね。
偽物さんあんまし強くないみたいですし。グレート(以下複数存在)なデスザウラーがステキ。

349 :Inocent World書いてる物体:04/07/15 23:04 ID:???
>>鉄獣28号氏
スレ立て乙OIDSです。ラファエルはセフィロトの1つですが…しかし…

>>恐怖の亀裂作者氏
ヴァルハラっつーと「ワルキューレの騎行(だっけ?)」に出てきますね…
死者を天上の宮殿ヴァルハラにご案内。「てめえらの命は無くなりました!お好きな車に(ry」

350 :Inocent World:04/07/15 23:37 ID:???
「アララテ山という山を、知っているか?」
 町の住民達はその名を聞くと、誰もが怯えて口を開こうとしなかった。
 次第に、ルガールの苛立ちが募る。しかし彼はそんな場合でも感情を表に出さない。
「フム…どうやら、地元の者達が恐れて話したがらない様な山なのか…」
 だが、彼はとうとう証言を得た。それは宿屋に居た男の話で、あの山には古い神話が存在するという。
「あの山は、この星の最初の文明が繁栄を極めた時に造られた何かを隠す為に作られた山なんだとよ。
だけんども、ZAC2000年代の天文学者があの山を調べようとした時作業用ゾイドが謎のウィルスで暴走して
その天文学者と家族は死んじまったとか…その後も、長い間あの山を調べようとする連中は悉く不吉な死を遂げたのさ。
だから俺たちはあの山に近付かねえ。祟りがあっからな…それなのに、“ギルド”の連中ときたら…」
 どう言う訳かアララテ山は、地元住民の反対を押し切って調査に来た“ギルド”を拒まなかった。それがますます
地元住民から“ギルド”への反感を煽っているのだ。
「いつかは奴らにも、天罰が下るんじゃい。あの山は、触れちゃなんねえ物なんだ…」
 ルガールはザンジバーランドの地図を手に入れ、防寒具を整えた。手持ちの物だけではとてもこの寒さを凌げない。
 コックピットに戻ると、グラビティバイソンはあちこちに纏わり付いた氷柱を振り落とした。
「さて、行ってみるとしようか…方舟の眠る山とやらに」
 ルガールは知らなかった。“ギルド”の陰謀が目覚めさせた物を。

 マクドガルは各地から入電する異常事態に戸惑っていた。覚醒状態にあるセフィロトの守護天使が、
次々とアララテに向かって動き始めたというのである。
――一体、何が起きているというのだ?
 彼はセフィロトに関する資料を思い出していた。確か、元来守護天使たちはこの星を守るために
星そのものが生み出した自己防衛システムなのだと。
 だとしたら、アララテに眠る方舟はこの星を危機に陥れる物なのか?
 彼は自分の考えに苦笑した。自分は自然保護の思想家でもなければ、宗教にも通じていない。
 高い費用を掛けて始めたプロジェクトだ――今更、何を躊躇う?
 彼は静かに命令を下した。
「“堕天使”に、セフィロトの迎撃をさせろ」

351 :恐怖の亀裂 373:04/07/16 05:17 ID:???
「おおっ!?大丈夫ですか?ツヴァイト様!動力炉の方は暴走気味でしたが修理は終わりましてございます。」
執事さんの声が大音響で耳元に炸裂する。どうやら腕の傷の痛みに気を失いかけていたらしいファイン。
右側の強盾は大小の十字傷が乱れ刻まれている。「これは…桜血華吹雪ですな。」執事さんはソウエンの放った技を知っているらしい。
「何で知っているのでありますか?」その問いに「こう見えても敵は内外に存在します。彼等が何をしてくるか解らないのではボディガードを兼ねられません。当然の知識です。」
あっさり”当然”と仰る執事さん。普通なら”当然”の訳が無い。相変わらずの怪人振りに安心してしまったのかファインの意識はゆっくりと闇に閉ざされていった。

ファングはお嬢様だっこ状態でファインを軽々運んで通路を行く。フレキシブルウェポンドライバーを肩に担ぎ歩く姿その姿…。
敵陣より助けたお姫様を抱えて意気揚々と帰還する勇者の姿だった。何かが激しく間違っているのはご愛敬ではあるが。
そして少し通路を進むと”それ”は居た…「あらぁ〜ん?怪我はそれだけぇ〜ん?頑張ってたみたいねぇ〜ん。」常識では有り得ない同日2度めの侵入を果たしたアヴィターラが居る。
「いっきなり治療したい患者はっけ〜ん!?手術か〜いし〜ん!」医療器具を指の間より暗記の如く取り出しアヴィターラは突進した。

「申し訳ございませんアヴィターラ様。敵に治療して貰うとはいやはや情けない限りです。」「良いのよぉ〜ん執事さぁん!元々これが愉しみだったんだしぃ〜。」奇妙な空気が通路に在った。
そもそも彼が怪我をするのは予測の範疇だったらしく喜び勇んで治療措置を取るアヴィターラはファングの目からすれば新しい遊びを覚えてそれを為たくて溜まらないと言った子供の様に見える。
「そっれじゃあ〜”その事”ちゃ〜んと伝えておいてねぇ〜ん執事さぁ〜ん!。」脱兎の如く走り去るアヴィターラを見送って一息付く。幾ら屈強の体を持つ彼であっても手術台代わりをするのは堪えた様だ。
しかしその甲斐あって危険な状況になる前に治療を受けた患者は規則正しい寝息を立てる安全な状態だ。しかし噂の蠅と蛆の力は驚異的で傷跡が十文字に残ってはいるが傷口は完全に塞がっている。
「医学界は惜しい人材を無くした様ですね…。」しみじみと狂気の医者の消えた先を見ていた…。

352 :恐怖の亀裂 374:04/07/16 08:20 ID:???
「しかし見事な手並みだなおい…。」ラフィーレは呟く。結局噂通りの怪人で格納庫で怪我をしていたと思われた人達は体の自浄作用を越えて汚れた血液を抜かれていただけだった。
しかもご丁寧に何時調べたかは不明だが輸血用血液がきっかり人数分血液型を間違われる事無く置かれている。
「凄い方ですね〜。」輸血を手伝いながらセフィーナは我感ぜずと言う雰囲気で言う。「間違ってる…何かが!」今回ばかりは輸血の手伝いをしているのでハリセンは飛んで来ない。
しかし誰も納得できる筈は無い。こんな海の上に不法侵入を犯してまで治療をする医者が何処の世界に居るのか神様が居るのなら是非に聞いてみたいとラフィーレは思った。
あの臭い玉の醜悪な化け物も含めて。結局その臭いは全部が排出されるまでに3時間を要したという。

”こそこそ…きょろきょろ…”挙動不審の影が施設第1層の医務室より抜け出そうとしている。「何をしてるの?」その影は背後から声を掛けられ壁付近まで情けない悲鳴を上げて逃げる。
「うきゃああああ〜っ!!!」彼女はイド。真面に服も着ていない下着姿で逃げ出そうとしていたのだ。「だめよ。ちゃんと服を着ないと…。」実際に背中を強打しただけだったカリーナはもう動けるようになっていた。
そうして後ろかイドに抱きついてシーツを掛ける。「後10分もしたら服が乾くからそれからにしなさい。返事は?」「はい…。」先の一件でイドにとってカリーナは鬼門、天敵の様な存在として認識されている。
何故か逆らえない。そう言う決まり事の様に手も足も出ないのだった。

エキドナは彼女の息子の移し身2人を見て溜め息を吐く。何が如何在ろうと本質的には間違っているのだ。生命の理としては間違い無く。
しかし目の前に居る2人の我が子を目にするとそれは吹き飛んでしまいそうな程脆く儚い理性と倫理である。その目に気付いたのかイドと彼が弟と言ったライナスの移し身が近寄ってくる。
実験で失った腕が在るならば痛いと言っても離さない位強く抱き締めた事だろう。それは叶わないのでせめて手の代わりをしている触手で2人を抱き頭を撫でる。
とても嬉しそうにする2人を見てやはり自分は姿がどうであろうと唯の人の親である事を痛い程実感するのだ。
その光景からカリーナは目を背ける。きっと誰でも親となれば知る事になるその愛は逃れる事ができない呪いにも思えた…。

353 :類似品にはご注意を 19:04/07/16 08:32 ID:???
「どうだい!!これでもう何も見えないだろう!!?いかにお前だってこうされれば一溜まりも無いだろう!!アーハッハッハッハッ!!」
キャノピーが真っ赤に染まり、視界を奪われたカンウをあざ笑うかのようにウェルは下品な笑い声をあげていた。
「もがけ!!もがけ!!」
視界を失ったカンウを一方的に攻めようと、ニセカンウは一気に跳びかかった。しかし、カンウはそれをかわしたのだった。
「な!!そんなばかな!!」
ニセカンウはなおも攻撃を続けた。しかし、カンウはあたかもニセカンウの動きが見えているかのようにその攻撃をかわしていたのだ。
「そ・・・そんなバカな・・・。視界は完璧に封じられてるはずだ!」
「何も目に頼らなくても貴女の動きを見る方法なんてある物よ!気配とか、空気の流れとかね!特に貴女なんかはそのみなぎる殺気のおかげで探知するのも楽だわ〜!」
「な・・・何ワケのわかんねー事言っているんだ!!?」
ニセカンウはまたもカンウに攻撃をしかける。しかしそれもかわされ、逆に蹴り飛ばされるのだった。
確かにマオが言った事。普通の人間にとっては非常識極まりない事なのであるが、マオに常識という
物は通用しない。とにかく、マオとカンウは目が見えなくとも、その気配や殺気、空気の流れなどでニセカンウの動きが手にとるように見えているのである。あのレオマスター・アーサー=ボーグマンの
乗った初期型ブレードライガーも、その気配や殺気だけでレーダーやセンサーにも反応しない程
完璧に隠蔽されたレブラプターの奇襲を見破ったという事実が存在するが、マオとカンウが行ったのはそれに近い物だと言えるだろう。
「ちっくしょぉぉぉぉぉ!!!」
ヤケクソになって跳びかかったニセカンウ。だが、カンウはニセカンウのその勢いを逆用し、ニセカンウの体をひっくり返し、頭から地面に叩きつけたのだった。
「なんだよ・・・私は夢を見てるのかい?」
キャノピーを開き、ウェルは這うように外へと脱出した。そして、それを見たマオも、カンウから降りてウェルの方へと走った。
「まだまだ勝負は終わってないよ偽者野郎!あんたはこの手で倒すから!つーかやっぱりあんた真面目に似せた方がいいよ・・・。」
「な・・・なんだとぉ・・・?」
ウェルはマオをにらみ付けた。しかし、気負いという意味では完璧に彼女は負けていた。

354 :類似品にはご注意を 20:04/07/16 08:34 ID:???
「うぁぁぁ!!女子プロを舐めるなぁぁぁぁ!!!」
ウェルの怒りと渾身の力を込め、金棒のように太く、硬くなった上腕のラリアットがマオの首元にまともに直撃し、大きく吹っ飛んだ後、マオはその場に倒れこんだのだった。
「やった!これだけ綺麗に入れば・・・。」
ウェルは安心していた。彼女自身、そのラリアットは得意技であり、絶対の自信があった。
「ふ・・・いかにコイツでも首の骨が折れて確実に即死だな・・・。」
やは安心し笑みを浮かべながらウェルが倒れたマオを見下ろしていた。と、その時、突然マオが起き上がったのだった。
「いい!!!?」
「うげ〜・・・結構痛い〜・・・というか息苦じいよ〜・・・。」
ウェルの目は丸くなった。マオにもそれなりのダメージはあった様子で、首を抑えていたが、死んではいなかったのだ。
「な・・・何で!!?」
「何でって・・・まあ鍛えてるから・・・。う〜息苦じい・・・。」
ウェルは開いた口がふさがらなかった。マオが普通に喋れているという事は、まだ余裕があるという事なのだから・・・。
「うあああ!!ならばもう一発だぁぁぁ!!」
ウェルのラリアットが再びマオの首を狙った。しかし、今度はマオが両手で掴む形でそのラリアットを
受け止め、さらにウェルの腕を鉄棒の様に使う事でクルリと一回転したかと思うと、そのままウェルの頭上へと跳んでいたのだ。
「ななな!!?」
「んじゃあ私もプロレス技やらせてもらおうかな?」
その直後、マオの両足がウェルの頭をガッチリと挟み、そのままマオは後方へ回転したのだ。
100キロをゆうに超えるウェルの巨体が宙に浮き、そのまま共に回転したかと思うとウェルの脳天が地面に叩き付けられたのだった。
『出たぁぁぁぁ!!マオ=スタンティレル中尉の超デンジャラスなフランケンシュタイナーがデスコングに炸裂したぁぁぁ!!!これは痛い!!痛すぎるぅぅぅぅ!!』
「わああ!!何だいきなり!!?」
いきなり周囲にマイクで増幅された音量による叫び声が響き渡った。実は、現場にいた共和国兵士の
中に、アナウンサー志望だった男がおり、彼がマオとウェルの戦いの実況中継を始めたのだ。
『強い!!強すぎる!!マオ=スタンティレル中尉は強すぎるぅぅぅ!!彼女の前には地下プロレス界の女帝も歯が立たないのかぁぁぁ!!!』

355 :類似品にはご注意を 21:04/07/16 08:36 ID:???
皆が唖然としている中、アナウンサー志望の共和国兵士は一人エキサイトしていた。とにかくであるが、
マオが先程デスコングことウェルに放った技こそ、プロレスの“フランケンシュタイナー”と言う技で
ある。これはハッキリ言ってかなり高度なテクニックが要されるので、良い子も悪い子も真似しない方が良いだろう。
「んじゃあ誰かコイツを逮捕して連れて行ってよ!真犯人はコイツですよ〜!って・・・。」
勝利を確信したマオが手近にいた名も無い下士官Aさんにそう命令し、その下士官Aがその場に倒れているウェルへ近寄っていた時だった。なんと頭から大流血をしながらもウェルが起き上がってきたのだ。
「うあああ!!まだ生きてるぅぅぅ!!!」
恐怖に打ち震えながら逃げ出す下士官Aには目もくれず、ウェルはマオを睨み付けた。
「お前もう許さん・・・。必ず殺す・・・。」
「うわ〜意外とタフちゃん?」
ウェルの形相に、少々驚きながらもマオが後ずさりした。その時、ウェルは一気に襲い掛かった。
「死ねぇぇぇ!!!!子供が産めない体になるだけじゃすまさねー!!!」
「死ぬのはてめぇだぁぁぁぁ!!!!」
それはまさに突然の事だった。なんと物凄い号泣を見せたラインが背後からウェルの頭に飛び掛った
と思うと、その後頭部に膝を押し付け、そのままプロレス技の“カーフブランディング”でウェルの顔面を思い切り地面に叩き付けたのだった。
『出たぁぁぁぁ!!!!突如乱入したライン=バイス曹長のカーフブランディングがデスコングに炸裂だぁぁぁ!!!これは痛そうだぁぁぁぁ!!!』
アナウンサー志望の共和国兵士はやはり一人エキサイトしていた。
「貴様!!これ以上中尉を愚弄するような真似はするなぁぁぁ!!!」
倒れたウェルの後頭部を踏みつけ、ラインは物凄い形相でそう叫んでいた。しばらく会話にすら入って
いなかった彼が突如として乱入してきたのは、しばらく前に書いた通り、マオを心から尊敬している
彼にとって、ウェルのニセマオなあの格好は自分自身を馬鹿にされている様で我慢ならなかったのだ。
が、しかし、それでもウェルは起き上がってきたのだ。それにはラインも驚いた。
「このガキャァ・・・お前も死にたいのか・・・?」
「ゲェ・・・やっぱり現役のレスラーは強いのか?」

356 :類似品にはご注意を 22:04/07/16 08:39 ID:???
レスラーの強さという奴にラインは驚いていた。一般的にプロレスラーはショーマンだからそれほど
強くないと思われがちであるが、プロレスラーは分かってあえて相手の技を受ける事も度々ある為、
タフさという意味では数ある格闘技の中でも最高クラスのレベルを持っている。ましてやウェルは
さらにルール無用色の強い地下プロレス界で女帝と呼ばれた女なのである。暴走族時代最強と呼ばれ、
無論マオにボコられるまではケンカも無敗だった彼をしても、ウェルのタフさには驚きを感じられずにはいなかった。そして、愕然としているラインへ向けてウェルが襲い掛かった。
「ライン危ない!!逃げてぇ!!」
「お前から死ねぇぇぇ!!!」
「お前が先に死ねぇぇぇぇ!!!」
その時、ウェルの巨体が宙を舞った。今度はミオが乱入し、ウェルを蹴り飛ばしたのだった。
そして、倒れこんだウェルの足をガッチリと掴むと、今度はジャイアントスイングで振り回したのだった。
『今度はミオ=スタンティレル准将の乱入だぁぁぁぁ!!デスコングの巨体をジャイアントスイングで
振り回すぅぅぅぅぅ!!!回っています回っています!!ブンブン回っていますぅぅぅぅ!!』
やはりアナウンサー志望の共和国兵士はエキサイトしていたが、突然のミオの乱入にマオもラインも他の兵士達も唖然とするばかりだった。
「こぉの偽者野郎!!てめえがそんな格好してるとなぁ!!こっちまで腹立って来るんだよぉぉぉ!!!」
マオを遥かに凌ぐ強さを持ちながらめったに戦う事はしないミオが突然乱入したのは、マオと寸分
たがわぬ外見を持つ彼女にとっても、ニセマオな格好は自分自身をも馬鹿にしている様で、とても
耐えられる様な物では無かったのだ。そして、ミオは倒れこんだウェルの体を何度も踏み付けたのだった。
『うおおお!!ストンピングストンピングー!!ストンピングの連打だぁぁぁぁ!!!』
その袋叩きにも思える光景に唖然としながら、なおもアナウンサー志望の共和国兵士は一人
エキサイトしていた。と、その時、ウェルの首元をガッチリと掴んだミオがマオの方を向いた。
「妹よ!!手をかせ!!」
「え!?」
「准将としてでは無い!!お前の姉として頼んでいるんだ!!早く!!」
「は・・・ハイ!」

357 :鉄獣28号:04/07/16 08:48 ID:???
現在475KB。残り25KB。こちらの話としてはあと少しで完結なのですが
容量が足りるかどうか心配です。

>>恐怖の亀裂作者さん
何か懐かしい人達が久々に登場しましたね。恐怖医者と執事のやりとりも面白かったり?

>>Inocent World作者さん
上山ネタキター!!あの話は地名だけじゃなく事実として残ってるんですね〜。

358 :類似品にはご注意を 23:04/07/17 00:37 ID:???
ミオの“命令”、いや“頼み”を聞いたマオは同じくウェルの首元をガッチリと掴むのだった。
「ようし!!いくぞぉぉぉぉ!!」
ミオの掛け声と共に二人はウェルの巨体を持ち上げていった。
『お・・・おおおおおお!!!こ・・・これはぁぁぁ!!スタンティレル姉妹によるツープラトンのブレンバスターだぁぁぁぁぁ!!!!』
アナウンサー志望の兵士のその実況通り、二人がウェルに放った技はプロレスの“ブレンバスター”
だった。しかも二人で共に放つツープラトンである。常識を超えた力を持つ二人によりこの攻撃の破壊力は想像を絶するものがあった。
「これで・・・終わりだぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
その直後、爆音にも似た大音量が周囲に響き渡り、ウェルの脳天は地面にめり込まれていた。
そして、本当に勝利を確信したミオはアナウンサー志望の兵士が持っていたマイクを取り上げ、自らの手に握り締めた。
『みんな行くぞぉぉぉぉぉ!!イィィィィチ!!ニィィィィィ!!サァァァァァァン!!』
「ダァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

そして、戦いは終わり、兵達は撤収作業を始めていた。ミオはつい先程まで実況を行っていた兵士にマイクを返した後、マオの方を向き、かすかに笑みを浮かべた。
「ふ・・・強くなったな・・・。」
「え?」
一瞬かすかに聞こえたその言葉にマオの目は丸くなった。
「い・・・今なんと・・・?」
「うるさい!さっさと撤収するぞ!!!」

その翌日、ジャイアントトータスの食堂で食事をしているマオの姿があった。無論一連の事件の犯人は偽者という事が明らかになり、マオは何のお咎めも無く釈放。それどころか、かなりの謝罪金まで頂いていたのだった。
「俺達は信じていたよ!!マオちゃんはやってないってね!!なあ!!」
「おうよ!!俺達はマオちゃんを信じていたよ!!」
「よく言うよ・・・。」
他の兵士達の言葉にラインは一人小声で突っ込みを入れていた。とはいえ、マオは黙々と料理を口に運んでいる。

359 :類似品にはご注意を 24:04/07/17 00:39 ID:???
「それにしても牢獄で食べた料理がそれはマズくてね〜!そりゃもう修行時代に寺で食べた精進料理が高級料理に思えるほどだったわよ!!という事でさ〜・・・あの時散々罵ってくれた落とし前・・・付けてもらおうじゃない?軍警察さん?」
マオが下を見下ろすと、その足元には彼女に土下座をしている軍警察の姿があった。特にマオが
投獄されていた時にその牢獄を訪れてはマオを挑発しまくった軍警察は、その頭をグリグリと踏まれていた。
「ほら!さっさと行きなさいよ!!あの事件の犠牲となった兵士の家族は真犯人は偽でしたって説明しに行きなさい!!」
「は・・・ハイィィィィ!!!」
「アッハッハッハッハッハッ!!」
ようやく土下座から開放された軍警察は涙目になりながら走り去って行き、それを見ながらマオは
笑っていた。と、その時だった。突然背後からミオがマオの頭を殴りつけたのだった。
「な・・・何ですかいきなり!!」
「うるさい!!お前いい気になるんじゃないぞ!!確かにこの事件は偽の仕業であり、お前は
無罪だった。だからと言って同じ事が起こらないとも限らない!!もう二度と軍警察のお世話になる事が無いよう気を付けるんだ!!」
マオを睨み付けながらそう説教した後、ミオはそのまま怒り顔のままで部屋を出て行った。
「い・・・いくら何でもあんな言い方無いじゃない・・・。」
マオは先程殴られた頭を撫で回していた。

ミオは怒り顔のまま廊下を進んでいた。そして、自室の中に入り、ドアを閉じた直後、彼女の目から涙があふれてくるのだった。
「よ・・・良かった・・・本当に・・・良かった・・・。」
ミオは声を出さずに一人泣いていた。表には出さなくとも、マオを本当に心配していたのは彼女自身なのだから・・・。

360 :類似品にはご注意を 25:04/07/17 00:40 ID:???
そうして、一連の事件は一件落着と呼ぶべきフィナーレをおくる事になるが、そうでは無い者達もいた。
「私の旦那は緑の悪魔に殺されたんじゃないの!!?」
「そ・・・それが本当は違ったんですよ!!というより、その事件の真犯人は別にいたんです!!緑の悪魔の名を語って本物を陥れるようとした偽者の仕業だったんですよー!!」
「今更何を言うんですか!!私の旦那が緑の悪魔に殺されたと言ったのは貴方じゃないですか!!?」
それは軍警察であった。彼等は必死に共和国中を駆けずり回り、一連の事件で犠牲になった共和国兵士の家族等に、一人一人事件の真相を説明して回ったと言う。

「と、こう言う話が昔あったのじゃよ。マリンちゃん!」
「へ〜・・・マオ曾お婆ちゃんも色々大変だったんだね。で、この話の教訓は?」
「“類似品には気を付けよう”じゃ!」 
                    END

361 :鉄獣28号:04/07/17 00:42 ID:???
とりあえずこれにて完結。キリも付いたので安心して次スレに移動できます。
とはいえ、余った分はどうしますかね?

362 :恐怖の亀裂の作者:04/07/17 04:18 ID:???
鉄獣28号さんへ

お疲れさまでした。事後処理はとても大変だったようですね…。余った分はこのままでも良い気がします。
速攻で落ちても余り良い事が無いので…。

Inocent Worldの作者さんへ

堕天使降臨ですね。どれ程の存在なのか?興味津々です。

次スレに行ってきます。

363 :Inocent World書いてる物体:04/07/17 14:06 ID:???
ではそろそろ自分も…次スレに移行いたします。
残った分は意見交換とか雑談とか(20しか残ってないぽ)に使用しては?

364 :名無し獣@リアルに歩行:04/07/19 16:50 ID:???
次スレ
自分でバトルストーリーを書いてみようVol.12
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read.cgi ver 05.04.00 2017/10/04 Walang Kapalit ★
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